実存主義(哲学)は、おもに人間の実存(実際の存在。実在)についての哲学。それまでの哲学は神や真理などについて議論されていたが、焦点を人間の存在に当てた。
第一次世界大戦後から第二次世界大戦後にかけて、ヨーロッパを中心に世界中で流行した。
実存とは
語源はex-sistere(続けて外に立つ、という意味)。
サルトルによれば「実存は本質に先立つ」という。人間が本やナイフなどを作る場合、その使い方や目的があって作られる。つまりその本とはなにか、ナイフとはなにか、という
イデア(本質)が先にあって作られるのであり、本質から実存へと移る。
しかし人間の場合は、あらかじめ決まった目的がない。だから人の本質とは、その人が生まれた後に培っていくものである。
人物
最初期の実存主義者としては、キルケゴールとニーチェが挙げられる。他の実存主義者には、ハイデガー、サルトル、バルト、ティリッヒ、ブルトマン、メルロー・ポンティなど。それ以前のパスカルも実存主義と見なされる場合がある。
最終更新:2012年03月22日 11:36