DEAD END(後編) ◆ew5bR2RQj.
「がはっ……あぁ……」
身体から日本刀が引き抜かれると、右京の口から夥しい量の血液が溢れる。
続いて傷口から鮮血が吹き出し、糸の切れた人形のように崩れ落ちる身体。
誰もが呆然とする中、右京の身体は壊れた玩具のように痙攣し始めた。
続いて傷口から鮮血が吹き出し、糸の切れた人形のように崩れ落ちる身体。
誰もが呆然とする中、右京の身体は壊れた玩具のように痙攣し始めた。
「ハハハハハハハ! クハハハハハハハハハハハハハハ!」
数秒の静寂が続く中、最初にそれを打ち破ったのは浅倉の笑い声。
目の前で起こった出来事が心底面白いというように、狂ったように笑い続ける。
目の前で起こった出来事が心底面白いというように、狂ったように笑い続ける。
「こいつは傑作だな! ベノスネーカー、食っていいぞ」
浅倉は機嫌を良くしたのか、指示を出す声は微かに弾んでいる。
ベノスネーカーも新たな餌を確保し、意気揚々と地面を移動し始めた。
翠星石やみなみは数分前のこなたの最期を思い出すが、ミラーモンスターの猛進を止めることなどできるわけがない。
多くの者が諦観する中、ベノスネーカーはあっという間に右京の元まで辿り着く。
短い鳴き声を発し、鎌首をもたげる。
そして、いざ眼の前の餌に食い付こうとした瞬間。
ベノスネーカーも新たな餌を確保し、意気揚々と地面を移動し始めた。
翠星石やみなみは数分前のこなたの最期を思い出すが、ミラーモンスターの猛進を止めることなどできるわけがない。
多くの者が諦観する中、ベノスネーカーはあっという間に右京の元まで辿り着く。
短い鳴き声を発し、鎌首をもたげる。
そして、いざ眼の前の餌に食い付こうとした瞬間。
「ウオオオオオォォォォォォッ!」
その長い胴体に、烈火のごとき深紅色の巨大な龍が噛み付いた。
「龍……ということは、あいつか」
またしても行動を妨害されたにも関わらず、浅倉が機嫌を悪化させることはない。
むしろ失くした玩具を数年振りに発見した時のような、感慨深そうな様子で新たな訪問者を見据えていた。
むしろ失くした玩具を数年振りに発見した時のような、感慨深そうな様子で新たな訪問者を見据えていた。
「城戸……」
「浅倉ッ!」
「浅倉ッ!」
「ハァ……ハァ……」
「か、かなみちゃん、どうしてここに!?」
「か、かなみちゃん、どうしてここに!?」
一方で上田とみなみは、真司と一緒に現れたかなみの存在に驚きを隠せずにいた。
彼女は戦力にならないため、警察署に残っているはずだったのである。
彼女は戦力にならないため、警察署に残っているはずだったのである。
「やっぱり……私にも……なにかできないかと思って……」
肩で息をしながら、かなみは今までのことを回想する。
会議室を抜けた彼女は、あの後に真司が眠る仮眠室へと走った。
彼はシャドームーンとの戦闘でずっと眠り続けていたが、心に直接呼び掛ける自身の能力なら覚醒させることができるかもしれないと気付いた。
カードデッキを持つ彼ならば、きっと大きな戦力になるだろう。
制限をかけられたアルター能力の使用は著しく精神力を消耗させたが、それでも彼女は呼び掛けることを続けた。
そのまま数分間が経過すると、真司の瞼がゆっくりと開かれる。
混乱する彼に今までの経緯を説明し、最後に協力を申し込んだ。
怪我人に鞭打つようで忍びなかったが、今の彼女が出来ることはこれしかなかったのだ。
断られるかもしれないと不安を抱いていたが、真司は微笑みながら二つ返事で承諾。
彼女のアルターでこの場を探し当て、彼らはここまで来たのである。
会議室を抜けた彼女は、あの後に真司が眠る仮眠室へと走った。
彼はシャドームーンとの戦闘でずっと眠り続けていたが、心に直接呼び掛ける自身の能力なら覚醒させることができるかもしれないと気付いた。
カードデッキを持つ彼ならば、きっと大きな戦力になるだろう。
制限をかけられたアルター能力の使用は著しく精神力を消耗させたが、それでも彼女は呼び掛けることを続けた。
そのまま数分間が経過すると、真司の瞼がゆっくりと開かれる。
混乱する彼に今までの経緯を説明し、最後に協力を申し込んだ。
怪我人に鞭打つようで忍びなかったが、今の彼女が出来ることはこれしかなかったのだ。
断られるかもしれないと不安を抱いていたが、真司は微笑みながら二つ返事で承諾。
彼女のアルターでこの場を探し当て、彼らはここまで来たのである。
「ッ! 右京さん!?」
血みどろに沈む右京を見下ろし、拳を強く握り締める真司。
そして、血の滴る刀を持ったまま立ち尽くすライダーの方を向く。
そして、血の滴る刀を持ったまま立ち尽くすライダーの方を向く。
「アンタがやったんだな!?」
「ああ」
「ああ」
淡々と何でもないことのように応える彼を見て、真司の怒りは最高潮に達する。
「俺はアンタを絶対に許さない!!」
デッキから一枚のカードを取り出し、左腕のドラグバイザーに素早く装填する。
すると傍に設置されたカーブミラーから、ドラグレッダーの尾を模した剣・ドラグセイバーが降り注いだ。
すると傍に設置されたカーブミラーから、ドラグレッダーの尾を模した剣・ドラグセイバーが降り注いだ。
「翠星石! 右京さんを連れて下がって!」
「は、はいですッ!」
「は、はいですッ!」
翠星石はここは下がるのが最善と判断したのか、重症を負った右京の身体を刺激しないように花弁で持ち上げながら下がる。
「城……戸くん……」
そんな中、右京は血に塗れた唇をゆっくりと開いた。
「絶対に……殺しては……いけません……」
それは彼らが最初に出会った時も右京が語った言葉。
傍にいた翠星石は僅かに顔を顰めたのに、真司も右京も気づかない。
傍にいた翠星石は僅かに顔を顰めたのに、真司も右京も気づかない。
「……分かってます!」
ゆっくりと噛み締めるように間を置き、真司は右京の言葉を何度も反芻させる。
そしてドラグセイバーを構え、二人のライダーが闊歩する戦場へと足を踏み入れた。
そしてドラグセイバーを構え、二人のライダーが闊歩する戦場へと足を踏み入れた。
☆ ☆ ☆
「…………あぁん?」
カズマが目覚めた時、最初に目に飛び込んできたのは青空と太陽だった。
続いて感じたのは、右腕に走る鋭痛。
思わず逆の腕で抑えるが、その手触りから右腕に布が巻かれていることに気付く。
少々無骨ではあったが、しっかりと患部は包み込まれていた。
続いて感じたのは、右腕に走る鋭痛。
思わず逆の腕で抑えるが、その手触りから右腕に布が巻かれていることに気付く。
少々無骨ではあったが、しっかりと患部は包み込まれていた。
「カズマくん、目が醒めたんだね」
頭上から声に驚き、飛び上がるカズマ。
そこには、彼よりも少しばかり年長と思われる精悍な顔をした青年がいた。
そこには、彼よりも少しばかり年長と思われる精悍な顔をした青年がいた。
爽やかに笑いながら自己紹介をする光太郎。
その言葉を聞いている内に、意識を失う前の記憶が少しずつ蘇り始める。
その言葉を聞いている内に、意識を失う前の記憶が少しずつ蘇り始める。
(ソウジロウと戦った後、カメレオンみたいな奴と戦って……)
「かなみッ!」
彼は、自らの本来の目的を思い出した。
「おい、こんなとこでなにやってんだ!? 」
眉間に皺を寄せ、光太郎の胸ぐらを掴むカズマ。
彼の目的は一刻も早くかなみと合流することであり、こんなところで油を売っている時間はない。
呑気に休憩するなど以ての外である。
彼の目的は一刻も早くかなみと合流することであり、こんなところで油を売っている時間はない。
呑気に休憩するなど以ての外である。
「は、離してくれ……ッ!」
光太郎は苦しげに顔を歪めながら、自らの胸倉を掴む腕を引き離そうとする。
カズマは相当力を込めたつもりだったが、不思議なほどあっさりと腕は解かれてしまった。
カズマは相当力を込めたつもりだったが、不思議なほどあっさりと腕は解かれてしまった。
「いいかい、君は倒れたんだよ? 腕からあんな血を流して下手したら死んでいたかもしれない
いくら急いでいたとしても、そんな大怪我を放っておくことはできないよ」
いくら急いでいたとしても、そんな大怪我を放っておくことはできないよ」
光太郎の言い分は最もだ。
カズマの右腕から流れ出る血液の量は夥しく、このまま放置すれば失血死しかねない程だった。
それに光太郎も休憩なしで十二時間以上活動し続けており、疲労や空腹もピークに達してきていた。
急がなければいけないのは事実だが、無理をして倒れては元も子もない。
何処かで休憩を摂る必要があったのだ。
カズマの右腕から流れ出る血液の量は夥しく、このまま放置すれば失血死しかねない程だった。
それに光太郎も休憩なしで十二時間以上活動し続けており、疲労や空腹もピークに達してきていた。
急がなければいけないのは事実だが、無理をして倒れては元も子もない。
何処かで休憩を摂る必要があったのだ。
「クソッ!」
カズマの右腕が淡い光に包まれ、周辺にある地面の一部が粒子へと変換される。
その粒子はカズマの右腕へと集まり、やがて黄金色の手甲・シェルブリットへと変化した。
その粒子はカズマの右腕へと集まり、やがて黄金色の手甲・シェルブリットへと変化した。
「な、なにをする気だカズマくん、君の腕はまだ――――」
「うっせぇ! 俺は一秒でも早くかなみのところに行かなきゃならないんだよ!」
「うっせぇ! 俺は一秒でも早くかなみのところに行かなきゃならないんだよ!」
右拳で地面を叩き上げ、地響きと共にカズマは宙へと舞い上がる。
しばらく飛距離を稼いで落下した後、再び地面を殴って空中を駆ける。
これを繰り返すことが、カズマが持つ最速の移動法だ。
しばらく飛距離を稼いで落下した後、再び地面を殴って空中を駆ける。
これを繰り返すことが、カズマが持つ最速の移動法だ。
「待ってくれ!」
あっという間に離れていくカズマを見て、光太郎も全速力で走り出した。
☆ ☆ ☆
「右京さん……早く止血を!」
「その必要は……あり……ません……」
「その必要は……あり……ません……」
新一の残した最後の傷薬を使おうとするみなみを止めたのは、右京自身だった。
「自分の身体のことは……自分が一番よく分かります……僕は……もう……」
「そんなこと言わないでください!」
「そうだ! 諦めるな! ベストを尽くさないでどうする!」
「そんなこと言わないでください!」
「そうだ! 諦めるな! ベストを尽くさないでどうする!」
上田やかなみが応援の言葉を投げてくるが、右京は血を吐き出しながら首を横に振る。
桐山に刻まれた傷は、右胸を深々と貫通していた。
喋るだけで全身を激痛が苛み、赤黒い靄のような物が意識を侵食し始めるのを感じる。
これが死なのかと、右京は朧気に感じていた。
桐山に刻まれた傷は、右胸を深々と貫通していた。
喋るだけで全身を激痛が苛み、赤黒い靄のような物が意識を侵食し始めるのを感じる。
これが死なのかと、右京は朧気に感じていた。
「一つだけ……伺ってもよろしいでしょうか……?」
右腕を震わせながら上げ、握りしめた拳から人差し指だけを突き立てる。
「僕は……間違っていたのでしょうか……」
右京の問いに、三人は閉口してしまった。
例えどのような人間であろうと、全ての参加者を生きたまま保護する。
現代日本での命の価値はみな等しく、どのような状況であろうとそれは変わらないと思っていた。
だが、その考えは多くの者に否定された。
ここにいる参加者の多くは、別々の世界から収集されている。
同じ日本ですら、まるで別の世界なことも珍しくない。
世界が違えば、常識が違うのは当たり前である。
それでも命の価値と尊厳は不変であり、決して軽んじられていいものではないはずだ。
だから彼は自らの信条に従い、全ての参加者の命を守ろうとした。
例えどのような人間であろうと、全ての参加者を生きたまま保護する。
現代日本での命の価値はみな等しく、どのような状況であろうとそれは変わらないと思っていた。
だが、その考えは多くの者に否定された。
ここにいる参加者の多くは、別々の世界から収集されている。
同じ日本ですら、まるで別の世界なことも珍しくない。
世界が違えば、常識が違うのは当たり前である。
それでも命の価値と尊厳は不変であり、決して軽んじられていいものではないはずだ。
だから彼は自らの信条に従い、全ての参加者の命を守ろうとした。
――――だが、お前はこの殺し合いを掻き回す事は出来ても止める事は出来ない
――――君の正義はいつか暴走する、そして周りの人間たちを滅ぼすだろう
――――君の正義はいつか暴走する、そして周りの人間たちを滅ぼすだろう
だが、結果はこれだった。
もし翠星石が桐山を殺すのを見過ごしたり、デストワイルダーに引き摺られる桐山を助けなければ。
おそらく自分が致命傷を負うことはなかっただろう。
全ての参加者の命を守ろうとして、結果的に自らが命を落とす。
これを以上の皮肉が果たしてあるのだろうか。
もし翠星石が桐山を殺すのを見過ごしたり、デストワイルダーに引き摺られる桐山を助けなければ。
おそらく自分が致命傷を負うことはなかっただろう。
全ての参加者の命を守ろうとして、結果的に自らが命を落とす。
これを以上の皮肉が果たしてあるのだろうか。
「右京」
他の三人が答えあぐねている中、翠星石が溜め息を漏らすように右京の名を呟く。
「翠星石は……お前の考えは正しいと思いますよ」
右京と目線を合わせずに翠星石は答える。
彼女が自らの意見を肯定したのは、彼にとって意外でもあり喜ばしくもあった。
蒼星石の仇を取る千載一遇のチャンスを、右京はこの手で握り潰してしまったのだ。
彼女の立場からすれば、決して許すことはない相手だろう。
彼女が自らの意見を肯定したのは、彼にとって意外でもあり喜ばしくもあった。
蒼星石の仇を取る千載一遇のチャンスを、右京はこの手で握り潰してしまったのだ。
彼女の立場からすれば、決して許すことはない相手だろう。
「命が大切なのは当たり前のことです!」
「そうだ、そんなことは誰だって知っている、今更言うまでもない!」
「そうです……だから死なないでください!」
「そうだ、そんなことは誰だって知っている、今更言うまでもない!」
「そうです……だから死なないでください!」
翠星石の言葉を皮切りに、他の三人も口々に肯定の意を示す。
そう言う彼らの顔を覗き込むが、視界が赤黒い靄に覆われて見えなかった。
そう言う彼らの顔を覗き込むが、視界が赤黒い靄に覆われて見えなかった。
「そう……ですか……」
多くの参加者に否定され、最後は自らの命すら奪った信条。
だが、最後の最後で四人の参加者が賛同してくれた。
自分の命がここで尽きても、この心情だけは彼らの心に生き残る。
それだけでも、右京は自分が間違っていなかったと実感することができた。
だが、最後の最後で四人の参加者が賛同してくれた。
自分の命がここで尽きても、この心情だけは彼らの心に生き残る。
それだけでも、右京は自分が間違っていなかったと実感することができた。
「ありがとう……ござい……ます……」
掠れる声で謝礼の言葉を述べる。
それを最後に右京は力尽き、二度と目覚めることはなかった。
それを最後に右京は力尽き、二度と目覚めることはなかった。
【杉下右京@相棒 死亡】
「右京さん! 右京さん!」
「死ぬな! 君はこんなところで死んでいい人間ではない!」
「死ぬな! 君はこんなところで死んでいい人間ではない!」
事切れた右京の傍で叫び続ける上田、かなみ、みなみの三人。
その少し後方で、翠星石は右京の遺体を憐れむように眺めていた。
その少し後方で、翠星石は右京の遺体を憐れむように眺めていた。
「でも……正しいことばかりがいいとは限らないのですよ……」
誰にも聞こえないように、小さな声で彼女は呟く。
そうして右京の遺体から、三人のライダーが殺し合う戦場へと視線を移す。
やはりと言うべきか、佳境に立たされているのは真司であった。
シャドームーンとの戦闘の傷や疲労が残っているのか、それとも右京が最後に残した言葉が枷になっているのか。
本気で殺そうとしている桐山と浅倉に対し、彼の動きはあまりにも鈍すぎる。
そうして右京の遺体から、三人のライダーが殺し合う戦場へと視線を移す。
やはりと言うべきか、佳境に立たされているのは真司であった。
シャドームーンとの戦闘の傷や疲労が残っているのか、それとも右京が最後に残した言葉が枷になっているのか。
本気で殺そうとしている桐山と浅倉に対し、彼の動きはあまりにも鈍すぎる。
「ッ!」
ドラグレッダーとベノスネーカーの衝突で地響きがなり、翠星石は堪らず尻もちを着いてしまう。
ミラーモンスターの中でも屈指の巨躯を誇る二匹の戦いは、その余波の大きさも尋常ではなかった。
ミラーモンスターの中でも屈指の巨躯を誇る二匹の戦いは、その余波の大きさも尋常ではなかった。
「いたた……ん?」
打った臀部を庇うように立ち上がる翠星石。
そうして立ち上がった直後、彼女の足元に見覚えのある道具が転がってきた。
そうして立ち上がった直後、彼女の足元に見覚えのある道具が転がってきた。
「これは……」
何故これがここに存在するのか分からないが、あっても決して不思議ではない。
一つだけ確かなのは、これが今の戦況を覆す可能性を持つということだ。
ごくり、と生唾を呑み込む。
一つだけ確かなのは、これが今の戦況を覆す可能性を持つということだ。
ごくり、と生唾を呑み込む。
――――絶対に……殺しては……いけません……
右京が死ぬ間際に真司に残した言葉。
自分が致命傷を負ったにも関わらず、未だにこんな事を言う彼に憤怒と憐憫が入り混じった感情を抱いた。
生命が大切など、そんなことは百も承知だ。
だが、それなら蒼星石の命を奪った桐山はどうなる。
右京は法が裁きを下すと言ったが、違う世界にいる相手にどうやって法の裁きを下すのか。
人間でない蒼星石を殺したとして罪に問えるか分からないし、別の参加者に殺されてしまう可能性も十二分にある。
人間が定めた法など穴だらけだ。
なら、翠星石が裁きを下してもいいのではないか。
自分が致命傷を負ったにも関わらず、未だにこんな事を言う彼に憤怒と憐憫が入り混じった感情を抱いた。
生命が大切など、そんなことは百も承知だ。
だが、それなら蒼星石の命を奪った桐山はどうなる。
右京は法が裁きを下すと言ったが、違う世界にいる相手にどうやって法の裁きを下すのか。
人間でない蒼星石を殺したとして罪に問えるか分からないし、別の参加者に殺されてしまう可能性も十二分にある。
人間が定めた法など穴だらけだ。
なら、翠星石が裁きを下してもいいのではないか。
――――ありがとう……ござい……ます……
足元に転がっている物を拾い上げる翠星石。
その胸の内に抱く真意は――――
その胸の内に抱く真意は――――
☆ ☆ ☆
「……ッ!」
それは突然訪れた。
オルタナティブ・ゼロの鎧に包まれた桐山の身体から、細かな粒子が上り始める。
変身が解除される時間を示す合図が、他の二人よりも早く訪れたのだ。
オルタナティブ・ゼロのデッキは、神崎士郎の研究を元に香川英之が作り上げた物である。
龍騎や王蛇を正規品と称すなら、オルタナティブ・ゼロは模造品。
スペックなどは正規の物と遜色なかったが、変身していられる時間だけは僅かに短くなってしまった。
正規品が9分55秒なのに大して、オルタナティブ・ゼロは8分25秒。
長期戦にもつれ込んでしまったため、九十秒の差が戦況に現れてしまったのである。
オルタナティブ・ゼロの鎧に包まれた桐山の身体から、細かな粒子が上り始める。
変身が解除される時間を示す合図が、他の二人よりも早く訪れたのだ。
オルタナティブ・ゼロのデッキは、神崎士郎の研究を元に香川英之が作り上げた物である。
龍騎や王蛇を正規品と称すなら、オルタナティブ・ゼロは模造品。
スペックなどは正規の物と遜色なかったが、変身していられる時間だけは僅かに短くなってしまった。
正規品が9分55秒なのに大して、オルタナティブ・ゼロは8分25秒。
長期戦にもつれ込んでしまったため、九十秒の差が戦況に現れてしまったのである。
――――FINAL VENT――――
功を焦ったのか、桐山はファイナルベントのカードを使用。
正規の物とは違う、女性の声での認証音が響く。
傍に設置されたカーブミラーから勢いよくサイコローグが現れ、その身体を次々とバイクに変形させながら桐山の元に駆けつける。
桐山は縮地を用いて包囲網を掻い潜り、迫ってくるサイコローグの座席に飛び乗る。
正規の物とは違う、女性の声での認証音が響く。
傍に設置されたカーブミラーから勢いよくサイコローグが現れ、その身体を次々とバイクに変形させながら桐山の元に駆けつける。
桐山は縮地を用いて包囲網を掻い潜り、迫ってくるサイコローグの座席に飛び乗る。
――――FREEZE VENT――――
そしていざ攻撃に移ろうとした瞬間、サイコローグは不意に動きを止めた。
「ほう、こいつはなかなか面白いな」
ベノバイザーの先端を地面に刺し、声を弾ませながら浅倉は言う。
先程彼が使用したのは、絶対零度の冷気でミラーモンスターを凍結させるフリーズベント。
デストワイルダーとの契約で新たに入手したカードだ。
先程彼が使用したのは、絶対零度の冷気でミラーモンスターを凍結させるフリーズベント。
デストワイルダーとの契約で新たに入手したカードだ。
「行け! ベノスネーカー!」
同時にドラグレッダーも凍結したため、ベノスネーカーの相手をする者がいなくなる。
指示通りにベノスネーカーが突進する姿を見ながら、浅倉はデッキから更なるカードを取り出した。
指示通りにベノスネーカーが突進する姿を見ながら、浅倉はデッキから更なるカードを取り出した。
――――UNITE VENT――――
ベノスネーカー、エビルダイバー、デストワイルダー。
王蛇と契約した三体のモンスターが集合し、ベノスネーカーを基点に交じり合う。
デストワイルダーのはもがくように腕を振り上げ、その背にベノスネーカーの身体が重なり、さらにその上にエビルダイバーが乗る。
三体の咆哮が三重奏のように轟く中、それぞれのモンスターの融着点は曖昧になっていく。
デストワイルダーの首から上が消滅し、そこから飛び出すように現れるベノスネーカーの首。
同時に臀部に穴が空き、毒々しい模様が刻まれた紫色の尾が生える。
そして融着したエビルダイバーの鰭が四枚に分裂し、さながら鋼鉄の翼のように広がる。
最後にベノスネーカーの頭頂部にデストワイルダーの耳が生え、三体の融合は終わりを告げた。
首と尾がベノスネーカー、背中がエビルダイバー、胴体と頭がデストワイルダー。
それぞれの特徴を残しつつも、何処か歪に交じり合った醜悪な怪物。
虐殺者の異名を司る合成獣・獣帝ジェノサイダー。
デストワイルダーではなくメタルゲラスが本来の素材であるが、これもジェノサイダーの一体である。
王蛇と契約した三体のモンスターが集合し、ベノスネーカーを基点に交じり合う。
デストワイルダーのはもがくように腕を振り上げ、その背にベノスネーカーの身体が重なり、さらにその上にエビルダイバーが乗る。
三体の咆哮が三重奏のように轟く中、それぞれのモンスターの融着点は曖昧になっていく。
デストワイルダーの首から上が消滅し、そこから飛び出すように現れるベノスネーカーの首。
同時に臀部に穴が空き、毒々しい模様が刻まれた紫色の尾が生える。
そして融着したエビルダイバーの鰭が四枚に分裂し、さながら鋼鉄の翼のように広がる。
最後にベノスネーカーの頭頂部にデストワイルダーの耳が生え、三体の融合は終わりを告げた。
首と尾がベノスネーカー、背中がエビルダイバー、胴体と頭がデストワイルダー。
それぞれの特徴を残しつつも、何処か歪に交じり合った醜悪な怪物。
虐殺者の異名を司る合成獣・獣帝ジェノサイダー。
デストワイルダーではなくメタルゲラスが本来の素材であるが、これもジェノサイダーの一体である。
――――FINAL VENT――――
間髪入れず、浅倉はファイナルベントを発動。
ジェノサイダーの腹部に巨大な穴が空き、全てを虚無へと還すブラックホールが発生する。
ジェノサイダーの腹部に巨大な穴が空き、全てを虚無へと還すブラックホールが発生する。
「うおぉ……吸い込まれるぞ!」
ブラックホールの吸引力は凄まじく、遠くに離れている上田たちも人事では済まされない。
傍にある外壁にしがみつくことで凌いだが、上田の声が無ければいつかは吸い込まれていただろう。
浅倉のデイパックから散乱した支給品が、次々とジェノサイダーの腹部に吸い込まれていく。
この中に放り込まれたら、例えライダーといえど二度と戻ってくることはできない。
仮面ライダー王蛇が有する正真正銘の最終奥義だ。
傍にある外壁にしがみつくことで凌いだが、上田の声が無ければいつかは吸い込まれていただろう。
浅倉のデイパックから散乱した支給品が、次々とジェノサイダーの腹部に吸い込まれていく。
この中に放り込まれたら、例えライダーといえど二度と戻ってくることはできない。
仮面ライダー王蛇が有する正真正銘の最終奥義だ。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
勢いよく助走をつけ、錐揉み回転の飛び蹴りを繰り出す浅倉。
その双眼が見据えているのは、ジェノサイダーと自身の対角線上にいる真司。
今までのダメージが重なり、真司は蹲ることしかできない。
その双眼が見据えているのは、ジェノサイダーと自身の対角線上にいる真司。
今までのダメージが重なり、真司は蹲ることしかできない。
「死ねェッ!」
飛び蹴りは命中し、真司は空中に放り投げられる。
必死に空中でもがき続ける真司だが、ブラックホールはすぐ傍に迫ってきていた。
浅倉の狂った笑いが場を支配する中、真司の最期を想像し傍観者たちは目を背ける。
そして、ついに真司の身体が吸い込まれようとする瞬間だった。
必死に空中でもがき続ける真司だが、ブラックホールはすぐ傍に迫ってきていた。
浅倉の狂った笑いが場を支配する中、真司の最期を想像し傍観者たちは目を背ける。
そして、ついに真司の身体が吸い込まれようとする瞬間だった。
「なにッ!?」
地面から幾本もの巨大な植物が生え、ジェノサイダーの身体の覆い尽くしたのは。
「なんとか……間に合ったです……」
肩で息をしながら現れたのは翠星石。
その右手には、美しい色をした金色の如雨露が握られている。
その右手には、美しい色をした金色の如雨露が握られている。
「はぁ……はぁ……助かったよ」
「全く……カッコよく駆けつけたなら、最後までしゃんとするです!」
「全く……カッコよく駆けつけたなら、最後までしゃんとするです!」
辛うじて浅倉の蹴りから逃れた真司は、はにかみながら謝礼を述べる。
植物に受け止められていたため、彼はすぐに復帰できる程度の体力は残していた。
彼女が所持している如雨露は、元々は浅倉のデイパックに収納されていた一品。
デストワイルダーに引き裂かれたことで、中にある品が散らばったため彼女の手元に戻ってきた。
庭師である彼女のみが扱うことができ、植物を操る力を持つ庭師の如雨露だ。
植物に受け止められていたため、彼はすぐに復帰できる程度の体力は残していた。
彼女が所持している如雨露は、元々は浅倉のデイパックに収納されていた一品。
デストワイルダーに引き裂かれたことで、中にある品が散らばったため彼女の手元に戻ってきた。
庭師である彼女のみが扱うことができ、植物を操る力を持つ庭師の如雨露だ。
「何度も何度も邪魔しやがって……イライラさせやがる、どうして俺に気持ちよく戦わせねぇんだ!」
鬱憤が溜まり過ぎたのか、浅倉は地団駄を踏み始める。
だが、その身体からは既に粒子が上がりつつあった。
既に桐山の変身は解除され、戦況は確実に翠星石や真司の方に傾いている。
だが、その身体からは既に粒子が上がりつつあった。
既に桐山の変身は解除され、戦況は確実に翠星石や真司の方に傾いている。
「これは……!」
地面が震える音が響く。
真司や翠星石に聞き覚えはなかったが、上田やかなみはどうやら違うようだ。
顔をぱっと明るくさせ、音源である北に顔を向けている。
真司や翠星石に聞き覚えはなかったが、上田やかなみはどうやら違うようだ。
顔をぱっと明るくさせ、音源である北に顔を向けている。
「カズく――――――――――――――――ん!!」
「かなみいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!」
「かなみいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!」
互いの名前を叫び合う二人。
現れた男――――カズマは右腕のシェルブリットを乱暴に叩きつけ、終焉を迎えようとしている戦場に駆けつけた。
現れた男――――カズマは右腕のシェルブリットを乱暴に叩きつけ、終焉を迎えようとしている戦場に駆けつけた。
「光太郎さん!」
「光太郎くん!」
「光太郎くん!」
みなみと上田の声が重なる。
カズマと共に現れたのは、主催者に立ち向かう者の中でもトップクラスの力を持つ光太郎。
傍にいればこれほど頼り甲斐のある者はいないだろう。
カズマと共に現れたのは、主催者に立ち向かう者の中でもトップクラスの力を持つ光太郎。
傍にいればこれほど頼り甲斐のある者はいないだろう。
「カズくん! カズくん!」
カズマに到着に涙を流し、彼のもとに駆け寄ろうとするかなみ。
上田やみなみは援軍の到着に歓喜し、状況を不利と判断した浅倉は逃げ出そうとする。
真司や翠星石は顔見知りではなかったが、かなみの反応から味方と判断した。
多くの犠牲を出してしまったが、これで二人の悪人を取り押さえることができるだろう。
翠星石はそんな事を考えるが、桐山の顔を見た瞬間に悪寒が走った。
これだけ圧倒的不利であるにも関わらず、彼の顔には一切の動揺が見られない。
最初に出会った時と同様、氷のような無表情を貼り付けているのだ。
上田やみなみは援軍の到着に歓喜し、状況を不利と判断した浅倉は逃げ出そうとする。
真司や翠星石は顔見知りではなかったが、かなみの反応から味方と判断した。
多くの犠牲を出してしまったが、これで二人の悪人を取り押さえることができるだろう。
翠星石はそんな事を考えるが、桐山の顔を見た瞬間に悪寒が走った。
これだけ圧倒的不利であるにも関わらず、彼の顔には一切の動揺が見られない。
最初に出会った時と同様、氷のような無表情を貼り付けているのだ。
「そこにいる――――」
桐山の口が開かれる。
無表情だったはずの顔が、ほんの少しだけ笑ったような気がした。
無表情だったはずの顔が、ほんの少しだけ笑ったような気がした。
「そこにいる赤と紫のライダーが敵だ」
ぽかんと口を開ける翠星石。
桐山の放った言葉が、彼女の理解を越えていたのだ。
赤と紫のライダーが、龍騎と王蛇のことを指しているのは分かる。
王蛇はともかく、龍騎はこちらの味方だ。
こんな見え透いた嘘を吐いて、一体何になるというのだろうか。
誰も信じるわけが――――
桐山の放った言葉が、彼女の理解を越えていたのだ。
赤と紫のライダーが、龍騎と王蛇のことを指しているのは分かる。
王蛇はともかく、龍騎はこちらの味方だ。
こんな見え透いた嘘を吐いて、一体何になるというのだろうか。
誰も信じるわけが――――
――――カズマくんは嘘は吐くようには見えないかな……
――――違う、カズマはあいつにとどめを刺さなかった
――――違う、カズマはあいつにとどめを刺さなかった
悪寒が、全身に広がる。
蒼星石と桐山の話が正しければ、彼らは僅かな時間だがカズマと行動を共にしている。
そして桐山が本性を表したのはほんの十分前の話。
つまりだ。
蒼星石と桐山の話が正しければ、彼らは僅かな時間だがカズマと行動を共にしている。
そして桐山が本性を表したのはほんの十分前の話。
つまりだ。
、 、 、 、 、 、 、 、 、、、 、
カズマは桐山和雄を仲間だと思っている。
カズマは桐山和雄を仲間だと思っている。
「そいつの言ってることは嘘ですうううッ!!!!」
悲鳴のように大声で翠星石は叫ぶ。
真司や浅倉に襲いかかろうとしていた二人は、一斉に足を止める。
真司や浅倉に襲いかかろうとしていた二人は、一斉に足を止める。
「え……?」
だが、全てが遅かった。
腰を落として左手を刀の柄に添え、右脚と右手を前に出す桐山。
その体勢のまま一瞬で加速し、前に出ていたかなみの傍へと接近。
そして、鞘から日本刀を引き抜き。
腰を落として左手を刀の柄に添え、右脚と右手を前に出す桐山。
その体勢のまま一瞬で加速し、前に出ていたかなみの傍へと接近。
そして、鞘から日本刀を引き抜き。
首を、切り裂いた。
「なんだ、これ」
首から鮮血を吹き出しながら、かなみの身体はぐしゃっと崩れ落ちる。
桐山は最後までそれを見ることなく、瞬く間に逃げ去っていく。
浅倉もいつの間にか居なくなっていて、ジェノサイダーの姿もそこにはない。
桐山は最後までそれを見ることなく、瞬く間に逃げ去っていく。
浅倉もいつの間にか居なくなっていて、ジェノサイダーの姿もそこにはない。
「かなみいいいいいいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!!!」
全ての敵が居なくなった戦場で、カズマの絶叫が空しく響いた。
【由詑かなみ@スクライド 死亡】
☆ ☆ ☆
「何があったのか……教えていただけますか」
戻ってきた六人を見て、Lは神妙な表情を浮かべた。
まず真っ先に目が向いたのは、カズマと光太郎に抱かれた二つの遺体。
カズマがかなみを、光太郎が右京を持っている。
帰ってきたメンバーが、最初に出ていったメンバーと大分違っていることにもすぐ気付いた。
まず真っ先に目が向いたのは、カズマと光太郎に抱かれた二つの遺体。
カズマがかなみを、光太郎が右京を持っている。
帰ってきたメンバーが、最初に出ていったメンバーと大分違っていることにもすぐ気付いた。
「何があったのか、じゃねぇだろ」
刃物のように目を尖らせるカズマ。
普段の彼だったら殴っていただろうが、かなみの遺体で塞がっているため手を出すことができない。
だが思わず目を逸らしたくなるほどに歪んだ表情が、彼の怒りの強さを物語っていた。
普段の彼だったら殴っていただろうが、かなみの遺体で塞がっているため手を出すことができない。
だが思わず目を逸らしたくなるほどに歪んだ表情が、彼の怒りの強さを物語っていた。
「どうしてかなみを行かせた!? 怪我してただろうが! なんで止めなかったんだよ!」
「…………」
「黙ってないで何か言えよッ!」
「…………」
「黙ってないで何か言えよッ!」
今にも食って掛かりそうな状態だが、それでもかなみの遺体が彼の腕から離れることはない。
遺体の目の下には一筋の血の痕があり、まるで彼女が血の涙を流しているように見えた。
遺体の目の下には一筋の血の痕があり、まるで彼女が血の涙を流しているように見えた。
「……ッ!」
パシン、と乾いた音が響く。
目の前で起きた出来事を見て、真司と上田は驚愕する。
ただ、光太郎だけがとても悔しそうに握り拳を震わせていた。
目の前で起きた出来事を見て、真司と上田は驚愕する。
ただ、光太郎だけがとても悔しそうに握り拳を震わせていた。
「なんで……なんで貴方はそんな顔ができるんですか……」
みなみの手の平が、Lの頬を打ち抜いていた。
「人が死んだんですよ……蒼星石さんも……右京さんも……かなみちゃんも……泉先輩も!
なのに、なんで貴方はそんな平気そうな顔ができるんですか?」
なのに、なんで貴方はそんな平気そうな顔ができるんですか?」
それは数時間前――――第一回目の放送直後の出来事を再生しているようだった。
嗚咽を漏らしながら、Lを言葉の限りに罵倒するみなみ。
それでも収まらず拳を出そうとするが、光太郎の代わりに真司がそれを抑える。
叫び声を上げながら抵抗する彼女の姿は、どうしようもない程に痛々しい。
あの時の右京のように、彼女を諭す者はいなかった。
嗚咽を漏らしながら、Lを言葉の限りに罵倒するみなみ。
それでも収まらず拳を出そうとするが、光太郎の代わりに真司がそれを抑える。
叫び声を上げながら抵抗する彼女の姿は、どうしようもない程に痛々しい。
あの時の右京のように、彼女を諭す者はいなかった。
「少しは人の気持ちを考えやがれです、お前には付いてけないですよ」
やがて叫び疲れたみなみが、項垂れるように抵抗するのを止めた頃。
心底呆れたといった様子で翠星石は呟き、Lの横を通って警察署の奥へと進んでいく。
心底呆れたといった様子で翠星石は呟き、Lの横を通って警察署の奥へと進んでいく。
「同感だね」
彼女を追うように、カズマも後に続く。
「何処に行くつもりだ?」
「こういうところには霊安室ってのがあるんだろ、そこにかなみを置いていく」
「こういうところには霊安室ってのがあるんだろ、そこにかなみを置いていく」
光太郎の質問に背を向けたまま答えるカズマ。
そのまま光太郎が二の句を告げる前に、彼は足早に奥へと立ち去ってしまう。
それを皮切りに、みなみ、上田、真司もLの横を通り過ぎていった。
そのまま光太郎が二の句を告げる前に、彼は足早に奥へと立ち去ってしまう。
それを皮切りに、みなみ、上田、真司もLの横を通り過ぎていった。
「……Lさん!」
最後に残った光太郎は、下唇を噛み締めながらLを見る。
喉まで出掛かった言葉を必死に呑み込もうとしているような、そんな表情だった。
喉まで出掛かった言葉を必死に呑み込もうとしているような、そんな表情だった。
「憎まれ役は馴れてます、光太郎くんも皆さんの元に行ってあげてください」
「でも、それじゃあ!」
「少し……一人にさせてください」
「でも、それじゃあ!」
「少し……一人にさせてください」
懇願するようなLの言葉に、思わず光太郎は黙り込んでしまった。
「……すいません」
最後にそう言い残し、光太郎は身体を翻す。
そうしてLの横を通って、ゆっくりと去っていく。
大きかったはずのその背中は丸まっていて、まるで子供の背中のように小さく見えた。
そうしてLの横を通って、ゆっくりと去っていく。
大きかったはずのその背中は丸まっていて、まるで子供の背中のように小さく見えた。
「……」
その背中が遠くなっていく様を、Lは無言のまま見続ける。
時折はみ出るように見える右京の顔は、まるで眠っているように穏やかなものだ。
しかし、彼は眠っているのではない。
そこにあるのはただの抜け殻で、右京の魂はもう何処にも無い。
この地で最初に出会った相棒は、もう死んでしまったのだ。
時折はみ出るように見える右京の顔は、まるで眠っているように穏やかなものだ。
しかし、彼は眠っているのではない。
そこにあるのはただの抜け殻で、右京の魂はもう何処にも無い。
この地で最初に出会った相棒は、もう死んでしまったのだ。
(何故……)
背中が見えなくなり、Lは握り拳を壁に叩きつけた。
(何故……私は行かせてしまったんだ……)
一般人である右京やかなみを戦場に送り込んでしまった責任。
本気で止めようと思えば止められたのに、自分はその義務を放棄した。
頭脳労働を担当しておきながらこの醜態。
招かれてしまった最悪の結果に、彼は深い自責の念に囚われていた。
本気で止めようと思えば止められたのに、自分はその義務を放棄した。
頭脳労働を担当しておきながらこの醜態。
招かれてしまった最悪の結果に、彼は深い自責の念に囚われていた。
(私は……私は……)
ここに、誰も把握していない一つの事実があった。
かなみのアルター能力・ハート・トゥ・ハートは、他人の深層心理にアクセスする能力である。
非常に幅広い活用方法が存在し、その一つに使用者の感情や思考を他者に伝達する力があった。
あの時、彼女がLの制止を振り切って会議室の扉を開けた時。
無意識下でアルター能力が発動し、かなみはLの深層心理に訴えかけていたのだ。
かなみのアルター能力・ハート・トゥ・ハートは、他人の深層心理にアクセスする能力である。
非常に幅広い活用方法が存在し、その一つに使用者の感情や思考を他者に伝達する力があった。
あの時、彼女がLの制止を振り切って会議室の扉を開けた時。
無意識下でアルター能力が発動し、かなみはLの深層心理に訴えかけていたのだ。
”私にも何か出来ることをさせてください”と。
(何故……私は……)
だが、そんな事を知らないLは自身を苛み続ける。
未来永劫、永遠に。
未来永劫、永遠に。
【一日目 午後/H-9 警察署ロビー】
【L@デスノート(漫画)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス
おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に、角砂糖@デスノート、確認済み支給品0~2
[状態]健康
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。
2:大量の死者を出してしまったことに対する深い罪悪感。
※本編死亡後からの参戦です。
【L@デスノート(漫画)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス
おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に、角砂糖@デスノート、確認済み支給品0~2
[状態]健康
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。
2:大量の死者を出してしまったことに対する深い罪悪感。
※本編死亡後からの参戦です。
☆ ☆ ☆
霊安室のベッドには、三体の遺体が並べられていた。
蒼星石、杉下右京、由詑かなみ。
数十分前まで動いていた彼らが再び動き出すことは、もう二度とない。
日常の世界で最も尊かった物が、今はこうもあっさり失われていく。
みなみには、それが堪らなく恐ろしいことに感じられた。
蒼星石、杉下右京、由詑かなみ。
数十分前まで動いていた彼らが再び動き出すことは、もう二度とない。
日常の世界で最も尊かった物が、今はこうもあっさり失われていく。
みなみには、それが堪らなく恐ろしいことに感じられた。
「これはこうやるのだ」
「悪ぃな、オッサン」
「いや、なに……その……私がもう少ししっかりしていればかなみ君は……」
「……アンタのせいじゃねーよ」
「悪ぃな、オッサン」
「いや、なに……その……私がもう少ししっかりしていればかなみ君は……」
「……アンタのせいじゃねーよ」
上田に手順を教わりながら、かなみの遺体に線香を添えるカズマ。
Lに食って掛かった時とは違い、地を震わす程の怒りはすっかり鳴りを潜めている。
その姿は、親に叱られて拗ねている子供のようだ。
本当は彼も分かっているのだろう、
かなみが死んだのは上田のせいでも、Lのせいでも、ここにいる誰が悪いというわけではない。
直接手を下した桐山か、あるいは彼女を殺し合いに巻き込んだV.V.か。
真に憎むべきは彼らであって、先程のLに対する言動や行為はただの八つ当たり。
振り上げた拳の下ろし場所が分からず、あんな暴挙に出てしまったのだ。
そんなことはカズマも、翠星石も、そしてみなみ自身も分かっていた。
Lに食って掛かった時とは違い、地を震わす程の怒りはすっかり鳴りを潜めている。
その姿は、親に叱られて拗ねている子供のようだ。
本当は彼も分かっているのだろう、
かなみが死んだのは上田のせいでも、Lのせいでも、ここにいる誰が悪いというわけではない。
直接手を下した桐山か、あるいは彼女を殺し合いに巻き込んだV.V.か。
真に憎むべきは彼らであって、先程のLに対する言動や行為はただの八つ当たり。
振り上げた拳の下ろし場所が分からず、あんな暴挙に出てしまったのだ。
そんなことはカズマも、翠星石も、そしてみなみ自身も分かっていた。
「……」
線香の特徴的な匂いがみなみの鼻をくすぐる。
ふと前を見ると、既に三人の遺体の傍の鉢に線香が設置され終えていた。
ふと前を見ると、既に三人の遺体の傍の鉢に線香が設置され終えていた。
「黙祷を……しよう」
上田の言葉を合図に、霊安室にいた六人は手を合わせる。
そして、目を瞑った。
そして、目を瞑った。
「……」
視界が黒に染まる。
そのせいか、線香の匂いがより深く感じられた。
死を連想させる嫌な匂いだと、見えないように眉を顰めるみなみ。
死亡した三人を弔う気持ちはあったが、彼らに対する嫉妬心が心の片隅に存在するのも否定できなかった。
彼らはきちんと弔われたのにも関わらず、こなたは遺体すら残らない。
黙祷をしているが、彼女の事を思っている者は果たして居るのだろうか。
語った言葉が事実なら、彼女はかがみを殺しているのだろう。
さらにデイパックの中からは、何者かの背骨と眼球も発見された。
彼女は誤魔化していたが、殺人に手を染めていたのは否定できない事実だろう。
それでも泉こなたという人間は岩崎みなみにとって大切な人であることに変わりなかった。
そのせいか、線香の匂いがより深く感じられた。
死を連想させる嫌な匂いだと、見えないように眉を顰めるみなみ。
死亡した三人を弔う気持ちはあったが、彼らに対する嫉妬心が心の片隅に存在するのも否定できなかった。
彼らはきちんと弔われたのにも関わらず、こなたは遺体すら残らない。
黙祷をしているが、彼女の事を思っている者は果たして居るのだろうか。
語った言葉が事実なら、彼女はかがみを殺しているのだろう。
さらにデイパックの中からは、何者かの背骨と眼球も発見された。
彼女は誤魔化していたが、殺人に手を染めていたのは否定できない事実だろう。
それでも泉こなたという人間は岩崎みなみにとって大切な人であることに変わりなかった。
――――ゆーちゃんがこのまま死んじゃったままでいいの!? ねぇ!?
ゆたかも死んで、かがみも死んで、みゆきも死んで、こなたも死んだ。
もしここから脱出できたとしても、元通りの日常が戻ってくるわけではない。
全てを取り戻すには、それこそこなたが言っていたようなリセットボタンが必要になるだろう。
もしここから脱出できたとしても、元通りの日常が戻ってくるわけではない。
全てを取り戻すには、それこそこなたが言っていたようなリセットボタンが必要になるだろう。
――――んーそうだね、何か願いも叶えてあげるよ。
死者への鎮魂を祈りながら、彼女が選ぶ道は――――
☆ ☆ ☆
こうして、一つの言葉から始まった惨劇は幕を下ろす。
四人もの命を奪い、多くの者の心に癒えない傷を刻んだ。
探偵や改造人間は自らの無力を苛み、人形やアルター使いは復讐心に身を染める。
しかし、これは終わりではない。
今回は生き残った彼らも、次に命があるかは分からない。
最後の一人が残るまで、全ての物語は通過点に過ぎないのだ。
四人もの命を奪い、多くの者の心に癒えない傷を刻んだ。
探偵や改造人間は自らの無力を苛み、人形やアルター使いは復讐心に身を染める。
しかし、これは終わりではない。
今回は生き残った彼らも、次に命があるかは分からない。
最後の一人が残るまで、全ての物語は通過点に過ぎないのだ。
彼らの物語は、まだまだ続く。
【一日目 午後/H-9 警察署霊安室】
【翠星石@ローゼンメイデン(アニメ)】
[装備]庭師の如雨露@ローゼンメイデン、真紅と蒼星石のローザミスティカ@ローゼンメイデン
[支給品]支給品一式(朝食分を消費)、真紅のステッキ@ローゼンメイデン、情報が記されたメモ、確認済支給品(0~1)
[状態]疲労(中)
[思考・行動]
1:殺し合いから脱出。
2:真紅が最後に護り抜いた人間に会い、彼女の遺志を聞く。
3:水銀燈を含む危険人物を警戒。
4:桐山に対する強い復讐心。
[備考]
※スイドリームが居ない事を疑問に思っています。
※真紅のローザミスティカを取り込んだことで、薔薇の花弁を繰り出す能力を会得しました。
【翠星石@ローゼンメイデン(アニメ)】
[装備]庭師の如雨露@ローゼンメイデン、真紅と蒼星石のローザミスティカ@ローゼンメイデン
[支給品]支給品一式(朝食分を消費)、真紅のステッキ@ローゼンメイデン、情報が記されたメモ、確認済支給品(0~1)
[状態]疲労(中)
[思考・行動]
1:殺し合いから脱出。
2:真紅が最後に護り抜いた人間に会い、彼女の遺志を聞く。
3:水銀燈を含む危険人物を警戒。
4:桐山に対する強い復讐心。
[備考]
※スイドリームが居ない事を疑問に思っています。
※真紅のローザミスティカを取り込んだことで、薔薇の花弁を繰り出す能力を会得しました。
【城戸真司@仮面ライダー龍騎(実写)】
[装備]無し
[所持品]支給品一式×3(朝食分を消費)、龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎(一時間変身不可)、確認済み支給品(0~3) 、劉鳳の不明支給品(1~3)
[状態]ダメージ(中)、疲労(大)
[思考・行動]
1:右京の言葉に強い共感。
2:やっぱり戦いを止めたい。
3:劉鳳を殺してしまったことに対する深い罪悪感。
4:翠星石のことは守り抜きたい。
5:シャナを倒し、彼女の罪をわからせる。
※絶影を会得しました、使用条件などは後の書き手の方にお任せします。
[装備]無し
[所持品]支給品一式×3(朝食分を消費)、龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎(一時間変身不可)、確認済み支給品(0~3) 、劉鳳の不明支給品(1~3)
[状態]ダメージ(中)、疲労(大)
[思考・行動]
1:右京の言葉に強い共感。
2:やっぱり戦いを止めたい。
3:劉鳳を殺してしまったことに対する深い罪悪感。
4:翠星石のことは守り抜きたい。
5:シャナを倒し、彼女の罪をわからせる。
※絶影を会得しました、使用条件などは後の書き手の方にお任せします。
【岩崎みなみ@らき☆すた(漫画)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、君島の車@スクライド、情報が記されたメモ
[状態]健康、疲労(小)深い悲しみ
[思考・行動]
1:……
2:友人たちの仇を取りたい、その為の力が欲しい。
3:Lに対する強い嫉妬。
4:V.V.とこなたの言葉が気になる。
5:つかさに会いたい。
[装備]無し
[支給品]支給品一式、君島の車@スクライド、情報が記されたメモ
[状態]健康、疲労(小)深い悲しみ
[思考・行動]
1:……
2:友人たちの仇を取りたい、その為の力が欲しい。
3:Lに対する強い嫉妬。
4:V.V.とこなたの言葉が気になる。
5:つかさに会いたい。
【上田次郎@TRICK(実写)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式×3(水を一本紛失)、富竹のポラロイド@ひぐらしのなく頃に、デスノート(偽物)@DEATH NOTE
ベレッタM92F(10/15)@バトルロワイアル(小説)予備マガジン3本(45発)、雛見沢症候群治療薬C120@ひぐらしのなく頃に、
情報が記されたメモ、発信機の受信機@DEATH NOTE、不明支給品0~1
[状態]額部に軽い裂傷(処置済み)、全身打撲 、疲労(中)
[思考・行動]
1:これからどうするか……
※龍騎のライダーバトルについてだいたい知りました。
カードデッキが殺し合いの道具であったことについても知りましたが、構造などに興味はあるかもしれません。
※東條が一度死んだことを信用していません。
[装備]無し
[支給品]支給品一式×3(水を一本紛失)、富竹のポラロイド@ひぐらしのなく頃に、デスノート(偽物)@DEATH NOTE
ベレッタM92F(10/15)@バトルロワイアル(小説)予備マガジン3本(45発)、雛見沢症候群治療薬C120@ひぐらしのなく頃に、
情報が記されたメモ、発信機の受信機@DEATH NOTE、不明支給品0~1
[状態]額部に軽い裂傷(処置済み)、全身打撲 、疲労(中)
[思考・行動]
1:これからどうするか……
※龍騎のライダーバトルについてだいたい知りました。
カードデッキが殺し合いの道具であったことについても知りましたが、構造などに興味はあるかもしれません。
※東條が一度死んだことを信用していません。
【カズマ@スクライド(アニメ)】
[装備]暗視ゴーグル
[支給品]支給品一式、タバサの杖@ゼロの使い魔、おはぎ@ひぐらしのなく頃に、Lのメモ
[状態]疲労(大)、ダメージ(大)、右腕、背中に裂傷(処置済み)
[思考・行動]
1:桐山に対する強い復讐心。
[備考]
※Lのメモには右京、みなみの知り合いの名前と簡単な特徴が書いてあります。夜神月について記述された部分は破られました。
※蒼星石とはほとんど情報を交換していません。
[装備]暗視ゴーグル
[支給品]支給品一式、タバサの杖@ゼロの使い魔、おはぎ@ひぐらしのなく頃に、Lのメモ
[状態]疲労(大)、ダメージ(大)、右腕、背中に裂傷(処置済み)
[思考・行動]
1:桐山に対する強い復讐心。
[備考]
※Lのメモには右京、みなみの知り合いの名前と簡単な特徴が書いてあります。夜神月について記述された部分は破られました。
※蒼星石とはほとんど情報を交換していません。
【南光太郎@仮面ライダーBLACK(実写)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、炎の杖@ヴィオラートのアトリエ、包帯×5@現実、高荷恵の傷薬@るろうに剣心
[状態]疲労(小)
[思考・行動]
1:この殺し合いを潰し、主催の野望を阻止する。
2:主催とゴルゴムがつながっていないか確かめる。
3:信彦(シャドームーン)とは出来れば闘いたくない……。
4:自らの無力さへの強い怒り。
※みなみを秋月杏子と重ねています。
※本編五十話、採石場に移動直前からの参戦となります。
[装備]無し
[支給品]支給品一式、炎の杖@ヴィオラートのアトリエ、包帯×5@現実、高荷恵の傷薬@るろうに剣心
[状態]疲労(小)
[思考・行動]
1:この殺し合いを潰し、主催の野望を阻止する。
2:主催とゴルゴムがつながっていないか確かめる。
3:信彦(シャドームーン)とは出来れば闘いたくない……。
4:自らの無力さへの強い怒り。
※みなみを秋月杏子と重ねています。
※本編五十話、採石場に移動直前からの参戦となります。
※以下のアイテムが回収されました。
- 浅倉のデイパックから散乱した確認済み支給品1~3
- 瑞穂のデイパック(支給品一式、シアン化カリウム@バトルロワイアル、不明支給品0~1)
- かなみのデイパック(支給品一式、不明支給品0~1)
- 右京のデイパック(支給品一式×2(水と食事を一つずつ消費)、S&W M10(0/6)、S&W M10の弾薬(24/24)@バトル・ロワイアル、首輪(魅音)
ゼロの剣@コードギアス、女神の剣@ヴィオラートのアトリエ、拡声器@現実、イングラムM10(0/32)@バトルロワイアル、傷薬×1@真・女神転生if...
※警察署で六人(L、上田、かなみ、翠星石、みなみ、桐山)で情報交換を行い、以下の事柄に関する情報を入手しました。
また、情報を記したメモにはこれらの情報が全て記されています。
1:浅倉威、水銀燈、後藤、田村玲子、シャナ、シャドームーン、夜神月、竜宮レナ、騎士服の男(スザク)、メイド服の女(咲世子)が危険人物であること。
2:それぞれのロワ内での大まかな動向、及び元からの知り合いに関する情報
3:寄生生物、ローゼンメイデン、カードデッキ、アルター能力についての情報。
4:Dー7で起こった爆発の主犯が北岡秀一であること。
※浅倉のデイパックから散乱した物に関しては、ジェノサイダーの腹部に吸い込まれて消滅した可能性があります。
また、情報を記したメモにはこれらの情報が全て記されています。
1:浅倉威、水銀燈、後藤、田村玲子、シャナ、シャドームーン、夜神月、竜宮レナ、騎士服の男(スザク)、メイド服の女(咲世子)が危険人物であること。
2:それぞれのロワ内での大まかな動向、及び元からの知り合いに関する情報
3:寄生生物、ローゼンメイデン、カードデッキ、アルター能力についての情報。
4:Dー7で起こった爆発の主犯が北岡秀一であること。
※浅倉のデイパックから散乱した物に関しては、ジェノサイダーの腹部に吸い込まれて消滅した可能性があります。
【一日目 午後/G-9】
【桐山和雄@バトルロワイアル】
[装備]防弾チョッキ@バトルロワイアル、コルトパイソン(5/6)@バトルロワイアル、夢想正宗@真・女神転生if...
[所持品]支給品一式×2、コルトパイソンの弾薬(22/24)、情報を記したメモ、オルタナティブゼロのデッキ@仮面ライダー龍騎(二時間変身不可)
[状態]疲労(中)、ダメージ(中)、右上腕に刺し傷
[思考・行動]
1:遭遇した参加者から情報を聞き出した後、利用出来るなら利用、出来ないなら殺害する。
2:水銀燈、浅倉、カズマ、光太郎、騎士服の男(スザク)、警察署で出会った面子は次に出会えば殺す。
[備考]
※ゾルダの正体を北岡という人物だと思っています。
※縮地、天剣を会得しました。(縮地が全力のものかどうかは次の書き手さんにお任せします)
【桐山和雄@バトルロワイアル】
[装備]防弾チョッキ@バトルロワイアル、コルトパイソン(5/6)@バトルロワイアル、夢想正宗@真・女神転生if...
[所持品]支給品一式×2、コルトパイソンの弾薬(22/24)、情報を記したメモ、オルタナティブゼロのデッキ@仮面ライダー龍騎(二時間変身不可)
[状態]疲労(中)、ダメージ(中)、右上腕に刺し傷
[思考・行動]
1:遭遇した参加者から情報を聞き出した後、利用出来るなら利用、出来ないなら殺害する。
2:水銀燈、浅倉、カズマ、光太郎、騎士服の男(スザク)、警察署で出会った面子は次に出会えば殺す。
[備考]
※ゾルダの正体を北岡という人物だと思っています。
※縮地、天剣を会得しました。(縮地が全力のものかどうかは次の書き手さんにお任せします)
【浅倉威@仮面ライダー龍騎】
[装備]FNブローニング・ハイパワー@現実(12/13)
[所持品]支給品一式×2(水とランタンを一つずつ消費)、王蛇のデッキ@仮面ライダー龍騎(二時間変身不可)
贄殿遮那@灼眼のシャナ、発信機@DEATH NOTE、ルイズの眼球、背骨(一個ずつ)、CONTRACTのカード@仮面ライダー龍騎×1、未確認支給品0~2
[状態]疲労(中)、イライラ(大)、全身打撲
[思考・行動]
0:北岡を探す。
1:北岡秀一を殺す。
2:五ェ門、茶髪の男(カズマ)、学生服の男(桐山)、金髪の男(レイ)を後で殺す。
3:全員を殺す。
[備考]
※ライダーデッキに何らかの制限が掛けられているのに気付きました。
※デイパックに発信機が仕掛けられていることに気付いていません。
※ジェノサイダーに本来の素材からなる個体との差異はほとんどありません。
[装備]FNブローニング・ハイパワー@現実(12/13)
[所持品]支給品一式×2(水とランタンを一つずつ消費)、王蛇のデッキ@仮面ライダー龍騎(二時間変身不可)
贄殿遮那@灼眼のシャナ、発信機@DEATH NOTE、ルイズの眼球、背骨(一個ずつ)、CONTRACTのカード@仮面ライダー龍騎×1、未確認支給品0~2
[状態]疲労(中)、イライラ(大)、全身打撲
[思考・行動]
0:北岡を探す。
1:北岡秀一を殺す。
2:五ェ門、茶髪の男(カズマ)、学生服の男(桐山)、金髪の男(レイ)を後で殺す。
3:全員を殺す。
[備考]
※ライダーデッキに何らかの制限が掛けられているのに気付きました。
※デイパックに発信機が仕掛けられていることに気付いていません。
※ジェノサイダーに本来の素材からなる個体との差異はほとんどありません。
※桐山、浅倉の二人が何処に向かったのかは次の方にお任せします。
※支給品一式×4、水鉄砲@ひぐらしのなく頃に、レイピア@現実、前原圭一のメモのコピー@ひぐらしのなく頃に
知り合い順名簿のコピー、バージニア・メンソール@バトルロワイアル、北条悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃にはジェノサイダーの腹部に吸い込まれて消滅しました。
※支給品一式×4、水鉄砲@ひぐらしのなく頃に、レイピア@現実、前原圭一のメモのコピー@ひぐらしのなく頃に
知り合い順名簿のコピー、バージニア・メンソール@バトルロワイアル、北条悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃にはジェノサイダーの腹部に吸い込まれて消滅しました。
【発信機@DEATH NOTE】
城戸真司に支給。
原作にて火口の車に仕掛けられたもの、小型の受信機も一緒に支給されている。
城戸真司に支給。
原作にて火口の車に仕掛けられたもの、小型の受信機も一緒に支給されている。
【包帯×5@現実】
由詑かなみに支給。
何処にでも置いてあるような包帯。
由詑かなみに支給。
何処にでも置いてあるような包帯。
時系列順で読む
Back:DEAD END(中編) Next:茶会
投下順で読む
Back:DEAD END(中編) Next:茶会
131:DEAD END(中編) | 杉下右京 | GAME OVER |
由詑かなみ | ||
桐山和雄 | 146:はぐれ者 | |
浅倉威 | 135:飢える魂 | |
上田次郎 | 134:それぞれの行く先 | |
城戸真司 | ||
翠星石 | ||
岩崎みなみ | ||
131:DEAD END(前編) | L | |
125:How many miles to the police station? | 南光太郎 | |
カズマ |