1 外見
ライオンのたてがみのようなふさふさ頭で、ほおひげと口ひげを繋げて生やし、あごひげを剃るという特異な風貌で有名
2 略歴
2-1 新版
宇宙歴750年頃、同盟軍の高級幕僚であり、偶然戦利品としてサイオキシン麻薬を入手する。サイオキシンが儲かる商品だと見抜き、帝国の麻薬組織と組んでイゼルローン回廊経由の密輸ルートを開拓した。そして、同僚や部下を取り込み、麻薬取締作戦の指揮官となって対立組織を公然と潰し、ほんの数年で麻薬王にのし上がった。数々の偉功を立てて累進し、
七三〇年マフィアが引退した後は同盟軍を背負って立つ存在となり、首都防衛軍司令官、特殊作戦総軍司令官、国防委員会情報部長などを歴任した。帝国の「聖域」
オイゲン・フォン・カストロプ公爵は盟友。
宇宙歴763年5月にフェザーン占領計画「
ウェディング・レセプション」のバージョン・ワンを作成、その後、バージョン・スリーまで作成にかかわる。この頃には既に明確な反フェザーン派である。
宇宙歴767年に
首都防衛軍司令官として
第一艦隊がハイネセンを三日間占拠した
ハイネセン六月危機を鎮圧する。この時宇宙軍中将。その後、ケリム暴動を鎮圧する。最終階級は元帥待遇の宇宙軍大将。
軍を退役した後は
フェザーン駐在高等弁務官、
最高評議会議長補佐官、
中央情報局長官などの要職を歴任する。
宇宙歴794年には保守政界のフィクサーになっている。同年に
ヨブ・トリューニヒト兵站担当国防委員、
クレメンス・ドーソン憲兵隊司令官らの活躍でサイオキシンマフィアの全貌が暴かれるが、最高評議会と取引し、摘発を中止させる。建国期以来の旧財閥、大手業界団体、伝統宗教など、フェザーンの権益拡大に反対する勢力が味方についている。(22話)
宇宙歴795年には「戦争捕虜虐待防止研究会」の名誉会長を務めている。(29話)
宇宙歴796年には国家安全保障顧問を務めている。自由惑星同盟で最も影響力のある一〇人の一人に数えられている。敗死した
ディエゴ・パストーレ中将、脱出を拒否した
イーストン・ムーア中将への元帥号授与に反対し、彼らの采配を徹底検証するように求めたが、受け入れられなかった。(46話)同年の帝国軍の強硬姿勢に関して「帝国政府は同盟産穀物の輸入再開を望んでいる。近日中に和平を申し出てくるだろう。例の報道はでたらめだ。
フレーゲル少将は軍事のプロではない。帝国産穀物の利権を持つブラウンシュヴァイク公爵、我が国と帝国を共倒れさせようとするフェザーンが仕掛けた謀略だ」という誰も予想していない見解を述べた。(48話)
宇宙歴797年には正規艦隊再建を巡る
シドニー・シトレ元帥と
ヨブ・トリューニヒト国防委員長の対立に、シトレ案を支持する形で介入する。(51話)同年の
シドニー・シトレ元帥、
ヤン・ウェンリー少将のイゼルローン奇襲攻撃に情報部を動かして協力し、「
ヤン・ウェンリーの春」では軍縮路線を支持した。七大フィクサーの中で二番目に強い。(52話)
宇宙歴798年には帝国での協力者である旧
カストロプ派を救う為、そしてフェザーンの天秤を破壊するために
ラザール・ロボス元帥に協力。「
神々の黄昏(ラグナロック)」作戦の実現を後押しした。(54話)
宇宙歴799年にはラグナロックを推進した功で元帥号を授与されるが辞退する。作戦終了後、
ジョアン・レベロが最高評議会議長に就任すると、諮問委員を解任される。(70話)
宇宙歴800年、
ホワン・ルイが最高評議会議長に就任すると、穏健改革派、反改革派との融和姿勢により、再び諮問委員に就任する。(73話)
宇宙歴801年、
憂国騎士団の襲撃を受けるが、隊員四人を一人で叩きのめし、マスクを剥がした。(75話)
同年10月末、
一〇月クーデター(
民主政治再建会議のクーデター)にも協力し、鎮圧後指名手配を受け潜伏する。(86話)
2-2 旧版
3 性格
共和制に対する絶対的な忠誠心、元帥号を辞退するなどの清廉な人格から「共和国の盾」と敬愛された。
信義に厚く、部下や協力者は決して見捨てない。裏切るくらいならば最初から味方しない主義。
恐らくだが私欲ではなく国の為に味方を麻薬漬けにしたと思われる。
4 能力
麻薬取引によって得た汚れた金と帝国情報を使って、政界のフィクサーにのし上がった。優れた謀略家であり、トリューニヒトは
ジークマイスター機関の後継組織としてサイオキシンマフィアを作り上げたのではないかと推測している。既に作中世界では軍人としては引退しているものの
シロン・グループ、
情報閥の人脈によって自由惑星同盟軍に強い影響力を持っていた。
表に出ている手口は政治家のスポンサーとなることであったが、部下を退役軍人として多数政界入りさせることにより、長期政権を築いた
フレデリック・ジャスパー元帥より洗練された手法と評されている。(112話)
公共安全局は拘束するには一個分隊が必要と考えており、
エリヤ・フィリップスは一個小隊が必要だと考えている。(105話)
最終更新:2021年04月25日 01:02