地下妄の手記
改竄の果てに
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619metro
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改竄の果てに (別名「嘘の流刑地」、「うそるけ」と呼んでね。)
何か、渡辺淳一氏の手前勝手な(生焼け狒々爺の)恋愛論みたいなサブ(寒ぶ)タイトル
つけちまったなぁ。
「知っとるケー」とか。2代目ブラック・デビルの科白はもう二十年前?
初代はあの「ゼ~ット君」のブラック・デビル様だが。それも四十五年ほど前の話か。
さて、今回は私にとって脱力感が伴うような秋庭改竄話です。
(1月21日に一遍書いてみた枕、どうもすっきりしないので、今日22日一寸直してみました)
随分と回り道をしたものである、地形図に詳しい人なら、「改正東京全図」と言えば、
ピンと来るのかもしれない。
実は私、今日の今日(平成19年1月21日)まで、気付きませんでした、こんな当たり
前のところにあるなんて。
「大きな字の地図」と言う秋庭氏向け地図のみならず、古地図の復刻にも精力的な、
「人文社」が出している、「古地図ライブラリー4 江戸から東京へ明治の東京」と言う
古地図集に、有るじゃありませんか。

「帝都東京・隠された地下網の秘密[2] 文庫版」(秋庭俊著 新潮社 2006年6月刊)
で、判ったのが、ヤッパリ改竄の痕と言うか、トリミングの妙(微妙)と言うかこんなこと
です。

「古地図ライブラリー4 江戸から東京へ明治の東京」(1996年 人文社刊)
まず、題字部分、原図の右側に何やら怪しい図版が、「虎ノ門金刀比羅」とか、「市ヶ谷
士官學校」とか。これ、「古地図ライブラリー4 江戸から東京へ明治の東京」の69頁
なんですが、欄外に「解題」(解説)がありまして、そこには、
>「この明治28年発行の『改正 東京全図』は(地図の周囲の名所案内でわかるように)
>東京見物に来た人のため、あるいはその土産とするための地図で、明治期に多数出
>版された。
と書かれています。

「帝都東京・隠された地下網の秘密[2] 文庫版」(秋庭俊著 新潮社 2006年6月刊)
また、秋庭氏が、「INTORODACTION」とかワザワザ誤って書いているとするアルファベット
がどうのこうの、と仰る、「INTORODACTION」の横に何が書いてあるか。
こんなことが書いてあるんですよ。

「古地図ライブラリー4 江戸から東京へ明治の東京」(1996年 人文社刊)
要は、「この図の縮尺だと道路の広い狭いを実際の様に正確には表現できないよ」と、荒っぽく
言えば書いてあるんですね。
これで、十字砲火の火線が表せるのかなぁ。
そして良く判らんのですが、「古地図ライブラリー4 江戸から東京へ明治の東京」
これ

「帝都東京・隠された地下網の秘密[2] 文庫版」(秋庭俊著 新潮社 2006年6月刊)
当然復刻図(厳密には複写図)なんですけど、原図にもこの復刻図と同じ御覧の様な
着色がなされていた様なんですね。と言うのも、秋庭版の図の汚れ、これは着色図の
墨ベタ焼きで発生するものだからです。
あと、下の青い色の丸印と矢印は、あの秋庭氏の矢印や丸印と同じものじゃ有りません。
「古地図ライブラリー4 江戸から東京へ明治の東京」には地図の下に解題の他、図中のランドマークについての説明があり、それを示す丸印、矢印です。念のため。

「古地図ライブラリー4 江戸から東京へ明治の東京」(1996年 人文社刊)
また、いつも通り、この、「古地図ライブラリー4江戸から東京へ明治の東京」の図版と
同じ折擦れと折りズレが同じ位置にあるんです。
でね、この本の88頁に「人文社 古地図目録」と言うものがあって、そこに、
「商品番号 5-6 正式名称 改正東京全図 作成年 明治28-1895年 寸法
545/788 本体価格 1000円」
とあるんです。また、無断複写なんでしょうか?
関西テレビですら、「あるある大事典2」の捏造問題において、著作権者からの告発が
無くとも、慶応大学に対しデータ表の無断複写を謝罪してます。それに引き比べて、この
出版業界という、泥棒の巣は、度し難いとしか言いようがありません。
あまりの馬鹿馬鹿しさに、この地図に関する、秋庭氏の戯言(「じゃれごと」ではありま
せんよ)は、気が向いたら補足したいと思いますが、なんかねぇ、脱力感が・・・。