テレビマガジン グレート百科
(ウルトラシリーズ)

テレビマガジン グレート百科シリーズ

テレビマガジン グレート百科シリーズで発売されたもののうち、ウルトラシリーズおよび、円谷プロ作品関連について取り上げる。


概要

ウルトラシリーズ関連は、シリーズ開始当初、新作のテレビシリーズの展開こそなかったものの、1990年代中盤までは過去作および、海外作品をメインに、バラエティに富んだ内容のタイトルを多数発売している。
特に94年後半から95年にかけて発売されたパノラマシリーズのうち、大半のタイトルがウルトラ系であり、迫力の構図が特徴であった。
やがて90年代後半で『ウルトラマンティガ』の開始により、新作のテレビシリーズが再開したことをきっかけに、大きくラインナップを充実させ、劇場映画の公開時にも単独タイトルが発売された*1
しかし、2000年代に入ってからは、仮面ライダーシリーズの再開の影響を受け、ライダー関連をメインにした関係から、発売数が大きく激減し、テレビシリーズがロングラン放送となった『コスモス』関連はわずか2冊のみにとどまり、最終巻となる『ウルトラマンネクサス スーパー戦力大図鑑』をもって、シリーズともども終焉することとなった。
そのためか、2002~03年は2年続けてウルトラシリーズ関連タイトルの発売がなかった。
また、ウルトラシリーズではないが、93年放送の円谷作品『電光超人グリッドマン』も、単独タイトルが2冊発売されており、同作についても取り上げる。

発売タイトル一覧

No. タイトル 種別 発売年月 備考
3 ウルトラ戦士 なぞとふしぎ100 混載 1992/12 初代マン~グレートまでの実写作品を扱ったもの
4 全ウルトラ戦士大集合 混載 1993/1 なぜか2冊続けてウルトラ戦士を取り上げる謎のラインナップ
6 ウルトラ怪獣 なぞとふしぎ100 混載 1993/2 グレートまでの歴代怪獣を紹介
13 ウルトラマン 全ひみつ図鑑 単独 1993/7 初代マン単独
14 ウルトラセブン 全ひみつ図鑑 単独 1993/8 セブン単独
18 ウルトラマンパワード ひみつ大図鑑 単独(海外) 1993/11 パワード単独ムックの1冊目
20 ウルトラマンパワード 怪獣大図鑑 単独(海外) 1994/2 こちらは怪獣の紹介がメイン
21 帰ってきたウルトラマン ひみつ大図鑑 単独 1994/3 貴重な帰りマン(ジャック)単独
24 ウルトラマンタロウ ひみつ大図鑑 単独 1994/4
34 パノラマ版 全ウルトラ戦士大図鑑 パノラマ 1994/9 ポスターとカードの代わりに、大迫力のパノラマページを用意したもの
35 パノラマ版 全ウルトラ怪獣大図鑑 パノラマ 1994/10
41 パノラマ版 ウルトラマン大図鑑 パノラマ 1994/12
43 パノラマ版 ウルトラセブン大図鑑 パノラマ 1995/1
47 パノラマ版 ウルトラマンタロウ大図鑑 パノラマ 1995/3
50 パノラマ版 ウルトラマンパワード・グレート大図鑑 パノラマ 1995/4
55 ウルトラ戦士全集合 混載 1995/6 初代マン~ネオス&21(パイロット版)まで
58 ウルトラマンG ひみつ大図鑑 単独(海外) 1995/8 テレビ放送(TBS放送)に合わせて発売されたため、パワードより後発になった単独ムック
67 ウルトラマン めいろクイズブック 混載 1996/6
81 ウルトラマンティガ 超パワー大図鑑 単独(平成) 1996/11
84 ウルトラマンティガ ひみつ大図鑑 単独(平成) 1997/1
85 ウルトラマンティガ GUTS大図鑑 単独(平成) 1997/3
89 ウルトラマンティガ 超戦力大図鑑 単独(平成) 1997/5
90 ウルトラマンゼアス ひみつ大図鑑 映画(平成) 1997/5 『ゼアス2』公開に合わせたもの
92 ウルトラマンティガ めいろクイズブック 単独(平成) 1997/5
96 ウルトラマンティガ 名決戦大図鑑 単独(平成) 1997/7
101 ウルトラマンダイナ ひみつ大図鑑 単独(平成) 1997/11
106 ウルトラマンダイナ 超パワー大図鑑 単独(平成) 1998/1
108 ウルトラマンダイナ スーパー大図鑑 単独(平成) 1998/3
109 ウルトラマンダイナ めいろクイズブック 単独(平成) 1998/4
110 映画 ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ ひみつ大図鑑 映画(平成) 1998/4
113 ウルトラマンダイナ 超戦力大図鑑 単独(平成) 1998/5
114 ウルトラセブン 新戦力大図鑑 ビデオ(平成) 1998/6 30周年記念ビデオ版を紹介
116 ウルトラマンダイナ 名決戦大図鑑 単独(平成) 1998/7
119 全ウルトラ戦士大集合 混載 1998/10 ガイアまでを扱ったものにして、最後のウルトラ混載
121 ウルトラマンガイア ひみつ大図鑑 単独(平成) 1998/11
124 ウルトラマンガイア スーパー大図鑑 単独(平成) 1999/2
125 映画 ウルトラマンティガ ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイアひみつ大図鑑 映画(平成) 1999/4
129 ウルトラマンガイア めいろクイズブック 単独(平成) 1999/5 最後のめいろブック
130 ウルトラマンガイア ヴァージョン・アップ大図鑑 単独(平成) 1999/6
133 ウルトラマンアグル ひみつ大図鑑 単独(平成) 1999/8 人気の高さから発売されたアグル単独特集
135 映画 ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY パーフェクト大図鑑 映画(平成) 2000/4 本書からポスターが廃止され、代わりにカードが18枚にアップ
145 ウルトラマンネオス ひみつ大図鑑 ビデオ(平成) 2001/2 ビデオ版ネオスを紹介
150 劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT ひみつ大図鑑 映画(平成) 2001/9
153 ウルトラマンコスモス ひみつ大図鑑 単独(平成) 2001/10
175 ウルトラマンネクサス スーパー大図鑑 単独(平成) 2004/10 シリーズ最終巻
関連作品
11 電光超人グリッドマン ひみつ大図鑑 円谷特撮 1993/6
15 電光超人グリッドマン 超戦力大図鑑 円谷特撮 1993/8

各巻の概要

改めて、シリーズ発売順に系統ごとの紹介でまとめる。

混載タイトル

いずれの書籍も、各ウルトラヒーローの変身者に限り、人物キャラのスチールが掲載されている。
  • ウルトラ戦士 なぞとふしぎ100
記念すべき初のウルトラシリーズ関連タイトルにして、初代マン~80までの実写テレビシリーズ7作品および、グレートの8大ヒーローをメインに、歴代ヒーローのひみつ要素を研究したもの。
これらの混載タイトルでは、変身前の主人公に限り、人物スチールについてもしっかり掲載されている。
巻頭付録には、ヒーローと怪獣・宇宙人の名対決のゴールドカードおよび、バンダイから発売されたソフビシリーズを使用したジオラマポスターが付属している。
  • 全ウルトラ戦士大集合(通巻4巻)
なぜか、前書から2冊続けて、歴代ヒーロー関連タイトルとなった本書は、前書とは別の角度から、初代マン~グレートまでの各ヒーローの魅力について取り上げたもの。
  • ウルトラ怪獣 なぞとふしぎ100
前2冊とは異なり、こちらは怪獣のひみつ要素紹介にスポットを当てたもの。
巻頭ポスターには、当時、ユタカ*2から発売されたフックトイ『ポケットヒーロー』シリーズでラインナップされたSDウルトラヒーロー&怪獣を使った対決ジオラマポスターが付属している。
  • ウルトラ戦士全集合
パイロット版ネオス&21の登場に合わせて、完全新規で歴代ヒーローを紹介した1冊。
  • ウルトラマン めいろクイズブック
初代マン~パイロット版ネオスまでを題材にした歴代ヒーロー&怪獣の迷路ゲームで構成された1冊。
前年までは戦隊シリーズで展開されていたが、本書からウルトラシリーズへと対象が切り替わっている。
なお、巻数表記には①の表記があったが、続刊は発売されなかった。
  • 全ウルトラ戦士大集合(通巻119巻)
4巻とは同名異書で、ガイア序盤までの歴代ヒーローについて取り上げたものだが、ウルトラシリーズとしても、ならびに本シリーズ全体のラインナップとしても、事実上、最後の混載タイトルとなった。
過去作の紹介パートも、完全新規で改めて作り直されている。

単独タイトル(昭和)

昭和関連のタイトルは、4冊のみの発売だが、ヒーローの詳細はもちろん、代表的な怪獣・宇宙人に加え、防衛チームに関しての記述もしっかり掲載されている。
  • ウルトラマン 全ひみつ図鑑
初代マンの詳細について取り上げた、初の単独タイトルで、放送当時に撮影されたスチールはもちろん、90年代の新規特写も掲載されている。
  • ウルトラセブン 全ひみつ図鑑
こちらも作りは上記の初代マン編とほぼ同じ構成で、児童向けながらもマニアックな1冊。
  • 帰ってきたウルトラマン ひみつ大図鑑
初代マン、セブン編のヒットに続けて発売された、帰りマン単独タイトル。
タイトルこそ帰りマン表記だが、もちろん、本文内ではジャックの名称が使われている
  • ウルトラマンタロウ ひみつ大図鑑
例によってエースを飛ばしてのタロウ単独タイトルにして、昭和作品では最後の単独タイトルとなった。

単独タイトル(海外)

発売当時の直近作であった海外作品も、しっかりラインナップされている。
  • ウルトラマンパワード ひみつ大図鑑
パワードの戦力はもちろんながら、W,I.N.Rのメンバーとメカの紹介に加え、1~3話までの怪獣を紹介したもの。
対象範囲は序盤までながらも、貴重な単独ムックである。
  • ウルトラマンパワード 怪獣大図鑑
94年2月発売ながら、最終回まで、しっかり全13話分の怪獣を紹介したもの。
  • ウルトラマンG ひみつ大図鑑
パワードから続くTBSでのテレビ放送*3に合わせて発売されたもの。
制作からすでに約5年の歳月が経過しながら、準新作だったこともあり、しっかりラインナップされた。
防衛チームのUMA関連の記述はわずか2Pのみで、メンバーの個別解説は未掲載*4だが、装備紹介では2枚とも女性隊員のスチールが使われている*5

パノラマ版

94年後半~95年前半にかけて発売された、大判パノラマが2枚綴じ込まれているシリーズ。
全9冊が展開されたが、その過半数の6冊がウルトラシリーズ関連である。
いずれも、ヒーロー&怪獣の紹介がメインであり、人物関連のスチールはほとんど掲載されていない。
なお、96年以降は発売されず、従来の形式に戻っている。
  • パノラマ版 全ウルトラ戦士大図鑑
初代マン~パワードまでの実写シリーズ9作品に登場したヒーローを紹介。
  • パノラマ版 全ウルトラ怪獣大図鑑
こちらも実写シリーズ9作品の怪獣を紹介。
  • パノラマ版 ウルトラマン大図鑑
  • パノラマ版 ウルトラセブン大図鑑
  • パノラマ版 ウルトラマンタロウ大図鑑
  • ウルトラマンパワード・グレート大図鑑
各作品を単独、もしくは抱き合わせで紹介したもの。

平成3部作関連

講談社が独占掲載権を有していた平成3部作に関しては、1作につき、5~6冊ものタイトルを発売している。
以下、改めて、作品別の紹介とする。

ウルトラマンティガ

  • ウルトラマンティガ 超パワー大図鑑』:序盤の戦力の紹介
  • ウルトラマンティガ ひみつ大図鑑』:1クール目終盤までの紹介
  • ウルトラマンティガ GUTS大図鑑』:GUTS関連および、2クール目前半をメインに構成
  • ウルトラマンティガ 超戦力大図鑑』:2クール目終盤まで紹介
  • ウルトラマンティガ めいろクイズブック』:迷路遊び要素を取り入れたもの
  • ウルトラマンティガ 名決戦大図鑑』:3クール目前半をメインに紹介
6冊もの単独タイトルを発売しており、改めて、本作にかける講談社の熱意がうかがえる。
特に3冊目は『GUTS大図鑑』のタイトルを冠していることからもわかるように、防衛チームの存在が大きくクローズアップされている。

ウルトラマンダイナ

  • ウルトラマンダイナ ひみつ大図鑑』:序盤の戦力の紹介
  • ウルトラマンダイナ 超パワー大図鑑』:1クール目終盤までの紹介
  • ウルトラマンダイナ スーパー大図鑑』:2クール目前半をメインに構成
  • ウルトラマンダイナ めいろクイズブック』:迷路遊び要素を取り入れたもの
  • ウルトラマンダイナ 超戦力大図鑑』:2クール目終盤まで紹介
  • ウルトラマンダイナ 名決戦大図鑑』:3クール目前半をメインに紹介
ほぼティガと同じ流れであり、児童向けながらも、より作品を深堀りする内容のものが多い。

ウルトラマンガイア

  • ウルトラマンガイア ひみつ大図鑑』:序盤の戦力の紹介
  • ウルトラマンガイア スーパー大図鑑』:2クール目前半をメインに構成
  • ウルトラマンガイア めいろクイズブック』:最後のめいろブックシリーズ
  • ウルトラマンガイア ヴァージョン・アップ大図鑑』:3クール目前半まで紹介
  • ウルトラマンアグル ひみつ大図鑑』:アグルV2登場に合わせ、アグルを単独紹介したもの
発売点数は前2作より1冊減った全5冊であり、若干ピークより下降した印象だが、それでもマニアックな構成は健在である。
特に、アグルV2登場のタイミングで、アグルがメインのものが5冊目として発売されており、いかにも彼の人気の高さを実感させるものとなっている。
一方、戦隊・ウルトラ両シリーズで続いてきためいろクイズブックシリーズは、本作が最後となった。
以降、たびたびサブヒーローをメインとしたものも発売されるようになる。

劇場映画関連

1996年以降に公開された劇場映画作品を取り上げたもの。
各書とも、児童向けながら、より洗練された企画を構成している。
  • ウルトラマンゼアス ひみつ大図鑑
『2』公開に合わせて発売されたもので、1・2双方が取り上げられている。
ゼアス関連は基本的に小学館がメインだったため、超百科および、テレビ絵本シリーズも発売されておらず、講談社から発売された児童向けムックは本書が唯一である。
  • 映画 ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ ひみつ大図鑑
初のテレビシリーズとの連動劇場版である本作も、しっかりラインナップされている。
特撮作品の劇場映画で、テレビシリーズとの連動タイトルが発売されたのは、超百科同様、本作が初となった。
  • 映画 ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ ウルトラマンガイア ひみつ大図鑑
本編同様に映画シリーズの展開が安定したため、前作に続けて、本作も単独の大図鑑が発売された。
ガイアV2&SVは本書がグレート百科初紹介となる。
  • 映画 ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY パーフェクト大図鑑
本書から、これまでのシリーズの付録となる巻頭ポスターが廃止され、代わりに9枚だった巻頭カードが、2倍となる18枚に増えた。

ビデオ作品関連

1998年以降に発売されたオリジナルビデオ作品を取り上げたもの。
いずれも、より濃い角度から作品を取り上げている。
  • ウルトラセブン 新戦力大図鑑
誕生30周年記念3部作を取り上げたもの。
残念ながら、続編となる『1999最終章6部作』以降を取り上げたものは発売されなかった。
  • ウルトラマンネオス ひみつ大図鑑
2000~01年発売のビデオ版について取り上げたもの。

最終更新:2025年10月02日 18:47

*1 これは超百科シリーズも同様。

*2 主にフックトイを発売していたバンダイグループの玩具メーカー。現:プレックス。

*3 それ以前にも、現在廃止されたNHK-BS2において、テレビ初放送された。

*4 スチールそのものはメンバー全員の集合スチールを掲載。

*5 ヘルメットの紹介でハマーのコクピットに単独搭乗するジーン隊員、UMAガンの紹介で白シャツ姿でガンを構えるキム隊員のソロスチールがそれぞれ掲載。これら2枚は講談社のみならず、他社のムックでも掲載例のあるスチール。