アムリタ
ブラーフマナ連邦のとある施設で治験が行われていた再生薬。
とある材料で作られる高価な薬で、当時は負傷の治癒を目的としていたのだが、急激な細胞分裂による老化や癌化といった副作用が許容値に収まらなかったため凍結されている。
とある施設
第五神暦367年まで、幼少期の
アカシャと
サハスラーラが過ごした施設。
一種の治験をしており、当時開発中の新型の再生医療を研究していた。
ただ、その方法が人体実験であり倫理観に問題があった。
表向きは孤児を集める善良な福祉施設を装う。彼らは集めた七歳以下の孤児に特殊な幹細胞を投与、育った頃に収穫を行う。子供は丁寧に少しずつ解体され、その肉片から薬が作られる。
再生細胞を増やし、他者にも移植可能な形に成長させられるのは五歳から七歳くらいの幼児に限られ、その期間を過ぎるとすべての機能が失われる。
施設の子供達は再生の速度や程度に差はあれ、怪我の治りがはやい。掌に穴をあけられたり指を斬り落とされてもその日のうちに治りかける再生力。
施設の先生は新しい親のところへ行く、という名目で孤児を選ぶ。そうして選ばれた子供は地下に設けられた設備で、生きながら解体される。体に穴を開けられるなら序の口、目玉を抉られ、内臓を取り出され、凍らされ、焼かれる。もちろん麻酔などされない。これは任期が終わる(再生細胞の効果がなくなり死ぬ)まで続けられる。
そして再生力が高いほど優秀で、より長く地獄を経験する。
サハスラーラはアカシャに施設の外へ連れ出されて、この地獄から抜け出すことに成功する。一度は連れ戻されたのだが、
事象の上滑りでうまいこと運んだようだ(年齢が8歳になっていたこともあり、材料が取れなくなっていたという事実もあるが、それだけで解放されるはずもないため)。
ナーロウがこの薬に目をつけたようで開発が再開されている。しかしながら結局完成はせずに老化を三分の一程度抑えるのがせいぜいとなっている。
第五神暦377年にブラーフマナ連邦で起きた西部方面軍の反乱により、開発凍結されていたこの薬は再び日の目を浴びることになった。
戦争に有効と考えられたこの薬の再開発の体裁としては、負傷の治癒を目的とした従来通りの方針としていたが、実際はプロジェクトがナーロウに掌握されており、彼一人が老化を遅らせて延命するためのものに過ぎない。
この薬のために多大な国費が惜しげもなく浪費され、数十万人規模の孤児が実験体として消費された。
これらの事実は歴史上から完全に抹消され、第五神暦502年現在それを知るのは政府においてすらナーロウのみになっている。
備考
アムリタ(梵:अमृत, amṛta)とは、インド神話に登場する伝説の飲料あるいは霊薬。その名前は「不死」を意味している。
関連項目
コメント
最終更新:2026年01月24日 11:19