工学、特に電気工学・電波工学や音響工学などにおいて、電気振動(電磁波や振動電流)などの現象が単位時間(ヘルツの場合は一秒)当たりに繰り返される回数のこと。
周波数は、波動や振動の周期の逆数であり、単位はヘルツ(Hz)で、かつては、サイクル毎秒(c/s)が使われていた。
物理学において等速円運動あるいは単振動などの振動運動や波動が単位時間当たりに繰り返される回数のこと。
振動数は、運動の周期の逆数であり、単位はヘルツ(Hz)である。
「周波数」がおもに電気・電波・音響などの工学で用いられるのに対し、「振動数」は力学的運動など自然科学(理学)における物理現象に用いられることが多い。
等速円運動においては、振動数は「回転速度(回転数)」と同じ数値になるが、単位は異なる。
波動現象において、周期をT[s]とすると、波の周波数f[Hz] は、次のように定義される。
f = 1/T [Hz]
波の速さをv[m/s]、波長をλ[m]とすると、
v = λ/T = fλ [m/s]
λ = vT = v/f [m]
周波数fは
f = v/λ [Hz]
で表される。
(振動・波動)
振動数 ν[Hz]は周期T[s] の逆数であり、次のように定義される。
ν = 1/T [Hz]
(等速円運動)
円周の長さが2πラジアン(rad)であるから、角速度(角振動数)をω[rad/s]とすると、
ωT = ω/ν = 2π [rad]
が成り立ち、振動数νと角振動数ωの関係は、
ν = ω/2π [Hz]
または
ω = 2πν [rad/s]
で表される。
(波動現象)
波動では、波長をλ[m]、波の速さをv[m/s]とすると、
λ = vT = v/ν [m]
が成り立ち、振動数νは
ν = v/λ [Hz]
で表される。
便宜上、より短くて速い波(オーディオやラジオなど)は通常周期の代わりに周波数によって記述する傾向がある。
便宜上、より長くてより遅い波(水面波など)は、周波数よりむしろ周期で記述する傾向がある。
電磁波は波長によって様々な分類がされており、波長の長い方から電波・光・X線・γ線に分類される。
光はさらに波長域によって、赤外線・可視光線・紫外線に分類される。
電波はさらに波長域(周波数帯)によって、低周波・超長波・長波・中波・短波・超短波・マイクロ波と細分化される。
最終更新:2009年08月14日 02:55