ヴァスコ・ストラーダ

概要

司祭枢機卿(ヴァチカンのナンバー3)でデュランダルの前所有者。
デュランダルの使い手の中でも英雄ローランに迫るとも、超えたとも呼び声の高かった現代の英雄。
戦士育成機関の必要性を説いた男であり、戦士たちの主導者でもある。
87歳の老人。

祭服を身にまとった身長2メートルはある白髪の巨漢。
しわくちゃの面貌だが、顔の下はありえないほどに太い首、分厚い胸板、巨大の幹ほどはある両腕、イッセーの胴回りよりも幅がある脚、と老人の表情が不釣り合いなほどに見事な若々しい肉体を持つ*1

尊敬される戦士であると同時に厳しさと優しさを兼ね備え、一介の修道女に対しても気さくに接する人格者。
教会の戦士たちからの人望は厚く、自分とクリスタルディの命をもってクーデターを終結させようとした際には、テオドロをはじめとする教会の戦士たちが涙を流して引き留めようとしたほど。
また、教会にいた頃のアーシアとも一度だけだが面識があり、彼女が追放される旨を聞いたときは隠棲先を探して奔走し、彼女に送られた感謝の手紙も大事に保管していた。

四大熾天使のウリエルとラファエルから「御使い」のオファーが来たことがあるが、「人の身で死にたい」と両方断っている。
第二次世界大戦の頃にはコカビエルと戦い追いつめたとされ、堕天使の幹部であろうと、最上級悪魔でさえも全て屠り去り、魔王ですら怖れた天の剣であったと言われている。
彼の戦いぶりを見て生存した悪魔は、そのすべてが当時の風景を畏怖し、戦慄しながら「あの男(あくま)と二度と会いたくない」と語り、冥界では今でも「教会の暴力装置」「天界の暴挙」「ヴァチカンのイーヴィルキラー」「ミスター・デュランダル」「本当の悪魔」「力の権化」「人間の極限」と恐れられている。

能力

異形の血とは関係ない純粋な人間であり、なおかつ神滅具はおろか通常の神器すら所有せず、異能と言えるのはデュランダルを操る聖剣使いの因子だけだが、奇跡を心より信じる精神力と揺るぎない向上心を持って鍛え上げたことで、肉体そのものに聖なる力を宿すことが可能となっている。

現在でもただの人間の老人とは思えないほどの実力を持ち、レプリカのデュランダルで真『女王』の拳を止めるどころか滅びの魔力すら切り伏せ、聖なる波導を纏ったパンチ「聖拳(せいけん)」を振るい、魔法のほころびを見つけ力技で解呪し、ゴグマゴグの巨大なロケットパンチを素手で撃墜することもできるなど、作者も認める「力こそパワー」を体現した人物で「最強の人間」候補の1人に挙げられている。

あと30年は現役でいたいと考えているが、これでも年齢のために(特に持久力が)だいぶ衰えているらしく、アーサーからは「20年早く出会えれば、最高の戦いができた」と惜しまれている。
自分自身では精神と身体のバランスが極限にまで研ぎ澄まされていた50歳ごろが最盛期だと考えており、この状態ではデュランダルのオーラを数キロメートル先まで飛ばし、聖拳でコールブランドのオーラを霧散させ余波だけで建造物を破壊するほどのパワーが発揮できる。
加えて若い頃にほぼ初見の状態での戦いを繰り返した経験の賜物で、事前に映像を確認してさえいれば初めて戦う相手の動きでも完全に見切れる。
その力量は、同じく人類最強クラスの剣士と言われているアーサーを圧倒するほど。
最新技術にも抵抗がなく、スマホを使いこなしてソーシャルネットワークゲームをプレイしている。

活躍

テオドロら悪魔や吸血鬼との和平に不満を持つ者たちの声を受け、同盟に反対する者たちの不満を晴らさせると同時に、クリフォトに内通する教会上層部の裏切者をあぶりだすためにクーデターを起こす。

グレモリー眷属を1人で相手取り一歩も引かぬ闘いを見せ、戦いの中でデュランダルの後継者であるゼノヴィアに制御の手ほどきをする。
最終的に体力が尽きて敗北したものの、落としどころとして木場の同胞だったトスカと「本物の聖杯」の破片の引き渡しを行い、教会に送られたアーシアへの感謝の手紙を渡して、審問を受けるために転移魔法で去っていく。

戦士たちの責任を全て背負って以降は立場を奪われた上で天界の結界に囲まれた葡萄畑で過ごしていたが、「邪龍戦役」終盤で一時解放され来日、邪龍軍団を迎え撃つ。

教会信徒としてはこのまま余生を終えるつもりで居たが、1人の剣士としては自分の全盛期より50年も後で強者が集う時代が訪れたために自分が戦いを堪能できないことに忸怩たる思いを抱く。

アーサーと剣を交えたとき、斬り倒したいと、なぜもう30年遅く生まれてこなかったのだと、彼への激情が渦巻き、燻ったまま隠居暮らしを続けていたが、23巻でリアスから「デュランダルII」を渡されたうえで、悪魔の業を一切使用すること無く「幽世の聖杯」「魔神バロールの力」「仙術」で一時的に全盛期の力を取り戻させるという条件を提示され、強敵たちとの戦いを繰り広げたいという欲求から「アザゼル杯」で「リアス・グレモリー」チームの「戦車」として参戦する。

大会期間中は駒王町に在留しており、「D×D」の話し合いにも時折参加して助言することもある。

「明星の白龍皇」チームとの一戦では序盤から50歳頃まで若返り「白銀の極覇龍」のヴァーリ、美猴、ゴグマゴグ、フェンリルを相手に無傷で圧倒して見せ、アーサーとの再戦で彼をスタミナ切れまで追いつめる。

本戦1回戦ではゼノヴィア、イリナ、黄龍を相手に戦い、集中攻撃で左手薬指と小指を折られ、デュランダルⅡを破壊されるも、それ以外はほとんどダメージもないまま3人を圧倒する。

試合そのものは敗退となったが、不穏な空気が晴れないこともあって、大会終了までは駒王町に残ってリアスたちを見守ることに決める。
地獄事変」の最終戦では教会の戦士とカレーで待機し、最終局面で大勢の天使や戦士たちと共にロンドンの地下へ向かいハーデスとの決戦に加勢する。

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最終更新:2022年07月13日 21:01

*1 イッセーは長身と相まって巨人のように見え、手にもつデュランダルのレプリカが小さく見えると評した。