鏡飛彩はドクターだ。
世界で一番のドクターを恋人に願われた飛彩は――いつしか名実共に世界一のドクターといっても過言ではない存在に成長した。
世界で一番のドクターを恋人に願われた飛彩は――いつしか名実共に世界一のドクターといっても過言ではない存在に成長した。
しかしその代償は大きい。
世界で一番のドクターになったというのに、恋人は――小姫の命は救えぬまま。
それどころか花家大我を――目の前で死にかけている患者を救うために、彼は小姫を救う機会を失った。
世界で一番のドクターになったというのに、恋人は――小姫の命は救えぬまま。
それどころか花家大我を――目の前で死にかけている患者を救うために、彼は小姫を救う機会を失った。
彼の選択は、もう二度と取り返しがつかない。
小姫は二度と蘇らない。救えない。
――ゆえに飛彩は決断を下したその日、泣いた。声を上げて、無様な程に――泣いた。
小姫は二度と蘇らない。救えない。
――ゆえに飛彩は決断を下したその日、泣いた。声を上げて、無様な程に――泣いた。
〇
美樹さやかは魔法少女だ。
片思いとはいえ、大好きな少年がバイオリン奏者になるという夢を絶たれたから――そんな彼のために。傷付いた左腕を癒して、再び再起させるために――少女は祈った。
片思いとはいえ、大好きな少年がバイオリン奏者になるという夢を絶たれたから――そんな彼のために。傷付いた左腕を癒して、再び再起させるために――少女は祈った。
――夢とは呪いだ。
もしもさやかが少年を――恭介を再起させなければ、彼は呪われ続けたままだったのかもしれない。
されどもさやかという少女の祈りはそんな呪いすら跳ね除けた。
もしもさやかが少年を――恭介を再起させなければ、彼は呪われ続けたままだったのかもしれない。
されどもさやかという少女の祈りはそんな呪いすら跳ね除けた。
――ただそれだけならば、最高のハッピーエンドだ。奇跡も魔法もある――誰もが幸せになれる最高の結末だ。
そんな“愛と勇気が勝つストーリー”こそが誰もが想像するような魔法少女だけれど。
さやかの世界はそんなありふれた魔法少女とは一風違った、残酷な世界。
さやかの世界はそんなありふれた魔法少女とは一風違った、残酷な世界。
魔法少女は願いを叶えられる。
それは素晴らしいメリットだ。実際、恭介の腕だって本当に治った。
それは素晴らしいメリットだ。実際、恭介の腕だって本当に治った。
――だが、メリットがあればデメリットも存在する。
インキュベーターは最初に説明こそしていないが――魔法少女はやがて魔女になる存在だ。
どんな手段でも――それこそ女神が誕生しない限り、逃れられる術はない。魔法少女は呪われている。
インキュベーターは最初に説明こそしていないが――魔法少女はやがて魔女になる存在だ。
どんな手段でも――それこそ女神が誕生しない限り、逃れられる術はない。魔法少女は呪われている。
そして当然、魔法少女はもう人間じゃない。
魂は魔法少女になった時点で肉体と分離、ソウルジェムとして加工された。魔法少女と言えば聞こえこそ良いが“元人間”や“ゾンビ”――要するに人外扱いされても仕方の無い生物へと変わっている。
魂は魔法少女になった時点で肉体と分離、ソウルジェムとして加工された。魔法少女と言えば聞こえこそ良いが“元人間”や“ゾンビ”――要するに人外扱いされても仕方の無い生物へと変わっている。
つまり美樹さやかがやったことは、恭介を治した――と言えば聞こえは良いが。
本人も無自覚なうちに彼の呪いを、自分が引き受けたのだ。それも腕一本なんかに対して、あまりにも大き過ぎる呪いを。
本人も無自覚なうちに彼の呪いを、自分が引き受けたのだ。それも腕一本なんかに対して、あまりにも大き過ぎる呪いを。
例えばこれが自らの意志で呪いや穢れを引き受けたならば話は違っただろうが、そんな決意が出来るのは精神的に人外の領域に達した者くらいだろう。少なくともまだ幼い少女であるさやかには、そんな覚悟は出来なかった。
下手な真実を知らないうちは正義の味方として振る舞っていた少女は、衝撃の真実を明かされ――自暴自棄になり、その心は完全に濁り切った。
そして魔女となり、佐倉杏子と相討ちした存在――それが美樹さやかだ。
〇
「美樹さやか。……それが俺の今の身体の、元の持ち主か」
美樹さやかのプロフィールファイルを見て、飛彩はなんとも言えない複雑な気分になった。
――どんな願いでも叶う、魔法少女。
もしもそんな権利があるのなら――昔の自分なりきっと、小姫を生き返らせるために躊躇なく使ったのだろう。
さやかの気持ちはよくわかる。片想いとはいえ、好きな相手が夢を挫折しそうならば、救ってやりたいと願うのは不思議なことではない。
……飛彩は夢を応援されてた側だが、それでも恋人を。大切な者を想う気持ちは強く、そこはさやかと同じだ。
……飛彩は夢を応援されてた側だが、それでも恋人を。大切な者を想う気持ちは強く、そこはさやかと同じだ。
今回の殺し合いだって、昔の自分なら小姫のために他人を踏み台にしていた可能性もある。ドクターが他者を殺すなど、言語道断。絶対にやってはいけないことだが――それほどまでに執着していたことは否めない。
「それにしても成長途中の少女を勧誘し、魔法少女に仕立て上げるとは……恐ろしい存在が居たものだ」
さやかのプロフィールには“インキュベーターと契約した”と書いてある。このインキュベーターがさやかを地獄に落とした張本人だと考え、飛彩は僅かに怒りを募らせた。
大切な者を想う気持ちを利用し、あまつさえ不幸のどん底に叩き落とす。……気持ちを利用されたことは飛彩も経験しているが、インキュベーターの悪どさは檀正宗以上だ。
たしかに報酬こそ与えているが――何もここまで悲惨な運命を押し付ける必要はないだろう。
たしかに報酬こそ与えているが――何もここまで悲惨な運命を押し付ける必要はないだろう。
「……そしてさやかを不幸に陥れた魔法少女の運命は、今度は俺に押し付けられたわけか」
――呪いは、繰り返す。
美樹さやかは円環の理に導かれたが、それでもどういうわけかその肉体には鏡飛彩の魂が宿った。
つまりそれは、魔法少女(さやか)の呪いが飛彩に降り注いだというわけで。
つまりそれは、魔法少女(さやか)の呪いが飛彩に降り注いだというわけで。
「美樹さやか。死亡後も利用されるとは、哀れな少女だ――」
美樹さやかのプロフィールは全て読んだ。
そこに記載されていたことの大半は彼女の不幸に関するものだが――それでも彼女が正義の魔法少女を目指していたことも、しっかりと書かれていて。
そこに記載されていたことの大半は彼女の不幸に関するものだが――それでも彼女が正義の魔法少女を目指していたことも、しっかりと書かれていて。
当然――鏡飛彩はそれを読み落とすような男ではない。
「ドクターの俺にも、お前の命を救う手段はない。――だがお前が果たせなかったことは、俺が果たしてやる!」
人々のために戦う勇気ある魔法少女――美樹さやか。
彼女の想いは、字面でしか読んでいないが――それでもよく伝わった。
たとえ力を得たとしても、ただの少女が魔女と戦うなんて勇気のいることだ。
彼女の想いは、字面でしか読んでいないが――それでもよく伝わった。
たとえ力を得たとしても、ただの少女が魔女と戦うなんて勇気のいることだ。
飛彩は彼女の夢も、願いも、苦悩も――否定しない。
「この殺し合いは俺が止める。魔法少女の運命など知ったことか。――俺に切れないものはない!」
さやか――お前が挫折した“夢”の続きを、必ず見せてやる。
たしかに魔法少女は呪われているかもしれない。やがて世界を蝕む癌に成り果てる可能性は理解している。
それでも――俺はドクターとして。お前がなろうとした“正義の味方”として――この殺し合いの主催者共を切除する!
たしかに魔法少女は呪われているかもしれない。やがて世界を蝕む癌に成り果てる可能性は理解している。
それでも――俺はドクターとして。お前がなろうとした“正義の味方”として――この殺し合いの主催者共を切除する!
【鏡飛彩@仮面ライダーエグゼイド】
[身体]:美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ
[状態]:健康
[装備]:ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ
[思考・状況]基本方針:さやかが果たせなかった“正義の味方”として、この殺し合いは俺が止める!
1:ゲーマードライバーとガシャットを探したい
2:ドクターが他人の命を奪うなど言語道断だ。だが危険人物は切除しなければ被害が増す。……そういう輩は、俺が切る
[備考]
※参戦時期は少なくとも本編終了後。Vシネ以降かどうかは後続の書き手にお任せします
※ソウルジェムは支給品と扱われません。
※まどか☆マギカシリーズ原作と同じく、ソウルジェムは本体と扱い、一定距離を離されたら体を動かせず、破壊されたら死亡するものとします。
[身体]:美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ
[状態]:健康
[装備]:ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ
[思考・状況]基本方針:さやかが果たせなかった“正義の味方”として、この殺し合いは俺が止める!
1:ゲーマードライバーとガシャットを探したい
2:ドクターが他人の命を奪うなど言語道断だ。だが危険人物は切除しなければ被害が増す。……そういう輩は、俺が切る
[備考]
※参戦時期は少なくとも本編終了後。Vシネ以降かどうかは後続の書き手にお任せします
※ソウルジェムは支給品と扱われません。
※まどか☆マギカシリーズ原作と同じく、ソウルジェムは本体と扱い、一定距離を離されたら体を動かせず、破壊されたら死亡するものとします。
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