キティ・プライド (Katherine Anne "Kitty" Pryde)
概要
キティ・プライドは
X-MENのメンバー。
コードネームは何度か変更しているが、現在はキティ・プライドと名前で呼ばれることの方が多いようだ。さらに呼び名をケイトに変えている。
ユダヤ人の家系であり、祖父はアウシュビッツに収容されていた。白人っぽい名前を通名や職業名として使っていたそれまでのユダヤ人と異なり、大っぴらにユダヤ人を名乗っており、「私はユダヤ系、私はミュータント、でも私は私」というセリフが何回か使われている。
Neoという集団に、生まれた直後に交換されたという伏線もある。
能力
フェージング("Phasing"):体の分子構造を変化させ、壁を通り抜けたり、物体をすり抜けたりできる。
これにより、物理攻撃だけでなく
エネルギーブラストなどの攻撃もほぼ無効化。
自分だけでなく、衣服はもちろん、他者や所持品にも影響させられる。
またこの状況で電子機器を通り抜けると、回路に異常を来すことがある。
頭が良く、学校は飛び級をしている。
コンピューターのスペシャリストであり、航空機などの操縦にも長けている。
その他、日本で忍術を学んでおり、出てきた敵を早速、技を使って倒すなど、そちらの才能もある。
経歴とオリジン
初登場時は13歳。
セレブロによって発見されたミュータント。ちなみに
ダズラーと同時に発見され、X-MENは二手に別れて保護のため奔走した。
この時、キティはダンススクールで酷い頭痛を感じて帰宅。二階の自室にあるベッドで横になって目を閉じると、いつの間にか床をすり抜けて一階のリビングに降りていた。これが初めてのミュータント能力の発現だった。
X-MENが彼女を発見したことは
ヘルファイア・クラブの知るところとなり、二者による争奪戦が始まる(この時、彼女と接触したのが
エマ・フロストであり、実はキティ登場の話がエマの初出である)。
プロフェッサーXがキティの両親に”恵まれし子らの学園"を紹介して入学を勧めていた頃、カフェで
コロッサス、
ウルヴァリン、
ストームの三人がキティと過ごしていると、
エマ・フロスト率いるヘルファイア・クラブの戦闘員が襲撃。
三人の
X-MENは捕獲されてしまい、翌朝、キティの機転によって救出される。
キティの両親は愛娘が朝まで連れ出されたことに激怒するが、フェニックスフォースの暗黒面が目覚めかけていた
ジーン・グレイが
テレパシーで精神を操作し、両親は事件を忘れた。
(
Uncanny X-Men #129〜#131,1980年)
そして『ダークフェニックス・サーガ』と呼ばれる展開を経てジーンが死亡(後に復活)し、
サイクロップスがX-MENを離脱(後に復帰)すると、キティが入れ替わるようにX-MENのメンバーとなった(
Uncanny X-Men #138〜#139)。
X-MENのメンバーとなった早々に、(あり得る可能性のある)未来から、自分の精神が現在の自分に送り込まれる。そして、
ミスティークのチームによるケリー上院議員殺害によりミュータントが強制収容所に送られる未来を変えるために、殺害を防ぐ使命を受ける(「デイズ・オブ・フューチャー・パスト」)。
ジーン・グレイ学園
ブラック・ボルテックス
ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー
地球帰還、X-MENのリーダーに
地球に帰還したキティは
ストームに要請されX-MENの
リーダーを引き継ぐ。
学園はテリジェン・クラウドを避けるためリンボー界に移されていたが、すでにその脅威が去っていたこともあり、キティは「隠れていてはダメだ」と主張。学園をニューヨークのセントラルパークに移した。
ペット/サイドキック
一時期、
ロッキードという手乗りドラゴンを連れていた。火炎を吐くことができ、戦力にはなっていた様子。
実は
ロッキードは宇宙人で、妻子持ちのオッサンだった。
シカゴのバーで働いていたとき、腕に竜の絵(入れ墨?)を描いていた。
恋愛
初登場時で
コロッサスを見た瞬間に気になり出し、やがて恋人となった。
他のキャラクターとも恋愛関係になったことがあるが、コロッサスとの関係が最も深い。
コロッサスと結婚式までこぎ着けたものの、指輪の交換の際に逃げ出してしまい、結局、結婚しないことに決めた。
なお上半身ほぼ裸と海パンで歩き回る
コロッサスには、バイセクシャルの
プロディジーからも熱い視線が注がれていたが、キティが
コロッサスに惚れていることを知ると、
プロディジーはこっそり身を引いた。
コロッサスも
スターロードも
ウィズダムも本名がピーター(ロシア語ではピョートル)であるため、X-MENからはピーター好きと揶揄される。
ついでに子供の頃に飼っていたハムスターの名もピーターだったとバラされる。
ちなみに後述のアルティメット版では
スパイダーマン(ピーター・パーカー)と付き合っていたことも。
一方、女性とも「過剰に親密」であり、
レイチェル、
マジックとの関係はいろいろ疑われていた。また、
X-MENをやめて普通の人間として生きようとシカゴ大学に行ったとき、先にシカゴ大学に来ていた
ニューミュータンツの
カルマ(もちろん女)に口説かれてキス寸前までにいった。
Marauders #12で女の子とのキスシーンが明確に描かれて、バイセクシャルであることが明らかになった。
アルティメット
アルティメイタム(
Ultimatum)事件を経てミュータントへの迫害が激化するとX-MENを離脱。
ピーターの通う高校に転校。ピーターの友人
コングと心を通わせるように。
家族とも離れ、メイおばさんやグウェン、他のヒーローたちといっしょにピーターの家で同居していた時期もあった。
その後、赤いローブを着た謎のヒーローとして活動するようになる。
実写映画
映画では2000年から始まった三部作に登場。全ての作品で違う女優が演じている。
第一作『
X-メン』ではサメラ・ケイが演じ、第二作『
X-MEN2』ではケイティ・スチュワートが演じたが、両作品ともカメオ出演のような扱いでしかなかった。
第三作『
X-MEN:ファイナル ディシジョン』ではエレン・ペイジ好演。正規のX-MENメンバーとなり、
ジャガーノートを倒すなどの活躍を見せた。
トリビア
- 「キティー・プライド」という名前は、マンガ家が絵の勉強をしていたときの教室の級友だった実在の女の子の名前からとっている。
- 1980年代を代表する「デート(デートしたいようなカワイイ子)」だった。
- (公式にはサイドキックがいないとされる)ウルヴァリンのサイドキック的存在だった。
- 当時の反タバコ啓発シーンなのか、キティがウルヴァリンの吸っている葉巻を「一口吸わせて」と吸って、ひどくむせるというのがある。
- シカゴ大学時代、バーでバーテンダーのバイトをしていた。映画「カクテル」を思い起こさせるような、シェーカーを高く投げ上げてキャッチする技などを披露した。本人もカルマと一緒に寝酒にビールを飲んでいる。
- キティー・プライドを主人公にした、アメリカで作られた少女マンガ("X-MEN: Misfits")がある。
- 読者欄では「ボクの考えた、キティのカッコイイコスチューム」というのがあったようだ。
最終更新:2024年06月05日 14:37