ギャルゲ・ロワイアル2nd@ ウィキ

FO(U)R(Ⅱ)

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FO(U)R(Ⅱ) ◆LxH6hCs9JU



【11――ドクター・ウェストの場合】


 ふうむ、我が宿敵も随分と落ちぶれてしまったものであ~る。
 それはともかく、先ほどの我輩はなにやら理路整然としていた様子。
 いや、常日頃から理路整然としているのが我輩であるが、どうにもキャラが変わっていたような……。

 ……なぁ~どという心配はお構いナッスィ~~~ン! 崇めよ! 拝めよ! 称えよ!
 我輩こそが奇跡の大天才! ドォクタァァ――――ッ! ウェェェストッッ! 様であ~る!

 さて、我輩の華麗にして高尚なる道程を拝聴したいなら、まずは正座。お次に茶と菓子など用意しておくと良し。
 もちろんそれをいただくのは我輩なのであ~る! おまえのものは我輩のもの。我輩のものも我輩のもの。
 サイエンス・イズ・ジャイアニズムとは我輩の言葉であるからして、貴様ら凡人が唱えるには億年はやゴッバァ(ry

 ※ 省略されました。続きを聞くには「筋肉イェイイェイ!」と三回唱えてください ※

 くっ……我輩にこんなヘンテコイヤホンをつけて喋れなどとはなんたる屈辱。
 いやはやそれにしても、なかなか鋭いボディブロー。抉るようなパンチは内臓に響いたであるぞ。
 まあ、もったいぶっても仕方がない。我輩の軌跡であったな。話してやるのであ~る。

 我輩の伝説は、第10話から始まった! 33話で藤林杏、つまりは凡骨リボンを仲間に加え、続くよ珍道中。
 63話では筋肉の妖精☆マッスルトーニャを旗印とした筋肉同盟と情報を交換し合い、
 70話ではクリス・ヴェルティンらと小洒落た演奏会など少々。このとき、我輩のロック魂が大いに疼く!
 87話では椰子なごみに撃たれ、それでも生き延びる我輩の耐久力といったらさすが天才。
 111話では千羽烏月に殴られ気絶するも、それは単なるチャージ期間にすぎなかったのだからやはり天才。

 そうそう、千羽烏月といえば実に愚かしかったであるな。あの娘、死者蘇生の法を夢見るなど愚かしいにもほどがある。
 その理想論を振り翳した姿に我輩、若かりし頃の自分を当て嵌めてしまったであるが、いやはやあまじょっぱい。
 吾妻玲二よ、貴様も死者蘇生が可能だなんだと信じ込んでいるようであるが……夢見るのも大概にしておけよ。
 と、我輩は医学の徒として至極真っ当な助言を呈しておくのであ~る。

 さてさて、145話で凡骨リボンの死を知った傷心の我輩、155話で原点回帰し発明へと至る。
 そ~の名もその名も! スーパーウェスト爆走ステージ『魂のファイアーボンバー』であ~~~る!
 む、そういえばあれ以降、魂のファイアーボンバーはどこに置き忘れたか。記憶があやふやなのである。

 それはともかく、178話。九鬼耀鋼一乃谷刀子に遭遇し、直後吾妻玲二に襲撃されるピンチの我輩!
 あのときは冗談抜きで死ぬかと思ったであるぞ! おいそこのムッツリ助平! 聞いているであるか!?
 貴様、先ほど恨むなら大いに恨めといったな。我輩は執念深いぞ? 毎晩枕元に出るぞ?
 夏の怪談話のネタにされる可能性大。ゴールデンタイムの恐怖番組に投稿されるだろうことも決定的。
 あら、これはいざというときのためにメイクと演技練習は徹底しておくべきか? 我輩の才覚は留まることを知らぬ。

 おっと、続きであるな。我輩は201話で九鬼に病院まで搬送されるも、彼とはそれっきり。
 病院を訪れたふわふわトーニャに首輪の謎についてあーだこーだやり取りし、一路教会へと場所を移したのである。

 教会にたどり着き! 我輩がそこの懺悔室の扉を潜った! その地ではなんと! 感動の再会が待っていた!
 我が愛しのオーマイ・エェェェルザが! なんと我輩のメモリーを全消去した状態で敵の手先となっていたのである!
 ドクター・ウェストは激怒した。いかな主催者とはいえ、やっていいことと悪いことがあるのである!
 この大! 天! 才! ドォォォクタァァァ――ッ! ウェェェェストッッ様を敵に回したこと!
 骨の髄まで後悔させてやぁぁぁるからぁ! かぁぁぁぁくごしておけよぉぉぉぉ!? 

 フゥー。我輩、声の張り上げすぎで少々疲れたのである。凡人共よ、よくぞここまで付き合った。
 褒美として我輩の洗脳プログラム『たのしいりか・ロボトミー実験4じかんめ 最終ステップ【廃人】』を受けさせてやろう。
 我輩に洗脳されるのは、我輩が認めた有能な人間のみであるからにして、素晴らしく名誉なことっぽいぞ!?
 まだ実験段階で一度も使ったことはないうえ、手持ちにあるわけでもないのでずっと後のことになるであるが。

 え、さっさと引っ込めって? いやん。ぐっすんおよよ。


 ◇ ◇ ◇


【12――羽藤桂の場合】


 はぁー…………えっと、次はわたしの順番だよね……?
 は、羽藤桂といいます。よ、よろしくお願いしますっ。

 わたしの話……なんだけど、わたしはここに連れてこられてから、ずっとアルちゃんと一緒にいたから、内容が被っちゃうと思うの。
 アルちゃんがいなければ、わたしはきっとここまで来れなかったと思う。それは、サクヤさんの一件も同じ。
 わたしの命は、サクヤさんに守ってもらったものだから。精一杯感謝して、生きよう、って思います。

 あっ……えっと、そういうことを話せっていうんじゃないんだよね。あ、あははー……。
 ……でも、もう一つだけ言わせてください。
 わたしは、玲二さんや『柚明さん』を許すことはできないし、許しちゃ駄目だとも思ってる。
 でも、わたしは二人と同じ道を行きたい。特に、柚明さんは――大好きだからこそ、一緒にいたいの。

 次……柚明さんの番。柚明さんのこと、みんなにも知ってほしい。


 ◇ ◇ ◇


【13――羽藤柚明(ユメイ)の場合】


 ――わたしは、菊地真ちゃんを殺しました。

 九鬼耀鋼さんや大十字九郎さんの命を狙ったのも、わたしなんです。
 わたしは、大切なものを取り戻そうと……桂ちゃんのために、サクヤさんを生き返らせようとした。
 これが、わたしの背負っている罪です。この告白が懺悔だとしても、わたしは誰にも許されようとは思わない。

 高槻、やよいちゃん……あなたにも、許されてはいけないと思っています。
 他のみなさんも……お願いだから、わたしを憎んでください。わたしが、罪を自覚するために。

 ……どうして、そんなことをしたのか、ですか?
 わたしにとっては、桂ちゃんがすべてだったから。それに縋るしか、ないと思ったんです。

 もちろん、最初はそんな考えはありませんでした。
 こんな、加藤先生やりのちゃんに怒られてしまうようなこと……けど、逆に言えばそれだけの決意だったんです。
 独りよがりで、身勝手な、みんなの迷惑にしかならない、弱い考え。
 ……本音を言うと、わたしはここにいるべき存在ではないんです。桂ちゃんには、怒られてしまうかもしれないけれど。

 ……ごめんなさい。続けます。
 桂ちゃんにとっての幸せはなんだろう。そう考えて導き出した答えが、サクヤさんのいる日常だった。
 わたしの知る桂ちゃんは、わたしの記憶を取り戻して……つまり、ここにいる桂ちゃんとわたしは、別世界の存在なんです。
 けど、ここにいる桂ちゃんと、ここで死んでしまったサクヤさんは同じ世界の存在……その意味を考えれば、こうするしかなかった。

 桂ちゃんを日常に帰すことだけが、桂ちゃんを未来を守れる唯一の方法だって、勝手に解釈して。
 桂ちゃんの未来に、サクヤさんを失った桂ちゃんの未来に発展はないって、身勝手に妄想して。

 強く、強く決意したはずなのに……わたしは、桂ちゃんに面と向かって怒られて、逃げてしまった。
 こんな自分は消えるべきだって、逃避してしまって……それでまた、桂ちゃんを悲しませてしまった。

 ……わたしはきっと、これから先も桂ちゃんを第一に考えてしまう。
 仮に桂ちゃんの命を天秤にかけられたら、わたしはみんなを裏切ると思う。
 それだけの想いです。だからこそ、みんなにはわたしを受け入れないでほしいの。

 ……ごめんなさい。桂ちゃん、アルちゃん、九郎さん。
 けれどわたしは、やっぱり……この『罪』と『想い』に、向き合わなくちゃいけないから。

 わたしからは、以上です。


 ◇ ◇ ◇




 ……私には、理解できない。人は誰しも、自分のために生きる。一番大切であるべきなのは、自分のはずよ。
 言っておくけれど、私、ファルシータ・フォーセットは桂さんのようなお人よしでも、柚明さんのような尽くすタイプでもないの。
 私は、なによりも自分の幸せを優先する酷い女。他人なんて、利用してこその価値しかない。そう考えるような人間よ。

 ……ここでの私も、そういった信念で生きていこうと決めた。
 最初に出くわした伊藤誠さんに、女ということを武器にして取り入って。
 彼とトラブルで離別した後も、古河渚さんを自分の思い通りの駒に仕立て上げようとしたわ。

 しっぺ返しはすぐに訪れたけれど、ね。渚さんに手痛い仕返しを受けて、私は記憶を失った。
 人って、結構軽い衝撃で記憶喪失になるのね。あれは貴重な経験だったわ。二度とゴメンだけれど。

 記憶を失った私は、殺し合いという実情すら窺えず、しばらく各地を回ったわ。
 真人さんや奏さんに出会ってからはネムという仮初の名を貰って、みんなの仲間として教会まで行動を共にした。
 蘭堂りのさんが力とやらを使ったのも、そのときらしいわね。私は寝ていたからよく覚えていないのだけれど。
 彼女の死を知った奏さんは凶行を働き、その最初の被害者になったのが私。
 打ち所が良かったのか悪かったのか、死にもせずに記憶だけ取り戻したのは僥倖と言えるのかしらね。

 はっきり言って、疎外感を味わったわ。私は本当は酷い人間だ。ここにいる資格はないと、そう思ってしまった。
 おかしな話よね。考えてみれば、記憶を取り戻したことすら隠して、何食わぬ顔で潜伏していればそれで済んだのに。
 まあ、きっと混乱していたんでしょう。私はみんなとの別離を選択して、けれど真人さんに食い止められた。
 自分が大事なのは誰だって同じ。ここにいるのはお人よしばかりだから、うんと利用してやれって、彼はそう言っていた。

 本当に、おかしな話。私はそこで、ハッキリと悟ってしまった。
 一番の正解は、ここでみんなと一緒にいることなんだろう、って。

 ……あら、どうしたのかしらクリスさん? まるで、私の本性を知らなかったかのような顔をしている。
 あなたは忘れているのかもしれないけれど、故郷では私とあなたはたいそう仲良しだったのよ?
 その話は、機会があればゆっくりと。そうね。なつきさんも交えてしたほうがいいんじゃないかしら。

 まとめると、私が望んでいるのは生還よ。仮に私一人の命が助かるというんなら、みんなのことを切り捨てることも厭わない。
 冗談に聞こえる? ふふふ……そう思ってくれるなら好都合よ。私は、そういう人間だから。

 誰かを利用して、利用されて……私の世界は、そういう風にできているから。


 ◇ ◇ ◇


【15――深優・グリーアの場合】


 酷い人間……ですか。それを言うなら、柚明さんやファルさん以上に、私のほうが性質が悪いと言えるでしょう。
 なにせ、私は主催側の、一番地と協力体制にある組織、シアーズ財団に与するアンドロイドです。
 いわば、送り込まれた刺客。トランプにおけるジョーカーの役割を果たすのが、私に与えられた任務でした。

 私に与えられた役割は、参加者の殺害及び扇動、殺し合いの助長となる行為です。
 命令を下したのは神崎黎人言峰綺礼。あの開会式の直後のことでした。
 私はその命令を受け入れましたが、なにも彼ら二人にマスターとしての権限があったからではありません。
 私の本来のマスター……アリッサ様をお救いするために、やむなく下した判断です。

 主人を人質を取られた哀れな飼い犬、とでも言えば少しは悲壮感も出てくるでしょうか。
 なんにせよ、決断を下した私は一切の迷いもなく、ジョーカーとしての役割を果たさんと奔走したのです。
 鉄乙女が殺戮に走るよう煽り立て、この手では実際に、ウィンフィールドの殺害も行いました。
 黒須太一を刺激し、直枝理樹を騙し、多くの参加者たちに混乱を招き……任務は順調に進んだと言えるでしょう。

 ある意味での転機は、彼……如月双七さんとの出会いだったのかもしれません。
 彼は不思議な方でした。どこか、私の思考をトレースしているような……神通力のようなものを秘めている気配すら。
 いえ、トーニャさんの反応を見るにまったくの勘違いであろうことは判断できます。が、確かに転機にはなりえたのです。

 双七さんと美希さんを伴い行動していた私は、衛宮士郎と椰子なごみの二人組に襲撃を受けました。
 結果、美希さんは椰子なごみを引きつけたまま逃走。双七さんは私と共に衛宮士郎と戦い、死にました。
 那岐。あなたが私に接触を図ってきたのも、あのときでしたね。今なら、あのときの言葉の意味がわかる気がします。

 同行者を失った私は、再び参加者の積極的殺害を目論み……直後、吾妻玲二に出会いました。
 主催側の情報を求め、殺人を肯定していた彼と潰し合うのも非効率、と私は彼と一時的に協定を組みます。
 その上で襲撃をかけたのが柚明さんです。遠方からの狙撃は、致命傷には至らなかったようですが。

 ……そして、訪れた転機は実を結んだのです。彼、九鬼耀鋼との激戦によって。
 彼は、双七さんの死を知り歪んでしまった。けれどその根本は、私や玲二と同じだった。
 アリッサ様のために戦うという私の意志は、何者でもない、私自身のものです。
 カマエルの発現も、あるいは私のアリッサ様を想う力が、鍵となったのかもしれません。

 そう、私のアリッサ様に対する想いは、確かに私自身のものだった。
 しかしその想いは、一番地が人質としているアリッサ・シアーズに向けられるものでも、
 ましてや、私という存在を利用しようとする神崎黎人へのものでもない。
 私の、想いは……あのとき死んだ、アリッサ様ただ一人だけへのもの。

 私の主人たるアリッサ様は、このゲームが始まる以前に死んだのです。
 私は、悲嘆に暮れていたあの頃の想いを、神崎黎人につけ込まれたにすぎない。
 私がアリッサ様のために、自分の意思で選び取れる道……それが、玲二と同じ復讐の道です。

 神崎黎人を殺す。

 それだけが、私の望みです。


 ◇ ◇ ◇


【16――山辺美希の場合】


 おや、わたしが大トリですか。
 う~ん、とは言いましても、みなさんの波乱万丈な人生に比べれば美希のような若輩者ではインパクトに弱く……。
 とりあえず自己紹介! 姓は山辺、名前は美希、お気軽にミキミキとお呼びくださいませ~!

 美希の回顧録第一章。この地でのファースト・コンタクトは、対馬レオなるごくごく平凡な少年であった。
 思春期真っ只中の気配を漂わせる少年に、美希は生死以上に貞操の危険を感じざるをえず……ああ、そうでしたね。

 前提として。那岐さんの口からもうバラされちゃったかと思いますけど、美希は優勝狙いでした。
 あ、でもそんな、極悪非道の限りを尽くす鬼畜カリスママーダーとかじゃないですよ。
 どちらかというと目指したのは護身完成な方面で……生き残るんなら、集団に紛れるのが一番だと考えたわけです。

 見てのとおり、美希は人畜無害な乙女でございまして。バトったりとか全然ムリです。
 ここでも基本、逃げてばっかりでしたから。一乃谷愁厳さんに襲われたときには、対馬さんを置き去りにして逃げました。
 ……美希の心象芳しくない空気ですが、ここは俺に任せて~、なんてのをやったのは対馬さんですよ?
 その後は杉浦先生に保護されたかと思いきや逆に今度はこっちが置いてけぼりをくらい盗んだバイクで走り出す。

 一人きりで取り残されるなんてシチュエーション、小心者の美希はビビリまくりなわけですよ。
 とにかくお仲間が欲しかったわけです。そこで出会ったのが……大十字九郎さんでした。半裸の。
 美希はまたもや貞操の危機を感じざるをえず、しかししぶしぶ九郎さんと行動を共にしたしだいです。

 まあ、その九郎さんも杉浦先生と一緒で、美希を一人にして直枝さんのところに走ったりしたんですけどね。
 ぶっちゃけ、身勝手な大人たちに子供の美希は憤慨しまくりで……でも、虎太郎先生に出会えたのは幸運でした。
 あの人がいなかったら、美希はたびたび襲ってきた鬼乙女さんに抹殺されていたかもしれません。

 九郎さんや虎太郎先生と離れ離れになった後は、なつきさんと一緒に逃げて、双七さんと深優さんに出会いました。
 深優さんの正体についてですけど、美希はそのときから、薄っすら感づいていたんですよね。
 りのちゃんを撃ったのも、千華留さんが怪しいって言ってたのも、そういうことだったんですよね?

 なつきさんと別れて、双七さんと深優さんチームに鞍替えしてすぐ、衛宮士郎さんと椰子なごみさんに襲われました。
 美希は一人孤立してしまい、椰子さんに追い掛け回されることになったんですけど……無事、撃退できました。

 わたしがここで人を殺したのは、椰子さんの一回きりです。あの人は、とても悲しい人だったと思うんですよ。
 レオさんのことを想ってて、でもレオさんは椰子さんのことを想っていなかった。これがちょっと、気がかりでして。
 那岐さん。あの二人は、本当に恋人同士だったんでしょうか? すれ違いの理由を、教えてもらえませんか?

 ……そうですか。平行世界。ここにいたのは、椰子さんが好きだったレオさんじゃなかったんですね。ちょっと切ないです。
 立て続けの質問でごめんなさいですが、霧ちんや太一先輩は……そっちはわからない、ですか。いえ、お構いなく。

 にはは、ちょっと脱線してしまいましたね。話を戻しますと、結局深優さんたちとは合流できず、美希はまた一人になったんです。
 その際、ディスクのデータからみなさんの大まかな素性を調べさせていただきまして。直後、九鬼さんにお会いしました。
 九鬼さんは霧ちんからわたしのことを聞いていて、とても心強い方だったんですが……結局今回も、同じパターンに嵌ります。

 襲ってきたのは、吾妻玲二さんと深優さんですよね。いやはや、美希も本当に鉄火場と縁のある。
 厳密に言うと、襲われたのは柚明さんで、襲い返したのが九鬼さんなわけですが……とにかく、九鬼さんはここで戦死なされました。
 一人になった美希は、次なる新天地として、この教会にやって来たわけです。

 ある意味では、そこで放浪生活も終わりを迎えたのですよね。ファルさんと那岐さんのおかげで。
 美希の考えを一発で看破されたときには、そりゃもうビビリましたよ。
 持ちかけられた話は、いやはや興味深いの一言。ファルさん流の処世術というのを、後で窺ってみたいところです。

 あー……っと、最後に自己主張させてください。美希は、生きたいです。それだけが望みです。
 別に主催者さんに誰かを生き返らせてもらおうとか、復讐したいとか、そういうのもないので。
 なんか行動だけ追っていくと信用に足らないかもしれませんが、正体判明しちゃった以上は仕方ないので。
 美希は無害です。ぴゅあーです。だからみなさん、お友達になりましょう。


 ……………………ところで、汗、かきません?


 ◇ ◇ ◇


 集会場と化す、神の身元。ステンドグラス越しに差し込める陽光が、昼の刻の訪れを知らせていた。
 礼拝堂に形成されていた輪は一巡し、自己紹介と人間性の証明を兼ねた情報提供が終了する。
 ラストバッターを務めた山辺美希は、はにかみながらも額に汗を浮かべていた。

「もう、なんか緊張しっぱなしで。ここに来るまでもいろいろありましたし……裏の寄宿舎って、お風呂があるのですよね?」

 一同の反応は様々だ。緊張感のない言動にため息をつく者、クスリと微笑する者、呆気に取られる者。
 叱りつけようとする者が一人として現れなかったのは、またそういう機会も必要と、誰もが考えたからだろう。

「放送までは……あと数十分といったところか。ならば、入浴の暇くらいは問題なかろう」

 そう言ったのはアル・アジフだ。輪の中央にあるレーダーを示し、続ける。

「確定事項として、この場に今すぐにでも事を荒立てようとする輩はおらぬ。
 唯一懸念すべきは、ここにはいない来ヶ谷唯湖ただ一人だ。
 那岐よ。一つ確認するが、来ヶ谷唯湖が首輪を外している可能性はあるか?」

 アルの問いに、那岐は首を振って答える。

「いいや。ドクターでも苦戦した代物だ。ありえないと思うよ」
「ならば、来ヶ谷唯湖の到来はこの探知機で察知できる。見張りをつければ、襲撃があったとて対処しやすいだろう」
「おいおいアル、今そんな悠長なこと言ってる暇あるのか!? そうこうしている内にも……」
「九郎。汝も山の中を走り回ったせいか泥臭いぞ。ただでさえ、家の水道が止められていて風呂に入っていなかったであろう」

 ぐぬっ、と九郎が口ごもり、右隣に座っていた碧がうわぁー、と鼻を摘むと共に身を引いた。
 反面、左隣のやよいはキョトンとした顔で特に不快感も示さず、プッチャンがやれやれと声を零す。

「風呂は心の洗濯とも言いますしね。素晴らしい提案だと私も思います。ですがその前に」

 言うと共に、トーニャがすっくと立ち上がる。
 長時間座り続けていたためか、軽く体をほぐした後、気だるげな視線を那岐へと転じた。

「とりあえず、あなたが話した諸々の情報と、あなたが神崎黎人や一番地を裏切ったという事実は信用します。
 ですがそれはあくまでも『信用』であって、『信頼』にはまだ足りません。
 あなたが抱えている命題は、星詠みの舞の完遂。ひいては媛星の回避。そのためには手段も選ばない。
 しかしながら、ナイアが牛耳るやり方では失敗が見えているゆえ、今回はやり直しを計るべきと考えた。
 あなたにとっては、この目的さえ果たせればそれでよいのでしょう? 仮に、私たちを生かして帰せなくなっても」

 喋り続けていく内に語気が鋭くなり、場の空気も緊張に凍った。
 那岐は飄々とした態度を伏せ、真摯にトーニャと視線を交わす。

「私たちの命と星詠みの舞。天秤にかけられたら、あなたは後者を選び取る。違いますか?」
「媛星が落ちれば、どの道みんなの命はないよ」
「わかっていませんね。そういう話ではないんですよ。あなたが私たちから信頼を得るのは、非常に困難という話です」

 参加者十四名の関係を埋める共鳴。それは、那岐という存在の信頼なくしては確立されない。
 トーニャも振るいにかけているのだろう、現段階では自称でしかない裏切り者に対して、言葉の矛を用いる。
 仮に裏切り者としての身分が証明されたとしても、主催側の敵となったことが決定付けられるだけだ。
 参加者側の味方と見るには、決定的に信頼が足りない。これは、真実を語るだけでは得難いものだった。

「キリスト教徒じゃないけれど……神の膝元で、誓おうか」

 トーニャを始めとした参加者一同の視線を、一身に買う那岐。
 彼が取った行動は、起立。
 姿勢正しくその場に立ち、深々と頭を下げての、文言だった。

「申し訳ありません。今回の件、みなさんには多大な迷惑をおかけしました。
 今はまだ、言葉での誠意しか表せませんが、どうか心に留めていただきたい。
 星詠みの舞……姉上が残されたこの演舞は、星の命運を司る大切な儀式です。
 失敗すれば星は滅ぶ。天秤にかけられたとしたら、確かに後者を選ぶでしょう。
 ですが那岐は、星詠みの舞とあなた方の命を天秤にかけるようなことはいたしません。
 命を賭して、両方を尊重できる選択肢を模索します。陽巫女が実弟、那岐の名にかけて」

 この瞬間、炎凪の仮面を脱ぎ捨て、那岐としての本性を皆に晒す。
 結局のところ、信頼を得るには時間が足りない。
 誠意ある言葉をどれだけ並べようと、信用の枠を飛び越えることはないのだ。
 とはいえ、今の那岐にはこういった態度の改めくらいしか為せる業がない。
 善行を積む機会が訪れればそれも違うのだろうが、今、この瞬間ばかりは、

「……ときに訊くが。風呂ってのは、ひょっとして混浴か?」

 と、那岐が頭を上げるよりも先に、九郎が間の抜けた疑問を誰にでもなく零す。
 凍っていた空気は一瞬で蒸発し、女性陣を軸とした嫌悪の視線が、九郎へと注がれた。

「なっ、ちがっ、男湯と女湯で別れてなかったら困るだろうがよ! その、いろいろと! んな軽蔑の眼差しで俺を見るなぁ!?」

 素っ頓狂な発言はどう見ても自業自得だったが、九郎は必死の弁明を試みる。
 これにはパートナーであるアルも頭を抱え、わなわなと身を震わせていた。
 立場的な危うさすら滲み出てきた九郎を救済しようと、やよいが手を挙げて発言する。

「はい! お風呂だったら、男子と女子で別々だったはずです! すっごく大きいんですよ! まるで銭湯みたいに!」

 やよいの元気な様を見て、ファルがクスリと一笑する。

「ええ、あれは大きかったわね。私は二度も利用させてもらったし……入浴したい人がいるなら、案内するわ」

 そう言って、ファルとやよいが立ち上がった。入浴は決定事項であるかのごとく、自然な足運びで礼拝堂の外を目指す。
 二人に、他の何人かも続いた。那岐は半ば取り残されたような気分になり、ぽかんとした表情でその場に佇む。

「てけり・り」

 那岐に唯一語りかけたのが、足元のダンセイニだった。その一つ目は、床に置かれたままのレーダーを指し示している。
 この場に集った十四人の首輪は、既に登録されている。新たな反応、つまり来ヶ谷唯湖の首輪は、未だ到来の気配もない。

「……はは。なるほど、そういうこと、ね」

 那岐は苦笑し、レーダーを拾い上げた。
 時刻は、昼である。


 ◇ ◇ ◇


 教会裏に聳える二階建ての寄宿舎は、神父や修道女の住を賄い、最低限の集団生活を送るに適した設備が備わっている。
 浴場も男女別々、それなりの広さがあり、ご丁寧なことにあらかじめ湯まで張られていた。
 湯気の熱気は磨耗した体を程よく温め、肌を通して全身に浸透していく。
 湯船に浸かると、思わず極楽の声が溢れ出た。

「ほえ~…………人間の暮らし、って感じだなぁ」

 全裸であっても合法的、裸体を惜しげもなく晒せる空間で、安楽の一時を噛み締める。
 こちらは男湯。豪奢な作りの浴場では、タオルを頭の上に乗せた大十字九郎が湯船に身を沈めていた。
 垢に塗れた屈強な肉体は、湯の魔力によってすっきり洗浄。心にも潤いが齎される。

「いやはやまったく。極楽浄土とはこのことであるな。我輩、身も心も癒される感激」
「いい湯ですなぁまったく。こんなだだっ広い風呂に入るのも随分と久しぶり……」

 九郎とドクター・ウェストは、隣り合わせで入浴を楽しんでいた。
 その身はもちろん全裸。その顔は弛緩し放題。心身ともに緩み切っている。

「……ところで」
「ウヌ? なんであるか」

 ただ、忘れてはならないのが二人の関係だ。
 アーカムシティの守護者として、デモンベインを繰りながら日々悪と戦っていた大十字九郎。
 秘密結社ブラックロッジに与する天才科学者として、街をたびたび破壊してきたドクター・ウェスト。
 本来、二人は敵同士である。

「てんめぇー、ドクター・ウェスト! なにナチュラルに風呂になんか入ってんだこのヤロー!?」
「ぬぅ!? そういう貴様は憎き宿敵、大十字九郎! ここで会ったが百年目なのであ~る!」

 飛沫を上げながら立ち上がる二人の男、両者一斉に荒ぶる鷹のポーズ。
 全身で威嚇行動を取りながら、今すぐにでも取っ組み合いになりかねない空気が漂う。

「……おい」

 ぐぬぬ……と九郎とウェストが睨み合う横で、男がもう一人。
 浴槽の縁に腰掛け、足を湯船につけている。
 その人物こそ、吾妻玲二――二代目ファントムの名を継承する、暗殺者だ。

 玲二は、冷え切った眼差しで九郎とウェストを眺めやっている。
 さすがは暗殺者、と納得できるだけの眼力が、いがみ合う二人の気勢を削いでいた。

(おい、ウェスト。おまえ、こいつに殺されかけたんだよな?)
(そういうおまえは、こいつの想い人に仲間を殺されたのであろう?)
(なんで俺たち二人、こんな無防備な姿で一緒に風呂なんて入ってるんだ?)
(仕方がなかろう。生き残った面子は女性が多め、男の数が少なかったのである)

 玲二と相対しながら、この奇妙な状況についてひそひそと語り合う二人。
 九郎とウェストも元は巨大ロボットで殺し合う程度の仲だったが、それでも周知の間柄である。
 暗殺者、ツヴァイの肩書きを持つ玲二に比べれば、いくらかは余裕がある。
 逆に、玲二という人間に関してはどこまでいっても得体が知れない。肩を並べるにしても、余裕がないのだ。
 声をかけてきた玲二に対し、声での反応も返せない九郎とウェスト。ややあって、玲二が続ける。

「あんたたち、よくそんな怪我で風呂に入れるな」
「……は?」

 言われて、九郎とウェストは互いの総身に視線を落とす。
 指摘は当然至極、両者の体には散々な傷跡が残されていた。

 風呂場で裸になるのは当たり前だが、この場合の裸とは衣服を纏わないという意味である。
 二人の体には、血染めの包帯やガーゼがところどころ窺え、それらが湯を浴びびしょびしょになってしまっていた。
 湯は覆い隠されていた切創や銃創にまで浸透し、悲鳴と嗚咽を呼ぶ。

「ぎぃええええええええ!!」

 どちらとでもなく、激痛を声に出して訴えた。指摘を受けて初めて到来する痛みは、鈍感の域を超越している。
 その馬鹿さ加減に玲二は呆れ、思わず笑みが零れた。

「あ、テメェいま笑ったな!? 笑いやがっただろコンチクショー!!」
「元はといえば貴様がつけた傷であるぞこれは!? 謝罪と賠償を要求するのであぁぁぁるッ!!」
「今の今まで平気な顔で湯に浸かっていたのはどこのどいつだ」

 玲二は冷ややかに、憤激する馬鹿二人へ反論する。
 開放感溢れる浴場での出来事とはいえ、九郎もウェストも緊張感に欠けていた。

 こうやって談笑の機会を得るなど、数時間前までは考えられなかった話である。
 復讐の徒となったファントムは、今一度彼らを利用し、仇敵の待つ頂上へと登り詰めなければならない。
 その『利用』が、協力に近いものか裏切りの可能性を含めるものなのかは、まだわからなかった。

 どちらにせよ、神崎黎人は敵だ。
 彼らが自分と同じように神崎を敵視し、こちら側の敵にならないというのであれば、銃を向ける意味もない。

 それは、九郎やウェストにとっても同様だった。
 ツヴァイという前科持ちの殺人者は、信頼足りえなくはあるが、いつまでも因縁に固執してもいられない。

 神崎黎人という共通の敵を見据え、那岐という旗印の下に、同調を図ろうとしている。
 この構図を己から崩そうと思うほど、ここにいる三人は愚かしくなく、しかしだからといって、

「こぉなったら吾妻玲二よ! 貴様の傷だらけの体も水没へと誘ってやるのであ~る!」
「なに……? おい、ちょっと待て」
「よぉしいい覚悟だ。手ぇ貸せウェスト。少し癪だが、共同戦線といこうじゃないか」
「うむ。我々の目的は同じであり、さらには利害も一致。組むべくして組むは主人公とライバル。見事な構図」
「だから待て。そもそも風呂場は騒ぐところじゃない。おい。聞いているのか。あんたたち、馬鹿だろう」

 吾妻玲二の性格が大十字九郎やドクター・ウェストの性格に順応するのは難しく、不和の影も見えはする。
 ガシッ、と腕を組む宿敵同士の協定に、さすがのツヴァイも不鮮明な恐怖を覚えざるをえなかった。
 言ってしまえば、嫌な予感、である。

 協定を結ぶとしても、いずれ見限るとしても、やりにくい相手。
 そんな印象を抱く玲二は、頭の端でぼんやりと別のことを考えてもいた。

 こんな騒がしい男湯に対して、女湯のほうはどうなっているのだろうか……と、逃避にも近い想像を。


【B-1 教会裏の寄宿舎・大浴場男湯/二日目 昼(放送直前)】


【大十字九郎@機神咆吼デモンベイン】
【装備】:なし
【所持品】:
 支給品一式、ベレッタM92(9ミリパラベラム弾15/15+1)、ベレッタM92の予備マガジン(15発入り)×3
 凛の宝石×6個@Fate/staynight[RealtaNua]、物干し竿@Fate/staynight[RealtaNua]
 キャスターのローブ@Fate/staynight[RealtaNua]、木彫りのヒトデ×10@CLANNAD、
 トランシーバー(故障)、加藤虎太郎の眼鏡、タバコ、虫除けスプレー
 バルザイの偃月刀@機神咆哮デモンベイン、私立穂群原学園指定体操服+運動靴@Fate/staynight[RealtaNua]
【状態】:全裸、決意、アル・アジフと契約、疲労(大)、打撲(背中/重)、打撲(全身/中)、銃創(肩/深)、銃創(右足/浅)、腹痛(軽)
【思考・行動】
 基本:亡き者達の遺志を継ぎ、希望を実現させる。
 0:入浴。玲二に制裁を加える。
 1:一応は那岐を信用。
【備考】
 ※クリスが雨の幻影を見ていることに気付きました。

【ドクター・ウェスト@機神咆哮デモンベイン】
【装備】:なし
【所持品】支給品一式 、首輪(岡崎朋也)、九鬼の置き手紙、スーパーウェスト爆走ステージ『魂のファイアーボンバー』の鍵、衣服
【状態】:全裸、疲労(大)、左脇腹に二つの銃創(処置済み)
【思考・行動】
基本方針:我輩の科学力は宇宙一ィィィィーーーーッ!!!!
0:さらば宿敵! こんにちは同胞! いざ逆襲の瞬間!!
1:エルザを取り戻す。
2:我輩の天才たるゆえんを知らしめるためにも首輪は外しておきたいところ。むむむ……。
3:霊力に興味。
【備考】
※クリスはなにか精神錯覚、幻覚を見ていると判断。今のところ危険性はないと見てます。

吾妻玲二(ツヴァイ)@PHANTOMOFINFERNO】
【装備】:なし
【所持品】:『袋1』SturmRugerGP100(6/6)、.357マグナム弾(24/36)、ダイナマイト@現実×5、トンプソンコンテンダー(弾数1/1)
      小鳥丸@あやかしびと-幻妖異聞録-、ニューナンブM60(5/5)、 二ューナンブM60の予備弾9発、 5.56mmx45ライフル弾7発
      『袋2』、ハルバード@現実、ハンドブレーカー(電源残量5時間半)@現実、ルガー P08(3/8+1)@Phantom、シアーズの資料
      『袋3』 支給品一式×11、刹那の携帯電話 、デジタルカメラ@リトルバスターズ! 、USBメモリ@現実 、
      誠の携帯(電池2つ)、医療品一式、恭介の機械操作指南メモ、秋生のバット、おにぎりx25
      野球道具一式(18人分、バット2本喪失)カジノの見取り図、ゲーム用のメダル(14000枚相当)
      懐中時計(オルゴール機能付き)@Phantom、包帯、 防弾チョッキ、衣服
【状態】:全裸、肋骨数本と左腕の骨にヒビ、右肩に銃の掠り傷、左膝に転んだ傷跡、首に痣、全身打撲、疲労(中)
【思考・行動】
基本:運営者側を脅迫して、キャルを生き返らせる。その為に首輪を外す、運営者側の反乱分子と接触する。
 0:馬鹿二人に徹底抗戦。
 1:主催を打倒し、キャルを生き返らせる。どちらにせよ主催は殺害する。
 2:深優、那岐、その他大勢に協力。
 3:ドクター・ウェストに首輪を外させ……本当に信用できるのか、こいつ?
【備考】
 ※時間軸はキャルBADENDです。
 ※5.56mmx45ライフル弾はトンプソンコンテンダー、コルトM16A2で使用可能です。


243:FO(U)R(Ⅰ) 投下順 243:FO(U)R(Ⅲ)
時系列順
高槻やよい
アントニーナ・アントーノヴナ・二キーチナ
ドクター・ウェスト
ファルシータ・フォーセット
山辺美希
クリス・ヴェルティン
玖我なつき
大十字九郎
羽藤柚明
羽藤桂
アル・アジフ
杉浦碧
深優・グリーア
吾妻玲二(ツヴァイ)
那岐


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