ストーリーその100 ブロア・ロワイアル
エースボーダー御一行様。
そんな札が掛けられた一台のバスがアミューズメントマシンショーへと向かっていた。
バスに乗っているのはエースボーダー選抜戦に勝ち抜いた猛者達だ。
「お前も勝ち残ったのか」
「イベント戦での借りは対抗戦で返すぜ」
「まさかシュラゴンで勝ち残る奴が出てくるとはな……」
「いやー、対抗戦が今から楽しみっすなー」
「マジパネェベスットスモイチェケラッチョウォッチングなうっすー」
セガからの選手招待バスに引率役として強引に乗り込んだ牛マンであったが、引率の自覚はまるで感じられない。
同じゲームプレイヤー同士の和気藹々とした雑談と牛マンが醸し出す空気はまさに修学旅行のそれだった。
「しかし、バスでの長旅も疲れるもんだな」
「ああ、何だか眠くなって来たぜ」
………………。
しばらくして目覚めると、そこは見慣れない部屋だった。
そこへ一人の女性が入ってくる。
見慣れた姿、画面越しにπタッチを繰り返した相手、本物のフィオナ嬢だった。
「はぁい、今日は皆さんにちょっと殺し合いをしてもらいます」
ざわめくボーダーをよそに淡々とフィオナは言葉を紡いでいく。
「呼ばれた順にブラストを支給してここ、ブロア城から外へ出発してもらいます」
「ブラストのアセンと兵装はランダムです。シュラゴンとかスタナーとか引いても恨まないでね☆」
「脱走とか反乱とか企てちゃう悪い子にはドカンと自機損壊-3ptさせちゃうから」
「ちなみに、牛マンみたいに聞き分けの無い子はこうなっちゃうからね」
机の上には、香ばしく美味しそうなステーキが置かれていた。
「それじゃ、質問も無いみたいだし、そろそろゲームを開始しようかしら」
「最後の一人になるまで生き残るのが作戦目標よ、頑張ってね☆」
【残り 20人】
ストーリーその99 蒼き流星EDGデルタ
「僕の名はレオ、地球は狙われている」
復興歴46年、ニュード汚染は地球全土にまで及んでいた。しかし、痛ましい大汚染の陰ではGRF・EUST間対立が全世界に緊張をもたらし続けていた。
同年10月3日。NAN主催によるコズミックカルチャークラブに選抜されたティントとミリーが極洋基地ベルスクに到着した時、謎の機動兵器EDGにより基地は攻撃を受ける。
窮地に陥った彼らを救ったのは、マグメルから来た少年レオだった。
マグメルの傭兵だというレオは「地球はフィオナに狙われている」ことを告げに来たのだ。
レオとコズミックカルチャークラブの少年少女たちは、反目しながらも危機を乗り越えるために協力し、グローズヴァントを目指して苦しい旅に出る。
ストーリーその98 COUGAR&SABER
ウーハイ産業港の治安を守るボーダー達…人々は彼らを『エース』と呼んでいる。
『エース』達の活躍は『マグメルTV』で生放送され、ポイントの優劣を競っているのだ。
そんな『エース』の中の一人、『ワイルド・クーガー』ことベテランは最近の不調に悩んでいた。
ダウナーでダッシュ斬りをすれば仲間を捲き込み、プラカノネオをぶっ放せば味方のワフトローダーを撃墜する始末…
さらに追い討ちをかけるように専属契約を結んでいたスポンサー『DAAI』からは契約を打ち切られ…
酒場でしょぼくれていたベテランに一通のメールが届く。
「明日AM9:00にTSUMOIインダストリ ウーハイ支部へ出頭せよ、貴方と契約したい。 F」
翌日、指定の場所に行ってみるとベテランのBRが回収されていた。
しかしそこにあった機体…自慢のロイヤルブルー&スカイ塗装はニュード&ホワイトに塗り替えられ、彼の愛したネコミミ頭は床に転がっていた。
彼の愛機は全てのパーツを『クーガーS型』に換装されていたのだ。
愕然とするベテランに、『F』と名乗る女は「貴方には今日からこのBRでマグメルTVで戦ってもらいます、以前の型落ちBRではスポンサー的にいただけないという事ですから。」
「あぁ、それと…他のエースとコンビを組んでもらいますからそのつもりで。」
と言い、ハンガーの奥へ進んで行く…「今日から彼が貴方のパートナーよ!」
そこにはホワイト&レッド塗装の『セイバーⅡ型』、その傍らには無造作に髪をかきあげるクールの姿が…
ストーリーその97 ウーハイMIDNIGHT~『ネレイドしか強く出来なかった男』編~
―そのブラストはまるで狂おしく身をよじるように走るという―
騒音の中の大攻防戦のプラント。遠くから小さくそして確実に響く1台の音。
何かが来る…まわりとは完全にちがう異質なモノ。響く…騒音の中からその異質な音だけが入ってくる…
「あれは何…?何てブラスト…?今のは本当にブラストだったの…」
深夜のウーハイでミッドナイトブルーに塗装された『悪魔のE.D.G.』と呼ばれるその機体を目撃した森下マコト。
しかし、同じ戦場にいた
クランの仲間にはその姿は全く響かない。
「この人はちがう人だったんだ…」
マコトは自分の間違いを訂正し、借金や人間関係を整理するべく、仲間の機嫌を取るために乗っていただけで「アタシのブラストじゃないような気がいつもしていた」迅牙を手放す事を決心する。
「どうしてもそれでなきゃダメ…そんなブラストが出てこない限り、もう戦場に出るのはヤメよう…」
その後、ブラストの買い取り先を探すマコトであったが、幾多の改造を繰り返し、数々の戦場をくぐりぬけてきた機体には思ったほどの値がつかずに途方に暮れていた。借金返済のためにオペレーターのバイトを始めたこともあり、彼女は日に日に消耗していった。しかし、ある時彼女に声をかけた男―山下が彼女の運命を大きく動かす。
「ブラストってのはサ、買うのも大変だけど…売るのはもっと大変なわけよ。わかる?」
「ま、いろいろやって店まわってみな。で納得できなきゃ電話してきなヨ。ウチは修理がメインだけどいい売り方教えてやっから」
胡散臭いとは思いつつも訪れた彼の工場でマコトはその機体に出会う。
「コレってネレイドってヤツだよね…」
迅牙が売れるまでの間、山下のネレイドを借りる事になったマコト。そして偶々出撃した戦場で彼女は『ウーハイの黒い怪鳥』と呼ばれるHG機『ブラックガード』、そして『悪魔のE.D.G.』の男を目撃する。目の前に現れたウーハイの伝説を追いかける中でマコトはネレイドに今まで感じた事が無い一体感を感じる。
「屈キャンは出来ないし動きもダルい。でも…少しずつ体になじむこのカンジ…心地良い…」
マコトはネレイドで『悪魔のE.D.G』を追う事を決心する。
「追いたい機体があるんです」
「あのネレイド売ってくれませんか?相場は素材を除いて一式1700GP位?たとえば…そこからいくらあのブラストにつぎ込めばそこいらのヤクシャより強くなれます…?」
無謀ともいえる彼女の発言に一瞬困惑する山下だったが、真剣にネレイドでそのブラストを追おうとする彼女の眼を見て、若き日にネレイドは本物だと、必ずそれをまわりに証明すると、そう誓った彼の心に火が点いた。
「ネレイドってやっぱアタシのタイプじゃあないんですヨ…でも、あのブラストならもう1回やってみてもいいかナ…て。迅牙はいい機体だったけど、ただGPを使っただけで…結局何もわからずに何も残らなかったそんなだし…」
「ネレイドはもっと何も残らないかもしれないぜ…」
「それでもいいんです…もしかしたらまた同じ過ちを繰り返すのかもしれないけど…不思議とあのネレイドならそれもイイと思えて…」
「相場で1700GP?いや、本気ならタダでやるヨ。セッティング代のGPも俺の工賃分はナシでもいいわ。それでもヘタすりゃ…オペ子のバイトじゃ追い付かず、マジでニュードの採掘現場とかに行くかもしれないしナ」
「金が全てじゃないけど…やっぱ金がなきゃ話になんねーのヨ。燃料も弾薬もタダじゃねぇ。本気で戦うなら金は飛んでいく。そしてネレイドはヤクシャじゃない。そこまでやっても見返りは保障できない…」
「それでもいくならつきあうぜ。俺はネレイドしか強く出来ない男だからな」
ストーリーその96 走れヤクシャ
ヤクシャは激怒した。
必ず、かの邪知暴虐の魔女を除かなければならぬと決意した。
ヤクシャには政治がわからぬ。ヤクシャは、ブラストである。
ブーストを吹かし、牛マンと遊んで暮して来た。
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明ヤクシャはナクシャトラ社を出発し、この戦場にやって来た。
屈伸しているうちにヤクシャは、戦場の様子を怪しく思った。ひっそりしている。
もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだ。
けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、全体が、やけに寂しい。
のんきなヤクシャも、だんだん不安になって来た。
路で逢った少年をつかまえて、何かあったのか、まえに此の戦場に来たときは、
夜でも皆が榴弾を撃ち上げて、戦場は賑やかであったはずだが、と質問した。
少年は、首を振って答えなかった。
しばらく歩いて老練に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。
老練は答えなかった。
ヤクシャは両手で老練を汚染水に沈めながら尋問を重ねた。
老練は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
「フィオナは、報酬を摺り替えます」
「なぜ摺り替えるのだ」
「談合を行っている、というのですが、誰もそんな、談合を行っては居りませぬ。」
「たくさんの素材を摺り替えたのか」
「はい、カロラを。それから、ゾウリムシを。それから、腹筋を。それから、メタモを。
それから、超剛性メタルを。それから、融素子を」
「おどろいた。フィオナは乱心か」
「いいえ、乱心ではございませぬ。傭兵を、信ずる事が出来ぬ、というのです。
このごろは、イベントの成績をも、お疑いになり、少しく派手に稼いでいる者には、
既存パーツの色違いや単色ペイントを渡すようスタッフに命じて居ります。
御命令を拒んだスタッフは爆弾を貼付けられて、殺されます。
きょうもまた、新しい色違いパーツとペイントが大量に作られました」
聞いて、ヤクシャは激怒した。
「呆れた魔女だ。生かして置けぬ」
ストーリーその95 NEWD-LIVE!!
あらゆる戦闘のスペシャリストを集めた、国際的傭兵派遣会社“マグメル”のメンバーに、ひとりの女子高校生がいた。その名はマーヤ。普段はケーキが大好きなただの高校生だが、ひとたび任務を受けると、どんなブラストも完璧に乗りこなす操縦の天才、"スーパーマルチボーダー"なのだ! SEGAが描く、究極のブラストランナーアクション!!
「行くよシュラゴン、お前に生命を吹き込んでやる!!」
ストーリーその94 傭兵戦記ボダガイア
魔王フィオナ死去。
そのニュースは全世界を揺るがし、地球は次期魔王を狙うボーダー達の戦乱の地と化した。
主人公のティントは魔王の隠し子で平和主義に見せかけた俺様主義者。
ティントは隙あらば後ろからグサッ、と闇討ちするような子悪魔的な性格の少女ミリーと
TSUMOIから魔王暗殺に来たものの、考えすぎな性格と戦場の現状を見てmy理論の伝道師になろうと燃える、
理論マニアのアスカを部下にして混沌とした戦場で魔王を目指すのであった。
ストーリーその93 謎の艶嬢FIO(エフ.アイ.オー)
2010年、すでに人類は地球防衛組織SHAMSHO(シャムショ)を結成していた。
SHAMSHOの本部は日本のとある神社の地下深く秘密裏に作られ、沈着冷静な電光最高司令官のもと、日夜謎の艶嬢FIOに敢然と挑戦していた。
E.D.G.(エッジ)、監視ブラスト。このE.D.G.がFIOの侵入をキャッチすると、ただちにSHAMSHO全ステーションに急報。
ワフトローダー、それはSHAMSHOの防衛部隊。世界で最も進んだホバー戦車である。その前部には修羅厳(シュラゴン)と呼ばれるブラストが装備され、地上を這いスピードで進み敵を撃破する。
人間の最高頭脳を結集して作られたSHAMSHOのメカニック!
トラザベースは発進基地。ここにはガチムチ要撃機ヘヴィーガードが非常事態に備えている。
FIO撃退の準備はできた!
ストーリーその92 SSクラスでしょうか
「プラントCを攻めるんだ」っていうと、「了解した」っていう
「敵コアに攻撃成功」っていうと、「いい腕だな」っていう
「ベースの防衛をしよう」っていうと、「ベース防衛は引き受けた」っていう
そうして、あとでさみしくなって 「プラントAを奇襲」っていうと、「一斉攻撃を仕掛けるぞ」っていう
SSクラスでしょうか?
いいえ、誰でも
やさしく話しかければ、やさしく相手も答えてくれる
ストーリーその91 シュライクでつきぬけろ!
〜 Live Like Shrike! 〜
『BBをプレイの皆さん初めましてAEです。今週から僕の新連載が始まりました。それではAEで「シュライクでつきぬけろ!」』
『ここで次回予告!! 次回はシュライクの新機種登場!! トツ・オブ・ラブでつきぬけろ!』
『次回予告!! いよいよHGがベールを脱ぐ!! HGの目的は!? ヒステリックにつきぬけろ!』
『ネタ要素隔離wiki完成。ガチだけでなくユーモアを行き渡らせたあのページのロック。いいんですよTSUMOI先生』
『ニュード融素子って好き。あのグニグニした感じが妙にエロチックだと思いません? レクスアームズ先生』
『二大陣営勢力戦の勝利。大人になって人前であれだけ泣けるなんて感動でしたねトロンベ先生』
『モラル欠如者。あの子ら多分新機体持ち始めて使いたくて仕方ないんでしょうねナクシャトラ先生』
『だってリムぺったんですよ? ちゃんじゃなくてたん。びんちょうタン並の萌えられ方ですよねベンノ先生』
『毎回この凸はボツを食らう。けどそれは自分が勝利厨であり凸狂いであるということの誇りだ』
『痛みを知らない芋蛇が嫌い。心を無くした芋砂が嫌い。優しい支援が好き。バイバイ』
最終更新:2013年05月31日 13:19