Dark Phoenix Saga「ダーク・フェニックス・サーガ」
概要
登場人物
X-MEN
その他のミュータント
ヘルファイア・クラブ
シーアー帝国
インペリアル・ガード
その他
ウァトゥ:地球の歴史を監視する存在、
ウォッチャー。人類の危機的状況になると姿を見せる。
ほか
あらすじ
フェニックスとして強大な力を得たジーン・グレイは、
ヘルファイア・クラブの一員となったマスターマインドの標的となる。
マスターマインドはクラブの中で実力を示すため、ジーンを洗脳し、ブラック・クイーンとしてメンバーに引き入れようとしたのだった。
ジーンは自らの祖先として行動する幻覚を頻繁に見せられ、徐々に別の人格を形成していく。
その状況に気づかないX-MENは、
セレブロにより新たなミュータント、キティ・プライドとダズラーを発見。調査を始める中で、初めてヘルファイア・クラブの攻撃を受け、二人のミュータントの争奪戦となる。
一度はヘルファイア・クラブに囚われてしまったX-MENだったが、新たなミュータントの助けもあり、ヘルファイア・クラブに勝利する。
("
The X-MEN"#129〜131)
ヘルファイア・クラブがミュータントを襲った理由を調査するため、X-MENはその本拠地へと乗り込む。
この戦いの最中、マスターマインドによるジーンの洗脳が完成し、ジーンはついにブラック・クイーンとなってしまう。
ジーンを取り戻そうとするサイクロップスとマスターマインドは精神世界で戦い、サイクロップスが敗北。
ジーンは精神世界におけるサイクの「死」のイメージを見たせいで、フェニックスの力を解放。マスターマインドの精神を崩壊させる。
これがきっかけとなってジーンのダーク・フェニックスとしての人格が覚醒し、地球を離れ、宇宙へと旅立つ。
「飢え」を感じたダーク・フェニックスは、通りかかった恒星系を破壊。その余波で50億人もの住人がいた惑星を一瞬で破壊してしまう。
地球に帰還したダーク・フェニックスは正気を取り戻すが、破壊した恒星系はシャイア帝国に所属する惑星だったため、ジーンはX-MENともども
シーアー帝国に連行される。
("
The X-MEN"#132~136)
ジーンは虐殺の罪を問われるが、プロフェッサーXが女帝リランドラに名誉ある戦いを要請。帝国のしきたりにより、この挑戦は受け入れられ、帝国の
インペリアル・ガードと
X-MENの戦いが正式に行われることになった。
月面の廃墟を舞台に始まった戦いはX-MENの劣勢となり、最後にサイクロップスとジーン・グレイが残される。
絶望的な状況で、ジーンのダーク・フェニックスの力と人格が再び覚醒。
X-MENの連携によりジーンは本来の人格を取り戻すが、自らの犯した罪の大きさと、フェニックスの力に抵抗できないことを実感し、死を望む。
廃墟に仕掛けられていたビーム砲が発射され、ジーンを直撃。ジーンは死亡する。
サイクロップスは、ジーンが自らを殺すためにビーム砲を作動させたことを悟る。
("
The X-MEN"#137、ページ増大号)
ジーンの葬儀のあと、サイクロップスはX-MENを離脱。
入れ替わりに、キティ・プライドが学園を訪れる。
("
The X-MEN"#138)
その後の経緯
ジーンが50億もの知的生命体の命を奪った罪を背負った以上、ヒーローとして復活させられない、というのがマーベル編集部の方針だった。
当時、大学生だった
カート・ブジーク (後にコミックライターとなる)はジーンの死と復活できないという方針を知ると、ジーンを復活させるストーリーを思いつく。
それは、シャトルの墜落から復活したジーンは、実は、自らをジーン・グレイだと思いこんだフェニックスの化身であり、真のジーンはずっとジャマイカ湾に沈んだシャトルの中で仮死状態になっていた、というものだった。
この案は歳月と紆余曲折を経てコミックライターに伝わっていく。
1985年、X-MENの初代メンバーによって"
X-Factor"の新シリーズが開始されるのに際し、カート・ブジークのアイデアが採用され、ジーン・グレイが復活することになった。
その頃、カート・ブジークはマーベルのフリーランス・アシスタント・エディターとなっていた。
かくして、ジーン・グレイは復活を果たした。
トリビア
このストーリー・アークで、
キティ・プライド、
エマ・フロスト、
ダズラーという将来の柱が見いだされる(キティとエマは同時で、キティをエマが勧誘する)という、後から見るとすごい話だった。
ウルヴァリンがまだ悪漢風で、本屋でペントハウス(ぶっちゃけエロ本)を立ち読みして店長から文句を言われたり、
ヘルファイア・クラブの連中に下水に落とされて怒りまくったり、
ウォッチャーの秘密基地(月のブルーゾーン)に入り込んで、叩き出されるという、後の渋いオヤジと違うという小ネタがある。
ストームが猫目で描かれている
最終更新:2020年03月23日 17:19