イデア

 イデアとは、プラトンが提唱した「物事の本質」。もしくは理想。
 このイデアという本質が実在するだけで、人が見ている物事はそれを投影したものに過ぎない。イスや馬といったような目に見える物体は本物ではなく、本物であるイデアはイデア界にあるという。また三角や正しさなどの概念にもイデアは存在するらしい。

 人間にもイデアが存在し、イデア界ではなく可視世界に存在する人間は不完全だが、その不完全な人間がなぜイデアを理解できるかというと、かつて人間の魂はイデアを正しく見ていたから」という魂の前世を肯定するものだった。
 このイデアを多く理解できる者が真実を求める者で、それは哲学者がそうであり、また芸術家もそうである。
 また恋愛は美のイデアを思い出し、それに焦がれるため、狂気(マニアー)に陥るという。
 このように狂気を肯定してはいるが、病気としての狂気は認めていなかったらしい。


 物事の本質・理想としてイデアを打ち立てたプラトンだが、悪や汚物のイデアについては言及していないとのこと。


 カントの提唱した「物自体」と重なる部分が大きい。



最終更新:2011年11月30日 15:04
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