登録日:2025/10/20 Mon 11:44:00
更新日:2025/10/20 Mon 20:31:05NEW!
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マイアは空僻地のようなものだ。
それは素晴らしい創造を成すための真っ白なキャンバスなのだ。
パラジウムのマイア フレイバーテキスト
概要
メムナークがマイアを作ったとき、三つの機能を念頭においていた。すなわち、信頼性、操縦性、破棄性である。
マイアの月帯び フレイバーテキスト
金属次元ミラディン、およびその変容した新ファイレクシアに生息している固有種。
その正体は、ミラディンの管理者メムナークが、他種族を監視するために生み出した、いうなれば生きた監視カメラである。
さらにほかの役割を担うものも多く、例を挙げると
- 《マイアの苦役者》…他のマイアの修復
- 《マイアの溶接工》…地ならし屋の修復
- 《磁石マイア》…他の人工物の制御
- 《地殻絞り》…エネルギー運搬
などなど。
また監視についても、他のマイアを監視する《マイアの処罰者》もいる。さぼり防止だろうか?
しかし、ミラディンがメムナークから解き放たれたことで野生化。
かつての主からもらった本能的な役職を繰り返したりしながらのびのびと生きている。
この役職本能に基づいた行動を現地ミラディン人が生活の知恵として利用するケースもあるようだ。
ミラディンが新ファイレクシアに汚染された後は、あるものはミラディンのために戦い、あるものは新ファイレクシアの軍門に下っているが、そのそれぞれがどんなつもりで戦っているのかは、マイアたち本人にしかわからないだろう。
現在、新ファイレクシアは最終決戦の末、漂流していた次元ザルファーと次元そのものの位置を入れ替えられ、封印されてしまっている。
この結果マイアたちがどうなってしまったかは言及されていない。少なくともミラディン陣営の個体たちはザルファーに避難していることを祈ろう。
マイアはメムナークによって生み出された機能を持った生物である。そのため、通常の生き物とは生まれ方も異なり、
- 施設を経由する…《マイアのマトリックス》《マイアのタービン》《起源室》など
- 他のマイアが生産する…《マイアの繁殖者》《マイアの種夫》
- 呪文爆弾から生まれる…《起源の呪文爆弾》
- ミラディン人が作る…《マイア鍛冶》
……最後のひとつは何だろうか?さらにこれについてはメムナークが実権を失ってからの誕生方法である。何のために作ってるんだろうか?趣味かな?
生み出されてからは、前述のとおりそれぞれの役割を全うし、あるいは自由気ままに生を謳歌する。
……が、死ぬときはあっさり死ぬ。というよりかなり命が軽い。
よくある死に方が現地の
ゴブリンの一族、クラーク族におもちゃにされる死に方であり、バラバラにされて修復される様子を見て喜ばれたり、鉄工所にぶち込まれたりと悲惨。
さらに特筆すべきは《四足マイア》のフレイバーテキスト。
マイアはそれぞれ特定の役割をもって作られている。
例えばこれは、他のマイアを踏み潰すのが役割だ。
……なんで?
サボりを《マイアの処罰者》に見つかったらこいつに踏まれるのだろうか?
メムナーク解放後もこの本能を維持していた場合、必要なく同族を踏みつぶし続ける殺戮機械となっているだろう。
元が監視生物だったためだろうが、新ファイレクシア侵攻まではあまり他種族との関わりは多くないようである。各種族からの評価は
•レオニン…お告げをする生き物
•ヴィダルケン…玩具
•モリオック…ゴミ漁り
•ゴブリン…気にもとめない
•エルフ…ちょっとした脅威
と、エルフ以外特に脅威にも感じていない。戦闘もほとんどないようである。
しかし、いざ戦闘になると武器を構えて戦うなど、攻撃性を完全に放棄した生き物ではない。極めつけは《マイアの戦闘球》のイラストだろう。塊魂よろしく、多数のマイアが合体?することで、文字通りひとつとなって戦うのだ。
このように、今日も増える、働く、死ぬを繰り返している。まるで
ピクミンか重ちーのハーベストである。
外見
これに尽きる。大半のマイアの外見として、
『鳥類のような外見の頭部』『小さく瞳のない眼』『ジョイントのついた関節』『猫背』『低めの頭身』などがあり、これがかわいらしい。
また、これはものによるが、多くの手のひらは親指以外がくっついたミトンタイプである。かわいい。
大型のものになると、《マイアの超越種》や《ダークスティールのマイア》のように頭身が上がってひょろ長くなるか、《マイアの処罰者》や《磁石マイア》のように関取体形になり、それもユーモラスな感じでかわいいのである。
ファイレクシアによって完成化すると、元の外見を維持している者もいるが、《マイアの改宗者》や《胆液爪のマイア》のように『眼がなくツルンとした頭部』『鋭いかぎ爪』『針のようにとがった足』などの特徴に変異することもある。
そもそも、カードデザインの面においてマイアが生まれた理由は、マローが、ミラディンの小型クリーチャーとしてノームを採用しようとしていたところに、ブレイディが
「来月またここに来て下さい。本物の愛されアーティファクトクリーチャーをお見せしますよ」
と、マイアの初期デザインを持ってきたことに端を発する。
つまり、その誕生の時点から公式愛されゆるかわクリーチャーなのだ。その影響なのか、
プレインズウォーカー以外では非常に珍しい、WotC社公認のフィギュアができている。
かわいさ以外の外見に着目すると……またしてもわけわからないポイントが。《マイア鍛冶》や《疫病のマイア》のイラストを確認すると、脊髄がある。そう、彼らには骨格があるのだ。機械生物なのに。
ゲームにおいて
様々な役割を持つという設定にたがわず、カードデザインは多岐にわたる。しかし、その中でマイアらしさを挙げるとすれば、マナ能力だろう。マナを生み出すマイアはマナ・マイアと呼ばれ、
- 白…《金のマイア》
- 青…《銀のマイア》
- 黒…《鉛のマイア》
- 赤…《鉄のマイア》
- 緑…《銅のマイア》
- 無色…《疫病のマイア》(1マナ)、《パラジウムのマイア》(2マナ)
- 全色…《合金のマイア》
- ファイレクシアマナ…《マイアの改宗者》
と、想定されるマナは軒並みそろっている。ここから増えるとすれば、マナの量が増えるくらいだろう。
エルフ程の効率は望めないが、アーティファクトクリーチャーであることが一番の強み。リミテッドではお手軽にマナ加速してくれる。
トーナメントシーンにおいては《マイアの処罰者》の活躍を特筆すべきだろう。
Myr Enforcer / マイアの処罰者 (7)
アーティファクト クリーチャー — マイア(Myr)
親和(アーティファクト)(この呪文を唱えるためのコストは、あなたがコントロールするアーティファクト1つにつき(1)少なくなる。)
4/4
歴史に残るぶっ壊れ能力として名高い「親和」を持つ最初期のクリーチャーであり、つまりはぶっ壊れ組の一員である。7マナを払って登場することはほぼありえず、何ならマナを一切払わず出てくること多数。各時代ごとにほかのクリーチャーが優先されることこそあれど、使えるフォーマットすべてでちゃんと戦力として採用された実績のあるクリーチャーである。
これ以外では、《マイアの回収者》《マイアの苦役者》《マイアの月帯び》などがコンボデッキのパーツとして活躍している。
統率者戦では長らく種族向きの統率者が登場しなかったが、『ファイレクシア:完全なる統一』において伝説のマイア《メムナークの残滓、ウルテト》が満を持して登場。
Urtet, Remnant of Memnarch / メムナークの残滓、ウルテト (3)
伝説のアーティファクト クリーチャー — マイア(Myr)
あなたがマイア(Myr)呪文を唱えるたび、無色の1/1のマイア・アーティファクト・クリーチャー・トークン1体を生成する。
あなたのターンの戦闘の開始時に、あなたがコントロールしているすべてのマイアをアンタップする。
(白)(青)(黒)(赤)(緑),(T):あなたがコントロールしている各マイアの上にそれぞれ+1/+1カウンター3個を置く。あなたのターン中にしか起動できない。
2/2
アンタップ能力や5色を要求するところなどから、マナ・マイアを意識したデザインとなっており、いっぱいマナ出していっぱいマイアを唱えていっぱいカウンターを乗っけましょう!みたいなわかりやすいデザインである。戦場をマイアで埋め尽くしてやろう。
また、アンタップ能力はほかのタップ能力と併用もできる。例えば搭乗を持つ機体などと相性がよく、《領事の旗艦、スカイソブリン》あたりに乗り込ませて、攻撃時にアンタップさせれば、まるでマイアが乗り込んだうえで自動操縦に切り替えさせてるようでフレイバー的にもかっこかわいくていい感じ。
追記・編集は追記・編集の役割を持ったマイアを生み出してからお願いします。
最終更新:2025年10月20日 20:31