人界の悲

一人の人間に対していくつもの『足』が迫る。
これがラグビーの試合であれば、勝負も何もあったものではない。
いかな名プレイヤーでも、圧倒的な数的不利の中トライを決めることは困難だ。
そして今行われているこの戦いは、無論ラグビーのようにルールに則った『スポーツ』ですらない。
情のために情を捨て去った恐るべき二人の殺人者と、誇りの道を行く気高き男の生死をかけた『殺し合い』である。
それも男は攻勢に移ること無い一方的な追撃戦だ。
だが、彼は止まらない。止まれない理由と覚悟がある。
ジョナサン・ジョースターは、古明地さとりの保護のためその足を止めない。
億泰と空、その受け継がれる遺志は力となりジョナサンを動かし続ける。

状況は決して悪くはない。
人間の実質的な最高速度は45km程度、理論上は64km程度と言われている。
流石に悪路ゆえ40kmや50kmなどという速度は出ていないが、
ジョナサンの速度は少なくとも30km以上は出ており、波紋の恩恵でそれを維持して走行している。
敵の攻撃は一定以上のスピードは出せないらしく、
背を向けて走りだしてから攻撃されるまでに稼いだ距離も含めて、
数分間の逃走で『足跡』の能力との距離は離れつつあった。
なのでひとまず窮地は脱したと見てよさそうだ。
だが安心はできない。追手には何らかの探知手段があるらしく、未だに追撃の手は緩められないし、
今は亡き師の教えに従い『敵の立場』で考えるなら、この状況を打破するため何か仕掛けてくることは間違いない。

そして逃げることが目的なわけでもない。あくまで古明地さとりの捜索、保護が目的である以上、
ただ走るだけでは無意味だ。
自分を迫っている二人の遭遇した際の進行方向から考えて、恐らく古明地さとりは南の方角に逃げているはず。
故にジョナサンは南に向かって走りつつ、周囲に意識を張り巡らせている。
波紋探知機が使えれば最良なのだが、全力疾走のこの状態で使うのは難しい。

同時にジョナサンが走りながらも思うのは、出来るなら、自分を追う二人の少女の凶行を止めたいということだ。
そうすればこの不毛な逃走も終わり、古明地さとりの捜索もすぐに済むだろう。
だがジョナサンには分からない。秋静葉寅丸星。その身を修羅に堕とす悲しき殺人鬼にして、
大切な誰かの為に戦い続ける一途な少女達、あの二人を止める方法が。
戦いの最中にそんなことを考えるべきではないが、それでもジョナサンは苦悩していた。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆


一方、そんなジョナサンの思いなど知る由もない静葉と星は、さとりを確実に殺すため、
ひたすらにジョナサンの足を止める手段を模索していた。

「くっ……!速い、速すぎるッ!!何故あの速度で走り続けられるのか……
 もしや人間ではない?いや、しかし妖怪のようには見えなかった……」

「寅丸さん、今はそんなこと考えている暇はないわ。とにかくあの男の足を止める手段を考えなければならないッ!!」

静葉そう言いつつ猫草による空気弾の攻撃を遠方にわずかに見えるジョナサンに向けて放つ。
しかし当然ながら空気弾はジョナサンに当たること無く、遥か手前にある木に当たり弾ける。
曲りなりにも人外である二人はなんとかジョナサンを見失わない程度の距離は保てていたが、
それでも遠い。完全に有効射程外だ。

「くそ……ッ!やっぱり届かないわね……。侮ってしまった、ただの甘いだけの男と……
 私達に油断をする権利などないのにッ!」

静葉は歯をギリリと食いしばる。
この会場にいる他のどの参加者よりも油断や容赦を許されていないのは弱者たる静葉だ。
悔恨の念に身が焼かれる思いを感じる。

「どうにかして足を止める……いや、速度を遅くすることだけでも出来れば、
 防ぐ手段のない『ハイウェイ・スター』の攻撃で一瞬でカタがつくのですが……
 あの速度をただの人間があそこまで維持できるはずはない、
 何か秘密があるはずです。その秘密が暴けなければあの男にもさとりにも逃げられてしまいます……!」

寅丸は『ハイウェイ・スター』の操作に集中しつつも静葉に話しかける。

「とにかくそのためには敵の足を止める他ない……
 足を止めるならまず私達自身があの男に追いつかなければならない……
 少しの間でも追いつければ止められる可能性はあるけれど、
 しかし私の脚力では全力でも……あっ!」

静葉は唐突に何かを思いつき声をあげる。
そしてゆっくりと寅丸の方を向き、言い放った。

「寅丸さん――」


☆ ☆ ☆ ☆ ☆

おかしい。ジョナサンはふとそう思った。
急に背後の気配が消え、静かになったのだ。
振り返ると無数の『足跡』は影も形もなかった。
追撃を諦めたのだろうか?
いや、あの二人の凄絶な殺意と覚悟を見た限り、これで追撃を諦めて逃がすはずはない。
とすればなにか作戦でも仕掛けてくるのかもしれない。
そこまで考えた所で、ジョナサンは嫌な予感がした。
ナマズが地震を予知するような漠然とした予感に過ぎなかったが、
ジョナサンはその場で決断的に前転回避を行った。


寅符「ハングリータイガー」


その瞬間、ほんの今までジョナサンがいた位置を、真横から暴力的な突進が襲った。
突進の射線にあった大地は抉れ雑木も跡形もなく消し飛んでいる
一瞬でも判断が遅れていればダメージは免れなかっただろう。
だが奇襲に驚く暇もなく、ジョナサンは再び走りだす。
今この状況はとてつもなくヘヴィだ。止まることはすなわち死を意味する。
一瞬の判断ミスが死に直結することをジョナサンは理解していた。
そして当然のごとく次なる攻撃が襲ってくる。
ジョナサンの周囲にある木が、地面が、岩が、弾けるように吹き飛ぶ。
これは先ほどの、秋静葉と名乗った少女が持っていた植物の攻撃だろう。
身を捩り躱しながら後ろを見れば、二人の少女が近距離まで距離を詰めてきている。
よく見れば寅丸星と名乗った少女の背に秋静葉が乗っていた。

これが静葉の思いついたこと――寅丸の妖獣としての全力を用い、一瞬だけでも追いつきその一瞬で仕留める――だ。

つい今しがた静葉が寅丸に言い放ったことはこうだ。

「寅丸さん、あなたが私を背に乗せて全力で走ればどの程度の速度で走れるかしら?」

その言葉に寅丸は一瞬疑問符を浮かべたが、すぐにその意図を理解し、答えた。

「結論から言えば、私は妖獣の中でも力のある方ではないのであまりは速くはありません。しかし」

「しかし?」

「静葉さん、あなたが考えていることを実現できる程度の速度なら可能です」と。

これが二人の会話の一部始終。
スタンドの強力さからそれに頼り互いに失念している部分があったが、寅丸も一応は妖獣だ。
体術に自信がない方だとはいえ、それでも基礎的な身体能力は当然人間を上回る。
それにオフロードの走行に関して、獣が人に遅れを取るはずもない。
制限下と未だに完調ではないゆえ持続力は期待できないが、例え一瞬だけでも追いつくことが出来ればそれでいい。
作戦というのもはばかられる単純な策だが、確かに効果はあった。
側面に回りこみ奇襲するという寅丸の提案もうまく威力を発揮した。
直撃こそ相手の幸運に阻まれ与えられなかったが、体制を崩すことに成功し、
今も攻撃を回避するために走るフォームは乱れ、その速度は30kmを下回りつつある。
例え呼吸が乱れることがなかったとしても、走る際のフォームは速度に重大な影響を与える。
走る速度、たったこの一点こそが彼我の有利不利を分けていた点であり、
その一点が崩れたことで戦局は一気に少女達の側の有利に傾いた。

そして有利に傾いたからこそ妥協しない、油断しない。
全てを投げ打つ覚悟をした二人は、決して同じ過ちを起こさない。
先ほどの失敗に学び、一切攻撃の手を緩めることはなかった。

「陽の光を浴びて本調子になったらしいこの子の攻撃、いつまで避けていられるかしら……
 ま、よしんば避けきれたとしても、ね」

静葉は感情のない冷めた無表情を浮かべながら猫草に次々と空気弾を放たせ、
同時に寅丸を見やる。


「はい、行けッ!ハイウェイ・スターッ!!」

再び、出現。


非スタンド使いに対してスタンドが強力無比であるということは最早当たり前だが、
並みいるスタンドの中でも特に恐ろしいスタンドがこの『ハイウェイ・スター』だ。
防御不能、高速、追尾。こと追撃戦ともなれば、そのハンティング能力は脅威の一言に尽き、
例えスタンド使いであっても、相性によっては為す術無く完封される。
そんな恐るべきスタンドが、再び現れた。
走行に集中するため解除していた『ハイウェイ・スター』は、
再び発動し、檻から解き放たれた猛獣よろしく獰猛な勢いでジョナサンへと迫るッ!!


「くっ……!やはり戦うしか無いのかッ!?しかし……ッ!」


ジョナサンが背後を見やれば、多量の空気弾と先ほどの『足跡』。
リバーシのように一瞬で黒にも白にも染まる微妙な趨勢は、一瞬の出来事で一気にひっくり返った。
無抵抗を貫き続ければ、やがて空のようにカラカラに干からびて死ぬだけだ。
それでもジョナサンは、限界まで二人と戦わずに済む方法を考えたかった。
彼女達を野放しにすれば、いずれ再び空のような被害者を出してしまうだろう。
しかし彼女達はどこまでいっても『少女』だった。
言ってしまえば、空となんら変わらない。
自身の大切なもののために戦っているに過ぎない。
きっと、どこかで狂ってしまった。きっと、どこかで狂わされてしまった。
掛け違えたボタンを外せないままその手を失い、二度と外せなくなってしまっただけなのだ。
故に彼女達もまたこの殺し合いの被害者なのだ。
人の身も心も失った屍生人にすら悼みを覚えるジョナサンに、
そんな彼女達を殺してでも止めるという苛烈さなどあるはずもない。
ジョナサンが戦わずに二人から離れるには、さとりを発見し、彼女達とは別のエリアに逃れるほか無いが、
そうした理想を貫けるほど、状況に余裕はない。

「私達に何かを『選ぶ』権利がないように、あなたにも既に選択権はない……
 奪われるか奪うか、潔く選んで、死んでください」

「うおおおおおおぉぉぉッッ!!」

何とか体勢を立て直し振り切ろうと試みるが、既に状況は詰んでいる。
間断なく発射される空気弾の援護射撃により、最早まともな走行を維持することすら困難になっていた。
そんな中、霊烏路空を凄惨な有り様に変えた『足跡』の攻撃が間近まで接近している。


「勝ったッ!そして更にダメ押しよッ!!」


葉符「狂いの落葉」


空気弾によって破壊された木々から飛び散る大量の葉が、
静葉の宣言により赤く紅く紅葉し、まるで意思があるかのようにジョナサンに襲いかかるッ!
最早ジョナサンにそれを避けきるだけの余力は残っていない。
この攻撃によって更に速度が落ちれば、一瞬にして『足跡』の餌食となってしまうだろう。
だが、追い詰められたこの状況は、ジョナサンに意外な発想と爆発力をもたらした!


「うおぉぉぉーッこれだッ!生命磁気への波紋疾走ッ!!」


ジョナサンはそう叫び、なんと負傷覚悟で両手を弾幕に対して突き出した!
すると弾幕はほんの少しジョナサンの腕を切り裂いたが、
突如触れた葉を中心としてドバザザアッっと音を立て命を持ったかのように動き出し、収束。
遂には一つの大きな壁へと変化し、ジョナサンと静葉・星の二人を分断した。
ジョナサンは人間の体に微量ながらあるとされる生命磁気を波紋で増幅し葉に流しこむことで、
紅葉を互い互いにくっつき合わせ葉の弾幕を壁へと変化させたのだ!
生命を持つ葉が弾であったことと弾の幕の字の通り大量の葉を弾として放ったことが裏目に出た。
しかしこれはジョナサンの比類なき波紋パワーと勇気がなければ出来なかったことだろう。
そして葉の壁は強い結束力をもって『ハイウェイ・スター』の進撃を止めた。
もとより障害物に対して突破能力がほぼない『ハイウェイ・スター』は、波紋で強化された葉を突き破ることは出来なかった。
これにより一時的に追跡者達の視界は塞がれ、攻撃も手が緩んでしまう。

「くっ……クソッ!」

これは静葉の失策であった。しかし敵の能力がわからない以上、どうしようもない部分はある。
敵は今の自分達の全力を上回る力を持っている。静葉と星はそう痛感するとともに、
これもまた超えなければならない試練だと見定め、その闘志をさらに奮い立たせた。
精神的な動揺を一瞬で抑えこみ、直ぐ様邪魔な葉の壁を取り除くため静葉は猫草の空気弾で壁を消し飛ばした。
しかし敵にとってはその一瞬が値千金、すでにある程度距離を離されていた。
最早考える暇もない。静葉と星は言葉を交わすこともなく追跡を再開した。
二人の共通認識として、この敵に対して二度同じ策が通用することはないだろうという確信があった。
故に今はただ愚直に迫撃する他ない。


再び始まる追撃と逃走。しかし、森の終わりはもう近い。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

古明地さとりは、空を仰ぎながら歩く。
その足取りは遅く、か細い。強風が吹けばそのまま飛ばされてしまいそうなほど、
さとりは一部を除き心身ともにやせ細っていた。
例外である、原因不明の膨らんだ腹部のことも、今は考える気力もなかった。
二人の襲撃者に襲われ、さとりは多くを失いすぎた。
強い生命力を感じる明るい朝日をその身に浴びながら、
失ってしまったものについて、空腹でまとまらない思考を繰り返す。

おそらく、その命を失ってしまったであろうさとりのペットにして『家族』、霊烏路空。
妹のこいしや同じくペットのお燐、そしてそれらと同じく家族同然の他のペットたちも含めて、
その全てがさとりにとっての世界の全てだった。
忌み嫌われる能力を生まれ持ち、流れ流され迫害され、その先にやっと辿り着いた安住の地が地霊殿だった。
是非曲直庁に役割と郊外の住処を与えられ、嫌いな人間や妖怪に関わることなく、
慕ってくれる可愛いペット達とともに仕事をこなしたり、本を読んだり、食事をしたり……
主としての威厳や素直になれない性格により、あまり表に出さず面と向かって家族達には伝えたことがほとんど無かったが、
さとりは心の底からその日常が、家族が、愛おしくて堪らなかった。
だが、空が失われたことで永久に、その完全な日常が戻ってくることはなくなってしまった。
例えもし元通り地霊殿に戻ることができたとしても、きっと、どこにもいない空のことを思ってしまうだろう、探してしまうだろう。
そんな事を思うと、ただひたすらに虚しく、悲しい。
肉体的な消耗も相まり、さとりの精神はギリギリの状態まで追い込まれていた。

だがそれでもさとりは歩くことを、生きることを止めない。
彼女の心と足取りを鈍らせるのが家族であれば、その足を動かし続けるのもまた家族であった。
こいしも、お燐も、まだ生きている。
空を失なったことで、家族の死が決してありえないどころか今すぐにでも起こってしまう現実であると分からされた。
その現実を分かっていながら安穏と何処かに隠れ忍ぶ道を選べるほど、さとりは冷静ではなかった。
その先どうなるか分からなくともとにかく合流したい。
安否を確認したい。一緒にいたい。空の死を確信してから時が経つにつれ、その想いはどんどん強くなっていった。

しかし深刻な飢餓状態により、足は思うように動かない。
断腸の思いで補給を優先すべきだと判断したが、未だにどこにもめぼしい食料は見つけられていない。
そもそも空腹は深刻な思考力の低下を招いており、覚束ない思考で無闇に歩きまわったところで、
成果が得られるはずもなかった。

いよいよもって体力が限界に近づき、視界すらぼやけ始めたその時だった。
前方に一瞬、人影が見えた。
さとりは消耗による幻覚かとも思ったが、例え幻覚でも危険人物かもしれなくても、最早頼る他無かった。
ここで何もせず野垂れ死ぬぐらいなら、少しでも生存の確率を上げるべく、友好的な存在であることに賭けるしか無い。
決断したさとりは最後の力を振り絞り、人影が見えた先へと進んでいくのであった。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

聖白蓮秦こころエンリコ・プッチの3人は、命蓮寺を目指して歩いていた。
洩矢諏訪子リサリサが去ってから、リサリサの波紋での治療の甲斐あってかすぐにこころは目を覚まし、
それからまた少ししてプッチも目を覚ました。
白蓮は二人に何があったのかを説明し、そして当初の目的地である命蓮寺を目指して歩き出した。
歩く3人に会話という会話はあまりない。それも当然というべきか、これまでに色々なことが起きすぎた。
故にそれぞれ独り思索にふける時間というものも必要だったのだろう。

白蓮は、諏訪子の忠告について考えていた。
曰くエンリコ・プッチは危険な男であるかもしれないから気をつけろと。
そう言われはしたものの、白蓮はプッチが目を覚ますまで特に何もできなかった。
諏訪子が組紐を譲ってくれたのも、言外にそれでプッチを拘束した方がいいという示唆だったのかもしれない。
しかしそれでも、白蓮はプッチに対してそうすることは出来なかった。
悪人正機の教えもある仏教の徒として、一方的な断罪行為は例え殺し合いの場だったとしても出来なかった。
出来るならば、問いただし対話をもって解決できればと願い、ただ介抱に徹したのであった。
だが話を切り出すタイミングを掴めずに、今はそれもまたいくつかの悩みの一つとして、悶々と考えながら歩く。

こころは、先ほどの戦闘とそれによって起きた様々なことについて考えていた。
柱の男、エシディシによりもたらされ、身を持って知った本当の恐怖の感情のこと。
自分が気を失っている間に一つの命が失われたこと。
その結果自分は命を救われ、今こうして思索にふけっていること。
それ以外にも雑多な考えが浮かんでは消え、感情を司る周囲のお面もどれか一つに定まることはなく、
くるくると変わり続けていた。
もとより自我が生まれ間もなく、ようやく安定した状態になってきていたこころにとって、
この短時間で起きた出来事はあまりに衝撃的すぎた。
そしてその衝撃により、精神に重きを置く妖怪の中で、感情を操るという特に精神的な気質を持つこころは、
多大な影響を受け、再び不安定な状態になってしまっていた。

プッチは、以外にも冷静だった。一度気を失ったことで落ち着きを取り戻し、
状況とこれから取るべき行動について沈思黙考していた。
ジョセフの話をしていた最中突如殴りかかってきたリサリサという女波紋戦士やジョセフへの怒りも無くなったわけではないが、
崇高なるDIOと自分の目指すべき目的の前に、個人的な感情を持ち込むことは唾棄すべき愚行であると反省し、
状況の整理に集中する。
まず自分を気絶させた女波紋戦士、あれは十中八九ジョセフと関係のある人物だろう。
それも自分が調べた記録には一切記されていない何者か。
吸血鬼の天敵である波紋戦士ということも鑑み、優先して始末すべき人間であると認識した。
次に今の状況。気を失っている間にあの波紋戦士と洩矢諏訪子の二人は、
白蓮と諏訪子の判断により別行動のため別れたらしい。
自身が気絶した直後、暴走を止めるため女も気絶させられたらしく、
暴れた理由を問い正せず理由不明な以上、引き離すのは当然の判断だ。
現状、利用が容易と思われる二人と行動出来ていることは幸いだ。
目的地である命蓮寺も、人里を経由しその近辺にジョセフが留まっている可能性を考えれば悪くない。
もとより自分は敬愛する友人DIOの為、ジョースターの血統の抹殺を任されている。
故にその目的さえ果たせるのであれば行き先は重要な問題ではない。
しかし気になる事もあった。
自身の首筋にあるアザにわずかに反応がある事だ。
そしてその反応は少しづつはっきりとしたものになりつつある。
この首筋にある星型のアザは、ジョースターの血統を持つものに反応し共鳴する。
つまり、おそらくジョセフ以外のジョースターの血統を持つ者が近づきつつあるということだ。
願ってもないことだが、先ほどの失敗もあり、プッチは慎重になっていた。
状況を見極め、確実に始末する。そのためにプッチはより思考を研ぎ澄まし、
いかなる行動にでも移れるよう準備を整え静かに歩く。


こうして、3人はそれぞれの思考を抱え歩き続け、B5エリアのほぼ中心まで歩き進んだ。
そして歩いていると突如、先頭を行く白蓮が手を水平に出し、後ろの二人に静止の合図を見せた。
白蓮は行く手に人影があることを察知したのだ。
周囲は草原だが、視界はそれなりに開けている。
故に誰かが接近してくれば、眼が良い者であればある程度察知は出来る。
そしてまともな思考能力を持つものなら、察知される危険に気づき、慎重になり周囲を警戒しつつ進むだろう。
だが前方に見える人影は全くの無警戒だ。総身を晒しゆっくりと歩いて来ている。
つまり接近者はまともな思考能力を持っていないか、
隠れ忍ぶ必要がないほど自身の実力に自信を持っている人物だと推察出来る。
前者であれば、保護すべき力の無い無辜の参加者の可能性があり、危険性はない。
しかし後者であれば、あのエシディシのように、戦闘を避けられない参加者である可能性もある。
その事実は3人の中である程度の共通認識であり、緊張が場を包んだ。
幸い相手は一人でこちらに気づいている様子もないので、白蓮は二人に目配せをし、
身をかがめ姿を隠し相手の様子を慎重に探った。
少しづつ、近づいてくる人影ははっきりとした姿を見せ始める。
そして完全にはっきりとした姿が見えようかというその時、突然何も言わずに白蓮が飛び出した。
驚愕する二人だったが、白蓮はこちらに振り返り大きな声で二人に言葉をかけた。

「二人とも、大丈夫です!危険はありません!この方は、こいしさんのお姉さん、
 古明地さとりさんです!とても憔悴しているようです……早くどうにかしなければ……!」

近づいてきていた人影は、何者かに襲われたと思われる憔悴しきった古明地さとりであった。
基本的に地底に籠もりきりのさとりと白蓮に面識は無かったが、
白蓮は幻想郷縁起に描かれたさとりの挿絵を見てその姿を知っていた。
そして一目見てさとりが危険な状態であることに気づき、居ても立ってもいられず飛び出してしまったのだ。
一瞬あっけにとられたプッチとこころであったが、結果的に危険性は無かったので周囲を確認して白蓮の元に駆けつけた。

「一体何をされたのか分かりませんが、極端な体力の低下と、飢餓寸前のような状態です……
 思考もあまり覚束ないようなので、とにかく早く栄養を取らせなければ……」

白蓮はさとりの状態を診断し、そう告げる。
実際さとりの体は何をどうすればそうなるのか分からないが、皮膚が薄く透けたような、
一目見て異常だと分かる様子だった。
こころもしげしげとさとりを観察するが、自身の宿敵であるこいしの姉だと、言われなければ分からないような姿だった。

「しかし、どうするか……この状態では消化器官も機能が低下しているだろう。
 となれば消化の良い食事か点滴のようなものが必要だが、
 この状況、この場所では準備するのは厳しいな……」

プッチの立場からすれば、こいしとの会話によりさとりが読心能力を持っていることを知っており、
心を読まれれば不都合が起きかねないのでこのまま野垂れ死んで欲しいところだが、
一応場に合わせて冷静な意見を言う。
しかしその裏ではさとりをどう『処理』するか考えを巡らせていた。

「そうですね……ここでは看護もままなりません。
 ひとまずこの先にある『果樹園の小屋』までさとりさんを運ぼうと思うのですが、どうでしょう?」

白蓮もプッチの意見は分かっていたので、近隣の建築物である果樹園の小屋への移動を提案した。
果樹園の小屋は現在地のエリア内であり、目と鼻の先にある。

「確かにそこならば治療が出来るかもしれないが、安全確保が課題だな……
 危険人物が潜伏している可能性もある。軽々しく賛成だとは言えないな」

「私は、助けられるなら助けたい……死によって感情も何もかも無くなってしまうのは嫌……」

現実的な意見のプッチと、泣き媼の面で悲しみを表現し肯定の意を見せるこころ。
意見は分かれたが、白蓮は少し考えこう言った。


「分かりました。では、この先に進むことの責任の一切は私が負います。
 プッチさんもこころさんも後ろから付いてきてください。
 危険だと思ったらすぐに逃げていただいても構いません。
 それでは、駄目でしょうか……?」

白蓮ははっきりとした声音で二人にそう提案した。
つまり安全確保という課題を白蓮一人が行うということだ。
危険極まりないうえ、あまりに利他的過ぎる提案だが、言う白蓮の眼に恐れはない。
もとより利他行の精神自体命蓮寺の掲げる理想でもある。
そして白蓮は今は亡きスピードワゴンから託されたのだ。
そして墓前で確かに誓ったのだ。
困難に屈すること無く信念を貫き、希望を、未来を守ることを。
こころの言う通り、命の喪失は即ち感情の喪失。
人の命こそが希望なのだ。
目前の命一つ救えなければ、誓いに価値はない。
故に白蓮は確かな覚悟を持って二人にそう提案した。
そしてその言葉に、まずこころが反応を見せた。

「聖白蓮、我々はその提案に賛成出来ない。何故なら私もお前と共にさとりを救うからだ!
 ……さっき言った通り私も誰かが死ぬのを見たくないの……人が死ぬと、
 感情がよく分からなくなって、でも悲しいということだけは分かって……
 だから私も感情の亡失を、死を防ぎたい。そして感情と希望を守りたい……
 それは白蓮、あなたの命も同じこと。だから、私も一緒に行く!」

こころは、決然としたまなざしで白蓮に言い放った。
面霊気として覚醒し間もなく、自我の薄弱さと面の喪失から不安定だったこころが、
確かに自身の『心』に従ってその意志を示したのだ。
白蓮は驚きとともに、確かな感動を覚える。
この殺し合いの渦巻く悲喜こもごもがこころを成長させたのか、
もしくは石仮面に内包された原初の感情『進化』がそれを促進したのかは分からない。
それでも確かにこころは、自身の感情で発言した。

「こころさん……ありがとうございます。共に、行きましょう。
 一緒に、この理不尽な争いを止めましょう。
 まずは己の命、そして目の前の命を守るところから」

白蓮は、こころに向かってゆっくりとそう言い、花の咲いたような笑顔を見せた。
共に行けるものがいる幸せと心強さを、白蓮は深く知っていた。
それ故に、喜びもひとしおだった。
そして今度はプッチの方へと向き直る。

「……プッチさんはどうでしょうか……もし付いて来ることすら嫌であっても、
 私達にそれを咎める権利はありません。お心の向くままに……」

白蓮は、黙して語らぬ白か黒か全く分からないプッチをどうすべきか未だ決めかねていたが、
とりあえずは本人の意志を尊重する形で更なる提案を試み、その反応を窺おうとした。

が、白蓮がその言葉を言い切る前に、プッチは突如魔法の森の方向を向き、
言葉を遮る仕草を見せた。

「シッ、静かに……また誰かが来る……近いぞッ!」

新手の乱入者だ。
真っ先に新手の乱入者の気配を察知したプッチが二人にそのことを告げる。
そう、何者か、または何者達かが今まさにこの場へと近づこうとしていた。
一瞬で場の空気は変わるが、身構える間もなく草をかき分ける音が間近に迫り、
そして、一人の巨漢が雪崩れ込むようにして転がり込んできたッ!
同時にその背後の道にあった木がはじけ飛ぶ!
すぐに白蓮はさとりを守るべく機敏に動いた。
だが混乱は未だ終わらない。
再び草をかき分ける音が聞こえ、新たな影が二つ踊り込んでくる。
そしてその一つの姿は――



「……星?」



――命蓮寺の本尊であり、聖白蓮が最も信頼を置く妖怪……寅丸星、だった。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

乱入者は3人。ジョナサン・ジョースター、秋静葉、寅丸星。
古明地さとりをめぐり、逃走と追撃を演じていた3人だったが、
その終着点は、さとりも含む、白蓮達との遭遇であった。
今ここに、七人もの参加者の運命が交わった。

しかし、全員が一同に会してから、誰一人動けない。
空気が重い。
誰も口を開くことが出来ない時間がしばらく続いた。
実時間にしてみれば数十秒に過ぎないが、
身を持って体感したこの場の全員にとっては、数十分数時間流れたかのように錯覚する程時が重かった。
そんな発言しがたい空気の中真っ先に口を開いたのは、乱入者の一人、秋静葉だった。

「寅丸さん……殺りましょう。せめてさとりだけでも殺して退く。それがベスト。
 だから、構えて」

隣で目に見えて混乱している寅丸に対してのみ聞こえるような声量で、低く呟く。
しかし寅丸はまるで聞こえていないように、呆然と立ち尽くしている。
彼女は、想定していなかった。いや、むしろ考えることを避けていた。
自身が生きて欲しいと、自分を含めた89人の命を犠牲にしてでも生きて欲しいと思ったその当人と邂逅した時、
果たして自分はどうするのかを。
そしていざ対面してみれば、その顔を、眼を、まともに見ることさえできない。
吹っ切ったはずの罪悪感や部下に対する後悔が再び湧き上がり、
確かに抱いた覚悟や意志さえ幻だったかのように感じてしまう。
自分の所業と全くの対局の白の側を理想とし貫いているであろう白蓮を前に、
寅丸星は殺人者でも毘沙門天の代理でもないただの寅丸星となり、狼狽えることしか出来なかった。

そんな寅丸に静葉は歯噛みしつつも、この混迷極まる状況をいかにして打破するか考えるが、
妙案など浮かぶはずもなく動くことが出来ない。

そんな中、今度は白蓮が場の中心へと歩き進む。
何かすべきことを決めた決意に満ちた表情だ。
当然警戒する静葉は猫草の狙いを聖へとつける。
寅丸はそんな静葉と白蓮を交互に見て、より混乱を深め声にならない音を喉から出す。
後ろにいるこころやプッチ、すぐ近くにいたジョナサンも、息を呑み聖の行動に注目した。

そして、白蓮は皆に聞こえるような声で、こう言った。



「皆さん、ごはんにしましょう」

と。

瞬間、重い空気が今度は凍りつき、誰もが唖然とした。
明らかに殺伐とした雰囲気が漂う中で、聖は臆面もなくその暢気ともとれる言葉を発したのだ。
神経を疑われても文句を言えない場違いな発言に、周囲は再び言葉を失ったが、
またしても秋静葉が真っ先に言葉を返した。

「あなた……この状況で頭がイカれているの?少し考えれば、
 そんな言葉を言うような雰囲気じゃないくらい普通察せるでしょう?
 それとも、ふざけたことを言って場の空気を自分のものにでもするつもりかしら。
 どちらにせよ、私の意志は何も変わらないけれど」

静葉はそう言い、猫草のターゲットを白蓮の頭に合わせる。
この動きに対する反応で白蓮の真意を探れるだろうと思っての行動だ。
うろたえる寅丸が目に付き苛立ちを感じるが、構うこと無く臨戦体勢を取る。
対する白蓮は、全く動じること無く更に言葉を返す。

「いえ?ふざけているつもりなど微塵もありません。
 私は至って大まじめにごはんにしましょうと提案しているのです。
 この非道極まる争いが始まってすでに日の四分の一以上経っています。
 今この場で話すにしても争うにしても、きちんと補給をしなくてはそれどころではありません。
 それに今私の後ろで伏しているさとりさんは、早く栄養を取らなければ危険な状態にあります。
 さて、この説明で分かっていただけたでしょうか?」

微笑みを崩さず、白蓮は淡々と説明した。
あの殺伐とした状況で飛び出た言葉故に困惑が大きかったが、
冷静に聞いてみれば、主張自体は停戦協定のようなものだった。
瀕死のさとりのことを思い、これ以上場の膠着を続かせたくなかったというのも理由の一つだろう。
静葉も少し前に『養分』を補給したとはいえ、その直後激しい追撃戦を演じ消耗があることも確かだ。
提案の内容自体も、静葉にとっても決して悪いものではない上、
妖怪の山に住む静葉にすら、その善人ぶりの評判が聞こえてくる聖白蓮の提案である以上、
そこに謀略や嘘が混じっていることは考えづらい。
つまり悪い話ではない、ということだ。
だが、

「生憎だけど、そのお誘いはお断りさせていただくわ……
 私としてはむしろさとりに回復されてしまっては困るもの……
 だから今ここでッ!」

静葉の返答はNO。
さとりのこともそうだが、ありえない話、自分がほだされてしまうかもしれない危険な予感を感じた。
故に静葉は言葉を言い切る前に猫草の空気弾を発射。
同時に駆け出し、さとりを狙い一撃離脱の戦法を取ろうとする。
しかし、その行動は一瞬にして未然に防がれた。
ドンッ、という鈍い音がし閃光が見えたかと思うと、
空気弾は消滅し、静葉は衝撃を受け立ちすくんでしまった。

『ヴィルパークシャの目』

白蓮の使う、放出した気合で敵の弾幕をかき消し、
衝撃を与える技だ。
白蓮は静葉と相対する前に詠唱を済ませ、備えていた。
静葉は決して白蓮を侮ったわけではなかったが、
暢気な会話は多少なりとも静葉の緊張感を奪い、
白蓮の実力を見誤らせてしまった。

「……お願いです。状況を整えて、少しだけでもいいからお話をしてはいただけませんか……?。
 今この状況で何もせず止まり続けていても事態は悪化するだけです。
 私の言葉の潔白を証明する術も無いですし、あなたが対話を望んでいないということも分かります。
 ですがお互いせめてこの停滞した状況をどうにかしなければ、どこへ進むこともままなりません。
 だから、乱れた麻のような現状を断ち切るため、今このほんの少しの時間だけでいいのです。
 話を聞いて協力してください」

言い終わり、頭を下げる。白蓮はあくまで自衛と戦意を削ぐため技を使った。
これが平素の幻想郷ならば、白蓮は弾幕ごっこでの実力行使という形で話を解決することも出来るだろう。
しかし今、この場では形だけの争いなど成立しない。
故に出来れば用いたくないが、手段としての威嚇、そして対話を試みる以外の平和的手段はない。
静葉が八方塞がりであるのと同様、白蓮も己が意志を貫こうとする限り、採れる択は少なかった。
そして静葉は、白蓮のその言葉を受け逡巡する。
言われたままになってしまうのは好ましくないが、
現実問題、この話を一時的にでも承諾しなければチャンスを得ることすら出来ないだろう。
今のやりとりで、白蓮の力と自身の圧倒的不利な状況を身を持って理解してしまった。
故に、仕方なく猫草を下げることで、話を受けたという返答の代わりにした。
あくまで一時的に従うだけ。
今自分が攻撃することを予見し対処策を準備していたように、白蓮に油断や隙は少ないだろうが、
いつでも好機あらば掴めるよう、静葉は神経を尖らせる。

そしてその反応を見た白蓮は手を合わせて喜び、再び一礼すると、早速軽い情報交換と、
全員に事情とこれからの行動について説明し、
それをもって、果樹園の小屋への移動となった。
未だ尾を引く混乱と、それぞれの複雑な心中も相まり空気は歪だが、それでも状況は動き出した。

なんとか事を自分の望む方向へと動かすことが出来た白蓮だが、
決して動揺や混乱がないわけではない。
特に当初から行動を不安視していた星が、明らかにボロボロの姿となり、
普段なら絶対しないような闇を宿した瞳をしていたことは、ナズーリンの死のことも含めて気がかりで仕方ない。
だがそれでも、今ここで不安や絶望に呑まれる訳にはいかない。
己の信念と、託された願い。その真価、強さが試される時は今だ。
これからが正念場。白蓮は拳を握りしめ、気合を入れ直した。


【B-5 草原 中心/午前】

【聖白蓮@東方星蓮船】
[状態]:疲労(小)、体力消耗(小)、両手及び胴体複数箇所に火傷(波紋により回復中)、右足に火傷(波紋により回復中)
[装備]:独鈷(11/12)@東方 その他(東方心綺楼)
[道具]:基本支給品、不明支給品0~1個@現実、フェムトファイバーの組紐(2/2)@東方儚月抄、
     『宝塔(スピードワゴンの近くに落ちていたものを回収)』
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いを止める。
1:果樹園の小屋に行き、さとりの治療を兼ねて全員で食事をする。
2:静葉、星の変わり様に衝撃。とにかく食事後話をしたい。
2:プッチを警戒。一時保留。
3:殺し合いには乗らない。乗っているものがいたら力づくでも止め、乗っていない弱者なら種族を問わず保護する。
4:弟子たちを探す。ナズーリン……響子……マミゾウ……!!
[備考]
※参戦時期は東方心綺楼秦こころストーリー「ファタモルガーナの悲劇」で、霊夢と神子と協力して秦こころを退治しようとした辺りです。
※魔神経巻がないので技の詠唱に時間がかかります。
簡単な魔法(一時的な加速、独鈷から光の剣を出す等)程度ならすぐに出来ます。その他能力制限は、後の書き手さんにお任せします。
※DIO、エシディシを危険人物と認識しました。
※リサリサ、洩矢諏訪子、プッチと情報交換をしました。プッチが話した情報は、事実以外の可能性もあります。

【秦こころ@東方 その他(東方心綺楼)】
[状態]疲労(小)、体力消耗(小)、霊力消費(小)、内臓損傷(波紋により回復中)
[装備]様々な仮面、石仮面@ジョジョ第一部
[道具]基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない
1:感情の喪失『死』をもたらす者を倒す。
2:聖白蓮と共に行く。
3:感情の進化。石仮面の影響かもしれない。
4:エシディシへの恐怖。
[備考]
※少なくとも東方心綺楼本編終了後から
※周りに浮かんでいる仮面は支給品ではありません
※石仮面を研究したことでその力をある程度引き出すことが出来るようになりました。
力を引き出すことで身体能力及び霊力が普段より上昇しますが、同時に凶暴性が増し体力の消耗も早まります。

【エンリコ・プッチ@第6部 ストーンオーシャン】
[状態]:肉体疲労(中)、全身打撲、ジョセフへの怒り、リサリサへの怒り
[装備]:射命丸文の葉団扇@東方風神録
[道具]:不明支給品(0~1確認済)、基本支給品、要石@東方緋想天(2/3)
[思考・状況]
基本行動方針:DIOと共に『天国』へ到達する。
1:ジョナサン・ジョースター……
2:ひとまず聖白蓮と同行し、ジョナサン殺害の機会を伺う。
3:ジョースターの血統とその仲間を必ず始末する。特にジョセフと女(リサリサ)は許さない。
4:保身を優先するが、DIOの為ならば危険な橋を渡ることも厭わない。
5:古明地こいしを利用。今はDIOの意思を尊重し、可能な限り生かしておく。
6:主催者の正体や幻想郷について気になる。
[備考]
※参戦時期はGDS刑務所を去り、運命に導かれDIOの息子達と遭遇する直前です。
※緑色の赤ん坊と融合している『ザ・ニュー神父』です。首筋に星型のアザがあります。
星型のアザの共鳴で、同じアザを持つ者の気配や居場所を大まかに察知出来ます。
※古明地こいしの経歴及び地霊殿や命蓮寺の住民について大まかに知りました。
※主催者が時間に干渉する能力を持っている可能性があると推測しています。

【ジョナサン・ジョースター@第1部 ファントムブラッド】
[状態]:腹部に打撲(小)、肋骨損傷(小)、疲労(小)、波紋の呼吸により回復中
[装備]:シーザーの手袋@ジョジョ第2部(右手部分は焼け落ちて使用不能)、ワイングラス@現地調達
[道具]:河童の秘薬(9割消費)@東方茨歌仙、不明支給品0~1(古明地さとりに支給されたもの。ジョジョ・東方に登場する物品の可能性あり。確認済)、
命蓮寺や香霖堂で回収した食糧品や物資、基本支給品×2(水少量消費)
[思考・状況]
基本行動方針:荒木と太田を撃破し、殺し合いを止める。ディオは必ず倒す。
1:ひとまず聖白蓮と同行する。
2:レミリア、ブチャラティと再会の約束。
3:レミリアの知り合いを捜す。
4:打倒主催の為、信頼出来る人物と協力したい。無力な者、弱者は護る。
5:名簿に疑問。死んだはずのツェペリさん、ブラフォードタルカスの名が何故記載されている?
 『ジョースター』や『ツェペリ』の姓を持つ人物は何者なのか?
6:スピードワゴン、ウィル・A・ツェペリ虹村億泰、三人の仇をとる。
[備考]
※参戦時期はタルカス撃破後、ウィンドナイツ・ロットへ向かっている途中です。
※今のところシャボン玉を使って出来ることは「波紋を流し込んで飛ばすこと」のみです。
 コツを覚えればシーザーのように多彩に活用することが出来るかもしれません。
※幻想郷、異変や妖怪についてより詳しく知りました。
ジョセフ・ジョースター空条承太郎東方仗助について大まかに知りました。
 4部の時間軸での人物情報です。それ以外に億泰が情報を話したかは不明です。

【秋静葉@東方風神録】
[状態]:顔の左半分に酷い火傷の痕(視覚などは健在。行動には支障ありません)、精神疲労(小)、霊力消耗(小)、肉体疲労(小)、
覚悟、主催者への恐怖(現在は抑え込んでいる)、エシディシへの恐怖、エシディシの『死の結婚指輪』を心臓付近に埋め込まれる(2日目の正午に毒で死ぬ)
[装備]:猫草(ストレイ・キャット)@ジョジョ第4部、上着の一部が破かれた、服のところが焼け焦げた
[道具]:基本支給品、不明支給品@現実(エシディシのもの、確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:穣子を生き返らせる為に戦う。
1:感情を克服してこの闘いに勝ち残る。手段は選ばない。
2:だけど、恐怖を乗り越えただけでは生き残れない。寅丸と共に強くなる。
3:一時的に聖白蓮と同行するが、状況を見計らい殺せる者を殺す。優先するのはさとり。
4:寅丸の対処を考える。
5:エシディシを二日目の正午までに倒し、鼻ピアスの中の解毒剤を奪う。
6:二人の主催者、特に太田順也に恐怖。だけど、あの二人には必ず復讐する。
7:寅丸と二人生き残った場合はその時どうするか考える。おそらく寅丸を殺さなければならない。
[備考]
※参戦時期は少なくともダブルスポイラー以降です。
※猫草で真空を作り、ある程度の『炎系』の攻撃は防げますが、空の操る『核融合』の大きすぎるパワーは防げない可能性があります。


【寅丸星@東方星蓮船】
[状態]:左腕欠損(二の腕まで復元)、精神疲労(小)、肉体疲労(小)
[装備]:スーパースコープ3D(5/6)@東方心綺楼、スタンドDISC『ハイウェイ・スター』
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:聖を護る。
1:混乱。聖……
[備考]
※参戦時期は神霊廟以降です。
※能力の制限の度合いは不明です。
※ハイウェイ・スターは、嗅覚に優れていない者でも出現させることはできます。
 ただし、遠隔操作するためには本体に人並み外れた嗅覚が必要です。

※C-4魔法の森にある霊烏路空の死体の傍に制御棒が置かれています。

【古明地さとり@東方地霊殿】
[状態]:脊椎損傷による下半身不随?内臓破裂(波紋による治療で回復中)、極度の空腹、意識混濁
体力消費(大)、霊力消費(中)
[装備]:草刈り鎌、聖人の遺体(頭部)@ジョジョ第7部
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:地霊殿の皆を探し、会場から脱出。
1:意識混濁。
2:食料を確保する。
3:迅速に家族と合流する。
4:億康達と会って、謝る。
5:襲撃者(寅丸星と秋静葉)との遭遇を避ける。(秋静葉の名前は知らない)
6:お腹に宿った遺体については保留。
[備考]
※会場の大広間で、火炎猫燐、霊烏路空、古明地こいしと、その他何人かのside東方projectの参加者の姿を確認しています。
※参戦時期は少なくとも地霊殿本編終了以降です。
※読心能力に制限を受けています。東方地霊殿原作などでは画面目測で10m以上離れた相手の心を読むことができる描写がありますが、
 このバトル・ロワイアルでは完全に心を読むことのできる距離が1m以内に制限されています。
 それより離れた相手の心は近眼に罹ったようにピントがボケ、断片的にしか読むことができません。
 精神を統一するなどの方法で読心の射程を伸ばすことはできるかも知れません。
※主催者から、イエローカード一枚の宣告を受けました。
 もう一枚もらったら『頭バーン』とのことですが、主催者が彼らな訳ですし、意外と何ともないかもしれません。
 そもそもイエローカードの発言自体、ノリで口に出しただけかも知れません。
※両腕のから伸びるコードで、木の上などを移動する術を身につけました。
※『ハイウェイ・スター』について、情報を得ました。
 ○ハイウェイ・スターは寅丸星の能力。寅丸星と同じエリアが射程距離。
 ○ハイウェイ・スターは一定以上のスピードを出せない。
 ○ハイウェイ・スターは一度に一つの標的しか追えない。
 ○ハイウェイ・スターにこちらから触れることはできない。
 ○ハイウェイ・スターに触れられると、エネルギーを奪われる。
 ○ハイウェイ・スターは炎で撹乱できる。(詳細な原理はまだ知らない。)


128:四柱、死中にて 投下順 130:映らぬ星空に見たシルエット ~overlap
128:四柱、死中にて 時系列順 130:映らぬ星空に見たシルエット ~overlap
089:その血のさだめ 聖白蓮 147:Fragile/Stiff Idol-Worship
089:その血のさだめ 秦こころ 147:Fragile/Stiff Idol-Worship
089:その血のさだめ エンリコ・プッチ 147:Fragile/Stiff Idol-Worship
112:Bloody Tears 秋静葉 147:Fragile/Stiff Idol-Worship
112:Bloody Tears 寅丸星 147:Fragile/Stiff Idol-Worship
112:Bloody Tears ジョナサン・ジョースター 147:Fragile/Stiff Idol-Worship
102:呼び覚ませ、猿人時代の魂 古明地さとり 147:Fragile/Stiff Idol-Worship

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最終更新:2016年10月02日 21:53