「けものフレンズ」の映像化プロジェクトに関するご報告(けものフレンズ のえいぞうかプロジェクトにかんするごほうこく)は、
たつきショック時にけものフレンズプロジェクトが発表した公式声明。
概要
2017年9月25日のたつきのツイートによって始まったインターネット上の炎上は短期間の内に拡大して、混迷を極めていた。こうした中、騒動の真相究明を求める層からは、直接の関係先であるけものフレンズプロジェクトと
ヤオヨロズからの声明が待たれていた。
9月27日、けものフレンズプロジェクト公式サイトのニュース欄に、以下の公式声明が掲載された。なお、声明は「けものフレンズプロジェクトA」の名義で出されている。
けものフレンズプロジェクトA
「けものフレンズ」に関しまして、すでに新規映像化プロジェクトの制作を発表させていただいておりますが、発表当初より同体制での継続か、新体制での新たな表現かも合わせて検討中で、現時点においてもまだ何も決定していない状況です。
そのような中、今年1月~3月に放送されたTVアニメーションと同様の体制を優先として、視聴者のご期待に沿えるべく調整をしておりましたが、アニメーション制作会社であるヤオヨロズ株式会社より8月に入った段階で辞退したい旨の話を受け、制作体制を一から模索することになっているのが現状です。
「けものフレンズ」は動物ファーストの理念のもと、関わってくださったすべての方々の手によってゲーム、コミック、アニメ、舞台と展開して参りました。広く門戸を開放し、理念に賛同していただける方々のお力添えをいただき、世界を広げていきたい。そのために誰のものでもないプロジェクトとして、動物のための「けものフレンズ」として活動を重ねて参りました。
しかし、アニメーション制作を担当していただきましたヤオヨロズ株式会社には、関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用がありました。映像化プロジェクトとしては次回の制作を引き続きお願いしたかったため、情報は事前に共有してほしい旨の正常化を図る申し入れをさせていただきましたが、ヤオヨロズ株式会社からは、その条件は受け入れられないので辞退したい、とのお返事でございました。
「けものフレンズ」の映像化プロジェクトに関しては、上記のような経緯で一部滞っておりますが、「けものフレンズプロジェクト」は今後も御協力をいただく皆様と共に作品を守り、ファンを守り、動物たちのことをもっと知ってもらう活動をこれからも初志貫徹、続けていく所存です。映像化に関しましても、改めて、そしてできるだけ早くご報告できるよう進めて参ります。
今後とも様々な「けものフレンズプロジェクト」をよろしくお願いします。
反応
この声明を受け、当時のけものフレンズファンや炎上に注目していた個人は以下のような反応を示した。
たつきのツイートと主張が食い違うことから、KFPAの報告文を「怪文書」と呼び、これを一切認めない姿勢をとった。
これらの勢力はたつきのツイートの内容・主張を全面的に支持するとともに、
KADOKAWA不買運動やインターネット上での抗議活動を拡大した。また、KFPの参加企業やコラボレーションをした団体・企業に対して電話やメールでの問い合わせを頻繁に行った。特に「関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用」という一文に注目し、たつきによるコラボレーション動画を公開した日本中央競馬会や日清食品にこれまでの経緯を聞き出すなどしていた。
たつきの主張に懐疑的な層は、声明中にあった「関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用」について、たつきが個人アカウントで公開した『けものフレンズ12.1話
ばすてき』がそれに当たるのではないかという説を唱えるようになった。
また、たつきが同人誌頒布会で頒布した同人誌『きょうびのいろどり』および『こないだの仕事 設定』中に公式資料やKFPに権利があるCGモデルが掲載されていたことが指摘された。福原慶匡の説明するたつきの同人活動については、KFPへの「許可」と「報告」の2語が使い分けられていたため、特に後者に関しては事前に許諾を得ることなく勝手に公式抵触するのではないかという指摘が出ることとなった。こうした経緯から、たつき及び
ヤオヨロズの問題行動が騒動の起因とする説が強まることとなった。
声明では「
ヤオヨロズ側からの辞退」であると説明されていたことから、のちにこの声明文も情報ソースの一つして扱われ、騒動の渦中にいるたつきや福原慶匡の主張・発言の検証が進むこととなった。
たつき及び
ヤオヨロズは、この声明に対して反論を行わなかった。
しかし、当時のインターネット上では「クリエイターが大企業に被害を受けた事例の一つ」として認識されたこと、
KADOKAWAが関わった過去のアニメ作品を通じて恨みを抱いていた
KADOKAWAアンチが活発的だったこともあり、たつき及び
ヤオヨロズを支持する風潮が支配的であった。
このため、たつき及び
ヤオヨロズは特に何も声明を出さなくても「彼らが被害者だ」とする認識が広がったまま炎上騒動が拡大し、たつき及び
ヤオヨロズを問題視・批判する者は
たつきショックが発生した2017年当時は極少数だった。
山本一郎はこの声明に対し「話が違う」として否定的な見解を示した。山本の一連のツイートは山本が関わる「デイリーニュースオンライン」に翌9月28日に掲載された「けものフレンズ監督降板騒動「功労者をのけものにする」
KADOKAWAの企業体質」という記事とともにたつきを擁護する層に支持されて、吉崎観音嫉妬説の原因となった。
詳細は山本一郎のページを参照。
山本一郎(やまもといちろう@告知用) @kirik
KADOKAWAいろいろ話が違う… 正直に書けばいいのに。
2017-09-27 00:52
仁藤砂雨は声明の公開後、Twitterで声明文を改変したネタツイートを投稿し、「あの文章ムダに長いんですよね」と否定的な発言を行った。
詳細は仁藤砂雨のページを参照。
考察
ヤオヨロズからの辞退が事実であるか
後の
KADOKAWA株主総会や井上伸一郎のヒアリングでの回答は一貫して「降板」であり、細谷伸之を除いてほかに「
ヤオヨロズから辞退した」と発言している関係者は存在しない。この点を踏まえると、声明文の表現と
株主総会や井上の発言との相違に疑問が残る。ただし「降板」が「テレビアニメ2期」の監督から降ろされたという意味であるという確証もない。また、当時のインターネット上では「たつきが降板させられた」という意見が一般的なものだったため、「降板」と表現し外野にわかりやすく伝えようとした意図も考えられる。
関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用
KFP側が主張する「情報共有がないままでの作品利用」の候補として挙げられたものを列挙する。
「ばすてき」
詳細は個別項目を参照。
同人サークル「irodori」より頒布された同人誌
コラボ企画により制作された動画
以下のコラボ、及びそれに付随する映像については福原慶匡から「許可を得た上でのコラボである」旨が明言されており、KFPアンチ側はこの発言を以てKFP側の声明を「KFP側の言いがかりであり根拠がない文書」=「怪文書」であるとしている。
なお、KFP擁護派の間では「企業間のコラボである以上、コラボ先ないしはスポンサー企業(KFP内部)からの発案である事は自明である。故に『
ヤオヨロズの独断』という事はあり得ず、問題視される事はあり得ない」として、現在は議題にも挙がることはない。
ヤオヨロズ声優発掘オーディション
最終更新:2023年06月24日 14:15