【あらすじ】
C.E.75。
独立運動、ブルーコスモスによるテロ……
死の商人"ロゴス"が壊滅してなお、デュランダル前議長が予言していたように、人類は争い続けていた。
事態を沈静化するべく、
ラクス・クラインを初代総裁とする世界平和監視機構「コンパス」が創設され、キラたちはその一員として各地の戦闘に介入する。
ただ、いつまでも醜い争いを続ける世界状勢に、キラはかなり疲弊していた…
そんな折、ブルーコスモスを主導するミケール大佐を捕らえるべく、ユーラシア連邦から独立した新興国「ファウンデーション王国」から合同作戦を提案される。
【作品解説】
TVアニメ『
機動戦士ガンダムSEED』シリーズ最新作にして完結編にあたる劇場アニメ作品で、2024年1月26日公開。
タイトルロゴは「SEED」と「FREEDOM」を重ねた『機動戦士ガンダム"S"FREEDOM』という形になっている。
前作『
機動戦士ガンダムSEED DESTINY』最終話から1年後のC.E.75年が舞台。
前作の続編劇場版の制作発表は2006年の5月であり、公開に至るまでには歴代のガンダムシリーズ映画作品の中では最長の18年を要した。
劇場版は制作がほぼ凍結状態だったが、シリーズ20周年を記念して立案された「GUNDAM SEED PROJECT ignited」において劇場作品制作の再開が決定したため公開の運びとなった経緯を持つ。
脚本は、今は亡き両澤千晶が書き上げた構想を元に、元夫でシリーズの監督でもある福田己津央とSEED・DESTINYの小説版を手掛けた後藤リウにより共同で制作された。
オープニング主題歌を『西川貴教 with t.komuro』、
エンディング主題歌を『See-Saw』、挿入歌を『中島美嘉』、サポーターソングを『玉置成実』といったSEEDシリーズの主題歌に携わった経験がある歌手を起用するなど、音楽面に関しても集大成となっている。
ちなみに西川氏は、2006年の発表からずっと、ファンすら諦め状態だった中SEED劇場版を信じ続けて色々なところで宣伝し続けていた。
本作はバンダイとしても非常に力が入っており上映館数は歴代最多、公開からすぐにガンプラの発売、本シリーズ最新作OBやアーセナルベースなどのゲーム作品にも次々と高速参戦が決まっている。
その代わりに公開後1週間も経っていない週明けに上映前まで伏せられていた新MSの発表がされるなど監督がXでびっくりするレベルでMSのネタバレがされている。
他の映画作品と異なりガンプラなどの商品を売りたいためそこはやむを得ない点もあるだろう。
2週間近く経ってからは監督のXアカウントで物語のネタバレとなる解説もされ始めている。
2024年5月22日時点で観客動員数288万人、興行収入48.2億円を突破。これまでの
ガンダム映画で興行収入最高額だった『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙』の約23億円を42年ぶり&ダブルスコアで更新するという快挙を成し遂げた。
恐らくガンダム映画初となる応援上映が行われたのも印象的。
劇場公開終了直後にアマゾンプライムビデオなどで配信が開始され、公開から8ヶ月余りに約500カット以上をアップデートする上で本編終了後に劇場限定公開のエピローグカットが上映される特別版が公開された。
その特別版第2弾で、本作の前日譚となる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM ZERO』の制作が公表された。
【VSシリーズ登場勢力】
世界平和監視機構コンパス
カガリ・ユラ・アスハの主導によりオーブ・プラント・大西洋連邦が共同で創設し、ラクス・クラインが初代総裁を務める組織。
最新鋭のMSや戦艦等の戦力を抱えており、災害救助や復興支援などの活動もあるが、もっぱらブルーコスモスのテロ行為や各地での紛争に武力介入するのが主な仕事となっている。
他ガンダム作品で言えば、様々な出資元を持つロンドベル・世界公認で活動できるソレスタルビーイング…といった感じの組織。
反コーディネイターの急先鋒みたいな印象が強い大西洋連邦が参加しているが、これはロゴス壊滅でブルーコスモスが政治力を失った事、反コーディネイター派ではなかった前大統領の影響と思われる。
逆に大西洋連邦に散々な目に遭わせられ、尚且つプラントへ寛容だったユーラシア連邦や大洋州連合などは加わっていない。コンパスに地球連合軍のMSやMAがいないのは、この辺が関係していると思われる。
ターミナル
世界平和監視機構コンパスの情報支援組織。
第一次連合・プラント大戦時にシーゲル・クラインが立ち上げたレジスタンス組織を前身としており、DESTINY時代には非政府系の情報機関として何度か名前だけ登場していた。
最終更新:2025年04月08日 14:53