SCP-4503

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SCP-4503 - (2019/02/06 (水) 09:31:52) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2019/02/06 Wed 00:44:09
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 9 分で読めます

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#center(){&font(b,red){SCP-4503が食料費の大幅な節約になっているのは知っていますが、真面目な話、実際にパスタを使わないメニューは持てるのですか?私はもうスタッフにウンザリしだしてますよ! █████████博士}}

SCP-4503はシェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]](SCiP)のひとつである。
[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]はSafeだが、Keterへの格上げを申請中らしい。

項目名は『The Infinite Pasta Pot(無限パスタ鍋)』。

#openclose(show=▷ 目次){
#contents()
}

*概要
SCP-4503は古代の鉄鍋に見える鍋。しかし普通の鍋であるわけが当然なく、なんとパスタを無尽蔵に生み出す異常性を持つ。
しかも20Lの容量のなかに、摂食可能な状態で調理済みのパスタをである。いや多いって。
現時点で原理こそ不明ながら、コードを唱えることで異なる種類のパスタを生み出すことが可能であり、
一意なコードの数は57。ちなみに生成を停止したい場合は同じコードを、[データ削除]をしながら唱えればいいらしい。
なお録音は不可。必ず自分の口で言おう。

活性化した鍋は1分足らずで20Lの容積を埋め、更にはその後もどんどんパスタを生成し続ける。
つまりすぐに不活性化しないと地球がパスタの星になる。&font(l){[[ケーキ>SCP-871]]『デザートにどうですか?』}
Safeのくせして普通に[[NK>K-クラスシナリオ(SCP Foundation)]]まっしぐらである。
よくSafeを『適切に収容された核爆弾』とか形容する言葉があるが、
無尽蔵に増殖するパスタに比べれば破壊する範囲の狭い核爆弾のなんと慈悲深いことよ。

でもって、そんなパスタ鍋の実験担当者はペンネ、オルゾー、ブカティーニといったパスタの生成に日夜取り組んでいた。
それには成功したものの、そのあとパスタではない何かを生成して複数の死傷者が発生。&font(l){パスタの新メニューを考案中に殉職とかやだなあ…}
しかもどうやら、[データ削除]せずに実験を終了して鍋を片付けたことにより6回も収容違反をやらかしているらしい。
そんな危険な死傷者まで出した鍋をいたずらに使う馬鹿までいたらしく、『作ったやつが食え』というルールが制定された。
そのうえこの収容サイトの職員たちは食料費の節約のために食堂のシェフたちによって日夜パスタばかり提供されているらしい。
&font(l){悪くても悪くなくても結局食わされるんじゃねえか}

そんなパスタ鍋であるが、度重なる収容違反と、それに伴う職員の死傷を理由に、一部の調理室職員にしか使えないようにプロトコル変更。
しかしその後、&font(b){不明な原因で「[[あー一面のクソパスタ>ポプテピピック]]事案」が発生してしまい}、
Keterへの格上げが検討されだした。
いやそもそも&font(b){パスタを作るのが仕事の鍋がパスタでない何かを生成した時点でSafeじゃねえよ。}
COWCOWもノーギャラであたりまえ体操しだすレベルのガバガバ判定である。

ちなみに過去にはイタリアの修道女や魔女の手を転々としてきたらしいことが判明している。

*メインリスト入りの経緯
ここまで読んできて、アニヲタ支部職員の皆々様もおかしいと気付いただろうか。

4000番台というSCPも10年の歴史を辿って成熟したなかに現れたパスタ鍋。
誰がどう見たって財団の扱い方には問題しか無い。
なにしろ、NKクラスを起こしかねないパスタ鍋を普通にコックが起動しているのである。
しかも1度の収容違反で懲りずに何度かチャレンジした様子が明らかに見て取れる文面。[[安西先生]]もこれには[[絶句>まるで成長していない…]]。
だいたいグレイ・グーにしたってパスタである。これが[[栗まんじゅう>バイバイン]]や[[じゃがいも>SCP-1689]]ならともかく、パスタとか飽きるわんなもん。
宇宙がパスタで敷き詰められた日には[[アップルパイ>SCP-3049]]になったっておかしくないぞ。

しかも普通に考えて食費節約でまいにちまいにちパスタとか士気が減退するに決まってる。
そんな食事が続いた日にゃ、[[気合の入った戦艦>金剛型戦艦(艦これ)]]の作ったカレーですらごちそうに見えかねない。
これには[[ノーマル・かくとうのくまのフレンズ>SCP-1048]]も「[[やったねたえちゃん!>コロちゃん(カワディMAX)]][[おかわりもあるよ!>狂四郎2030]]」とにっこり。

いやまあもちろん面白いのだけれど、アノマリーで遊ぶなんて馬鹿な真似、[[ブライト>ブライト博士(SCP Foundation)]]か[[コンドラキ>コンドラキ(SCP Foundation)]]でなきゃやるわけもない。
それになにより、表記もシリーズVっぽくない。

>SCP-4503は、約20Lの容量を持つ古代の鉄鍋であるように思われます。しかし通常のパスタ鍋とは異なり、SCP-4503は調理済で摂食可能となったパスタを無限に生成する能力を持っています。
SCP報告書に載っている時点で、そもそも普通のパスタ鍋と異なることは当然である。
However要素は特に存在しない。
むしろ[[異常性がないのに異常判定される継手くん>SCP-2472]]のほうがHoweverである。
ここはむしろその後の
>標準検査では、SCP-4503は作られて数世紀である事や、所有権の記録が完璧に遡れる事を示しています。
とくっつけて、「SCP-4503は約20Lの容量を持つ鉄鍋です。標準検査よりSCP-4503は数世紀ほど前に製作されたものと判明していますが、外見はより古い時代のデザインをしています」などとしたほうがスマートである。

他にも
>SCP-4503の正確な性質については殆ど分かっていませんが、エージェントは意外なほど容易にその起源を追跡しています。

>予想通り、SCP-4503は当初████年にイタリアで登場しており、多くの所有者の手に渡ってきました。
「意外なほど」という主観的表現が使われていたり、事前に財団の予測が明かされていないのに「予想通り」という表現が使われたりしている。
更にこの後この鉄鍋がどういう来歴を辿ってきたかが明かされるパートがあるが、
>所有者の大半は、秘密主義の修道院の修道女や凡そ「魔女」と呼ばれる人物との傾向があった事から、SCP-4503の能力は周知されていなかったものと推測されます。最近の所有者である████████・████████████の死後、財団はSCP-503を入手しました。彼女には数々の噂が取り巻いていた為、財団はエージェントを████████・████████████の弁護士として潜入させていました。彼女の全ての所持品を迅速に没収し、重複する品目と交換しました。審査プロセスはまだ継続中ですが、SCP-4503は確実にSCPである事が証明された最初の品目でした。
「じゃあなんで遡れたの?」という部分が不明である。他にも、「SCP-4503は確実にSCPである事が証明された最初の品目でした。」も、
財団世界に於いてオブジェクトを指して「SCP」という表現をするのはありえない(公的文書なので、SCiPという表現も使えない)し、
そもそもSCP認定するのは財団であって、パット見で異常性がなくてもその後の調査までナンバリングしておくということも別によくある話である。
ここは「異常性をはっきりと認められた最初の品目でした」とするのが正しいだろう。

これを現代基準のシリーズVに投稿するのはDV真っ逆さまじゃないかと思った職員の皆々様。
…そう、&font(b){そもそもこれはシリーズVに投稿された報告書ではない}のである。
実はSCP-4503のかつてのナンバーはSCP-503である(混乱を回避するため、以後は旧SCP-503と呼称)。
シリーズIの記事群を読んだことのある職員ならば、シリーズIでは割とアノマリーを楽しげな実験に使う職員たちの姿を見かけることに気付くだろう。
例えば[[死体に近づけたらいけないスライム>SCP-447]]から作ったドリンクを[[アベル>SCP-076]]に飲ませたり。
あるいは[[デブ量産ピザボックス>SCP-458]]のなかからでてきた[[にくにくしいピザ>SCP-610]]をアベルに食べさせたり。
はたまた[[トカゲ>SCP-682]]をアベルに殺させたり。
そういう時期に書かれた有象無象の『たのしいざいだん/lolFoundation』系オブジェクトのひとつだった。

当然、その後の作品世界の発展に伴い、その大半は「今の基準にそぐわない」とされ削除された。
しかし旧SCP-503の場合、一応はインシデント記録というものが存在し、かつ&font(b){そっちはUVまみれ}だったため、
ARCとして存続し続けた(SCP-503-ARC)のである。

そしてARCとして残った後、&font(l){メインリスト削除は理解できるけどでもまあ面白いよねとみんながUVし続けた結果}ついに評価が100を超える事態に発展。
「少なくない数のサイトメンバーから高評価を浴びる」オブジェクトがもはや「Archived」であっていいはずもないと復帰が検討された。
結果、2019年にメインリストに復帰することと相成ったのであった。

*関連オブジェクト
今回はパスタということなので、「小麦製品」オブジェクトをいくつか挙げておこう。

**[[SCP-3305]] - The Father, The Son, and The Holy Toast(父、御子、そして&ruby(トースト){聖焼麺麭})
童貞がしょくぱんまんになる儀式に使うための中がパンになっている木。
ただし各しょくぱんまん実体にはパンの好みがあるらしい。

**[[SCP-1910-JP]] - UFOラーメン
宇宙人によるラーメン屋さん。
ラーメンの具材を農場から調達する際にミステリーサークルやキャトルミューティレーションの原因になってしまっていた。

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#right(){#openclose(show=▷ CC BY-SA 3.0に基づく表示){
SCP-4503 - The Infinite Pasta Pot
by SpoonOfEvil
http://www.scp-wiki.net/scp-4503
http://ja.scp-wiki.net/scp-4503

Retrieval log db/4503-b
by Dr Gibbons
http://www.scp-wiki.net/retrieval-log-db-4503-b
この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。
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#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- 新たな4000コンテスト作品の解説が来たかと思ってページ開いたらこれだよwwこんなウルトラCな経緯辿った記事もあるんだな  -- 名無しさん  (2019-02-06 01:32:54)
- メチャクチャヤバいオチがあるのかと思ったでござる  -- 名無しさん  (2019-02-06 03:04:31)
- へぇー初期のSCPだったのか。どおりでシンプルなわけだ  -- 名無しさん  (2019-02-06 04:20:15)
- ARCから通常記事への移動ってこれが初めてかな  -- 名無しさん  (2019-02-06 07:11:25)
- ペスト医師とか…って思ったけどあれは旧版もARCに残ってるだけだっけ  -- 名無しさん  (2019-02-06 09:19:34)
- ???「なんでそんなに増えたんだよぉ」  -- 名無しさん  (2019-02-06 09:30:52)
- レディースエーンジェントルメーン!本日お目にかかるのはSCP-4503のARC→Vシリーズへのドッキリ脱出ショー!楽しもうね!  -- 名無しさん  (2019-02-06 09:31:52)
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