オリスタ @ wiki

第七話『強襲!殲滅チーム』

最終更新:

orisuta

- view
メンバー限定 登録/ログイン


 
【ローマ:『組織』のビル】
クリアケースに入った五つの『地図』
残るは、後一つ
???「――さて、此処に五つの『地図』が揃った。そろそろ、僕らも動き出そうか」
ペーペー「残る『殲滅チーム』も、共にですか?」
???「呼んでおいてくれるかな?」
ペーペー「御意に」
???「それじゃあ――集まり次第、『移動』を始めよう」



【杜王町:商店街】
AM11:30



最後の襲撃から三日、バッジョは街中をぶらついていた
バッジョ「(これまでに倒した『殲滅チーム』のメンバーは二人。その内一人は古参のメンバーでもう一人は新人…)」
バッジョ「(俺が知る限りは後二人、確実にメンバーが残っているが…出来ることなら激突を避けたい能力達だな…)」
???「おおっと。どうした兄さん、浮かない顔だぜ」
バッジョ「うおッ!?」
考え事をしながら歩いていたせいか、前方の青年に気が付かず、ぶつかってしまった
バッジョ「すまないな。少し考え事をしていた」
???「まぁまぁ、菓子でも食って落ち着けよ。あ、あんた『キノコ派』?それとも『タケノコ派』?」
ガサゴソと懐を漁り始める青年
どういう構造になっているのか分からないが、青年の懐からは大量のチョコ菓子が姿を現した
???「『キノコ派』と『タケノコ派』の不毛な争いは終わるところをしらないからな。俺は両方好きだけど。で、どっち食う?」
バッジョ「……いや、正直どっちでもいい」
???「なんだとテメェーーーッ!俺は『どっちでも』って言う『意志薄弱』な意見は大嫌いなんだよッ!!どっちかはっきりしやがれェーーーッ!」

――ギャルルルルルルルルッ!!

突如、青年の右手がドリルのような唸りを上げる
バッジョ「(いや、本当にドリルのように指先が回転しているッ!?)」
???「うォらッ!」
バッジョ「ぬおおォォォォッ!?」
袈裟に振るわれた青年の平手を――否、『引っ掻き』を躱す
服の一部が浅く切り裂かれ、中空に舞う
突然の騒ぎに、二人から距離を取る一般人
奇しくもそれは、二人を囲むリングとなった
バッジョ「(こいつ『スタンド使い』ッ!だが、『組織』の回し者でもないようだが)」
バッジョ「そっちの方が、厄介だなッ!」
???「『トンガリ・コーン』ッ!野郎を撃ち抜けッ!」
バッジョ「飛び道具ッ!?『ワム!』、叩き落とせェーーーッ!」
――バシュッ、ドゴォ!
青年の指先から射出された五発の『弾丸』を、『ワム!』が素早く叩き落とす
???「うるァッ!」
バッジョ「オラァ!」
空手の左手に、右手と同じような小さなドリルが唸りを上げながら現れる
『ワム!』の放った拳と激突した青年の左手は、ギャリギャリと音をたてながら『ワム!』の拳と拮抗する
???「やるじゃねェか…」
バッジョ「そりゃあイキナリ襲われたら必死にもなるさ」
???「兄さんが悪いんだぜェー…どっちか『ハッキリ』しねぇからよォー」
バッジョ「悪いが、質問の内に俺がすべき『選択肢』が含まれていなかったんでな」
???「なにィ…?」
バッジョ「俺は――『切株派』だ」
 
 
 




【杜王町:公園】
AM12:00


静香、米沢の二人は、緑もそこそこな公園の一角集まって『スタンド』の扱いに関する教授を明美と智恵に与えていた
明美「なんつーかさぁ、“コイツ”がアタシの精神エネルギーの塊って言うのがさぁ…」
明美の傍らでは、壊れたスピーカーの様に奇怪な言語を発する円盤がクルクルと回っている
智恵「いいじゃない…とても、楽しそうで」
静香「生き物を『輪廻転生』させてしまうだなんて、凄いと思うわよ」
明美「もっとさぁーこう『ガツン!』と出来るヤツが良かったなァァァーーー」
米沢「文句を言うな船上。要は使い方だ、重要なのは『スタンド』だけではない」
米沢は少し首を傾けて空を仰ぐ
青空を見ている訳ではない
彼の『スタンド』、『サテライト・O』が、周囲に不審な人物が居ないか目を光らせているのだ
今や、ギャングを相手どった『戦争』の真っ最中なのだから
――ピピピッ
『サテライト・O』が、此方に近づいてくる人物を捕捉する
米沢「ん?アイツは、何処かで――」


【杜王町:商店街】
PM12:00
大型スーパーの菓子売り場
其処に二人は居た


???「悪かったなぁ、襲い掛かって。俺は浦上裕也(ウラガミ ユウヤ)ってんだ、よろしくな」
バッジョ「いやまぁ――俺はジョジョだ、よろしくな」
浦上「しかし、俺以外にもこの―『超能力』―『スタンド』を使う奴が居るなんてな」
バッジョ「『スタンド使いは引かれあう』――不思議な引力があるんだよ」
浦上「ふぅん…アンタ、見るからに日本人じゃねぇよな。此処には観光か何かで来たのか」
バッジョ「いや…(どうしたもんかな)観光って訳じゃあ無いんだがな」
浦上「まぁ深くは聞かねぇさ。その気になったら聞かせてくれよ、暫くは居るんだろう?」
バッジョ「ああ、多分…な」
浦上「それじゃあまたな。会ったら何か奢るぜ」
買い物カゴにぶち込んだ大量のスナック菓子を揺らしながら、浦上は会計へと進む
バッジョ「さて…静香達の様子でも見に行ってみるかな」
浦上「な、何だコイツはァーーーッ!?」
バッジョ「ッ?!」

【杜王町:杜王グランドホテル前】
PM12:00


重松「いやしかし…」
ワイアット「……」
重松「町の案内とはいえ…」
ワイアット「……」
重松「“野郎とバディを組む”って言うのはどうもね…」
ワイアット「ええい黙れエロジジイ」
ホテルの前を行き交う自動車の群
その量に負けず劣らず、人の波もある
重松「これだけ混み入っておると、件の『刺客』が何処から現れるやら分からんな」
ワイアット「一般人を巻き込む訳にもいかないしな…さっさと移動しよう」

【杜王町】
PM12:00


???「“こっち”の賭け金は『地図』四枚、そっちは一枚」
男は笑う
その手には『地図』
一枚の『地図』を手に収め、静かに開幕を告げる


???「さぁ――『ゲーム』開始だ」
 
 
 




【杜王町:公園】
┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛.....


『サテライト・O』が捉えた人物は、傍らに黒い影を――『スタンドを従えている』
喉が渇く
見覚えがある顔に、米沢の思考は加速する
米沢「アイツは――」
轟!!と、周囲の木々が唸りを上げた
   ................................
いや、男の前方の空間に吸い込まれたのだ
謎の現象は周囲の木を粗方食い尽くすと、一気に縮小し、消える
カラン、と、その歪みが生まれた中心から、空き缶が転がり落ちる
米沢「――アイツはッ!『失踪』した天文学院生じゃないか…ッ!」
米沢「イカレた論文を発表した事で一時騒がれたが…まさかアイツが『刺客』ッ!?」
静香「先生ッ!」
明美「敵かよッ!『サークル・オブ・ロック』ッ!」
智恵「『マテリア――」
静香「いけない――皆今すぐ此処を離れてッ!」
???「やれ、『スーパー・マッシヴ・ブラックホール』」
四人の頭上
暗黒の空間が、口を開いた


【杜王町:商店街】
┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛.....


浦上「なん…だ、これはァーーーッ!?」
バッジョ「な……こいつは……ッ」

先程までとは全く違う
    ..........
商店街は腐りかけている

人は呻きながら助けを求めながら這い回る
阿鼻叫喚の地獄絵図が其処にはあった

バッジョ「『スタンド攻撃』だ……『敵スタンド使い』が近くに居るッ!」
浦上「何処のどいつだか知らねぇが、許す訳にはいかねぇな…協力するぜ、後でしっかり事情を聞かせろよ!」
バッジョ「……分かった」

顔を合わせ、頷き合う
意を決した二人は、自動ドアの向こう側にある地獄へ向けて、歩を進めた


【杜王町:杜王グランドホテル前】
┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛┝゛.....


クラクションの音が聴こえる
誰かが悲鳴を上げていたような気がする
重松「さてと、次はどの辺りを見てみ――」
ワイアット「ッ!?ジイさん、危ねぇッ!」
重松「ぬォッ!?」
重松を突き飛ばし、自らも横っ飛びに飛ぶことで
............
狙い済ましたかの様に突進して来たトラックを躱す
直後、周囲の消火栓が一斉に瓦解し、大量の水が一帯に流れ出した

重松&ワイアット「『スタンド攻撃』ッ!」
重松「だが、何処から――」
ワイアット「前に出るなッ!」

二人を孤立させるのが狙いとでも言うように、数台の車が連続して二人の間に滑り込んだ

重松「無事かワイアット君!くッ……」
『敵スタンド使い』を捜す為、素早く周りに目を走らせる
慌てふためく人々の流れに逆らう様に立つ男を一人、発見した
重松「助力は見込めん…か。やれやれ、しんどいしんどい…」
ペーペー「……『キルスイッチエンゲージ』……」


大量の自動車が壁となり、重松の居る方へは簡単には行けそうも無い
ビシャッ――水浸しの地面を踏む音に、振り返る
其処には、不精髭の男が鬱屈そうに佇んでいた
ゆっくりと、ワイアットは間合いを計る
???「全く、阿呆は矢のように飛んで消えりゃあいいィんだよ」
ワイアット「――『ワン・ショット・アット・グローリー』」
???「なぁ――『ジプシー・ロード』」




To Be Continued.......


使用させていただいたスタンド


No.666
【スタンド名】 トンガリ・コーン
【本体】 浦上裕也
【能力】 この常に回転する謎の尖がった弾を操る

No.513
【スタンド名】 スーパーマッシヴ・ブラック・ホール
【本体】 二間瀬昌勝
【能力】 殴ってできた穴を、ブラックホールにする

No.64
【スタンド名】 キルスイッチエンゲージ
【本体】 ペーペー
【能力】 『無機物』から起こりうる『出来事』を制御する

No.248
【スタンド名】 ジプシー・ロード
【本体】 ビステッカ
【能力】 触れたものを矢印が指す方向へベクトルを変え、飛んでいく「矢印」を放つ




< 前へ       一覧へ戻る       次へ >





当wiki内に掲載されているすべての文章、画像等の無断転載、転用、AI学習の使用を禁止します。




記事メニュー
ウィキ募集バナー