井上敏樹
情報
主なメイン執筆特撮作品:
鳥人戦隊ジェットマン(1991年 - 1992年)51話中29話執筆&小説版
超光戦士シャンゼリオン(1996年)39話中37話執筆、残り2話も監修を担当
鉄甲機ミカヅキ(2000年 - 2001年)6話中5話執筆。クレジット上は全6話執筆。
仮面ライダーアギト(2001年 - 2002年)51話中50話執筆&劇場版・新たなる変身
仮面ライダー555(2003年 - 2004年)全50話執筆&劇場版・小説版
仮面ライダー響鬼(30話以降)(2005年 - 2006年)48話中17話執筆&劇場版
キューティーハニー THE LIVE(2007年 - 2008年)25話中20話執筆
仮面ライダーキバ(2008年 - 2009年)48話中46話執筆&劇場版
衝撃ゴウライガン!!(2013年)全13話執筆
RIDER TIME 龍騎(2019年)全3話執筆
暴太郎戦隊ドンブラザーズ(2022年)
主なサブ執筆特撮作品:
超新星フラッシュマン(1986年)50話中4話執筆
光戦隊マスクマン(1987年)51話中6話執筆
超獣戦隊ライブマン(1988年)49話中4話執筆
高速戦隊ターボレンジャー(1989年)51話中5話執筆
地球戦隊ファイブマン(1990年)48話中5話執筆
恐竜戦隊ジュウレンジャー(1992年)第26話執筆
五星戦隊ダイレンジャー(1993年)50話中4話執筆
超力戦隊オーレンジャー(1995年)48話中4話執筆
仮面ライダークウガ(2000年)49話中9話執筆&漫画版
未来戦隊タイムレンジャー(2000年)50話中2話執筆
仮面ライダー龍騎(2002年)50話中14話執筆&劇場版・13RIDERS・小説版
仮面ライダー剣(2004年)49話中7話執筆&劇場版
仮面ライダーカブト(2006年)49話中16話執筆
仮面ライダーディケイド(2009年)31話中4話執筆
仮面ライダーオーズ/OOO(2010年)劇場版「ノブナガの欲望」
海賊戦隊ゴーカイジャー(2011年)第28話執筆
牙狼-GARO- 〜MAKAISENKI〜(2011年)第4話執筆
仮面ライダージオウ(2019年)35・36話、スピンオフ執筆
主な特撮映画作品:
人造人間ハカイダー(1995年)<続編のゲーム版も執筆>
仮面ライダー THE FIRST/NEXT(2005年/2007年)
仮面ライダー1号(2016年)
特色
- 埼玉県出身。
- 特撮テレビドラマ作品やアニメ作品を多く手がけている。
- 成蹊大学中退。父親は同じく脚本家で昭和仮面ライダーを多数手がけた伊上勝。
- ただし、父親には脚本の手ほどきを受けたことがないばかりか、父親の脚本を読んだことすらない。
- 娘の井上亜樹子(鐘弘亜樹)も脚本家として活動しており、三代に渡る作家家系である。
- 娘に対しては師弟関係まではいかないが彼女の脚本は目を通しており、彼女が手がけた仮面ライダーディケイドの小説版の監修もやっている。
- 以前は公表していなかったが関係者のtwitterなどでほのめかされており、「ゲゲゲの鬼太郎」6期担当を機会に亜樹子がカムアウトした。
- 大学では幻想文学研究会に所属し、執筆した短編小説が東映動画の七條敬三プロデューサーの目に留まったことで、在学中の1981年に『Dr.スランプ アラレちゃん』第24話にてデビュー。
- 1985年に執筆した『どきんちょ!ネムリン』第29話以降、特撮テレビドラマにも本格的に関わるようになる。
- 1991年に『鳥人戦隊ジェットマン』を執筆。
- レッドホーク以外は偶然ヒーローになってしまったがために各人の我が強く仲間割れは当たり前、果てには戦隊内で三角関係が発生するという旧来のシリーズでは考えられない破天荒なシナリオは、当時より「トレンディ戦隊」と呼ばれ話題になり、斜陽だったスーパー戦隊シリーズを救ったとも言われる。
- 1996年には『超光戦士シャンゼリオン』を執筆。
- いい加減すぎる性格のヒーロー、都知事選に立候補する悪役、夢オチともパラレルともつかない最終回など多くの伝説を残し、『ジェットマン』以上にヒーローものの概念を破壊、今なおカルト的人気を誇っている。
- そして2000年に『仮面ライダークウガ』13話より平成ライダーに参加するようになり、次作『仮面ライダーアギト』でメインを務めた後は、サブ参加も含め『仮面ライダーディケイド』までの第1期平成ライダーに電王を除いて全てに参加しており、事実上シリーズを引っ張る立役者となっていた。仮面ライダーシリーズ執筆数は歴代1位である。
- 父親の伊上勝も第2期までの昭和ライダーのほとんどでメインを務めており昭和ライダーシリーズを牽引した立役者であった。親子で仮面ライダーに携わるという奇妙な因縁と共に『仮面ライダークウガ』の人気の後を引き継ぎ、現在に至る平成仮面ライダーシリーズの屋台骨を作った。
- しかし彼を重用していた白倉伸一郎が一線を退いたためか、第2期平成ライダーの明るい作風に合わないと判断されたのか、第2期以降は東映特撮の仕事からは離れていっている
- ただし、オーズ、ゴーカイジャーは緊急的に執筆しており、特にゴーカイジャーでは扱いの難しいキャラが題材であったため、実質の原作者である彼が書く必要性が高かった。
- 2016年に映画「仮面ライダー1号」を執筆しており、5年ぶりの東映特撮執筆となった。
- 東映特撮以外の特撮ではジェットマンなどでコンビを組んだ雨宮慶太と共に2013年に「衝撃ゴウライガン!!」を全話執筆している。
- 筆は恐ろしく速く一晩に2本書けるらしい。555の最終回は90分で書き上げている。
- ただしハコを切るのに時間をかけているので全体でかかる時間は他の人と同じかもしれないとのこと。
- 脚本の内容自体はクセが強いものの、後の映像の演出に関しては基本的にお任せの方針である。
- 所謂「アンチ王道」思想の持ち主。ヒーロー物としては異色のシナリオを書くことが多く、ドロドロした昼ドラ展開を書いたり、シャレにならないレベルで人格に問題を抱えたキャラを生み出すこともある。
- 料理好きなためかほぼ毎回食事シーンを入れ、ギャグ回では丸々一話料理番組にしたことも。
- インタビューにおいて「子供を意識して書いたことは一度もない」などと答えており、対象年齢に関係なく自分が面白いと思えるものを書いているようである。また、子供向きに書いたものが結果として子供だましになると考えているようである。
- このへんの姿勢はジェットマンで組んだ鈴木武幸と真逆である。
- 白倉と同じく善悪二元論を否定的に見ており、相対的な正義を主眼に置く作風となっている。すなわちそれが第一期平成ライダーの作風とも言えた。
- 従来のヒーロー番組を否定的に見ており、以下のように発言している。
- なぜヒーローものは進歩しないのか……なぜヒーローは平気で臭い芝居をして、平気で正義を謳わなきゃいけないのだろうかと。これは子供に対して悪影響を与えるんじゃないかとひそかに思っている。
- 力に対して力でぶっつぶすという図式は、やってることは悪もヒーローも同じ。それで表面的な正義を謳うのは、そんなこと信じてる大人は誰もいないんだけど、子供は喜ぶだろうという、どこか小馬鹿にしたようなところがある。
- 「ヒーローが敵と戦う」という事情を支えるためには、「正義とは何か」という説得力のある新しい思想を持ち込むか、まったく無視をするか、どっちかしかない。
- 上記発言は井上敏樹アンチスレのテンプレにも組み込まれており、彼の賛否両論という評価を表すものとなっている。
- 彼の脚本の個性は確かに強烈だが、別にそういう路線しか書けないわけではなく「メイプルストーリー」など普通に落ち着いた作風も書ける。
- 要は作品の作風やプロデューサー等のスタッフとの関係によるところが強い。実際に彼の代表作の『鳥人戦隊ジェットマン』では旧シリーズの作風を覆す展開が話題になったが、新展開をしつつも以前の戦隊シリーズを連想させるコメディ展開をしたりと割と作風は広いほう。
- 近年ではニチアサと遠ざかり気味だったことにより脚本内容で騒がれることは減っていたが、仮面ライダージオウのスピンオフ配信作品の「RIDER TIME 龍騎」(事実上の仮面ライダー龍騎続編)では芝浦淳/仮面ライダーガイと手塚海之/仮面ライダーライアを公式で肉体関係まで持っている同性愛設定にして久しぶりに物議をかもすことになった。
- 2019年のジオウで久しぶりにニチアサTVシリーズのサブを担当。釈由美子氏演じるサイコパス女性キャラの造形とミスリードを意図的に重ねる脚本、「マンホールの蓋」で久しぶりに「井上らしい」と言う評が溢れることになった。
- 脚本の内容もさることながら本人の言動も破天荒極まる。ジオウ公式読本などに記載されているインタビュー記事では井上節を惜しみなく披露している。
- 天道総司や門矢士のキャラ造詣にも影響を与えたとも言われ、書く脚本以上にマンガのような人物とも言えよう。
- 同時に面倒見も良く、交友関係がやたら広いのも特徴である。
- 本wikiの対象でもある小林靖子はおろか、米村正二、會川昇、三条陸など、特撮!板での信者同士の喧騒をよそに、平成ライダーに関わる脚本家はほぼ彼の飲み友達だったりする。
特撮!板の扱い
- 作品内外での行動の悪目立ちや投げっぱなしに代表されるある種のいい加減さを含んだ脚本スタイル、盟友・白倉伸一郎にも通づる役者の人柄や現場の雰囲気を重視する所謂「ライブ感」を重視した作り、なにより現在の特撮界のメインストリームである平成仮面ライダーシリーズに綿密に関わっているということもあってファンと同じくらいアンチも多い人物ではある。
- ハードなシナリオやアンチ王道を好む視聴者の支持を集める一方、ドロドロした昼ドラ展開、窃盗や器物破損などの犯罪行為をメインキャラにやらせる、伏線ばら撒き→放置→消化不良のまま最終回を何度かやらかしたりと、特撮ファンの中には彼を毛嫌いする人も少なくない。
- 本wikiが取り上げている小林信者のみならず、響鬼前半(あるいは高寺)信者、果ては何の関係の無い作品のファンからも蛇蝎のごとく嫌われているケースもあり、ネタ・マジ含め半ば特撮!板最大の仮想敵と化しているフシもある。。
- 平成ライダー関連では劇中の展開をしっかりと理解していない人が多く「井上ワープ」「水落ち」などを彼の脚本特有の現象だと思い込んでいたり、勘違いが多かったりということも多い。
- とどのつまりファンやアンチ限らずその個性と作品の理解不足故に誤解や偏見が非常に強いということである。良いか悪いかは兎も角人物の批評をする際はしっかりと調べておくことが必要である。
- 一時期(響鬼後期~ディケイド時)の特撮!板では、「伏線でない物を伏線だと騒ぎ立てて回収できないと騒ぐ」「クレジットの名前を見るだけで遠慮するファンが出る」「雑誌のインタビューの画像が乗ると大量に叩かれる」等尋常ではない嫌われ方をされており、上記の井上ワープや水落ちは元より「ディケイド」で彼が担当した「ネガの世界」で構成上戦闘場面が少なかったのが「戦闘シーンが少ないのは井上のせい」など一部の井上アンチからも問題を指摘されていた程無理矢理こじつけた批判も多く、作品の評価含め凄まじい状況だった。
- 現在でもアンチスレが伸びているとはいえ、現在では一線を退き、彼のアンチや賛否意見両論で凄惨だった時期を知らない者も増え、単なる面白い逸話のある人として評価は向上気味で落ち着きつつある。
- 2022年に放送予定の暴太郎戦隊ドンブラザーズで20年ぶりの戦隊メインに復帰、中高年の特撮ファンを騒然とさせている。
小林信者からの扱い:
- 電王時代に思いっきり真横のゲキを叩いていた腐女子信者からも、電王翌年のキバ執筆以降叩かれるようになった。
- しかし、井上と小林の脚本は共通部分も多く、井上を叩いている要素が小林にも該当するという本末転倒な状況になっていることが多い。
- 特撮での活躍はおろか、名探偵コナン『バレンタイン殺人事件』のように、アニオリ担当回を批判される点すら靖子のシャナと被っている。
- ご都合主義展開が多く整合性を重視する信者からは叩かれる。
- 信者好みの「子供を置いてけぼりにする展開」が多いため、子ども向けの王道展開を嫌う信者の中には評価するものもいる。
- 小林脚本との親和性は高く、叩いている作品はそれほど多くはない。
- 狂信者は通ぶるための仮想敵として井上を非常に貶めるが、大人向け作品を持ち上げる信者は小林と並んで持ち上げるなど評価は大きく分かれている。
- 狂信者は井上アンチスレを住処とし、熱心に伸ばしつつ小林を持ち上げる言動を繰り返している。
- 小林信者の中には信者だと悟られないように評価の高い井上を小林と同時に持ち上げて他の脚本家を貶める輩もいるため注意が必要である。
- 第2期ライダーからは東映での執筆がほぼ途絶えている上、信者の嫌う作風の脚本家が増えたため、かつてほどは叩かれなくなっている。
- また、第2期からの明るい作風を嫌う信者の中には井上脚本を再評価する声も上がっており、第2期の作家を叩く材料として相対的に持ち上げられることもある。
コメント
- 井上もジェットマン以前のサブの頃はベタベタな話を書いたりしてるし、ダイレンでも熱い話を書いてるんだよな -- 名無しさん (2014-07-10 09:01:44)
- 七光りっていうけど、東映って結構実力主義なとこあると思うんだけどな。吉川pが靖子を切ろうとしたのも「東映は新人の養成所じゃない」ってのが理由だったみたいだし。 -- 名無しさん (2014-07-22 21:18:07)
- ↑いくら七光りでも役立たずをずっと残すとは思えんし、それに井上ってわりと王道的なとこるしな -- 名無しさん (2014-07-23 16:38:26)
- 個人的に、個人的にだが東映特撮に参加しないのはやはり最後に手がけたオーズの印象が悪くさらにPがあの人だからか それともあるインタビューの理由からか -- 名無しさん (2015-01-30 22:35:55)
- 今動画サイトでオーレンジャー配信見てるけど面白いなと思った回は大体この人の脚本だった。粗いなあと思う部分もあるけど魅力的なもの作る人 -- 名無しさん (2015-06-09 08:26:53)
最終更新:2021年12月22日 16:53