政治思想について

マルキシズム(マルクス主義)



概略


 カール・マルクスなどが主張した社会主義の政治・哲学思想。”貧困層である労働者”と”搾取する側の上流階級”との隔たりをなくして、生産物として作ったものを平等配分しようという考え。

 マルクスによると、文明が発展し、物を多く作って余剰分(余り)が生まれると、それを奪う階級と奪われる階級にわかれる。この2つの階級が争い始めるのが、これまでの文明の歴史であるという。
 この労働者の立場に近い考えが支持を得ていたようである。

 日本では、マルクス主義者が大学を占領していた事情も手伝い、広く知られた。そのため同時期の日本文学にも影響を与えている。



歴史


共産主義からマルクスが現れるまで

 産業革命が19世紀の前半で完了し、労働者の多くが農民から工場労働者に変わっていた。初期の労働者階級は生活水準が低く、さまざまな社会問題が起こっていた。そこから社会主義運動が興り、政治問題の中心を占めるようになる。
 そのなかから、「空想社会主義者」としてロバート・オウエンやサン=シモン、シャルル・フーリエなどが現れる。
 そしてフランス革命の熱狂の極限で現れたバブーフの共産主義が現れる。バブーフは蜂起を企てて処刑されるが、その残党が全ヨーロッパに散らばる。さらにそのなかから、ブランキという武装蜂起を繰り返して生涯の大部分を牢獄で送った人物が登場し、その流れのなかにマルクスが出現する。

 哲学史から見ると、ドイツ観念論のヘーゲル学派の流れを汲み、分裂したそのヘーゲル学派のうち「唯物論」を主張する左派が現れた。その左派からマルクスは現れて「唯物史観」という理論を提唱した。


唯物史観

 マルクス主義によれば、社会は以下のように段階的に発展するという。

原始共同体  (階級がなく万人が平等)
 ↓
奴隷制    (奴隷主と奴隷の対立)
 ↓
封建制    (領主と農奴の対立)
 ↓
資本主義   (資本家と労働者の対立)
 ↓
社会主義社会 (労働者が主人公)




参考:面白いほどよくわかる哲学・思想のすべて(湯浅赳男著)
   マルクス主義とは何でしょうか? - 人力検索はてな

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最終更新:2011年08月13日 22:09
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