ピタゴラスコンマ

  • ピタゴラスコンマ(Pythagorean comma)/ダイトニックコンマ(ditonic comma)とは
 ピタゴラス音律が原理的にもつオクターブ関係との誤差のこと。
 312/219 = 531441/524288 = 約23.46セント(半音の約1/4)

 ピタゴラス音律はある音から始まり、周波数を次々に3/2倍にしていき全ての半音を得る方法である。
 分子に現れる3は2(オクターブ関係を規定する)と素であるから、この操作を何回繰り返しても得られる値は2の冪乗倍にはならない。
 ピタゴラス音律のどの2つの音をとっても、正確なオクターブの関係は得られない。

 12個の半音を得るために周波数を3/2倍する操作を12回繰り返すと、最後に得られる周波数は(3/2)12 ≈ 129.7 ≈ 128=2^7となり、元の音の7オクターブ上の音より若干高い音になる。
 正確に何オクターブ高いかは、2を底にした対数をとれば判り、log2(3/2)12 ≈ 7.01955で、セントで表すと7.01955 × 1200 = 8423.46である。
 7オクターブ高い音(8400セント高い)より約23.46セント高く、この差をピタゴラスコンマと呼ぶ。
(実際にピタゴラス音律を生成する際は、オクターブを丸めるので、偶数回目は3/2倍ではなく3/4倍にする)

最終更新:2009年08月17日 20:36
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