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デスメタル Death metal - (2021/07/29 (木) 05:57:40) の1つ前との変更点
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&font(#6495ED){登録日}:2011/08/21(日) 22:54:24
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます
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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
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*【概要】
デスメタルとは[[ヘヴィメタル]]のサブジャンルの一つで、大雑把にいえば、激しい音楽であるヘヴィメタルをさらに過激にした音楽である。
「ヘヴィメタルは元々過激じゃないか」と思ったあなた、 &bold(){実にいいツッコミ}である。
しかし世の常として、上には上がいるのだ。
ヘヴィメタルの過激な面を極限まで強調しているので、ヘヴィメタルが好きでも、デスメタルは聴けないと言うメタルファンも少なくない。
一方で、デスメタル自体も数十年の歴史がある現在では、デスメタルバンドの中にもメジャーなシーンで成功を収めるバンドが現れており、
正統派メタルやパワーメタル、シンフォニックメタルなどにもデスメタルの要素を取り入れるバンドが登場している。
音楽的な特徴としては、
・声を歪ませ、メロディーを排した低音で叫ぶ、あるいは唸るヴォーカルスタイル(通称デスヴォイス)
・ダウンチューニングを施したギター・ベース
・正統派メタルではあまり使われないコード、または複雑なコードの使用
・複雑、または奇怪なギターリフ
・変則的、あるいは高速のドラムビート
などが挙げられる(あくまで代表的な例である)。
こうした要素から産みだされるデスメタルのサウンドは、必然的に不穏になり、退廃的、倒錯的、禁忌的、暴力的な雰囲気を色濃く放つ結果となる。
映画や漫画に例えるならばホラー・オカルト・バイオレンスといったイメージか。
簡単に言うと&bold(){超非日常な音楽}である。
一口にデスメタルといってもそのスタイルは幅広く、正統派デスメタル、ブルータルデスメタル、テクニカルデスメタル、デス/スラッシュメタル(日本では「デスラッシュ」と呼ばれる)、デスコア等に分類される。
また、スラッシュメタル、ドゥームメタル、ブラックメタル、プログレッシブメタル、ハードコア・パンク、
グラインドコア、[[ゴアグラインド>ゴアグラインド(Goregrind)]]、マスコア、メタルコア等のジャンルは、
相互に影響を与える関係となっている((ブラックメタルはデスメタルを否定する形で生まれたとされるが、共通点もあり少なからず影響を受け合っている他、両者の特徴を併せ持つバンドも登場している。))。
分派が多く存在し、またそのスタイルも多種多様に分かれているのだ。
こうした背景もあり、「デスメタル」というインパクトのあるネーミングに反して、&bold(){その実態を明確に説明するのは実は困難(というかほぼ不可能)}なのである。
(「ジャンル分け」という行為自体そうなのかもしれないが)
そもそもデスメタルは[[スラッシュメタル>スラッシュメタル(Thrash Metal)]]の派生形であり、デスメタルとスラッシュメタルの線引き自体を行うこともわりかし難しい。
(ブルータル系・テクニカル系ははっきりとデスと言える)
デスメタルの誕生も、スラッシュメタルの隆盛の中から自然的に生まれた形となっているので、どのバンドが元祖なのかも実は定かではない。
とりあえずDEATHの'87年の1st『Scream Bloody Gore』あたりとされているが、
まあこのあたりの話題は人によって意見が異なるで各々の判断で決めてしまうのがよいだろう。殺伐としているのは音楽性だけで沢山である。
ちなみに[[メロディックデスメタル]]はデスの名を冠してはいるものの、その音楽性はむしろメロディックパワーメタル等に近く、
これをデスメタルとするかはファン同士の間でも意見が別れる。
なお、デスメタルに興味がある人場合でも、いきなりデスメタルから聴くことはお勧めしない。
まず正統派もしくはライトなヘヴィメタルから入門し、徐々に過激なものにシフトしてゆくのがベター。
できればその過程で大元であるスラッシュメタルを通過したい。
なぜかといえば、前準備なしの耳にデスメタルを聴かせても大抵は&bold(){何をやっているかわからない、どこをどう聴けばいいかわからない}状態に陥るからである。
まれに一発で理解できる潜在的に変態気質の者も存在するが、かなり希少であろう。
*【初期の代表的なデスメタル】
**CANNIBAL CORPSE(カンニバル・コープス)
バンド名の意味が解ったあなたはデスメタラーの素養があります。
出すアルバムのほとんどがスプラッター&グロテスクなジャケットで、何度も発禁を食らうがまったく意に介さない人たち。
音は激しさを追求するというより、バンド名通りの狂気・倒錯を表現するための陰惨なイメージを重視している。
**DEATH(デス)
バンド名がデス、である。
やり口はスラッシュメタルに近い、というよりはほとんどスラッシュであるが、ホラーチックな空気を出しまくるあたりはやはりデスメタルだろう。
ちなみに純粋なデスメタルであったのは2ndあたりまで。
**DEICIDE(ディーサイド)
ヴォーカリストが額に逆十字を刻んでおり、歌詞の内容は徹底して反キリストであるバンド。
小細工無用の冷徹な正統派デスメタルのスタイルを長年にわたり貫いている。
**MORBID ANGEL(モービッド・エンジェル)
デスメタルの帝王と名高いバンド。
演奏力の高さもさることながら、異界的ともいえる徹底した禍々しい雰囲気は特筆ものである。
ちなみにギタリストが[[アザトース]]とか名乗っている。この時点でどういう趣味の方々かはお察しだ。
**OBITUARY(オビチュアリー)
デスメタルとしてはさほど速くはなく、ドロドロ感を重視したバンド。
生粋のデスメタルファンには「渋い」と評判が高い。
最も特徴的なのは血を吐きながら絶叫しているようなヴォーカルで、このバンドの大きな武器である。
上記のような初期のデスメタルは、激しさという点ではスラッシュメタルとそこまで差があったというわけではなかった。
しかし時代を重ねるにつれ「もっともっと」と魚河岸の競りのごとくさらに速く過激になってゆき、
ブルータルデスメタル・テクニカルデスメタルのバンドなどは、人間の限界スレスレ、超人的な速度と複雑さをもって演奏をこなす超人集団である。
ヴォーカルもさらに過激化し、グロウル、ガテラル、下水道ボイスと呼ばれる極低音のデスヴォイスで歌うスタイルや、ギャーギャーと喚く高音シャウトのスタイルなどが誕生した。
ここまでゆくともはや人外の所業といって差し支えない。
ちなみに歌詞のテーマはその名の通りの「死」をはじめ、殺人、強姦(死姦)などの重犯罪行為や、性倒錯、悪魔・異教崇拝、反キリスト、狂気など、
幅広いくせして総じて不道徳である。まれに社会風刺を叫ぶバンドも存在する。
まあデスメタルバンドが恋愛だのガンバレだのを謳ったらそれはそれで困るのだが。
当然、放送禁止用語も頻出する。
しかしデスヴォイスなので何を言っているのか解らず、大抵のリスナーは歌詞カードでよく迷子になる。
むしろ&bold(){ネイティヴの人でも聴き取れない}可能性すら危惧されているとかされてないとか。
というか聴き取れたら聴き取れたで……↑こんな内容ですから。
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*【概要】
デスメタルとは[[ヘヴィメタル]]のサブジャンルの一つで、大雑把にいえば、激しい音楽であるヘヴィメタルをさらに過激にした音楽である。
「ヘヴィメタルは元々過激じゃないか」と思ったあなた、 &bold(){実にいいツッコミ}である。
しかし世の常として、上には上がいるのだ。
ヘヴィメタルの過激な面を極限まで強調しているので、ヘヴィメタルが好きでも、デスメタルは聴けないと言うメタルファンも少なくない。
一方で、デスメタル自体も数十年の歴史がある現在では、デスメタルバンドの中にもメジャーなシーンで成功を収めるバンドが現れており、
正統派メタルやパワーメタル、シンフォニックメタルなどにもデスメタルの要素を取り入れるバンドが登場している。
音楽的な特徴としては、
・声を歪ませ、メロディーを排した低音で叫ぶ、あるいは唸るヴォーカルスタイル(通称[[デスヴォイス>デスボイス]])
・ダウンチューニングを施したギター・ベース
・正統派メタルではあまり使われないコード、または複雑なコードの使用
・複雑、または奇怪なギターリフ
・変則的、あるいは高速のドラムビート
などが挙げられる(あくまで代表的な例である)。
こうした要素から産みだされるデスメタルのサウンドは、必然的に不穏になり、退廃的、倒錯的、禁忌的、暴力的な雰囲気を色濃く放つ結果となる。
映画や漫画に例えるならばホラー・オカルト・バイオレンスといったイメージか。
簡単に言うと&bold(){超非日常な音楽}である。
一口にデスメタルといってもそのスタイルは幅広く、正統派デスメタル、ブルータルデスメタル、テクニカルデスメタル、デス/スラッシュメタル(日本では「デスラッシュ」と呼ばれる)、デスコア等に分類される。
また、スラッシュメタル、ドゥームメタル、ブラックメタル、プログレッシブメタル、ハードコア・パンク、
グラインドコア、[[ゴアグラインド>ゴアグラインド(Goregrind)]]、マスコア、メタルコア等のジャンルは、
相互に影響を与える関係となっている((ブラックメタルはデスメタルを否定する形で生まれたとされるが、共通点もあり少なからず影響を受け合っている他、両者の特徴を併せ持つバンドも登場している。))。
分派が多く存在し、またそのスタイルも多種多様に分かれているのだ。
こうした背景もあり、「デスメタル」というインパクトのあるネーミングに反して、&bold(){その実態を明確に説明するのは実は困難(というかほぼ不可能)}なのである。
(「ジャンル分け」という行為自体そうなのかもしれないが)
そもそもデスメタルは[[スラッシュメタル>スラッシュメタル(Thrash Metal)]]の派生形であり、デスメタルとスラッシュメタルの線引き自体を行うこともわりかし難しい。
(ブルータル系・テクニカル系ははっきりとデスと言える)
デスメタルの誕生も、スラッシュメタルの隆盛の中から自然的に生まれた形となっているので、どのバンドが元祖なのかも実は定かではない。
とりあえずDEATHの'87年の1st『Scream Bloody Gore』あたりとされているが、
まあこのあたりの話題は人によって意見が異なるで各々の判断で決めてしまうのがよいだろう。殺伐としているのは音楽性だけで沢山である。
ちなみに[[メロディックデスメタル]]はデスの名を冠してはいるものの、その音楽性はむしろメロディックパワーメタル等に近く、
これをデスメタルとするかはファン同士の間でも意見が別れる。
なお、デスメタルに興味がある人場合でも、いきなりデスメタルから聴くことはお勧めしない。
まず正統派もしくはライトなヘヴィメタルから入門し、徐々に過激なものにシフトしてゆくのがベター。
できればその過程で大元であるスラッシュメタルを通過したい。
なぜかといえば、前準備なしの耳にデスメタルを聴かせても大抵は&bold(){何をやっているかわからない、どこをどう聴けばいいかわからない}状態に陥るからである。
まれに一発で理解できる潜在的に変態気質の者も存在するが、かなり希少であろう。
*【初期の代表的なデスメタル】
**CANNIBAL CORPSE(カンニバル・コープス)
バンド名の意味が解ったあなたはデスメタラーの素養があります。
出すアルバムのほとんどがスプラッター&グロテスクなジャケットで、何度も発禁を食らうがまったく意に介さない人たち。
音は激しさを追求するというより、バンド名通りの狂気・倒錯を表現するための陰惨なイメージを重視している。
**DEATH(デス)
バンド名がデス、である。
やり口はスラッシュメタルに近い、というよりはほとんどスラッシュであるが、ホラーチックな空気を出しまくるあたりはやはりデスメタルだろう。
ちなみに純粋なデスメタルであったのは2ndあたりまで。
**DEICIDE(ディーサイド)
ヴォーカリストが額に逆十字を刻んでおり、歌詞の内容は徹底して反キリストであるバンド。
小細工無用の冷徹な正統派デスメタルのスタイルを長年にわたり貫いている。
**MORBID ANGEL(モービッド・エンジェル)
デスメタルの帝王と名高いバンド。
演奏力の高さもさることながら、異界的ともいえる徹底した禍々しい雰囲気は特筆ものである。
ちなみにギタリストが[[アザトース]]とか名乗っている。この時点でどういう趣味の方々かはお察しだ。
**OBITUARY(オビチュアリー)
デスメタルとしてはさほど速くはなく、ドロドロ感を重視したバンド。
生粋のデスメタルファンには「渋い」と評判が高い。
最も特徴的なのは血を吐きながら絶叫しているようなヴォーカルで、このバンドの大きな武器である。
上記のような初期のデスメタルは、激しさという点ではスラッシュメタルとそこまで差があったというわけではなかった。
しかし時代を重ねるにつれ「もっともっと」と魚河岸の競りのごとくさらに速く過激になってゆき、
ブルータルデスメタル・テクニカルデスメタルのバンドなどは、人間の限界スレスレ、超人的な速度と複雑さをもって演奏をこなす超人集団である。
ヴォーカルもさらに過激化し、グロウル、ガテラル、下水道ボイスと呼ばれる極低音のデスヴォイスで歌うスタイルや、ギャーギャーと喚く高音シャウトのスタイルなどが誕生した。
ここまでゆくともはや人外の所業といって差し支えない。
ちなみに歌詞のテーマはその名の通りの「死」をはじめ、殺人、強姦(死姦)などの重犯罪行為や、性倒錯、悪魔・異教崇拝、反キリスト、狂気など、
幅広いくせして総じて不道徳である。まれに社会風刺を叫ぶバンドも存在する。
まあデスメタルバンドが恋愛だのガンバレだのを謳ったらそれはそれで困るのだが。
当然、放送禁止用語も頻出する。
しかしデスヴォイスなので何を言っているのか解らず、大抵のリスナーは歌詞カードでよく迷子になる。
むしろ&bold(){ネイティヴの人でも聴き取れない}可能性すら危惧されているとかされてないとか。
というか聴き取れたら聴き取れたで……↑こんな内容ですから。
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