四人が到着すれば、一番槍はその槍ともいえるヘアースタイルからか、仗助が動く。
向かう仗助へと、傘を投げ捨てると同時に羽を羽ばたかせ、レミリアも肉薄する。
「ドラァ!」
降り注ぐ雨粒を弾き飛ばしながら、クレイジー・ダイヤモンドの高速のジャブ。
弾丸のような素早い一撃だが、対するレミリアは、スタンドを観察するかのような余裕の態度で躱す。
続けて掛け声とともに、雨粒を吹き飛ばす勢いの拳を続けるが、すんでのところで避けられる。
「ブチャラティと同じタイプのスタンドね。
当たれば致命傷、速度も十分。だけど───」
無数に飛び交う拳を、舞台のプリマのように踊りながら回避。
スペルカードルールの闘いにおいても、彼女はそういう技を使い慣れており、
拳の当たるギリギリの距離を、さながらグレイズするように躱す。
これが点数で競う戦いならば、さぞ高評価になっているだろう。
「万全ならまだしも、負傷したせいで鈍いわよ。
スピードがない弾幕は、代わりに密度で補ったら?」
仗助は生身の人間の上に、負傷も決して無視できるものではない。
どうあっても全力からは程遠い状態、雨による体温低下も少なからずあるはずだ。
では対するレミリアはどうか。負傷はあれど、
エシディシの指を喰ったことで回復し、
現時点の負傷はこの舞台においても、上から数えられるぐらいの軽傷に留まっている。
覆しようのない、人間と吸血鬼の回復速度の差だ。
「へぇ〜〜〜じゃあ一つ、この仗助君なりの弾幕を見せてやりますよ!」
「! 貴方、今仗助って───」
「ドララララララララララァ!!!」
敵から教えられるのは癪ではあるものの、
試しに一発一発の速度ではなく、密度を優先する。
爆弾を解体する爆弾処理班のように、繊細な動きで避けていたレミリアだが、
(負傷してる割に、精密で無駄がない。)
スタンドの情報を得たり、見学できるほどの余裕は余りなかった。
だから、細かい動きをするスタンドには少々、度肝を抜かれる。
実際、精密動作性はブチャラティのスティッキー・フィンガーズよりも上だ。
襲い掛かる拳の弾幕に隙間などない。グレイズ不可能の、拳と言う名の壁。
ひらひらと避けることはできず、素早く空を舞いながら後退し、
スタンドの射程距離から離れる。
「おっと。」
着地する寸前、肌で感じ取れる程の熱気と、水が蒸発する音。
いつの間にか背後へ回り込んでいた、燐の炎をまとった火炎車。
タイミングをずらすかのように軽く羽ばたいて滞空し、難なく回避。
「やっぱ、雨だとばれるよね……!」
あれだけ水蒸気をまき散らしていては、
奇襲なんてものは決まるはずがない。
誰にだってわかる、無意味な行為だ。
「そりゃ、ね。と言う事は───」
相手は分かった上で攻撃している。
態々外れる攻撃に力を入れるとも思えない。
仗助はまだ距離が取れた状態。ヴァレンタインに至っては、
慧音と露伴の前に立って此方を見ているだけで、戦意すら感じない。
答えは一つしかない。
「本命はお前だろうな『元』天人!」
仗助の拳の弾幕を壁と同時に彼女を隠すためのカモフラージュ。
空からLACKとPLACKの剣を構えた天子が、勢いよく振り下ろす。
「元を強調するんじゃあないッ!!」
避けるのは間に合わないのもあり、一先ず防ぐ。
剣を使い慣れた天子の大剣と言う組み合わせの威力は十分。
しかし……
「ほー。ならその力で早くこの手を押し切るといい。」
レミリアは剣を、片手で受け止めている。
刃に触れて多少血が滲んでいるが、この程度怪我ですらない。
いくら遺体のお陰で、腕はなんとかなってると言えども、
人に堕ちてしまった天子では、仗助同様差を覆すには役者不足だ。
「グヌヌヌ……!」
剣を気合で押し込むが、全く刃が進まない。
空中に浮いたまま、全体重をかけても進展はしない。
「ほらどうした! 私とタメ張れる我儘のように押し通せ!」
完全に莫迦にされている。
空いた手は自由でありながら煽るために手を動かすだけ。
いつだって攻撃できるのにしないのは、舐められてると言う事だ。
「こん、のぉ!!」
このままいても埒が明かない。
剣を手放し、自由になった両手で弾幕を眼球を狙うように飛ばす。
余り予期してない攻撃もあってか、受け止めた剣も捨てながら下がる。
勝つために手段を択ばない目潰し。えらく合理的で、人間臭い手段だ。
「本当に堕ちたな『元』天人。
一体いくつの堕落をしたらそうなる?
一つか? 二つか? それとも、五つか?」
それを見てレミリアは、嗤う。
憤慨も失望もない。あるのは面白いものが見れてると言う高揚。
天人と言う高潔な存在が、此処まで変わらせたのはいったい何か。
すごく興味がある。クリスマスプレゼントの箱の中身が気になって仕方がない、
見た目相応の子供のような反応ではあるが、
「ジョジョ! こいつ一発本気で殴りたいから本気で手伝いなさい!!」
当人はキレる。ある意味普通の反応だ。
見世物として、人間に堕ちたわけではない。
天人ではない以上、先のような無理はしない方がいいと思い、
なんとか今まで堪えていたが、散々煽られて我慢の限界を迎える。
度量の大きさなんてものは、天人時代に一緒に彼方に投げ捨てた。
剣を回収しながら仗助へ一緒に共闘するよう指示するが、
「そろそろ良いだろう、
レミリア・スカーレット君。
やる気がないのであれば、我々と話し合いに応じてもらいたいのだが。」
黙っていた最後の乱入者が、漸く口を開く。
威厳ある声は雨にはかき消されず、全員に届いた。
最後の乱入者、ヴァレンタイン大統領の声が。
「なんだ、気づいていたのか。」
先程まで悪魔らしい笑みを浮かべていたが、
きょとんとした可愛らしい少女の顔に変わる。
出会ってからずっと黙ったまま戦いを見ていて、
一番何を考えてるか分からなかっただけに、
最も話の分かる発言をするとは、余り思っていなかった。
「は? え?」
急に止めにかかるヴァレンタインに、天子だけが困惑する。
この状況下で話し合い。どうしたらそんな発想が来るのか。
頭に血が上ってるのもあってか、正常な思考があまりできない。
「人間の里を瞬きの間に横切れる速度を持つ彼女が、
三人を置いて私達の方へ向かうのは容易なはずだ。
特にお燐君以外は負傷者。速度を制限されたとしても、
飼い主と子犬がじゃれ合うような遊びをする理由はないだろう。」
「まあ、なんか変とは思ってたんすけど。」
態々アドバイスするのは余裕の表れとは思ったのだが、
スタンドにも、仗助自身にも何も仕掛けてはこなかった。
あの拳のラッシュを避けられるなら、背後に回り込むのも難しくはないはず。
それと、仗助には聞こえていた。ラッシュの合間に、彼女が反応したことを。
もし、敵であれば『ああ、お前が仗助か』なんて言い方をしてくるものだが、
先の発言は、自分が仗助であることに驚いていた。敵がそんな反応をする理由が気になる。
いくつかの疑念も合わせ、ラッシュをよけられた時点で、戦意は殆どなくなっていた。
「お姉さんの攻撃を片手で止めたりするのに、
あたいに一撃浴びせたり弾幕飛ばせたのにしなかったり。
なんとなくやる気がないって感じだったよね。」
レミリアの実力も、噂で十分聞いたことある燐も同様だ。
攻撃を仕掛けられる場面はいくらでもあったのに、まるで相手にしてない。
力の消費を抑えると言うよりは、手加減しているかのような。
侮った意味での手加減と言うよりは、気遣っての手加減の印象が強い。
身内での弾幕ごっこをやるときも、そういうことも少なくはないので、
加減していると言う事は、すぐに理解していた。
「え? へ?」
当然ながら、露伴と慧音も理解している。
つまり、頭に血が上って思考を放棄してる、天子だけだ。気づいてないのは。
頭が雨で冷えたのもあってか、だんだん違和感に気づいていく。
「……地子さん、気づいてなかったんすか?」
この人が気づかないはずがないだろう。
秀才な面を見せた彼女だから分かっててやってたのかと思うが、
一人だけ置いていかれてる様子を見て、なんとなく察してしまう。
「……プッ。堕ちたな、本当に。」
指摘されて返せない天子に、
レミリアから哀れみを込めた下卑た笑みが飛ぶ。
これもまた人を莫迦にしている態度なのは間違いなく、
額に青筋が浮かぶ。
「やっぱぶん殴らせなさい!!」
「地子さんストーップストーップ!」
暴れだす地子を一先ず、仗助と燐が抑える。
負傷して人に堕ちた故に、抑えることは難しくないが、
「いやジョジョ! アンタはそっち!」
それ以上に切羽詰まった表情の天子の視線を追う。
余りの忙しさで肝心なことに気づいていなかった。
顔を見た瞬間、雨に紛れて滝のような汗が流れ出す。
……この時が来ることを、彼は覚悟していた。
あの件があった時点で。
「何嫌そうな顔をしているんだ?
少なくとも君とは、同じ仲間のはずだろ……
東方仗助。」
───岸辺露伴。
前から嫌われてるのは明言もされたのもあって理解はしている。
けれど、今回はそんなものなど、二の次であるのは間違いない。
お互いにある一番の共通点。
「ほら、射程距離内に入っているぞ?
出さないのか、クレイジー・ダイヤモンド。
それとも『今の』お前と出会って、僕が冷静でいると思っているのか?
頭を貶されたお前よりかはマシだろうが、感情なんてものを物差しで測れると思うなよ。」
この反応、間違いなく慧音達から聞いている。
そりゃそうだ。露伴はこんな殺し合いに乗る性格ではない。
命令されれば噛みつく。反抗と言う言葉が人の形を成したようなものだ。
だったら仲間であるのは当然であり、話を聞くのも当然の権利になる。
康一の死……納得なんて、絶対にしないであろうことも。
自分だって納得はしない。不幸な事故で片付けていいものではない。
納得できてない状態なのに、どう返せと言うのか。
言葉なんて、出てくるはずがなかった。
「見れば分かる傷……戦ってきたってことだろう。
敵と戦った形跡から、今回だけは大サービスだ。忠告はしたぞ。」
言いたいことを言い終えると、一瞬の静寂の後に同時に飛び出す拳。
漫画家と言えども、子供を吹っ飛ばすぐらいの威力の拳は非常に鋭い。
なんの障害もないまま仗助の頬に直撃し、水たまりへと吹き飛ばされる。
「ちょ、ジョジョ!」
倒れた仗助へ、燐に抑えられていた天子は抜け出して駆け寄るが、
彼女のことなど眼中がないまま、露伴は胸ぐらをつかみ上げる。
「仗助、貴様は一体何をしていたッ!?
スタンドに治せない制限でもかけられていたのか!?
何が『世界一優しいスタンド』だ? ふざけるなッ!!!
親友を治せずして、どこが世界一優しいスタンドだと言うんだッ!!!!」
次々と飛び交う怒号に、仗助は何も返せない。
何をしていたのか。吉良だけに警戒し続け、他のことに気づけず悲劇を起こす。
制限も特にない。もしかしたらあるのかもしれないが、少なくともあの場で関係はない。
優しいスタンド、承太郎に言われたことだが、とても露伴の前では言い切れる物ではなかった。
何一つ返すことができず、ただ静かに、歯を食いしばりながら無言を貫く。
「待ちなさい!」
そんな二人を止めたのは、天子だ。
露伴から強引に仗助の首根っこを掴んで、強引に引き離す。
昔なら難なくだろうが、今の身では少しきついと思いながらも、
表情に出すことはなく引き離すことに成功する。
「アンタがジョジョと康一の知り合いなのは分かったわ。
言いたいことは分かるけど、仗助だって同じ気持ちよ。
『治した』仗助が、最も認めたくなかったわ。即死だって。」
誰が言おうとも、言い訳にしか聞こえない。
けれども、露伴は黙って天子へと視線を向けて手は出さない。
先ほどまで怒号を飛ばし続けた表情はそのままに、静かに。
「何よりも、仗助は私の舎弟よ。
舎弟の不始末は、私にも責任があるわ。
これ以上仗助を殴るって言うなら、私に半分よこしなさい!」
腰に手を当て、仁王立ちで天子が構える。
発言内容から遠慮なく殴れ、とでも言いたいのだろう。
『いや、なんでそうなるんすか』と、仗助は少し唖然とした表情だ。
「……言っとくが、僕は初対面の人間をいきなり殴る性格じゃあない。
慧音さん達の失態を、お前に対する怒りは、今はこれだけで済ませてやるよ。」
怒りは収まったわけではない。
露伴にとって康一は最高の親友だ。あの程度で収まれば、
それこそ本当に親友なのかと疑われるだろう。
かといって、天子のお陰でやめたわけでもない。
怒りはどんなに仗助にぶつけても、彼女にぶつけても。
決して収まるわけではないからだ。
問題なのは、そう。
「それよりも……慧音さん。僕の記憶、食べてますよね。」
康一の件で叱責するとき、おかしかった。
クソッタレの仗助がいて、その仗助がいながら親友が死んだ。
確かに怒る要素はあるし、怒り足りないのもおかしくはない。
しかし、足りない。もう一つ、仗助に許せないことがあった筈。
忘れるわけがないものを忘れている。自分にとって、もっとも必要なピース。
そのピースはどこへ行ったのか? 失くせるやつは、今の露伴が知る限りたった一人。
ヴァレンタイン以上に、今までずっと黙っていた存在へ、視線が集まる。
「さっきから、クソ河童のにとりを思い出そうとすると、
何故か奴が死んだ結果だけが出て、過程が出てこないんですよ。
このパズルのピースを意図的に隠されたような能力は、僕のスタンドと同じだ。
どこまで僕の記憶が本物か、忘れさせた理由、口か本か……どちらか選んでもらいますよ。」
似たような能力を持ってるにしても、察しがいい。
自力で記憶の改竄に気づける辺りは、流石露伴と言うべきか。
そのまま気づいてほしくなかったが、それも先延ばしに過ぎない。
「……分かった、これ以上はどうしようもないか。」
露伴の離別は免れないことになるが、
これ以上余計なことをしたところで、
深まるのは疑惑と溝と墓穴だけになる。
今のうちに話す方が、まだましな結果だ。
「だが、能力の解除は待ってもらいたい。
でなければ、君は話し合いすら応じてくれないのだから。」
「……そういわれるなら、少しぐらいは待ってあげますよ。」
けれど、能力の解除は少し待つように先延ばしにする。
あんな状態では、話し合いにすら応じてくれないのと、
それまでの間に、何かしら露伴を留める手段を探すためだ。
姑息な手でしかないが、最悪露伴が離別するとしても、
せめて仗助達が持っている情報だけでも共有させる。
ヘブンズ・ドアーが効かない相手が出てきてる以上、
『記憶を見ればすぐに分かる』も通用しない可能性があるのだから。
「吉良の記憶とパチュリーとの不和、か。
なるほど、それて改竄がばれても解除しないわけか。
具体的な内容を知らない今の僕だから、会話が通じている……と。」
具体的な内容は避けたが、
消した記憶がどういうものかを軽く、
カッチカチに凍らせたアイスクリームで、
溶けかけた表面を軽くなぞる程度の説明をする。
「離反するか、吉良を追い出すか。
どちらかの選択肢を迫られたが、
今は必要以上の争いをしている場合ではない。」
「フン。この状況が既に思惑通りってわけか……全く、
人の自由を奪っておいて、よく澄まし顔でいられたもんだ。」
いや、お前にだけは言われたくない。
仗助と慧音の思考が完全に一致した瞬間だ。
「んじゃあ、あの吸血鬼マジで味方なの? 敵にならないの?」
まだ冷めぬ怒りが残っているのか。
喧嘩を止められた小学生のように、
レミリアを指して天子が尋ねる。
「? ジョナサン?」
「ん? どうしたんすか、お燐さん。」
「ああいや、
ブラフォードのお兄さんって、
あたいが最初に出会った人がいたんだけど、
その人を倒すようにと、ディオに言われたとかなんとかって。」
「え、何それ初耳なんだけど。」
「んー、承太郎って人に注意されてたし、
出会ったときって、あたいアレだったでしょ?」
思い返せば、情報の共有は後回しにして話してはいなかった。
集合してから情報を共有すればいい、なんて考えをしていたのもあるが。
そのせいと言うわけでもないが、吉良のことも二人には話せていない。
「ちょ、ちょっと待った! お燐さん承太郎さんに会ってたんすか!?」
「情報の整理がいるか……露伴先生、
記憶は少しだけ後にしてもらえるだろうか?」
流れはいいわけではないが、悪くもない状態だ。
新しい情報次第で、彼をこの場に留まらせることができるかもしれない。
正直無理な気はするが、なるべく引き伸ばして、打開策を探さないよりはましだ。
確認を取ろうとするも、露伴はレミリアとヴァレンタインの方に視線を向けている。
向こうの話の方に興味があるのか、今は気にしてはいないらしい。
(向こうの話に食いついてくれてるか。
私としても都合がいいが、うやむやにはできない。
何かないだろうか……彼が離反するのをうやむやにできる案件は。)
先延ばしにしたところで、結局は訪れてしまう。
それ以前に、記憶を一度奪ったという事実の時点で、
露伴が自分に対する印象は、とてもいいとは言えない。
同時に、吉良を抜きにしてもパチュリーとの相性も良くはなさそうだ。
仗助を嫌いながらもそれなりに接している様子から察するに、
絶望的ではないが、その中途半端さが慧音の胃を削っていく。
露伴の離別を諦めるしかないのか、吉良を倒すべきなのか。
どちらに転んでも、ろくな結果にはならないことだけは分かった。
「……何か話があるんじゃあないの?」
相対したレミリアを前に、
ヴァレンタインは仗助達の方へ視線を向けている。
淑女を前に、随分と失礼なものだと軽口をたたく。
「いや、向こうが騒がしくて、少し気になっただけだ。
私は
ファニー・ヴァレンタイン。アメリカの大統領を務めているものだ。」
「不要だろうけど、礼儀として自己紹介するわ。レミリア・スカーレットよ。
しかしまあ、幻想郷縁起の情報を鵜呑みにしてる人間も、珍しいものね。」
「どういうことだ?」
「あれ、誇張表現多いわよ。」
妖怪とは危険なものである。
それを知らせるためのものの本であり、
人にとって妖怪の恐ろしさを人に伝えることで、
関わろうとしないようにする、自己防衛の一種。
一方で、妖怪が自己紹介や誇張をしたかったり、
著者の阿求のさじ加減で、実際の内容とは異なるものも多い。
「ま、参考になるのは事実だし、
元々情報がないよりはいいんじゃないの?」
異なると言っても、あくまで誇張した表現であって、
ある程度の基本や骨組みに関しては、事実なことも多い。
何より、彼は幻想郷の住人ではないのだから、それが頼りでもある。
天子と違って、小ばかにできるものではないだろう。
「情報源のなさから頼りきりだったからな。
新たな見解を得られたのは、大きな前進だと私は思うよ。」
古い考えだけではいられない。
人の上に立つものであれば、その考えは至極当然である。
そういうものを取り込まねば、先のことなど見えはしないのだから。
いくら遺体さえあればどうとでもなると言えども、
頼りきりでは見落とす可能性だってある。
(恐竜は……いなくなってるな。)
ちらり、とヴァレンタインは空を見上げる。
Dioの恐竜は、先程からいなくなっている。
彼がやられたか、或いは少し前から突然雪へと切り替わった異常気象の影響か。
前者はまだないだろうとは思いつつも、恐竜の姿が見えないのであれば、
こちらとしては都合のいいことだ。
「本題に入ろう。単刀直入に尋ねるが、君は聖人の遺体を持っているな?」
雑談を切り上げて、肝心のものを尋ねる。
一つだけではないであろう、彼の探し求めるものを。
「遺体? ああ、もしかしてこれのこと?」
聖人なんて大それたものを持ち運んだ覚えはないが、
そういえばブチャラティの支給品に奇妙なのがあったことを思い出し、
野放しにされていた眼球の方を取り出す。
「君は遺体を装備していないのか。」
「装備? これを使って攻撃ができるとは思えないが、まさか食えるの?
悪いけど、発酵食品については納豆は好きな方だけど、乾き物はちょっとね。」
「……言わずして交渉は、今後の信用に関わる。遺体について簡単に説明しよう。」
妖怪は人を喰らい、レミリアもまた吸血鬼であることは知ってはいたが
流石に遺体を物理的に食うという発想をするとは、余り予想はしなかった。
遺体を物理的に飲み込めばどうなるか分からないが、
あるなしに関わらず、そんなことになれば後が大変だ。
それを止める為にも、遺体の効果について軽く説明する。
「なるほど、とんでもアイテムってわけか。」
こんな目玉がねぇ……と、二つの眼球を手のひらで軽く転がす。
価値観を知らないと伝えてくるかのような行動で、事実その通りだ。
疑ってるわけではないが、吸血鬼である自分が、聖人に対して喜ぶべきなのか。
「価値も理解せずに交渉すれば、それは紛れもない詐欺に当たる。
今後の信用問題に関わる以上。その価値を知ってから、改めて交渉を願いたい。」
「随分と信用を勝ち取りたいようだが、一体何を考えている?
『誠実』と言うよりは『不気味』だぞ。得体のしれない、妖怪らしさが出ている。」
妖怪、言い得て妙だと思えた。
自分は、この殺し合いに置いても信用を大事としている。
それは信用を失えば、取り戻すのは容易ではないし、敵対されるからだ。
最たる例が
射命丸文。
ジョニィ・ジョースターと出会ったことで、交渉が決裂してしまった。
妖怪も似たようなものだ。幻想郷縁起による情報源でしか得られてないものの、
畏怖されることを目的としているのは、ある意味一つの『信用』と言うものになる。
形は違えど、信用を欲するところは、妖怪と言われてもあながち間違いではないだろう。
幻想郷の重要人物との協定。
彼にとっても大事なものであり、
今後の幻想郷の住人との交渉で大事なものとなる。
先ほど、天子に対しての過剰な行動も明かしておくことで、
後で言わなかったことによる印象の悪さを、今のうちに抑えておく。
「参考までに、どんな内容のを受けて、どんな内容を断ったかは答えられる?」
「ブラフォードとは『お燐君の家族の保護』、
博麗霊夢とは『幻想郷の住人を此方から攻撃しない』、
承太郎、F・Fとも彼らの仲間に対して、同じ約束を執り行っている。
射命丸文の『遺体を渡す代わりに一時的にこちら側の遺体を全て預ける』、
これだけはどれだけ譲渡しようとも、私としては認められなかった。
彼女を信用するだけの材料の少なさも、少なからずあったが。」
文とのやり取りについては、細かく話す。
現状、交渉が決裂した唯一のものであり、
レミリアにとって交渉の基準となりうるものだ。
「……その割には、無事に見えるけど?」
文に撃たれたと言う話ではあるが、
どうみても五体満足、風穴一つ空いていない。
似たような傷を持っていた仗助と比べると、明らかに健康的だ。
D4Cの特性を知らない以上、この反応は至極当然である。
「それについては、スタンドの能力の一環だと思ってほしい。
スタンド能力を明かすと言う事は、弱点を晒してしまうことになる。」
こればかりは、おいそれと話すわけにはいかない。
信用が得にくくなるが、手の内をさらすリスクを考えれば仕方のないことだ。
レミリアもそのことは理解している。ジョナサンの波紋を受けたのがいい例である。
手の内が分かっていれば、戦い方だって変えていく。戦闘の基本中の基本だ。
「なるほど……ん〜〜〜……では、そうだな。」
ただ此方にとって有益な協定なだけでは物足りない。
これ程までに大事なものならば、ハードルを上げてみようかと、
子供のような、或いは悪魔のような考えに至る。
「露伴と慧音達の仲を取り持ってもらいたい。」
この場で、現状誰がどうやっても解決できなさそうなものを選ぶ。
知っている者からすれば『無理難題』とか『輝夜の難題の方がマシ』とか野次が飛ぶだろう。
あくまで今の露伴は、吉良とパチュリーの記憶がないからこそ、かろうじて話が通じてるだけ。
記憶があった状態では、慧音の言葉など一切届くことはない程に怒り心頭の状態だった。
あの状態の彼と、慧音達の仲を取り持つなど、荒木と太田だって首を横に振りかねない。
「取り持つとは?」
「私が慧音を襲った原因だよ。まあ、
威嚇程度だったけど、見事に天人が勘違いした奴。」
無理難題と、レミリア自身も理解しており、
自分が知っている限りの情報を提供する。
……流石に、康一の首を用いての実験の為に、
露伴と距離を置こうとしていたことは黙っておいた。
言えば、本当に露伴との完全な決裂になってしまう。
「受ければ前払いで私は中にある心臓を、
和解させれば眼球も提供。ダメだったら別の方法で交渉……どうだ?」
「聖人の遺体の価値を知った割には、気前がよすぎるな。」
その前の文の条件が、余りに無理があったのもあってか、
相手が出してきた条件は、えらく二つ返事で受けられそうな、
ごく普通のもの。しかも、ダメであれば別の手段での交渉。
かなり譲渡された内容で、逆にヴァレンタインが訝る。
いくらなんでも、気前がよすぎる。先とは逆転した状況だ。
聖人の遺体の価値を知って、初対面の得体がそこまで分かってない男を、
簡単に信じられるものだろうか? 彼でなくとも、疑問を持つだろう。
「悪魔とは気前がいい囁きをするものだよ。
だけど、その裏にはとんでもない理不尽をかけてくる。
事実、露伴は理屈で相手できる人物じゃあないのよ。そうでしょ?」
仗助達の会話よりも、此方の会話を聞き入ってる露伴に視線を向ける。
大統領や、聖人の遺体。創作意欲が沸いてくるようなものばかりで、
ただの情報交換よりも、彼にとってはそちらの方が有意義なことだ。
漫画に生きている男だから、ある意味当然の帰結か。
「短い時間で、僕のことをよくわかってるじゃあないか。」
「ま、本にされた経験があるのと、貴方のファンだからね。
それで、露伴は今記憶を慧音に食べられたから一応会話できてるだけで、
記憶が戻れば、こんな殺人鬼と理解しないパチェといられるか、僕は出ていく!
なんて、推理小説で単独行動して、真っ先に死ぬような奴の行動を取ろうとしてたわ。」
「性格に難あり、と言うわけか。」
「難あり? おいおいおいおい、こんな真っすぐな僕のどこに難ありなんだ?」
「悪びれることもなく言える自信があれば、
真っすぐと言うよりは曲げられないタイプね。」
此処までぶれない相手はそうはいないぞ。
少し呆れながらも、これが露伴と言う男だとよくわかる。
ヴァレンタインからしても、これは十分な難題なのはすぐに分かった。
「言っとくけど、何らかの手段で洗脳とか操るとか、
そういう手段はなしよ。ペナルティとして心臓は返してもらうから。」
約束を大事にする傾向があるが、
言い換えれば約束の範囲外は守らないとも受け取れる。
一応、そんなことにはならないように釘は刺しておく。
「ちゃんと記憶を取り戻した露伴を、皆……は吉良って人が難しそうか。
とりあえず、パチェと慧音と露伴と私が納得できる結果で取り持ってもらう。」
一人の男を納得させられなければ、大統領の名折れ。
上に立つものの務めであり、同時に、試練は強敵であるほど良い。
彼はそう思っていたのもあってか、その難題に立ち向かう。
「……分かった、君の提案を受けよう。」
「契約成立。悪魔と契約して、本当に良かったのかしら?」
最初に出会ったときのような悪魔のような笑みを浮かべる。
少女らしからぬ恐ろしさがどこかあり、常人なら鳥肌が立つほどだ。
無論、その程度の事で彼が動揺するわけではないのだが。
「国の為ならば、悪魔とも契約をする覚悟は───」
不意にジョースター低から響く爆音。
窓ガラスがガタガタと揺れだし、今にも割れそうになる。
実は、先ほども窓ガラスが揺れてはいたのだが、
そのときは戦闘中もあってか、気づいたものは誰もいない。
爆音を聞いて、会話など当然続けている余裕はない。
特に、あの男がいるのであれば。
「まさか吉良の野郎ッ!!」
「あの殺人鬼!!」
「パチェ───!」
真っ先に動き出したのは仗助、天子、レミリアの三名。
仗助と天子の二人は近くの窓から突入しようと走り出し、
その同じ窓から入ろうと、レミリアは羽を羽ばたかせ───
何を思ったか、窓を突き破る寸前。
壁を蹴って、その反動で自分がいた場所へと戻る。
「え? ど、どうしたんだレミリア!?」
自分から率先して動く。
パチュリーが関わってる可能性が高いのだから、当然だ。
しかし、それならば今の、向かいながら戻るとは挙動がおかしい。
なぞの挙動に仗助達も止まり、二人に遅れて動き出そうとした慧音がその行動に疑問を持つ。
「───今、私飛んだよね?」
余りに奇妙な疑問が出てくる。
何を言っているのか、分からない。
「何を、言ってるんだ? 飛ばなければ空を舞うはずが───」
「いや、違う。私は彼女が飛ぶ瞬間を見ていない。」
すぐ横にいたヴァレンタインも、今の状況には、僅かながら困惑している。
確かにレミリアは飛ぼうとしていたのは分かる。だが、あくまでしていただけで、
レミリアがどのような経路を使って窓へ向かったのかは、一切見えなかった。
「気づけば既に彼女は窓の前にいた。露伴君、だったか。
君もレミリアの近くにいたが、彼女の動きに気づけたか?」
「いや、気づけなかった……間近にいた僕でさえ気づけなかった、」
正直、スピードには自信がある露伴でさえ、
今の彼女が何をしていたのかを見ることができない。
彼が連載している、週刊少年ジャンプの先輩となる漫画には、
余りに速すぎて、目に映らない速度で攻撃を仕掛ける登場人物がいたが、
レミリアがそこまで出せるなんて話は、聞いていない。
「何か異常なことが起きてるってことよ!
吉良が何かしてたら、ぶちのめしてやるんだから!」
そんなことはどうでもいい。
最終的に吉良をぶちのめせばそれでいいと言う、
脳筋を地で行くかのように、天子は窓を開けてすぐにジョースター艇に乗り込む。
天人時代だったらぶち破っていたかもしれないが、今の状態ではあまり無茶はできず、
(窓から入ることはともかくとして)丁寧に入らざるを得ない。
「いや待ちなさい。一つだけ説明しなきゃいけないことがあるわ。」
招く前に、レミリアが引き止められる。
いい加減突入したいんだけどと訝る天子だったが、
彼女の表情は、先程までの笑みを浮かべてはいない。
余り余裕のない表情をしており、流石の天子も黙って話を聞く。
「この能力、私は覚えがあるわ。時間が飛ぶこの能力を。」
キング・クリムゾン。時間を飛ばす能力。
数時間前に出会った、ブチャラティの因縁の敵。
その能力を、把握している範囲で話してみるも、
「あんまりわからないんだけど。」
はっきり言って時間を飛ばすとは、分かりにくい。
現代人ならビデオテープで例えられれば分かるのだろうが、
あいにくと幻想郷にはまだビデオテープはない以上、どうも例えが難しい。
「ざっくばらんに言えば、不意打ちも回避もし放題って思えばいいわ。
……ただ、疑問なのは放送であいつ……放送で呼ばれてたはずよ。」
何より疑問なのは、なぜあの男が生きているのか。
あの場で倒しきれなかったが、後の放送で亡くなっていた。
荒木達の誤認か? それとも、別人が似た能力を持っているのか?
いや、あんな凄まじい能力、そう何人も持っているとは思えない。
それとも、あれから
ディアボロは何かとんでもないものを手にしたのか。
死を偽装できるほどの、とてつもない何かを。
「あいつかどうかは別として、『元』天人。
あんたも頑丈じゃあなくなっているんだから、
無茶すると本当に死ぬから気をつけなさいよ。」
先ほどまで煽りに煽っていたレミリアからの忠告。
ふざけた態度でいる余裕が全くない相手と言う事なのだろう。
先の
ヴァニラ・アイスや八坂神奈子と同じ、紛れもない強敵だと。
「『元』をつけるなってーの。
その点は仗助のスタンドで治してもらうから任せたわよ!」
忠告を受けて、気を引き締めて天子は今度こそ乗り込む。
「ちょ、地子さん一人で行ってどうするんすか!」
今までのような戦いができるわけではない以上、
天子一人で行かせるのは色々不安である。
それに、吉良の事を知ってる以上仗助が動くのも当然だ。
続けてレミリアも一緒に乗り込むと同時。
「仗助、これ持っておきなさい。」
仗助のスピードに合わせながら、
レミリアが投げ渡したのは、ウォークマン。
「えっと、これ……ウォークマン、っすか?」
仗助は1999年の人間だ。
彼の知るウォークマンと言うのは、
大体カセットテープやディスクを用いた物。
それより先の未来にある、それらさえ不要なものは未知に近い。
「何でこれ?」
この状況下で渡すと言う事は、
今この場で必要と言う事になる。
一体これで、何をしろと言うのか。
「あいつがお前の力で治せるとか言っていたからね。
なら、この場で致命傷を受けてはならないのは貴方よ。」
ブチャラティが対策した時飛ばしへの対策。
音楽がいきなり飛んだ瞬間こそが時が飛んだ瞬間。
その時こそ、ディアボロは攻撃を仕掛けてくる。
「何か好きな音楽でも聴きなさいな。」
「こんな時に音楽、しかもぶっつけ本番っすか。」
ハンティングのときのプレッシャーを思いだす。
あの時は見事にプレッシャーを跳ね返すことはできたが、
ネズミの時の自分は、首の肉を削られた程度の軽傷だったのもある。
今回は既に銃弾は受けるわ、肉体を削られるわの、立派な負傷者だ。
果たして、今回もプレッシャーを跳ね返せるのか不安になってくる。
「それと、億泰って名前に覚えはある?」
「!」
反応から、億泰の言っていた仗助とは、彼なのはすぐに分かる。
同時に、彼女が誰から自分の事を聞いていたのかも理解できた。
「彼からの伝言よ。『すまねえ』って。」
遺言とは言わない。
彼の魂は、自分やジョナサンに受け継がれた。
物理的には死んでいるが、その魂は終わりはしない。
誰かが受け継ぐか、誰かへと託す。そうして人は生きていく。
「……億泰のヤロー……」
状況が状況だからか、
余り表情には出てこない。
何を思ってるかは、彼のみぞ知ることだ。
状況が状況なのもあって、少し駆け足気味ではあるが、一先ず彼の伝言は叶った。
空の件はもう叶わない以上、できることはさとりの保護だが、彼女の行方は依然分からない。
もしかしたら、ジョジョの方でちゃんと見つけていて、保護しているのかもしれない。
となれば自分のすべきことは、ディアボロと思しき相手。生きているのか、はたまた別人なのか。
ある意味、どちらも正解ではあるが、それを知るまで、あと少し。
【C-3 ジョースター邸エントランス/真昼〜午後】
【
比那名居天子@東方緋想天】
[状態]:人間、ショートヘアー、霊力消費(大)、疲労困憊、空元気、濡れている、汗でベトベト、煩悩まみれ、レミリアに対する苛立ち
[装備]:木刀、LUCK&PLUCKの剣@ジョジョ第1部、聖人の遺体・左腕、右腕@ジョジョ第7部(天子と同化してます)
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:仲間と共に殺し合いに反抗し、主催者を完膚なきまでに叩きのめす。
1:時飛ばしの奴を倒す。吉良? 調子こいた時点で即ぶちのめす。レミリアは……一発だけ殴りたい
2:眠い、お腹減った、喉が渇いた、身体を洗いたい、服を着替えたい、横になって休みたい。
3:人の心は花にぞありける。そんな簡単に散りいくものに価値はあったのだろうか。よく分かんなくなってきたわ。
4:これから出会う人全員に吉良の悪行や正体を言いふらす。
5:殺し合いに乗っている参加者は容赦なく叩きのめす。
6:紫の奴が人殺し? 信じられないわね。
[備考]
※この殺し合いのゲームを『異変』と認識しています。
※デイパックの中身もびしょびしょです。
※人間へと戻り、天人としての身体的スペック・強度が失われました。弾幕やスペルカード自体は使用できます。
【レミリア・スカーレット@東方紅魔郷】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:「ピンクダークの少年1部〜3部全巻(サイン入り)@ジョジョ第4部、 鉄筋(残量90%)、マカロフ(4/8)@現実、予備弾倉×3、 聖人の遺体(両目、心臓)@スティールボールラン、鉄パイプ@現実、 香霖堂や命蓮寺で回収した食糧品や物資(ブチャラティのものも回収)、基本支給品×4
[思考・状況]
基本行動方針:誇り高き吸血鬼としてこの殺し合いを打破する。
1 :この能力、まさか……
2 :さて、慧音はどんな運命をみせてくれるのかしら。
3 :慧音と露伴をパチュリーの所に引っ張っていく。ま、出来たらでいいや。
4 :温かい紅茶を飲みながら、パチェと話をする。
5 :咲夜と美鈴の敵を絶対にとる。
6 :ジョナサンと再会の約束。
7 :
サンタナを倒す。エシディシにも借りは返す。
8 :ジョルノに会い、ブチャラティの死を伝える。
9 :自分の部下や霊夢たち、及びジョナサンの仲間を捜す。
10:殺し合いに乗った参加者は倒す。危険と判断すれば完全に再起不能にする。
11:ジョナサン、ディオ、ジョルノに興味。
12:ウォークマンの曲に興味、暇があれば聞いてみるかも。
13:後で大統領に前払いの心臓を渡しておかないと。
[備考]
※参戦時期は東方心綺楼と東方輝針城の間です。
※時間軸のズレについて気付きました。
※大統領と契約を結びました。
レミリア、露伴、パチュリー、慧音が納得する形で、
露伴、パチュリー達の仲を取り持つことで、聖人の遺体を譲渡するものです。
【東方仗助@ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない】
[状態]:黄金の精神、右腕外側に削られ痕、腹部に銃弾貫通(処置済み)、頬に打撲
[装備]:ウォークマン@現実
[道具]:基本支給品×2、龍魚の羽衣@東方緋想天、ゲーム用ノートパソコン@現実 、不明支給品×2(ジョジョ・東方の物品・確認済み。康一の物含む)
[思考・状況]
基本行動方針:仲間と共に殺し合いに反抗し、主催者を完膚なきまでに叩きのめす。
1:吉良に時飛ばし!? っていうか本当に俺にできるんすかこの対策!?
2:地子さんと一緒に戦う。
3:吉良のヤローのことを会場の皆に伝えて、警戒を促す。
4:承太郎や杜王町の仲間たちとも出来れば早く合流したい。
5:あっさりと決まったけど…この男と同行して大丈夫なのか? 吉良のヤローについても言えなかったし……
6:億泰のヤロー……
[備考]
※幻想郷についての知識を得ました。
※時間のズレ、平行世界、記憶の消失の可能性について気付きました。
※デイパックの中身もびしょびしょです。
「……いかないのか?」
慧音もそのまま突入しようとするが、
残りの三人が行動を起こさず、そこを確認する。
「入れ違いで敵が逃げる可能性もある。
それを考えれば、ある程度此方に人員を割く必要があるだろう。
総力をつぎ込んで戦いに勝てるのであれば、誰もがそうしている。」
ジョースター艇は中も見たが、かなり広い。
どこからでも逃げることができるかもしれない上に、
一人で此処から逃げる相手を補足するのは、容易ではない。
彼の言う事はごもっともなことである。
特に、雨から切り替わったとはいえ雪を用いれば、
D4Cの能力の条件を容易く満たせる今の野外では実質無敵だ。
そういう意味でも、彼が外に残るのは適任でもあった。
「あたいの場合、室内とかだと能力のせいで邪魔になるのもあるし……」
燐は大統領が止まってるから、と言うのもわずかながらにあるが、
自分の能力が、お世辞にも室内で協力して使うにはあまり向いていない。
地霊殿のような広々とした場所ならともかく、此処では燃え移る可能性があるし、
何より、全員で入ったら全員死にました、なんてことを数時間前、別の自分で体験している。
れっきとした、彼女なりの考えを持っての待機を選んでいた。
「確かに……何かあったら頼む。露伴先生は?」
「当然、行くに決まってるじゃあないか。」
記憶こそなくとも、何かしらの因縁があった相手だ。
ならば我が物顔で暴れてるやつのことを、放っておくわけがない。
他の二人が止まる理由を聞いておきたくて止まっていただけなので、
仗助達に遅れる形で、二人も突入する。
「時間を飛ばす、しかしそれを認識ができないか。」
なんとも形容しがたい能力だ。
例えるならば、推理小説を読んでいたら、
いきなりクライマックスを迎えてしまったようなものか。
そのクライマックスに至るまでの数ページの内容は見たが把握はしていない。
倒されれば好都合だが、逃げて相対したとき、どのような対策をするべきか。
口伝と一回程度の時飛ばしだけでは、やはり理解をするのは難しい。
二度目の時飛ばしの時に、対策を改めて講じるほかない。
吉良と言う爆弾に向かっている仗助達は、果たして味方か。
それとも爆弾を起動させる導火線か。
カウントダウンはもうすぐ終わりを告げる。
【C-3 ジョースター邸の横/真昼〜午後】
【
上白沢慧音@東方永夜抄】
[状態]:健康、ワーハクタク
[装備]:なし
[道具]:ハンドメガホン、不明支給品(ジョジョor東方)、基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:悲しき歴史を紡がせぬ為、殺し合いを止める。『幻想郷の全ての知識』を以て可能な限り争いを未然に防ぐ。
1:時を飛ばすだと……?
2:私はどうすればいいんだ?
3:他のメンバーとの合流。
4:殺し合いに乗っている人物は止める。
5:出来れば早く妹紅と合流したい。
6:
姫海棠はたての『教育』は露伴に任せる。
7:露伴先生をどうにかしなければ……!
[備考]
※参戦時期は少なくとも弾幕アマノジャク10日目以降です。
※ワーハクタク化しています。
※能力の制限に関しては不明です。
※時間軸のズレについて気付きました。
【岸辺露伴@第4部 ダイヤモンドは砕けない】
[状態]:背中に唾液での溶解痕あり、プライドに傷
[装備]:マジックポーション×1、高性能タブレットPC、マンガ道具一式、モバイルスキャナー
[道具]:基本支給品、東方幻想賛歌@現地調達(第1話原稿)
[思考・状況]
基本行動方針:色々な参加者を見てマンガを完成させ、ついでに主催者を打倒する。
1:時を飛ばす能力……厄介だが、面白そうな能力だ。
2:『東方幻想賛歌』第2話のネームはどうしようか。
3:仗助は一発殴ってやった。収まらないが、今はこれだけで勘弁しておく。
4:主催者(特に荒木)に警戒。
5:
霍青娥を探しだして倒し、蓮子を救出する。
6:射命丸に奇妙な共感。
7:ウェス・ブルーマリンを警戒。
8:後で記憶を返してもらいますよ、慧音さん。
[備考]
※参戦時期は
吉良吉影を一度取り逃がした後です。
※ヘブンズ・ドアーは相手を本にしている時の持続力が低下し、命令の書き込みにより多くのスタンドパワーを使用するようになっています。
※文、ジョニィから呼び出された場所と時代、および参加者の情報を得ています。
※支給品(現実)の有無は後にお任せします。
※射命丸文の洗脳が解けている事にはまだ気付いていません。しかしいつ違和感を覚えてもおかしくない状況ではあります。
※参加者は幻想郷の者とジョースター家に縁のある者で構成されていると考えています。
※ヘブンズ・ドアーでゲーム開始後のはたての記憶や、幻想郷にまつわる歴史、幻想郷の住民の容姿と特徴を読みました。
※主催者によってマンガをメールで発信出来る支給品を与えられました。操作は簡単に聞いています。
※ヘブンズ・ドアーは再生能力者相手には、数秒しか効果が持続しません。
※時間軸のズレについて気付きました。
※歴史を食べられたため、156話と162話の記憶がありません。
※歴史を食べられたため、吉良吉影に関する記憶がありません。
※パチュリーが大嫌いなことは記憶がありませんが、
慧音の説明、レミリアと大統領の会話で、ある程度は把握してます。
今は緊急事態なのと記憶がないため一応会話が通じますが、記憶が戻れば元に戻ります。
【ファニー・ヴァレンタイン@第7部 スティール・ボール・ラン】
[状態]:健康、濡れている
[装備]:楼観剣@東方妖々夢、聖人の遺体・両耳、胴体、脊椎、両脚@ジョジョ第7部(同化中)、紅魔館のワイン@東方紅魔郷、暗視スコープ@現実、拳銃(0/6)
[道具]:文の不明支給品(0〜1)、通信機能付き陰陽玉@東方地霊殿、基本支給品×5、予備弾6発、壊れゆく鉄球(レッキングボール)@ジョジョ第7部
[思考・状況]
基本行動方針:遺体を集めつつ生き残る。ナプキンを掴み取るのは私だけでいい。
1:遺体を全て集め、アメリカへ持ち帰る。邪魔する者は容赦しないが、霊夢、承太郎、FFの三者の知り合いには正当防衛以外で手出しはしない。
2:遺体が集まるまでは天子らと同行。
3:今後はお燐も一緒に行動する。
4:形見のハンカチを探し出す。
5:
火焔猫燐の家族は見つけたら保護して燐の元へ送る。
6:荒木飛呂彦、太田順也の謎を解き明かし、消滅させる!
7:
ジャイロ・ツェペリは必ず始末する。
8:時を飛ばす能力、対策をしておかなければ。
9:岸辺露伴……試練は強敵であるほど良い。
[備考]
※参戦時期はディエゴと共に車両から落下し、線路と車輪の間に挟まれた瞬間です。
※幻想郷の情報をディエゴから聞きました。
※最優先事項は遺体ですので、さとり達を探すのはついで程度。しかし、彼は約束を守る男ではあります。
※霊夢、承太郎、FFと情報を交換しました。彼らの敵の情報は詳しく得られましたが、彼らの味方については姿形とスタンド使いである、というだけで、詳細は知りません。
※レミリアと契約を結びました。
レミリア、露伴、パチュリー、慧音が納得する形で、
露伴、パチュリー達の仲を取り持つことで、聖人の遺体を譲渡するものです
【火焔猫燐@東方地霊殿】
[状態]:人間形態、こいし・お空を失った悲しみ、濡れている
[装備]:毒塗りハンターナイフ@現実
[道具]:基本支給品、リヤカー@現実、
古明地こいしの遺体
[思考・状況]
基本行動方針:遺体を探しだし、
古明地さとりと合流する。
1:大統領と一緒に行動する。守ってもらえる安心感。
2:射命丸は自業自得だが、少し可哀想。罪悪感。でもまた会うのは怖い。
3:結局嘘をつきっぱなしで別れてしまった
ホル・ホースにも若干の罪悪感。
4:地霊殿のメンバーと合流する。
5:ディエゴとの接触は避ける。
6:DIOとの接触は控える…?
7:こいし様……お空……
8:外で待機。
[備考]
※参戦時期は東方心綺楼以降です。
※大統領を信頼しており、彼のために遺体を集めたい。
とはいえ彼によって無関係の命が失われる事は我慢なりません。
※死体と会話することが出来ないことに疑問を持ってます。
※大統領、レミリア、露伴を除いた四名が情報を共有しました
どこまで話したかは、後続にお任せします
※キング・クリムゾンの能力を観測しました。
レミリアによるキング・クリムゾンの能力説明がありましたが、
各々が理解しきれてるかは別です。
仗助だけウォークマンによる対策を教えられてます。
最終更新:2020年07月22日 01:14