PARADISE LOSTのEXTRA STORY “OVERTHROW OF KAETHER”における
ナハトの台詞。
精神世界における数十の戦いを経て、実力を上げてきた
ロト(
ライル)。ようやく戦いらしい戦いができてきた事に笑っている自分がいた。
だがしかし、それはロトが真っ当な人間からかけ離れてしまっている証拠でもあり……
ほう、やるな宿主。賞賛に値する進歩だよ。早くも俺と、ここまでやれるようになるとはな
宿主のロトが自身と拮抗し得る存在だと確信した事で、無頼の悪魔は喜び嘯いていた。
あの小娘どもには感謝だな。他人からの評価というのは、中々胸に響くらしい
今現在、己がいったいどういうものか……その辺りを認識する要因が、徐々に固められているわけだ。言い換えれば、現実逃避を許さぬように外堀から埋められている
熾天使の小娘たちに表面上の賛辞を送りつつ、
ナハトはさらにロトを追い詰める。
宿主、ようやく認めたか。今のおまえはヒトじゃないと
——黙れッ
他人がどう言っただのは関係ない。今考えられる事はただ一つ。
こいつを殺す。消去する。他のことなど考えない。
だから
ナハト、今すぐに——
おまえは消えろッ
ふん、まあいい。なら次のステップに移ろうか
一足飛びに地を蹴るロトを前にして、やはり
ナハトの余裕は毛ほども揺るがず、乱れない。
そして、喜悦に歪んだ唇から黒い不協和音が這い出した。
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ディエスミエス・イェスケット・ボエネドエセフ・ドウヴェマー・エニテマウス
我は汝を召喚す——闇の焔王、悪辣の主よ
それは呪い。 この宇宙を形成した主をも滅ぼさんとする極大の呪詛。
森羅万象の法則を総て捻じ曲げ、地獄を具現する悪魔の讃美歌に他ならない。
アクセス——我がシン、無頼のクウィンテセンス。
肉を裂き骨を灼き、霊の一片までも腐り落して蹂躙せしめよ
汝、我が死を喰らえ——
メギド・オブ・ベリアル
“無価値の炎”
無造作に立てた中指に呼応し、その刹那——大地が爆裂した。
天まで届かんばかりの黒き腐炎の先で、魔王は愉快げにせせら笑っていた。
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備考
作中の時系列で初めて
無価値の炎が披露されたシーンである。
Fallen Angelが流れる事もあってEXTRA STORYの中でも最高に厨二心が溢れる瞬間でもある。
関連項目
- 兄者の心臓の音が聞こえる・・・・ -- 名無しさん (2020-09-17 00:35:11)
- 何が笑えるって罪が深まってヒトから離れる程マグサリオンの提示した人の定義に当て嵌まっていくって事だな -- 名無しさん (2020-09-17 09:29:10)
- 罪と罰を抱いて生きろ、それがヒトだ -- 名無しさん (2020-09-17 10:33:30)
- これも「否定」なんだよね。ナハトの台詞は基本的に否定しかない -- 名無しさん (2021-05-12 18:44:34)
最終更新:2021年05月12日 18:44