パルディステル環境協定


概要

 パルディステル環境協定は、共立公暦550年、複数国家間におけるビワチュウェフ議定書をベースに結ばれた共立機構主導の防災枠組み。事象災害として認定される全ての現象は、量子力学において説明される波動の収束を始め、強制拡散、ないしは現象学的視点から解き明かされる矛盾の揺らぎをもって発生する。非常に抽象的な議題となるため、一つの解釈を基準に断定することはできないが、災害そのものに対する危機感の共有は行われており、発生原因に関する研究が進んだ。当時代においては、一部転移技術の過剰利用に伴う時空連続体の歪みが指摘され、既存の科学では説明しきれない事象も度々確認されている。そのため、文学的視点からの解明を試みている段階であり、現在、該当分野において最も研究が進む現象魔術師機関の協力を必要とした。科学サイドにおいては、セトルラーム連邦を始めとする特定技術先進国が中心となって対策を講じているが、ことアポリアに関しては全く手をつけられないのが現状で、共立機構による対処枠組みの制定に至った。現象学に関してはラヴァンジェ政府が主導的な役割を担うことから、共立機構は世界レベルにおいて情報共有を続けている。

経緯

セトルラーム共立連邦

 セトルラームにおいて重視される根幹技術は、概ね次の通り。まず、国内外の移動に必要なルーゼリック・ワープ航法を始め、星系間のリアルタイム交信を可能とする双方向バブルレーン通信。そして、あらゆるシステムと連携する量子ビルド・ネットワークの三大技術に依存する。そして、いずれのテクノロジーも国の発展に絶大な恩恵を齎すものである以上、例え時空連続体に悪影響を及ぼすものであったとしても、そう簡単には捨てられないのが実情であった。しかし、そのような論調も国民意識の向上に伴って非難される流れとなり、特に安全性を重視するツォルマリア政府の指摘によって、フリートン政権は必然的に安全対策を見直さざるを得ない状況へと追い込まれたのだという。この一連の混乱の中で、とある科学者が時空の歪みもアポリアの一種である可能性に言及し、イドゥアム政府が一定の興味を示したことで本協定の前身となる事象変動防災枠組み条約の締結へと繋がった。その後の取り組みから、やがてラヴァンジェ側の理解を得られるようになると、ビワチュウェフ議定書を取り交わし、今日、効力を持つパルディステル環境協定の制定へと至ったのである。

ラヴァンジェ諸侯連合体

 ラヴァンジェにおいては、現象魔法に関連するアポリアに関する全銀河的監視と対応に全力を果たしている。これはアポリアが最悪の場合、この世界や宇宙の終焉を招く可能性があるためである。ラヴァンジェが自らを「現象魔法のパトロン」と自認するために事象災害研究の独立的主導権を握ろうとしていたが、セトルラーム他の働きかけによって事象災害に対する対応網を協力的に広げることが出来る希望を持って対応できる方向転換をしたことによって、全面的に事象災害に対する国際協力に舵を切った経緯がある。

内容

  • 世界各国において認定される事象災害への取り組み。
  • 共同研究及び対処法に関する情報共有。統一的対処マニュアルの制定を進める。
  • 分野を問わず、発生原因となる要素の段階的削減。

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外交
最終更新:2025年02月17日 19:47