ウルトラ超百科シリーズ(昭和/作品別)

ここでは、昭和ウルトラ作品の作品単独のものを扱います。

ジャンル ウルトラシリーズ(作品別)
出版社 講談社
シリーズレーベル テレビマガジンデラックス 超百科シリーズ
通巻No. 各巻リストを参照
サイズ A4変形
超百科シリーズ
ウルトラ超百科シリーズ


概要

昭和ウルトラシリーズの実写テレビシリーズに関しては、1期シリーズは講談社主体、2期シリーズは小学館独占、80*1は講談社と小学館の2社展開であったが、初期の超百科シリーズは小学館独占だった2期シリーズを含めて、モノクロ作品である『ウルトラQ』以外の全作品の超百科が単独で発売された。
80までの展開が終了後、1996年には初代マン単独の『ウルトラマンひみつ100超百科』も発売されており、同書についても本稿で述べる。
以下、各巻の簡素なリストを表記する。
No. 書名 発売時期 備考
2 ウルトラマン超百科 1990/4
3 ウルトラセブン超百科 1990/7
6 帰ってきたウルトラマン超百科 1990/10
9 ウルトラマンタロウ超百科 1991/4
10 ウルトラマンレオ超百科 1991/6
16 ウルトラマンA超百科 1991/10
21 ウルトラマン80超百科 1992/5
64 ウルトラマンひみつ100超百科 1996/3

各巻の概要

各巻とも、基本的な構成は各ヒーローの詳細、主な決戦、防衛チームの紹介、主人公のパーソナリティ解説、登場怪獣・宇宙人の紹介で固められている。

『ウルトラマン超百科』

記念すべき初の作品別の超百科シリーズにして、タイトル通り、初代マン中心で固められたもの。
本書は基本的に初代マン単独だが、以後のシリーズの客演についても取り上げられており、その中には、もちろん映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』のハヌマーンとの共闘や、同じく映画『ウルトラマン物語』についても触れられている*2
なお、スチール内には、1984年に東芝のビデオデッキ『ビュースター』用に使用された新規の初代マンの着ぐるみスチールや、バンダイのVHSシリーズ『ウルトラビッグファイト』宣伝用に撮影されたウルトラ7戦士(初代マン~80)の集合スチールも使われている。

『ウルトラセブン超百科』

本書も前書同様に、セブン単独の構成だが、「セブンのウルトラ大作戦」として、以後のシリーズの客演についても触れられており、レオ時の紹介ページではしっかりセブンガーも取り扱われている。
前書では科特隊の各メンバーの個別紹介ページはなかったが、本書ではウルトラ警備隊のメンバーは個別スチールと解説文が掲載されており、マニアックなゲストキャラについても取り上げられている。

『帰ってきたウルトラマン超百科』

前2冊に続けて、帰りマン単体の構成だが、当時、講談社に掲載権がなかった関係もあり、帰りマン~レオまでの4作品は90年代の講談社独自の新撮スチールが表紙を飾っている*3
本書では「帰マン」と呼称されているが、注釈で「★帰ってきたウルトラマンの名まえは『ウルトラマンジャック』です。」との説明文が記されている。
本書ではMATのメンバー個別紹介に加えて、主人公の郷の紹介ページにも、協力者として坂田家の面々の紹介があるが、残念ながら後期のサブヒロインのルミ子は未紹介である。

『ウルトラマンタロウ超百科』

人気の関係から、エースより先の発売となった。
タロウ本編に加えて、後年の映画の『物語』についてもしっかり取り上げられている。
人物紹介に関しては、ZATメンバーは集合写真1枚のみであり、個別の解説はなくなったが、それでも上野隊員&二谷副隊長もしっかり紹介されている。

『ウルトラマンレオ超百科』

当時、レオは人気の地味さから、単独ムックが発売される機会が少なかったため、本書は貴重な単独ムックとなった。
MACの紹介は、初期メンバー集合スチールおよび、代表的なメカの紹介が2Pでまとめられており、後期登場のメンバーは別枠紹介の白土隊員以外、一切紹介されていない。
また、主人公のゲン(レオ)の協力者に関しても、「大村さんと野村くんは、ゲンが入会しているクラブのコーチ。百子さんとカオルちゃんは、ゲンのガールフレンドだ。」との解説文で、わざわざ敬称まで付けられているが、その一方でトオル少年*4や美山家の面々が未紹介となってしまっている。
なお、発売時期がウルトラマン25周年であったため、表紙には初代マンとグレートの2人が並ぶイラストの25周年マークが付けられている。

『ウルトラマンA超百科』

タロウ&レオより遅れたものの、人気面でこれまた単独ムックの少なかったエースも、しっかり単独の超百科が発売された。
タロウ&レオは防衛チーム関連の紹介が簡素だったが、こちらでは各メンバーの個別のスチールおよび解説が復活しており、梅津姉弟もしっかり紹介されている。
なお、本書もまた、ウルトラマン25周年マークが表紙に付けられている。

『ウルトラマン80超百科』

これまた単独ムックに恵まれない作品だった80も、超百科が発売された。
第2期シリーズの表紙が、一貫して大人の事情で新撮スチールを使っていたのに対し、80は講談社も掲載権を獲得していたためか、表紙は当時のスチールで構成されている。
UGMメンバーに関しては後期メンバーのもののスチールが大きく、初期メンバーである城野エミ、ハラダ、タジマの各両隊員は単独スチール扱いでの紹介となっている。

『ウルトラマンひみつ100超百科』

ウルトラマン生誕30周年の1996年に発売された、初代マンをあえて単独で取り上げ、100のひみつについて紹介した1冊。
実質、『ウルトラマン超百科』の焼き直し的な内容だが、ひみつ要素が加えられており、また同書とは違った雰囲気になっている。

復刻版

映画『シン・ウルトラマン』の公開を控えていた2022年4月に、一部が長年プレミア状態だった『初代マン』~『レオ』の6冊が、紙質を変更した復刻版として、『ティガ』と同時に再発された。
また、これらは、電子版としても発売されているが、おそらく当時のものをスキャンしており、若干見えづらい箇所がある。
なお、先述した通り、『初代マン』の項目には、一部の変更がある。
一方、エースとレオは、表紙は変更されておらず、ウルトラマン25周年記念マークが当時のまま、しっかり残っている。
最終更新:2025年05月15日 18:56

*1 前番組となるアニメ作品の『ザ★ウルトラマン』も同様。

*2 ただし、復刻版では『6兄弟VS怪獣軍団』関連の記述は当然ながらカットされ、代わりに『物語』時の解説へと変更されている。

*3 この時期の講談社特写スチールは、2000年代中盤くらいまで各媒体で使われており、バンダイ関係のものでも、媒体を問わず、いくつか使用された。

*4 初期レギュラーキャラで唯一、最後まで登場した少年である。