雨の日
ネア
「ディノ、お仕事が終わったらミルクティーを淹れましょうか」
「手料理…」
「とても大きな区分になりましたね…。そして、夕方の前にお庭に散歩に出てもいいですか?」
「うん。庭でいいのかい?」
「また、狐さんが花壇で泥んこになっていないか、見回りをするのですよ」
「
ノアベルトが…」
ヨシュア
「ほぇ。あの町はいらないかな…」
「午後から会合なので、町を流したいなら明日にして下さい」
「イーザは、もう少し僕を大事にするべきなんだよ。あの町の魔術師はいらないんだ」
「どうしてもと言うなら、半刻以内で終わらせるように」
「ふぇ。そんなに早く流すと、凄い雨になるよ…」
ウィリアム
「まぁ、どうされたのですか?」
「ヨシュアが酷い雨を降らせていたから、雲から落としたんだが、…泣き止まなくてな」
「ふぇぇ!イーザが僕を置いて出かけた!」
「あらあら困りましたね。ミルクティーでも飲みますか?」
「ネア、どちらかと言えば俺が欲しいな」
「む、ずぶ濡れでした」
ノア
「え、何でウィリアムが脱いでるの?僕も脱ぐ?」
「ウィリアムさんは雨に濡れて着替えているだけなので、脱がないで下さいね」
「ありゃ。魔術で防がなかったのは、ネアに甘える為かな…」
「ノアベルト、部屋に戻ったらどうだ?」
「わーお、腹黒いぞ。僕もミルクティーを飲みに来たんだけど」
エーダリア
「具合が悪いのですか?」
「ネア?いや、傘を直したばかりなので、外に出て雨音を聞いていただけなのだ」
「良かったです!目を閉じていたので、心配してしまいました。
バンルさんは早速お見舞いを持って来てしまいましたね」
「バンル?!か、傘の使い心地を試していたのだからな?!」
ヒルド
「やれやれ、紛らわしい事をするからですよ」
「まさか、バンルが通りかかるとは思わなくてな…。本を読んでいたのか」
「ええ。夜になると少し冷えますね。紅茶でも淹れましょうか」
「いや、私がやろう。お前は休日だろう」
「おや、この手のことは私の好む範囲ですよ。何になさいますか?」
ゼノーシュ
「僕ね、雨の日はこのクッキーにするんだ。
グラストも食べる?」
「分けてくれるのか?」
「特別だよ。グラストだけだからね。…それと、落とし物のふりをしてグラストに拾われようとした竜は、森に捨てて来た」
「すまないな、傘だと思ったんだ」
「グラストは僕のだから、竜はだめ!」
最終更新:2022年05月07日 16:08