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  • セブンスカラー Over the World 後編

創作女児小学生ズ@wiki

セブンスカラー Over the World 後編

最終更新:2021年06月30日 19:34

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だれでも歓迎! 編集

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更新日:2021/06/30 Wed 19:34:36

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セブンスカラー 紫水龍香 魔龍少女




ドゴォンという爆発音が鳴り響き、喫茶店がビリビリと震える。

突然の出来事に店の中にいた全員が驚く。

「なに?何事!?」

「何処から?」

「外だよ!」

喫茶店から少女達が飛び出る。続くように龍香とカノープスも外へと出る。

外に出ると庭の中央に焼け焦げたクレーターが出来ていた。見覚えのある焦げ跡に全員に緊張が走る。

「これは・・・!」

「はぁい。カノープス。お久しぶりね?」

上空から声がする。龍香達が声がした方を見上げればピンクのドレスに身を包んだ女性のようなシードゥス、スピカが天から地面に降り立つ。

そしてその隣には炎を纏った赤髪の少女のような怪物、アルタイルもいる。後ろにはスピカの忠実なしもべ、人形兵が控えている。

ただ三体ほど毛色の違う個体も見えるが、それよりも目の前の脅威だ。

スピカとアルタイルの強さは龍香も数度の戦いを経て身に染みている。しかも今この状態では一対一でも勝てるかどうか怪しい。

龍香達が身構えているとスピカはピッとカノープスに指を指す。

「そんな怖い顔しないで?と言っても今回の標的はカノープス、貴方だけよ。」

「なに?」

「今日は彼女の宿願を果たしに来させたんだから。」

「え?」

龍香は思わず声を出す。彼女の瞳を見るに戦う気満々と一旦具合だ。一番考えられるのは前の戦いのお礼参り・・・だがそれにしてはその瞳の奥に見える決意がホントの理由は違うと物語っているように感じる。

「・・・私はソイツと決着を着けたい・・・だけ。」

「そういうこと。彼女達の一対一の戦いを見届けるだけならよし、邪魔をするなら・・・私が全力でお相手してさしあげるわ。」

スピカは杖の柄を地面で叩いて全員を威嚇する。後ろの人形兵達も槍を構えて何時でも臨戦態勢に入れる構えになる。

今のところ確実に戦力に入れられるのはだよロリ犬のみ。他の少女達は戦力になるかどうか分からない。

「一対一・・・ね。」

カノープスはスピカを見て呟く。スピカはカノープスが知っている限りとても計算高く、策略に長けている。本当に一対一を望む相手かと言われれば疑わざるを得ない。

仮に一対一をしたとしても、アルタイルが不利になったと見た途端横槍を入れてくる可能性もゼロではない。

「・・・けど、やるしかないよ、カノープス。元はと言えば私達が持ち込んじゃった問題なんだから」

龍香は相手の出方を図るカノープスにそう言う。カノープスも一瞬思いとどまるように言おうとするが、結局のところ戦って倒すしか方法はない。

「そうだな・・・畜生、やるしかないか。」

「うん。」

「龍香ちゃん・・・。」

皆が見守る中、龍香はカノープスの手を取り、叫ぶ。

「ダイノフォーゼ!!」

次の瞬間紫の恐竜が龍香を包み、弾ける。そしてそれと同時に紫色のドレスに身を包んだ龍香が現れる。

相も変わらず“ティラノカラー”のままだったが龍香はスッと大剣“タイラントブレイド”を構える。

前の時と違い、今はある程度自分の状態を正しく掴めている。冷静さをキープしながら龍香は目の前に降り立つ赤い怪物、アルタイルを見やる。

「・・・正直アンタが、なんて信じられないけど・・・まぁその炎を見れば嫌でも分かるわ。」

「・・・?」

アルタイルは右手からボボボッと炎を吹き出させる。そして、キッと鋭い目付きで龍香を睨むと炎を龍香へと放つ。

「両親の仇!討たせて貰うわ!」

放たれた炎を龍香は“タイラントブレイド”で切り裂き、そのまま“タイラントブレイド”から炎を噴き出させながらアルタイルへと走り出す。

「ハァッ!」

「ッ!」

“タイラントブレイド”とアルタイルの炎の剣がかち合う。力では悔しいことにアルタイルには及ばない。なので龍香はつばぜり合いを即座に止めるとカノープスに触れる。

《縦横無尽!ヴェロキカラー!》

龍香のドレスのラインが水色へと変わり、龍香の両足が獣脚類のような逆間接になり、脚に鍵爪、腰から尻尾が生える。

「フッ!」

龍香はそのままアルタイルに痛烈な蹴りをお見舞いする。アルタイルは咄嗟に翼で防御するものの、吹っ飛ばされる。

「!」

お返しとばかりにアルタイルは炎の羽根を飛ばして攻撃するが、龍香は前の戦いとは打って変わって高速で移動し、障害物などを蹴って三次元的な動きも加えることで羽根を軽々と回避する。

「速い!」

「ハァッッ!!」

龍香は高速で近づくと“タイラントブレイド”をアルタイルに向けて振るう。アルタイルはその一撃を炎の剣で防御する。

アルタイルは反撃しようとするが、既にそこに龍香はいなかった。

「ッ!」

直感で後ろからの気配を感じたアルタイルが振り向くと高速でこちらに向かってくる龍香かいた。

「な、に?」

咄嗟に気づいたお陰で何とか防御出来たが、体勢が崩れる。龍香はさらに両足で炎の剣を踏みしめると大きく蹴って跳躍する。

蹴られたことでアルタイルは完全に体勢を崩し、倒れる。

「今だッ」

「レイジング・レイド!!」

この一瞬を好機と見た龍香は早期決着を着けるべく高速回転しながら爪を突き立てようとアルタイルへと迫る。

回転する爪の一撃がアルタイルを捉えようとしたその瞬間。

「好機・・・とか思ってんでしょ。」

「なっ」

アルタイルは龍香に手をかざす。そしてその手から炎が噴き出し龍香に襲い掛かる。放たれた炎を切り裂きながら龍香は降下するがついには押し負け大きく吹き飛ばされる。

「あぁっ!?」

誰かが悲鳴を上げる。錐揉みをしながら龍香は吹き飛び、そのまま地面へと叩きつけられる。

「ガッ!?」

叩きつけられると同時に龍香のドレスの色は紫色の“ティラノカラー”に戻ってしまっていた。

アルタイルは立ち上がるとパンパンと土埃を払う。

「力押しじゃ敵わないと判断して一撃離脱に変えたまでは良かったけど・・・勝負を急ぎすぎたわね。」

「うっ・・・」

呻きながらも龍香は立ち上がる。負ける訳にはいかない。勝たないと。負けてしまったら・・・

そう思った瞬間。

「うっ・・・!?」

ドクン、と。心臓が跳ね上がるような感覚を覚える。それと同時にまたあの感覚。黒い何かが鎌首をもたげるような感覚が龍香の胸の中に溢れる。

「り、龍香ちゃん!?その目どうしちゃったの!?」

「・・・え?」

アンコの言葉に龍香は喫茶店の窓ガラスを見る。すると。龍香の片目が赤く輝いていた。

「な、え?」

《なっ馬鹿な!?暴走仕掛けてる・・・だと!?》

そう、かつてトゥバンとの死闘の際になった状態になりかけていることに龍香は驚きを隠せない。

自分の変化に龍香が戸惑っていると。

「よそ見をするなんて余裕が貴方にあると思っているの!」

炎の剣を構えたアルタイルが龍香に迫っていた。龍香は慌てて“タイラントブレイド”でその一撃を受け止める。

「うっ、ぐうぅ!?」

咄嗟に防いだこともあり、つばぜり合いではあまり力が入らず龍香は徐々に押される。

「や、ヤバい・・・!」

「今、ここで討たせて貰うわ!覚悟なさい!」

アルタイルはギリギリと炎の剣を龍香に押し付け、叫ぶ。

「両親の仇!紫水、龍香!!」

両親の仇、その言葉に龍香の黒い何かが反応する。

両親の仇?私から家族を奪ったシードゥスが?“両親の仇”?・・・ふざけるな。私から散々奪っておいて、何をのたまうのか。

「ふざけるなぁ・・・!!」

ギリギリと龍香の“タイラントブレイド”がアルタイルの炎の剣を押し返す。

「何・・・!?」

突然力を盛り返した龍香にアルタイルが困惑していると、突然“タイラントブレイド”から炎が噴き出す。

噴き出した炎はアルタイルに纏りつくように拡がる。

「ッ!」

「何!?」

アルタイルはその纏う炎に驚く。一方の龍香も意図しない攻撃に困惑の色を隠せない。両者にとって突然のアクシデントにお互いの力が緩む。

纏う炎は徐々にアルタイルを囲む形から一つに集まり、目の前で形作っていく。

「炎が形を・・・」

そしてその炎は一体の鳥のような怪物の形となり、両者にとって見覚えのある面影を残す形となっていた。

「これは・・・」

「父・・・さん?」

アルタイルの父・・・フェニックスの形となった炎はアルタイルを抱き締めるように包むと、吸い込まれるように消えていく。

その炎は暖かく、アルタイルは勿論近くにいた龍香でさえ思わず戦いを中断してしまう。

「・・・何が」

「起きた・・・?」

突然の出来事に少女達、そしてスピカも何が起こったのか把握しかねているようで困惑している。

アルタイルもどうやら何かを感じているようでしばらく黙ったままだ。そして、何かを感じたのか目を見開いたまま、呟く。

「・・・私が、騙されている・・・?私が・・・?」

アルタイルは自分に語りかけてくる炎の言葉にアルタイルは困惑を隠しきれない。だとすると・・・真実は・・・

「スピカ・・・!どういうこ」

スピカに問いただそうと振り返った瞬間グサリ、と二本の槍がアルタイルを貫いた。

「がっ・・・!?」

「・・・全く、興醒めもいいとこね。もうちょっと楽しみたかったんだけど。」

アルタイルは口から血を吐く。突然の不意打ちにアルタイルは反応しきれず、諸に喰らってしまった。突然の不意打ちにアルタイルは一瞬驚くもスピカを睨む。

これでハッキリした。スピカは自分を騙していたのだ。それさえ分かればやることは決まっている。

さっさとこの槍を抜いてアイツを・・・

「・・・?何?」

アルタイルは違和感を覚える。槍で刺された部分が治らない。それどころか、炎すらも刺された箇所から発生しない。

「うくく・・・馬鹿ね。貴方の再生能力・・・何の対策もしないと思った?」

「これ、は?」

「これは貴方の父親・・・フェニックスを殺したプロウフの凍結能力を練り込んだ特別製の槍よ。これで貴方の再生能力は封じたわ。」

「・・・ぐっ」

アルタイルは再生能力が封じられたことに顔を歪める。スピカはうくくと笑うと手で顔を押さえ、肩を震わせる。

「うくく・・・ホント、親子揃って・・・馬鹿ね!簡単に私に騙されるんだもの!あは、アハハハハ!!アハハハハハハハハ!」

「な・・・それはどういう」

目を見開くアルタイルにスピカは見下して、嘲笑いながら、言う。真実を。

「貴方の母親を殺したのは私、よ。ちょっとお話したら助けてあげる、なんて戯れ言を信じて私に殺された、馬鹿な奴だったわ!」

「・・・ッ!!お前・・・ッ!」

スピカの言葉を聞いたアルタイルは激昂し、スピカへと炎の翼を翻し一気に近づこうとする。

しかしいつの間にか接近していた鳥のような人形がアルタイルに上空から襲い掛かり、地面に叩きつけて押さえつける。

「がっ・・・!?」

「そうカッカしないで?それに、安心して?貴方を殺すなんて勿体ないことはしないわ。」

「なに・・・」

スピカは口元に人差し指を当て、妖しく言う。

「貴方のその無尽蔵の再生能力・・・とても興味深いからね。まずは邪魔な四肢を切断して、炉として運用してあげる。永遠に使える炉なんて・・・素晴らしいと思わない?」

スピカが笑いながらそう言った瞬間、スピカの後ろに一つの影が現れる。黒いポニーテールを翻し、拳を振りかぶる・・・だよロリ犬がスピカの後ろへと接近していた。

「ちょっとあんた・・・下品過ぎるだよ!」

だよロリ犬がスピカに拳を振るう。スピカも不意を突いた攻撃には反応出来ないようど、スピカにその拳が炸裂する・・・・・・かに見えた。

「な」

だよロリ犬の拳はスピカに届く前に突然割って入った人形兵に炸裂する。さらにだよロリ犬の能力、“ワンマンアーミー”によって粉々に砕けるが、スピカの回りに魔方陣が複数浮かび上がり、そこからだよロリ犬に向けて光線が放たれる。

「うわっ」

至近距離から一斉砲火を受けただよロリ犬は大きく吹っ飛ばされ、地面に叩きつけられる。

「だよロリ犬ちゃん!!」

「・・・ッ!だよロリ犬さん!」

「危ない危ない・・・貴方は近づかれると厄介だからね。さて、さっさと済ませましょうか。」

スピカはそう言うとパチンと指を鳴らす。何を仕掛けてくるのか龍香が身構えていると。

「ッ!紫水さん!後ろ!」

「え?」

何かに気づいたメローネが龍香に警告する。だが、龍香が反応するより速く射出された糸が龍香をがんじがらめに拘束する。

見れば蜘蛛のような頭部をした人形兵が龍香に糸を伸ばし、拘束していた。

「くっ、こんなもの・・・!」

龍香が力任せに糸を引き千切ろうと力を入れた瞬間、気づく。今度は目の前に醜く太った人形がいることに。

「龍香ちゃん危ない!」

プラムが叫び、駆け出そうとするが人形兵達が横槍を入れて邪魔をする。

「あら、邪魔しちゃ駄目よ?今から面白くなるんだから。」

太った人形の顔がカパッと開いたかと思うと龍香の頭を飲み込むように包みこむ。

「むぐッ!?」

突然の出来事に龍香が驚くと同時にブシュウウウと黒いガスのようなものを噴出する。

「ーーーーーーッ!?ーッッッ!!?ーーーーーーァッ!??」

「毒ガス!?」

黒いガスを零距離で浴びせられ悶える龍香を助けようと全員が近づこうとするが、人形兵やスピカが邪魔をして近づくことが出来ない。

「龍香ちゃん!!」

「このままだと、彼女が危ない!」

「クソッ!どけお前ら!」

ロリポップ姉妹達が奮闘する中、ガスを浴びせられた龍香には異変が起こっていた。自分の中の黒い何かが、さっきよりも大きくなり、暴れだすのを感じる。

その黒い何かは形を変え、龍香に語りかける。

(あなたはイライラしないの?)

(ーーあ?)

(皆、皆貴方から奪うのよ?自由も。人並みの幸せも。家族も。あなたはそれでいいの?)

その言葉で龍香の脳裏に家族や友達、新月の皆が思い浮かぶ。それと同時に彼らとの別れの悲しさも、辛さもフラッシュバックする。

(・・・イヤ、だ。)

(だから、さ。奪っちゃおうよ。)

黒い何かは一人の少女の姿になり、後ろから龍香の目を両手で覆う。これ以上何も見なくていいよ、と言わんばかりに。

(奪われる人より、奪う人になろう?そしたらもう、怖いものはなくなるなるよ。だって、その怖いものからも奪えばいいんだもの。なにも、かも。)

(あ)

意識が沈む。暗い、暗い水面の底に。最後に龍香の目に映ったのは。

(わ・・・た、し?)

真っ黒で、歪な笑みを浮かべる自分だった。

















「こッのォ!!離れろ!」

何とか人形の妨害をくぐり抜けたマーマレードが太った人形を蹴り飛ばす。蹴り飛ばされた人形は砕けてすぐバラバラになる。

解放された龍香は瞳から光が消え、茫然自失状態でつっ立っている。

「おい、大丈夫か?」

マーマレードはそんな龍香の頬を叩いて何とか正気に戻そうとする。だが、龍香は光を失った目のまま、呟く。

「・・・う」

「え?」

「みんな、うばう」

次の瞬間龍香の頭についていたカノープスが大きく拡がり、龍香の頭を包み込む。さらに胸のパーツも牙が鋭くなり、手足の装甲も刺々しく、禍々しく変貌していく。強靭な尻尾も生え、龍香は四つん這いの体勢になる。

そして龍香の顔を覆う程の恐竜の頭蓋骨を模したような装甲の口がバキンッと音を立てて開くと同時に金切り声のような咆哮をあげる。

「!?え?な?」

「な、なに!?」

「お、おい龍香、どうした」

変貌した龍香にマーマレードが手を差し伸ばした瞬間。バキンッと音がなる。

音がした方を見れば、マーマレードの指し伸ばした腕が肘から先が失くなっていた。そしてモゴモゴと顎を動かす恐竜の口には橙色の欠片が。

「え?」

皆があ然となる。一拍置いて、自分の腕を失ったことに気づいたマーマレードが悲鳴を上げる。

「マーマレード!?」

フロートが叫ぶ。痛みで混乱し、動けないマーマレードに金切り声を上げながら龍香が襲い掛かろうとした瞬間、だよロリ犬が間に割って入る。

「ごめんッ!!」

だよロリ犬はそう言うと龍香に思い切り拳を叩き込む。それは龍香の顔面に炸裂し、鮮血が宙を舞う。

「ッ」

一撃をお見舞いしただよロリ犬は突然顔を歪めるとマーマレードを抱えて大きく後ろへと跳躍すると、龍香から距離を取る。

負傷したマーマレードに姉妹達が駆け寄る。

「マーマレードッ!?大丈夫!?」

「早く!砂糖を!」

メローネがポケットから砂糖を取り出すと呻くマーマレードの口へと流し込む。

「だよロリ犬ちゃん!ありが」

「・・・ごめんけど、安心するのはまだ早いだよ。」

だよロリ犬は額に脂汗を浮かべ、眉間に皺を寄せながら答える。その様子を不審に思ったアンコがだよロリ犬を見ると、先程龍香を殴り付けた腕・・・その腕の拳から先が失くなり、赤黒い血が流れていた。 

「私の拳だけじゃなく・・・“ワンマンアーミー”まで食べる、なんて」

そして見れば龍香の口の回りも赤黒い液体が滴っていた。

しゃく、しゃくしゃく。しゃくしゃくしゃくしゃく。味わうように咀嚼する龍香を見て、スピカは満足そうに笑みを浮かべる。

「フフッ、アハハハハ!!流石ね!私が見込んだ以上だわ!」

「貴方!彼女に何をしたの!?」

フロートがスピカに指を突きつける。スピカはあらはしたない、なんて軽口を交えながら話す。

「ここの空間の瘴気を圧縮させたガスを吸わせただけよ。この世界に流れる瘴気はどうも私達シードゥスの攻撃本能を刺激するみたいね。私も高揚が抑えられないし・・・、でもカノープスとその子は私以上にこの空間に対して適正がないみたいね。だって見てたらカノープス、制御に手一杯で本来の力を発揮出来ていないんだもの。そしてその子だけど、だいぶ内側に溜めてたんじゃない?」

龍香はグルルと唸ると鳥のような人形兵が抑えるアルタイルに視線を向ける。

「引きなさい。」

スピカがそう指示をすると人形兵はアルタイルを離して飛翔して距離を取る。龍香は完全にアルタイルに狙いを定めたようで、ジリジリと距離を詰める。

「ぐっ・・・やるってんなら・・・!!」

スピカの攻撃によって痛む身体を抑えながらアルタイルは立ち上がると拳を振りかぶり、炎を迫る龍香に放つ。

「!」

龍香はその炎に真っ正面から突っ込んでいく。そして迫り来る炎に対して口を開けると、ゴクゴクと。まるで飲み物でも飲むかのように炎を喰らう。

「なんですって!?」

炎を無力化した龍香はそのままアルタイルもを喰らわんと大口を開ける。血にまみれた口が迫り来るが、アルタイルは不死身。先程のスピカのような特殊な細工の攻撃でもない限り、傷一つつけることは叶わない。

(・・・ッ!!)

だがその口に対し、アルタイルは直感で何かヤバいと察する。アルタイルは咄嗟に飛び上がってその攻撃を回避する。そして目標を失ったその口は先程までアルタイルがいた地面を削り取る。

アルタイルはそのまま炎の羽根で龍香を攻撃するが、龍香はその羽根を尻尾を振って弾くことで霧散させる。

「くっ、」

戦う二人を見て、アンコはだよロリ犬に言う。

「は、早く止めなきゃ!」

「止めたいのは山々なんだけど・・・!腕が、再生しない・・・!」

だよロリ犬が悔しげに言う。見れば喰われただよロリ犬の腕は血を流すばかりでちっとも再生する兆しがない。

「姉さん!マーマレードも・・・!」

「何ですって!?」

彼女達も砂糖を摂取すれば身体の欠損も回復するハズなのに同じように再生の兆しを見せないマーマレードの腕を見て困惑の声を上げる。

その言葉にアルタイルは舌打ちし、そしてスピカはニヤリと笑みを浮かべた。

「そう、つまり。貴方は今片手でしか能力か使えないのね?」

「!」

次の瞬間スピカが無数の光線を彼女達に浴びせかける。彼女達は咄嗟に散り散りになって避ける。

だが避けた先に鳥と蜘蛛のような人形兵達を筆頭に、人形兵達が大挙として押し寄せて来る。

「貴方は、私が仕留めてあげるわ!子犬ちゃん!」

人形兵達が他の子達を押さえているのを見て、スピカはだよロリ犬に火力を集中させる。どうやらスピカはだよロリ犬を主力と見ているらしく、さらに近づかないで攻撃出来る自分の強みもあって苛烈きわまりない攻撃を加える。

「くっ」

「だよロリ犬ちゃん!」

スピカのあまりの激しさに反撃に転じるどころか近づくことすらままならない。アンコも援護しようとするが、その前に取りのような人形兵が立ちはだかる。

「ッ」

人形兵は鋭い鍵爪のついた蹴りを繰り出すが、咄嗟にアンコはそれを避ける。だが人形兵はさらに手刀も繰り出してアンコに猛攻をかける。

「このままじゃ、皆・・・!?」

悪化していく現状にフロートが声を上げた瞬間、蜘蛛のような人形兵がフロートに糸を吹き掛け、雁字搦めにする。

「しまっ」

「フロートお姉ちゃん!?」

「うわ、うわぁ!マーマレードにちかづかくなぁ!」

さらに人形兵達が負傷して動けないマーマレードに近づいてくる。シトロンが腕をブンブン振って追い払おうとするが、全く意に介する様子はない。

メローネもこの状況に顔を歪める。龍香は暴走、だよロリ犬はスピカ相手に苦戦。アイベリーも奮闘しているが、この状況を覆せる程ではない。

チェックメイト・・・そんな言葉がメローネの脳裏を過る。

「フフッ!絶望なさい!このまま、貴方達は終わるのよ!!」

スピカが高らかに叫ぶ。見れば後ろから組み付いた龍香がアルタイルの炎の翼を噛み千切り、地面へと堕としたのが見える。

そして今も雁字搦めにす拘束した糸を手繰り寄せ、フロートにトドメを刺そうとする人形兵も見える。

「やめッ」

蜘蛛のような人形兵がトドメを刺すべく爪のついた腕を振り上げた、その瞬間。

グサリと突き刺さる。そしてその光景に皆の目が見開かれる。

そう・・・“天から降ってきた槍が蜘蛛のような人形兵を突き刺したのだ。”

「え、」

皆の視線が上空を見つめる。すると空に見えていた小さな点のようなものが段々大きくなり、そしてそれは赤い鎧を纏った龍人のような怪物だった。

怪物は肘の刃を引き抜いて1対の双剣に変化させ、それを手に取るとそのままぶん投げ、シトロン達に迫っていた二体の人形兵を串刺しにして地面に縫い付ける。

そして落下の勢いそのままもう一体に膝蹴りを叩き込んで地面へとめり込ませた。

「なっ、ば、バカな・・・なんで、なんで貴方がここに・・・!」

その姿を見たスピカが狼狽する。そして出ただけでスピカを狼狽させた龍人はギロリとスピカを睨み付ける。

「何故?そんなものは簡単だ。妹を助けるため・・・それだけだ。」

龍人・・・トゥバンと一体化した龍賢は突き刺した槍を引き抜く。力なく倒れた人形兵は砕けて消えてしまう。

「勿論!私達もいるわよ!」

上空から声がし、見上げるとそこにはさらに落ちてくる五人の人影があった。

そしてその内二体は白と黒の翼を広げると、そのままアンコに攻撃を加える鳥のような人形兵に痛烈な蹴りの一撃を加えて、地面へと叩き落とした。

「よく、合わせられたな。」

「へへっ、空中なら得意なのだ!」

黒鳥とアルビレオは拳を合わせて、健闘を褒める。

「ふっ」

そしてさらに一筋の赤い閃光が人形兵達を次々に切り捨て、上空から放たれたミサイルが広範囲の人形兵達を焼き払う。

「ったく、エラい珍妙な世界に迷い込んだわね。」

空になったミサイルポッドを放り捨て降り立つ雪花と、静かに残心を残しながら刀を鞘に納める赤羽。

「おいおい、誰かと思ったら・・・駄犬じゃないかも、えらく無様な格好してるかも。」

「げっピラニア・・・お前も来てたの・・・?」

「げっとはなんだげっとは」

人形兵を一蹴しながら話しかけたら露骨に嫌そうな顔をするだよロリ犬にかもロリピラニアは不服げな声を出す。

「大丈ブ!?アルタイル!」

「デネブ・・・」

うつ伏せに倒れるアルタイルの側にベチャリと赤いスライムが降り立つ。そのスライム・・・カタカナロリ細胞ことデネブは傷だらけのアルタイルに心配そうに声をかける。

「大丈夫!?アルタイルがこんなに傷だらけになるなんて・・・」

「ちょっとね・・・!」

アルタイルはよろよろと立ち上がると、増援の登場に警戒して一旦距離を離している龍香の方を見る。

「と言うか龍香は?」

雪花がキョロキョロと辺りを見回し・・・こちらに敵意を向ける紫の怪物を見つけると、げんなりとした顔をする。

「あんた・・・もしかしてまた操られてんの!?」

苦虫を噛み潰したように叫ぶ雪花にアルタイルは炎を吹かしながら、言う。

「操られちゃいないわ。暴走してるだけよ。」

「あ、そうなの・・・って言うかあんた誰よ。」

「今はそんなのどうでも良いでしょ・・・やるべきことは決まってるんだし。」

《その嬢ちゃんの言う通りだ。》

アルタイルの言葉に龍賢の中のトゥバンが同意する。

《今のアイツらはなんでそうなったのかは知らんが過剰適合で危険な状態だ。早くしねぇと死んじまうぞ。》

「・・・そうか。だが、どうしたものか。」

「私達に任せてください。」

メローネが龍賢に言う。

「私達七人の力で彼女を助け出します。ただ、その間私達は無防備になりますので・・・」

「成る程。・・・分かった。君達が龍香を救うまでの間、我々が君達を全力で守ろう。」

「そう言うこと、ね。」

七人の少女達を背に龍賢達がザッと前に出る。

「聞いた通りだ。彼女達か龍香を救うまで、我々は何としても彼女達を守り抜く!!」

その言葉に全員が頷く。その様子を見て、スピカは忌々しげに彼らを睨む。

「くっ・・・!!だが、数が増えた程度で、調子に乗るな!!」

スピカがパチンと指を鳴らすと彼女の背後に11の黒い渦が出現する。そしてその黒い渦から11体の怪物が姿を現す。

そしてその怪物の中には龍賢や雪花達が見知った顔もあった。

「何・・・!?」

「コイツらは・・・!」

それは牛、山羊、水瓶、羊、蟹、天秤、獅子、魚、双子、射手、蠍の怪物達・・・ツォディアの面々だった。

「私の“最高傑作”達の力!存分に味わいなさい!」

スピカの合図を皮切りに11体の怪物達がこちらへと向かってくる。

「こちらも行くぞ!」

龍賢は槍を構え直すと先陣を切って走り出す。それを見て、他の面々も駆け出しぶつかり合う。

「この!蠍野郎!蠍野郎は私の手で仕留めさせてもらうわ!」

雪花はチェーンソーブレード“マタンⅡ”を引き抜くと蠍の怪物へと斬りかかる。

「ふっ!」

赤羽は射手の怪物に向かうとその刀を振るう。

「行くぞ!アルビレオ!」

「おう!任せるのだ!」

黒鳥とアルビレオは翼をはためかせ、山羊と羊を相手にする。

「ピラニア!そこにいる同じ魚同士!仲良くしてきたら!」

「うるせぇ駄犬!指図すんなかも!」

だよロリ犬は獅子の怪物へと向かい、ピラニアは魚の怪物へと向かう。

「うわわっ、ちょっ!危なっ!」

一方のアンコに天秤の怪物が鎚がついた錫杖を振るい、攻撃を仕掛ける。

そして、残った牛、双子、水瓶、蟹が龍賢へと向かう。

「四対一、か?」

《くくっ、良いねぇ!どんだけ再現してるかは知らねぇがツォディアの野郎四人と殺り合えるなんてよぉ!》

龍賢が槍を構えて打ち合おうとした瞬間、間に入った赤い影が双子の怪物を蹴り飛ばす。

「何?」

「助太刀、するヨ!」

ふくろうを模したような翼と外見の少女になったデネブが龍賢に言う。

《いらねぇ。っつーか獲物を横取りしてんじゃねぇぞテメェ!》

「えぇ!?」

「すまない。助太刀感謝する。」

助けに来たらまさかの拒否に思わず愕然とするが、龍賢がそれを取り直す。

「悪いけど、そいつら任せたわよ!」

そんな二人を飛び越えて炎の翼を翻してアルタイルは一直線にスピカへと向かう。

「スピカァ!!」

「真正面からとは舐められたわね!!」

向かってくるアルタイルにスピカは光線の弾幕を繰り出して迎撃する。その弾幕を縦横無尽に飛翔してかわしながらアルタイルはスピカに火炎を放つ。

放たれた火炎に対してスピカは左手で魔方陣のような障壁を精製することで防ぐ。

「私と撃ち合うつもりなら、甘いわよ小娘ェ!」

「ちっ」

スピカはさらにその火力を強める。それを喰らう訳にはいかないとアルタイルは速度を上げる。

「速いわねぇ!なら!」

スピカは天空に指を指して掲げると彼女の回りにいくつかの光球が浮かび上がる。そしてその光球は光の尾を描きながらアルタイルへと向かっていく。

アルタイルはそれを上空へと飛翔することで避けようとするが、光球はアルタイルを追尾するように誘導し、追い掛けてくる。

「くっ」

何とか避けようと右へ左へと動き回るが、光球はピッタリとアルタイルを捉え続ける。その様子をスピカはじっと見つめていたが。

「そこ!」

タイミングを見極めたスピカはアルタイルの進路方向に光線を放つことで、アルタイルの動きを阻害する。

突然の光線の柵にアルタイルは驚き、速度を落として急停止する。だがそれがまずかった。

追い付いた光球が次々とアルタイルに襲い掛かり、連鎖的に爆発が起こる。

「アルタイル!?」

デネブが叫ぶ。ダメージが大きかったのか、爆煙の中からアルタイルは煙の尾を引きながら落下する。

ぼんやりと落下しているのを感じながら朧気な意識の中、アルタイルはふと思う。

(あぁ、クソッ。ここまでなの・・・?)

仇を目の前にしながらまんまと策に乗せられたことが悔しい。だが、心とは裏腹に身体に力が入らない。貫かれた傷口が凍りつくように冷えて痛い。

涙が流れる。ここまでなのか・・・そんなことを思いながら目を閉じようとする。

だが目を閉じようとした、その一瞬。視界の端に何が映った。

(・・・?)

目を開けると自分の目の前に一枚の赤い羽根かあった。燃える炎の如き真紅の羽根。

気が付けばアルタイルはそれに手を伸ばしていた。上手く力が入らない腕で悪戦苦闘しながらも、それをアルタイルは掴む。

次の瞬間その羽根を通してアルタイルの身体の中を猛烈な熱が駆け抜ける。熱は身体全体に拡がり、冷えていた傷口が熱くなり、痛みが安らいでいく。

「こ、れは」

ポンッとアルタイルの頭に手が置かれた気がした。アルタイルは目の前の赤い炎を見て少し驚いたように目を見開き、そして微笑む。

「・・・うん。ありがと。もう、大丈夫だから。」

そして地表に墜落する直前アルタイルは体勢を立て直し、着地する。

「あら、まだ生きてたの?しぶとさだけは父親譲りね。」

ボロボロのアルタイルを見て、スピカは笑みを浮かべる。アルタイルはスピカを睨みながら呟く。

「・・・行くよ。“父さん”。」

アルタイルが吼える。次の瞬間アルタイルのあらゆる箇所から炎が噴き出す。それと同時に炎が傷口をどんどんと塞いでいく。

「な、に!?プロウフの凍結を打ち破る程の炎とでも言うの!?」

その状況にスピカは愕然とする。全身に炎を纏ったアルタイルは腰を落とすと、地面を思い切り蹴って驀進する。その勢いたるやまるで炎の弾丸のようだった。

「いくら速くても!軌道の読みやすい真っ正面からの攻撃など!」

スピカは文字通り真っ正面から向かってくるアルタイルに対して複数の光線を集中させる。そして放たれた光線はアルタイルを迎撃し、吹き飛ばす・・・ハズだった。

放たれた幾数の光線はアルタイルに当たると、グニャリと折れ曲がりあらぬ方向へと弾かれる。

「なんですって!?光線が、曲がる!?」

スピカがさらに光線を放って迎撃しようとするが、全ての光線がアルタイルに当たると弾かれて何処かへと飛んでいく。

「無駄よスピカ!今の私は・・・!!」

スピカの光線を弾きながらアルタイルは一気に距離を縮める。そしてとうとう至近距離、近接射程内にスピカを捉え、アルタイルは炎の剣を精製してそれを振るう。

「くっ、防御!!」

アルタイルの炎の剣を受け止めようとスピカも障壁を発生させる。だが、炎の剣と障壁がぶつかり合った瞬間、障壁も光線と同じようにグニャリと歪む。

「なっ・・・!?私の盾を切り裂くどころか引きずられて、流されている!?こんな、馬鹿げた出力は何処から・・・!?」

「今の私は!炎の嵐を纏っているんだから!!」

アルタイルは障壁を粉砕すると、スピカの襟首を掴み・・・そして痛烈なヘッドバットを炸裂させる。

「がっ」

ピキッとスピカの頭部にヒビが入り、ワンバウンドしても勢いそのまま吹き飛ばされる。

アルタイルはスッと地面に降り立ち、頭を押さえて呻きながらこちらを睨むスピカに指を突きつける。

「この力で!あんたを倒すわ!スピカ!」

















沈む。どこまでも沈んでいく。深くて暗い、だけど何処か心地よい微睡みの中へ。

(・・・何も、見えないや。)

龍香は目を閉じる。開けようが閉じようが何も見えないのだから、どうでもいい。何か、大事なことを忘れている気がする。何かをしなくちゃいけないような気がする。けど、全てどうでもいい。

考えたって見えたって辛いだけだ。悲しいだけだ。無駄なだけだ。なら、もう何も見たくない。考えたくない。

もういっそこのまま・・・沈んでしまおうか。なんて考える龍香の目の前は段々と漆黒の帳が降りる。

そして龍香が完全に大切な何かを捨てて沈もうとした瞬間。がっ、と。手首を誰かに掴まれる感覚がする。

(・・・?)

その感覚に龍香はぼんやりと目を開ける。目を開くと、そこには優しげな顔をしている女性と男性がいた。薄ぼんやりとした輪郭をしており、詳細は分からないが龍香は二人を見ているとなんとなく、心の底から癒されるような、安心を覚えた。

「あな、た、達、は?」

不明瞭な意識のまま龍香が呟く。二人は微笑むと龍香を引き寄せて、抱き締める。温かい。心地よくて、安心する。この暗い空間で沈むよりも。

そう思ったのも束の間、二人は龍香の背を押してこの暗い空間から浮上させる。名残惜しげに龍香がふと振り返ると。

その女性の顔は、なんとなく自分に似ているような気がした。

(龍香!!)

声がする。自分の名を呼ぶ声が。

(龍香!こっちだ!!)

覚えがある声だ。その声に導かれるように身体が浮上していく。暗い空間が薄れ、徐々に煌びやかに色づいていく。

その声に近づくと共に意識がクリアになっていく。そして龍香はその声に少しでも近づこうと手を伸ばし、声の主の名前を叫ぶ。

「カノープス!!」

「!龍香!」

伸ばされた手を龍香は掴む。そのまま引き上げられるのを感じると同時に視界が白い光で完全に染まった。















「行くわよ!!皆!」

メローナの叫ぶと同時に六人の姉妹が応と叫ぶ。暴走した龍香を囲うように全員がポジションを取る。

警戒してこちらの出方を伺っているのか動かない龍香に全員が手をかざす。

(今の彼女はこの空間の障気に毒されてる・・・なら、私達の“女児符号”で中和させる!!)

メローナ含め、全員の掌から彼女達の身体の色をした光がそれぞれ放たれ、龍香を包む。

その光に包まれた龍香は一瞬身震いしたかと思うと、地面に頭を叩きつけて苦しみ出す。

そしてそのままバタバタと手足を闇雲に動かし暴れる。

「龍香ちゃん!頑張って・・・!!」

プラムが叫ぶ。龍香は苦しみ、悲鳴を上げながら手足をバタバタさせる龍香はさらに喉が裂けんばかりに叫ぶとギロリとメローナを睨む。

「ッ」

「姉さん危ない!!」

龍香は尻尾で地面を強く叩いてメローナへと襲いかかる。この苦しみは彼女達のせいだと感づき、その元を断とうとする腹積もりらしい。

鋭い歯が並んだ顎が開きメローナを噛み砕こうと迫る。思わずメローナは目を瞑り、襲いかかるであろう痛みに身構える。

(・・・・・・?)

だが、いつまでもたってもその痛みはやってこなかった。周りの姉妹達が息を呑む声がする。

メローナが恐る恐る目を開けると、そこには・・・赤い背中が広がっていた。そしてポツポツ・・・と赤黒い液体が地面に滴る。

「えっ」

「怪我は、無いか?」

そこにいたのは、龍賢だった。そして龍賢の肩口に龍香の牙が食い込んでいた。その傷口から血が滴っている。

「あなた・・・!血が・・・!?」

「・・・気にするな。俺は・・・兄だから、な。」

龍賢は噛みつかれたまま、全てを受け入れるようにギュッと抱き締める。

「妹がどんな姿になっても、受け入れて・・・守ってやるもんだ。」

龍香は抱き締められながらも暴れていたが、メローナ達の光が効いてきたのか徐々に大人しくなる。

そしてついにはピキピキッと鎧にヒビが入ったかと思うと、バキィンと音を立てて頭蓋骨のような鎧が砕け、龍香の変身が解除される。

「龍香!」

「やった・・・!!」

「あ。」

龍香の変身が解除されると同時に、マーマレードの腕が再び再生を始め、完全に元に戻る。

「やった!戻った!」

「良かった・・・。」

全員が喜ぶ中、力なく項垂れる龍香を抱き締めながら龍賢は頭を撫でる。

「お兄・・・ちゃん・・・?」

「そうだ。一人で頑張ったな。龍香。」

「カノープスも・・・一緒だったけどね。」

「そうだな。」

龍賢も変身を解除する。抱き合う二人をメローナは複雑な表情で見つめる。

(・・・ホントの、兄妹・・・ね。)















「うわぁ、あのお兄ちゃん怖すぎでショ・・・」

双子の怪物と戦いながら、デネブは呟く。その視線の先にはまるで団子の如く重なるように槍を突き刺され倒れる牛、水瓶、蟹の怪物がいた。

別れた直後、一瞬の内に三体を打ち倒したかと思うと何処かへと行ってしまったがその実力にそら恐ろしいものを感じる。

「ケド、そろそろワタシ、も。」

デネブは黒い猫のような少女に変化すると、繰り出された拳をかわし、素早くその腕に絡み付くように脚を回すと、勢いそのまま腕をひしぎながら地面へと怪物を叩きつける。

「アルタイルのとこにいかなきゃ、ネ!!」

倒れた双子の怪物から素早く離れて立ち上がると、怪物が立ち上がるより先に怪物の顔面にその剛腕を叩きつける。

ペキャッと何かを潰すような音がし、怪物の手が小刻みに震えしばらく動くが、突然力を失ったようにペタリと倒れた。

「ヨシッ!今いくヨ!アルタイル!」













「ハァッ!」

黒鳥が飛び蹴りを羊の怪物に叩き込む。よろめいた怪物に蛇のようなマスクをした黒鳥は尻尾で打ち据え、さらに今度は蜘蛛のようなマスクをつけると、蜘蛛の頭のように変化した両腕から糸を射出し、怪物を雁字搦めにすると思い切り振り回して地面へと叩きつけた。

「これでも食らえなのだ!」

一方のアルビレオも腕を振るって風の刃を山羊の怪物に食らわせる。そしてそのまま指を鋭く突きだし、何度も突き刺すと思い切り蹴りあげて宙へとその身体を浮かせる。

「トドメなのだ!」

一気に上を取るように上空へと飛翔すると回転しながら落下し、鋭い鍵爪のついた脚を山羊の怪物に叩きつけ、爆発させる。

「や・・・やった!やったのだ!」

敵を撃破したことを嬉しそうに喜ぶアルビレオを見て、黒鳥はフッと笑う。

「やったな。」

「おう!やったのだ!」

アルビレオは近づいてくる黒鳥に対し、よくバディもので見るノリで手の甲でトンッと胸を叩く。

だが、その手の甲は予想に反してムニュッ、という感覚と共に黒鳥の胸に沈む。

「・・・ッ!?」

「えっ?」

次の瞬間パシィンッと小気味の良い音が空に響いた。















「おらっ!おらおら!おらぁ!」

雪花は“マタンⅡ”を振るい、蠍の怪物を何度も斬りつける。雪花はその姿を見て因縁に決着を着けることが出来る、と喜んで蠍の怪物に戦いを挑んだものの今は酷く落胆し、苛立っていた。

(弱い・・・弱い!!)

オリジナルと比べて目の前の怪物は非常に弱かった。ホンモノではないただの人形。

「本物じゃないなら、せめて、コイツの試運転に付き合って貰うわよ!」

雪花は左腕に新しく装備した盾“ルーキス・オルトゥス”を折り畳むと3つの棘が着いたナックルガードへと変形させる。

そしてその3つの棘は回転を始め、雪花は回転し、掘削機のようになった“ルーキス・オルトゥス”で怪物を殴り付ける。

さらに“マタンⅡ”で斬りつける。殴る。斬る。殴る。斬る。

それを何度も繰り返し、最後に蠍の怪物の顔面を思い切り殴り飛ばす。壁に叩きつけられ、倒れたと同時に爆発する。

「・・・チッ。全然スカッとしないじゃない。」

雪花は舌打ちしながら、その爆発に背を向け歩き出した。











「うわっ!うわわっ!?危ない!危なーい!?」

天秤の怪物が振るう槌の攻撃を避けながらアンコは逃げ回る。時折反撃しようとするも、リーチの差で圧倒的に負けており、下手に攻撃しようものなら先にこちらがやられてしまう。

なので何とか隙を見つけるために避け続けるものの、それも限界が近い。

とうとう瓦礫に足を引っ掛け、倒れてしまう。

「きゃっ・・・!」

倒れたアンコにトドメを刺さんと怪物は槌を振り上げる。

「ひゃっ!?」

目の前に迫る死に、アンコは意識が遠退く。そして槌が振り下ろされた瞬間、怪物の視界一杯に大きな手が拡がる。

そしてその大きな手は怪物を掴む。ギリギリと万力のごとく握られてしまっては怪物もなす術もないらしく、完全に動けない。

巨大な手の先には、先程とは打って変わってクックッと凶悪な面構えになった“アンコ”が赤い目を光らせる。

「情けねぇなぁ、この程度の相手に逃げ回るなんてよぉ。ククッ、お人形を潰すなんて、面白くもねぇ、な。」

ギシッギシッと軋む音とひび割れる音がする。そして、“アンコ”は凶悪な笑みを浮かべて。

「アバヨ、人形野郎。つまらないことで俺を呼び出しやがって。」

グシャッと音がした。そして、アンコがパチクリと目を開けるとそこにはグチャグチャに潰れた怪物の姿があった。

「・・・あれ?」

何が起きたのか。突然のこの出来事にアンコは小首を傾げた。













「ちっ」

叩きつけられた剛腕を、だよロリ犬は跳躍して避ける。獅子のような怪物がさらに腕を振るいだよロリ犬を潰さんと襲いかかる。

「おいおい!大丈夫かもー?」

魚の怪物の攻撃をピラニアは飄々と避けながら、片腕を押さえながら避けるだよロリ犬を煽る。

「うっさい!!」

だよロリ犬が言い返す。この魚野郎、この戦いが終わったらどうしてくれようかと考えていると、怪我をしていた部分が急激に再生を始め、拳が元通りに治る。

「治った!ってことは、向こうは上手くやったのだよ!」

「ちぇー。治ったのかも。」

再生したことにかもロリピラニアが不満げな顔をするが、だよロリ犬としては治ったからにはもう抑える必要もない。

「行くだよ!」

だよロリ犬はそう叫ぶと地面を蹴って一気に懐に入り込むと、獅子の怪物が腕を振るよりも先に拳を放つ。

「“ワンマンアーミー”!!」

拳が直撃すると、まるでその一撃で百発喰らったように怪物は身体を仰け反らせる。だが、怪物はまだ動けるようでだよロリ犬に反撃の一撃を放つ。

「なかなかタフみたいだけど・・・!」

だよロリ犬はその攻撃をかわすとさらに腕を振るい、拳を怪物に叩き込む。

「一発でダメなら十発、さらにオマケで百発だーッ!!」

だよロリ犬が連続で繰り出した拳が怪物に突き刺さる。そこから放たれた能力による衝撃が、怪物の身体を粉砕し、爆発させる。

「やったのだよ!」

「なら、こっちも。」

そう言うとかもロリピラニアは襲いかかる魚の怪物に足払いを仕掛け、体勢を崩すとその胸部に突きを入れ、思い切り上へとその突き刺した腕を上げ、怪物を真っ二つにする。

爆発を背にピラニアは血震いをする。撃破したのを見て、だよロリ犬が駆け寄る。

「そっちも終わったのだよ?」

「トーゼン、俺があの程度の奴にやられないかも。」

「にしても、何でお前彼女達といっしょにいるのかも?」

ふと疑問に思ってたことをピラニアに尋ねるとピラニアはあーっと唸って、少しバツが悪そうに頭を掻きながら、言う。

「・・・成り行きって奴かも。うん。」

「・・・お前結構丸くなったんだね。」

アーッ!?と顔を赤くするかもロリピラニアを見て少し驚くだよロリ犬だった。













「ハァッ!」

赤羽は鞘から刀を抜いて、刃を煌めかせながら接近すると射手の怪物を斬りつける。

右上段、返す刀で左下段、そして蹴りを入れると両腕からワイヤーを射出してそれを鞭のように振るい、怪物を打ち据える。

そして最後にクルリと一回転しながらクロスさせるように鞭を叩きつけて怪物を吹き飛ばす。

吹き飛ばされた怪物に赤羽は針のような装甲貫徹弾“椿”を投擲し、怪物に突き刺さった“椿”が爆発すると同時に怪物も爆発する。

「これで終わりね・・・。あとは。」

赤羽が上空を見ると近くで何が墜落して、砂煙が舞い上がる。

見ればそこにはボロボロになったスピカがいた。

「ぐっ・・・なんて無茶苦茶な・・・!」

一方上の方を見上げれば炎の翼を拡げるアルタイルがいた。

「スピカ。もう観念なさい。あんたじゃ、今のアタシに勝てない。」

「ぐっ!小娘風情が、舐めるな!!」

スピカが苦し紛れに光線を放つが、結果は変わらず。放たれた光線は炎の翼によって弾かれてしまう。

(今の奴は、文字通り強力な炎の鎧を纏っている。あの炎の力場が私のエネルギーを強引にねじ曲げて無効化される。クソックソクソッ!?私がここまで追い込まれるなんて・・・!!)

さらにスピカを追い詰めるように人形達を倒した面々が現れる。そこには暴走していたハズの龍香までいる。全員の健在を確認するとスピカは拳を握りしめる。

先程まで優位だったのに・・・絶対的なイニシアチブを握っていたのは自分だったのに。

「諦めろ、スピカ。勝ち目はない。」

龍賢の言葉に、スピカの中で何かがキレる。

「は、ハハハ、諦めろ?この、私に?黙って殺されろ、と?」

ククと笑うスピカ。笑いに笑って、そして。一瞬で雰囲気が変わる。

「私を、舐めるなよ?黙って殺される、私じゃないわ。私はスピカ!ツォディアが一人よ!」

スピカはそう言うと青い水晶のようなものを取り出す。

「何を!」

「ククッ・・・ハハハハ!全部、全部ぶっ潰してあげるわ!!」

そう叫ぶとスピカは水晶を胸に当てて、取り込む。

「何!?」

次の瞬間胸を押さえて苦しみ出す。四つん這いになり、呻き声を上げる。だが、それと同時にバキボキと肉を潰し骨を砕くような音が響き、スピカの身体が変貌して膨れ上がっていく。

膨れ上がったスピカの口が開く。そこには全長50mはあろうかという巨大な龍の怪獣と化したスピカがそこにいた。

《ガギュゴバァアアアアアア!!》

「で、でかい・・・!?」

その巨体による威圧感は凄まじく、全員がたじろぐ。怪獣と化したスピカは口から炎を吐き出し、全員へと浴びせかける。

「や、ヤバい!!」

「全員!逃げろ!!」

全員が散らばるように逃げ出す。さらにスピカは光の翼を拡げ、その翼から大量の光の羽根を射出して範囲攻撃を仕掛けてくる。

「チッ!」

「後ろに下がれ!」

雪花、赤羽、龍賢が七姉妹を庇うように前に出て雪花は左腕の盾“ルーキス・オルトゥス”を展開し、赤羽は両腕のワイヤーを高速回転、龍賢も槍を回転させて光の羽根を弾いて防ぐ。

黒鳥とアルビレオもそれぞれ飛翔してだよロリ犬とピラニアを抱えてその場を離れる。

「ピラニア!」

「気が利くかも!」

「助かっただよ!」

「そりゃ良かった。」

一方、全身に炎を纏ったアルタイルは龍香を小脇に抱えて飛翔していた。

《お、おぉ?》

「・・・。」

「あ、ありがと・・・。」

助けて貰ったので礼を言うが、一応さっきまでやり合っていた相手なので少しぎこちないが、アルタイルはふん、と鼻を鳴らすと。

「・・・ふん。これで貸し借りなしよ。」

そう言うと、アルタイルはぽいッと龍香を放り捨てる。そしてスピカを睨むと炎を全身に纏わせ光の羽根を弾きながら、スピカへと向かっていく。

「スピカ・・・ッ!!」

《何時までも調子に乗るなァッ!!》

スピカは口からスピカへに向けて炎を吐き出す。その炎の勢いは凄まじく、炎を纏ったアルタイルがぶつかる。だがそのしのぎ合いも一瞬で、アルタイルはスピカの火炎に吹き飛ばされる。

吹き飛ばされたアルタイルは壁にぶつかり、墜落する。

「アルタイル!?」

デネブが叫ぶ。

《グゥブァァアアアアアア!バカね!オオバカね!貴方が力業でねじ曲げるならそれ以上の力で押し通せば良いだけの話よ!ギャギャギャギャ!!》

スピカはそう叫ぶと、スピカはさらにアルタイルに向けて火炎を放とうとするが、顔の周りでに何かが小さく爆発する。

《ガッ・・・?》

気に障ったのか、苛立ちながらスピカが攻撃を仕掛けてきた方を見る。見ればそこには武器を構える赤羽と雪花の姿が。

《邪魔をするなァッ!》

スピカが炎を吐き出す。その隙をついて一つの影がスピカに近づく。

「ワンマンアーミー!!」

だよロリ犬はそう叫ぶとスピカの拳を叩き込む。数百発の打撃がスピカを襲うが、少しくすぐったそうにしただけで、スピカは右腕を振るってだよロリ犬を叩き落とす。

《効くかァッ!》

スピカが吼える。その様子を見ながら雪花は龍香に話しかける。

「龍香!あんたさっさと変身して、あのなんかスッゴい斬撃出しなさいよ!言っとくけど私“ヘオース”使えないからあんたが最大火力よ!!」

「や、やりたいのは山々だけど・・・!体力が・・・」

どうやらあの暴走のせいで体力が著しく低下しているらしい。膝をつく龍香はふと身体の異変のあることに気づく。

「あれ・・・傷が・・・?」

龍香は身体の傷がなくなっていることに気づく。そして身体の周りをチロチロと炎が揺らめいていた。

《アイツ・・・律儀な奴!》

「痛てて・・・」

「あら、生きてたの。」

ピラニアがだよロリ犬を見て呟く。

「でも、どうするのだ!?このままじゃ・・・」

「騒ぐな!今考える・・・!」

狼狽えるアルビレオにかもロリピラニアが叫ぶ。だが、今のところ全員にあの怪獣を止めることは難しい。

唯一止められそうなのは雪花の言う通り龍香の一撃だけ・・・らしい。

「こうなったら癪だけど・・・お前の力を借りるしかない、だよ!」

「えっ」

だよロリ犬がピラニアに言う。ピラニアは一瞬目を丸くするが、すぐに思い当たったのか露骨に嫌そうな顔をする。

「え、えぇ~?」

「お前の、“結合させる”力なら皆の力を龍香に集約出来るだよ!」

「あれ、ものすげ~疲れるんだが・・・」

「ピラニア!早くするのだ!そんなのいってる場合じゃないのだ!」

二人がピラニアを急かすが、ピラニアとしてはどうやらリスクがあるのかあまりやる気になれないようで、協力を渋る。

「魚野郎・・・もう一回三枚に卸されたいと見えるわ。」

切羽詰まっている状況もあって青筋を浮かべた赤羽が刀を抜いて今にも斬りかかろうとしている。

さらに雪花も大分頭に来ているようでこちらも今にも手が出てしまいそうだ。

まさしく一触即発の雰囲気が漂うがそこに一人の人物が現れる。

「今、彼女の力が必要なんだな。」

そこには肩口を押さえ、変身を解除した龍賢がいた。龍賢はピラニアの前に立つと肩口から手を離し、じっ、とピラニアを見つめる。

じっと見つめられピラニアは少し困惑の色を見せる。

「なっ、なんだおま・・・」

《コイツ妹庇って今変身出来ねぇからなぁ。ここで役立たねぇと。》

龍賢はピラニアの肩に両手を置く。

「ひゃっ」

「頼む・・・今、頼れるのは君しかいない。」

「うっ」

ビックリしたのか変な声が漏れるが、真っ直ぐとこちらを見つめる龍賢の瞳にピラニアは根負けしたのかそっぽを向きながら、言う。

「しゃ、しゃーないな。そこまで言うならやってやるかも・・・」

(チョロ・・・)

「おいそこ菓子共何か失礼なこと考えてないかも?・・・取り敢えず、手が空いてる奴!手を繋いで俺に触れるかも!」

七姉妹をギロリと睨むが、かもロリピラニアは龍香の前に立つと手を翳す。そして全員が手を繋ぎ、アルビレオとだよロリ犬がかもロリピラニアの肩に手を置く。

「敵だった奴に手を貸す時が来るなんてなぁ・・・」

「私も借りるとは思わなかったよ。」

「言ってろ。ハァッ・・・!!」

かもロリピラニアの手から光が溢れ、龍香を優しく包んでいく。その光に触れた箇所から龍香の身体に力が漲ってくるのを感じる。

「これは・・・」

龍香が呟く。だが、何かしていることに気づいたのか、スピカはアルタイルから龍香達に標的を変える。

《何をしようとしているかは知らないけど・・・!!》

スピカは龍香達に向けて口を開ける。

「ちょ、ちょちょヤバくない!?」

「流石にこれは・・・!」

「だあっ動くな力が乱れる!」

動けない全員にスピカは口から火炎を吐き出す。燃え盛る炎が全員に襲いかかる。これまでか・・・、全員が目をつぶった瞬間。

どこからともなく出てきた氷の障壁がその炎を全員から遮った。炎と氷がぶつかり水蒸気が舞い上がる。

舞い上がる水蒸気と風圧に全員か悲鳴をあげる中、龍香はその氷に見覚えがあった。

《!?》

「これは・・・!?」















「ま、私が介入するのはこれくらいで良いでしょう。」

龍香達が戦っている場所から少し離れた所に白い怪物・・・プロウフが翳していた右手を下ろす。

その横には黒いモヤに包まれた駅員のような人物がいる。その人物はプロウフに何かを話しかけるが、プロウフは首を振る。

「気にしないで下さい。元々我々がこの世界にお邪魔したようなものですし。それに。」

そう言うとプロウフは暴れるスピカを見つめる。

「“回収前”に勝手に死なれては困りますからね。」















《今のは・・・!》

スピカが突然自分の攻撃を遮った盾に一瞬驚き、慌てたように辺りを見回す。

だがそれ幸いとピラニアは力の譲渡を進める。

そしてスピカがもう一度龍香達の方を見ると、そこには脱力してへたれこむ面々と・・・光輝く龍香の姿があった。

龍香は“タイラントブレイド”を引き抜くと、剣を天へと掲げる。

「行くよ!カノープス!」

《ああッ!行くぞ!》

「《一心同体!!》」

二人が声を揃える。すると次の瞬間空から雷が落ちる。そして龍香の周りで大爆発が起こる。

「爆発した?」

爆煙が晴れると・・・そこには7つの恐竜の鎧と七色のドレスを纏った龍香がいた。

《・・・行くぞ!》

「うん!これならいける・・・!」

龍香は“タイラントブレイド”を構える。

《そんな虚仮威し・・・!!私に通用するかァッ!!》

スピカは炎を龍香に向けて、吐き出す。迫り来る炎に対して龍香は真っ正面から見据える。そして眼前まで迫ったその瞬間、龍香は“タイラントブレイド”を振り抜いた。

振り抜かれた斬撃が炎を切り裂く。だが斬撃はその勢いを衰えさせることなくそのまま・・・スピカをも切り裂いた。

《ガッ・・・!?》

スピカの鮮血が飛び散る。よろめくスピカ。そして一方の龍香はその一撃で力を使い果たしたのか変身が解除され、倒れる。

「やった・・・!」

よろめくスピカを見ていたアルビレオの背中を、ピラニアが押す。

「行け・・・仇を取ってこいかも。」

「!・・・おう!」

アルビレオはそのまま飛翔する。そのアルビレオに対して、変身を解除したせいで分離したカノープスがアルビレオに対し。

「コイツを使え!」

「ありがとうなのだ!・・・おもっ!?」

“タイラントブレイド”をアルビレオに投げ渡す。

意外な重さにビックリするものの、アルビレオはスピカへと飛翔していく。ただでやられてたまるかとスピカも迎撃のために光の羽根を放つ。

アルビレオはその攻撃をクルリとバレルロールしながら避けるものの、思った以上の弾幕の濃さに避けるのが困難になってくる。

だが、羽根が炸裂する前に炎の羽根が広がる。

「わわっ!?」

「・・・なにしてんの、さっさと行くわよ。」

アルタイルが道を開き、その道をアルビレオが進む。そしてスピカの前にアルタイルとアルビレオが並び立つ。

アルビレオは“タイラントブレイド”を、アルタイルは炎の剣を構える。

《がっ、く、クソッ!?》

「今度こそ・・・!」

「トドメなのだ!」

スピカに対して二人は持っていた武器を振り下ろした。

「母さんの仇!」

「父上の仇!」

振り下ろした斬撃がスピカを切り裂く。切り裂かれたスピカは血を吐き、傷口から光が漏れる。

《こ、この私が!?こんな・・・ガキ共に!?この・・・私がァッ!?》

断末魔と共に倒れ、大爆発を引き起こした。爆発を背にアルタイルはふと、隣のアルビレオをじっと見つめる。

「な、なんなのだ・・・?」

「・・・いや、なんか。他人の気がしなくて。」

「?」

頭に疑問符を浮かべるアルビレオを見つめた後、拳を出す。

「ま、やったわね。」

「・・・あぁ!」

出された拳に笑顔でアルビレオは拳をぶつけた。























「えー、もう帰っちゃうの?」

プラムが龍香達に名残惜しそうに声をかける。だが、龍香は苦笑いを浮かべながら。

「ごめんけど・・・私達、もう帰らなきゃ。」

龍香の言葉にプラムは寂しそうなにするが、メローナがあやすように言う。

「ダメよプラム。彼女達には向こうで待っていてくれる人がいるんだから。」

「そっか・・・。」

そんなメローナの前に龍賢が立ち、そして握手を求める手を差し出す。

「改めて礼を言わせて貰うメローナさん。妹が世話になった。この恩は一生忘れない。」

「いえいえ。こちらも何度か助けて頂きましたし。貴方のような兄を持っていらっしゃる・・・龍香さんが羨ましいですわ。」

「こちらこそ。貴女のような姉を持てたら・・・。」

なんて二人が社会人みたいなやり取りをしている横で、カノープスは“新月”の面々に絡まれていた。

「へー、あんたこうなってたの。」

「デカイな・・・」

「ジロジロ見んな、気恥ずかしい。」

どうやらあまりカノープスとしてはこの姿を気に入ってないようで気難しい顔をする。

「へー、なんか。この子、アルタイルに似た雰囲気があるネ。」

「な、なんなのだ?このスライム?」

「珍しいね!喋るスライムなんて!」

「あー、気にしないで。」

アルビレオ、アルタイル、アンコがワイワイと話し合う。話していくなかで、アルタイルとふと気になったのかアルビレオに尋ねる。

「そう言えば、あんた父の仇とか言ってたけど・・・両親は?」

「うん、父はフェニックス、母はアクエリアス、なのだ。」

「・・・!」

「え?え?もしかして・・・二人は、」

その言葉にアルタイルも、デネブも驚愕する。そしてデネブが言おうとしたのをアルタイルは口を抑える。

「・・・そう、きっと良い両親なのね。」

「うん!そうなのだ!父上と母上は・・・」

「おい。」

アルビレオに声がかけられる。なんだ、とアルビレオが振り返ると、そこには赤羽とピラニアがいた。

赤羽はギロリ、とアルビレオを睨む。その眼光に一瞬アルビレオは動揺する。だが赤羽はアルビレオに言う。

「・・・やったじゃない。両親の仇が取れて。」

「・・・へ?」

赤羽はそれだけ言うと踵を返す。その姿に一瞬ポカンとするが、アルビレオは脱力したように笑う。

「・・・もしかして、結構素直じゃない、のか?」

なんてへたれていると、ピラニアがアルビレオの肩に腕を回す。

「あそこでバッチリ決めるたぁ、見直したかも!お前も俺の・・・」

「あ、それなんだけどピラニア・・・」

ピラニアの言葉を遮り、腕を肩から下ろさせて、アルビレオは真っ直ぐピラニアを見据えて言う。

「ボク、色んな世界を見て回りたいのだ。今も楽しいけど仇もとれたし、そろそろ歩き出さなきゃいけない気がするから・・・悪いけど、ここでお別れさせてほしいのだ。今まで、世話になったのだ。この恩は一生忘れない。」

ペコリと頭を下げ、そしてまた顔を上げる。その真摯な眼差しに、ピラニアは一瞬俯くが振り向いて背を見せる。

「・・・そうか。そうかも!はー、子守りから解放されて精々するかも!勝手にどこへでも行くといいかも!」

ピラニアは吐き捨てるように言うと笑いながら、アルビレオから離れる。ピラニアと擦れ違っただよロリ犬がすれ違い様に、尋ねる。

「・・・結構愛着があっただよ?」

「うるせぇ。」













空をねじ曲げたように穴が拡がる。七姉妹、アンコが手を伸ばす。するとその穴は大きく拡がったまま固定される。

「じゃあね皆ー!!」

「今度は厄介事を持ってくるんじゃないわよ!」

「普通に遊びに来てね!」

「ええ。その時は最高のお茶を振る舞わせて頂きますわ。」

全員の別れの言葉を受けながら、龍香も手を振りつつカノープスに尋ねる。

「ここを出ると、その身体消えちゃうけど、良いの?」

「あー、気にすんな。意外とお前にくっついているのは心地いい。」

そう言うカノープスに龍香は少し顔を伏せながら、言う。

「・・・今度からは、もっと相談するよ。皆を、頼る。」

「・・・そうしとけ。」

全員の姿が渦に飲み込まれ、消えていく。その光景をアルタイルとアルビレオは眺めていた。

そしてそれを見届けたアルビレオが歩き出そうとすると、アルタイルもそれについていくように歩き出す。

「?」

「私も、ついていってあげる。色んなとこ見てみたいし。」

「ワタシもいるヨ!」

アルビレオは一瞬驚いた顔をするが、すぐに笑顔を浮かべる。

「うん!よろしく頼むのだ!」













END























































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