ENFPの青年期における課題は、 第二の心理機能である内向的感情(Fi)と第三の心理機能である外向的思考(Te)のバランスを取ることにあります。
心の調和を求めて内なる感性を掘り下げ、 物事の意義をとことん突き詰めて考えるか、 それとも、 周囲の要請に従って為すべきことを為すために、 何もせずにいることはやめて計画的にゴールへ向かうべきか。その間で葛藤が生じます。
これら二つの心理機能のどちらが優位に働くのか、それは時と場合によって違ってきます。 はじめから両方共、うまく統合させて働かすことはできません。その場その場でうまく使い分けることになります。
概ね内向的感情(Fi)の方がよく働きますが、社交的、活動的に振舞っているときは、外向的思考(Te)の方をよく使うことになるでしょう。
どちらか一方の働きが強くなりすぎて、その良くない面が影響してしまうことがあります。 実際は、この二つの心理機能はバランスを保って共同して働かせることで、統一した認識に至ります。
自分の考えをよく話し、また、人の意見をよく聞きます。 普段は、愛嬌があり、コミュニケーション能力があります。
一方で、思ったことを率直に語らなければ気がすまないことがあります。 人の不誠実さや欺瞞を見抜いたときは、議論を始めることがあるかもしれません。
あまりにも率直に語り、一方、自己防衛に傾くこともあるので、 傲慢であると受け取られることがあります。
実際は、他人を温かく受け入れようと思っているので、きちんと意見を言われれば、襟を正し、理解を示すでしょう。その誠実で、偏見のない態度は他者に伝わります。
若い頃は特に、人間関係や社会について抽象的な疑問を抱き、 何が本当に正しくて、何をすればよいのか、ひとり考えます。 しかし、納得の出来る答えを見つけられず、苦しみ悩むことになります。
とりあえず、アイデアはふんわりとしていて、未知のことが多くても、 実際に計画し、皆に働きかけ共同して働くことで少しずつ形にしてゆき、現実味を帯びた理解が得られることに気がつくようになります。
第三の心理機能である外向的思考(Te)を信頼し、これをよく働かせることで情熱と信念から来る計画を実行してゆくことに本当の価値を見出します。これが、突破口となります。
秩序に従って、調和の取れた仕組みや配置を生み出すことに、美を見出し安心を得ることができるでしょう。
欺瞞や不正を見抜いたときは、周囲を巻き込んで戦略的に糺そうと奮闘するかもしれません。もちろん、それは容易なことではないかもしれません。 もし、それが妥当なことであり、主張が認められるか、改善を見ることができれば、強い信念は安らぎに変わるでしょう。
内向的感情(Fi)と外向的思考(Te)の働きに適宜頼ることで、 自分の行いの意義を熟慮しながらも、きちんとアイデアを実現してゆき、その成果を見て取り、安寧を得ることになります。
もちろん、ENFPにとってそういった安心は一時的なことで、すぐに、ひとつの目標を達成すれば、次のことに奮起し、新しい冒険へと旅立つことでしょう。