大魔王ケストラー

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&font(#6495ED){登録日}:2011/04/29(金) 20:46:29 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &color(#bf9000){&bold(){なぁギータよ…}} &color(#bf9000){&bold(){―生きる資格―について…どう思うかね…?}} &color(#bf9000){&bold(){“生きる資格”だよ…ほら…}} &color(#bf9000){&bold(){万物すべてが持ち得ている、人間にも…}} &color(#bf9000){&bold(){そして、魔族にもな…}} &color(#bf9000){&bold(){―生きる資格―}} &color(#bf9000){&bold(){生物には皆共通して存在している}} &color(#bf9000){&bold(){我が娘サイザーもそんなことをほざいていたな…}} &color(#bf9000){&bold(){己の存在を確認するための理由みたいなものだろうが…}} &color(#bf9000){&bold(){何でお前らがそんな資格を持つことができた思う?わかるか?}} &color(#bf9000){&bold(){それはな…}} &color(#bf9000){&bold(){&size(25px){私が“与えて”やっているからだ}}} &color(#bf9000){&bold(){&size(25px){私が“殺さない”から…生きていけるという…}}} &color(#bf9000){&bold(){&size(25px){資格をな…}}} } 大魔王ケストラーとは『[[ハーメルンのバイオリン弾き]]』の登場人物にして[[ラスボス]]である。 CV:上田祐司(現:うえだゆうじ) *【概要】 “北の都”魔都ハーメルンに本拠を構える全ての魔族の王であり、魔族に永遠の魔力と命を与える存在。 主人公ハーメルとその妹サイザーの父にして、物語における全ての元凶である。 口癖は&color(#bf9000){&bold(){「小賢しい」}} 名前の由来はオーケストラの捩り(王(おう)+ケストラー)。 太古の昔に神から命を受けた天使によって「箱」に封印されてきたが、ある一時に復活を果たす。 そして今。配下である魔族が完全な帰還を果たさんと暗躍している。 作中では序盤からその存在を語られていたが、本人は「箱」の中に封じられ、眠っている状態のため如何せん露出度は皆無である。 この時点のビジュアルイメージでは天使と悪魔の翼を背負い、二本の巨大な角を持った堂々たる姿で描かれた。 また、本編と結構関係のあるギャグ短編ではシルエットの姿で、本編とは違いおとぎ話の魔王のような役回りであった。 実際の本編でのビジュアルは、ハーメルを大人化したようなボリュームのある金色の長髪と大きな2本角を持つイケメン。 その他、金色の装束や肩や胸を覆う金色の鎧、刃物のように長く鋭利な両手の黒い爪が特徴的。 とにかく、前述の理由(彼を早く解放しないと魔族の生命線である魔力が補給できず、遅かれ早かれ魔族は滅ぶ)もあり、部下である魔界軍王達は奔走する。 その一環として主人公ハーメルの持つ魔王の血を呼び覚まし、共鳴させてその目覚めを早めさせようなどとしている。 ということで物語序盤〜中盤の暗鬱とした展開の元凶もコイツということになる。 そして紆余曲折あった末、遂に復活を果たす。 しかし、やはりその復活は不完全なもので身体の大部分が“欠けて”いる。 具体的には左半身の上半身を残した状態である。 ここから魔族はケストラーの完全復活のための聖杯=生贄の収集を開始。 それを危ぶんだ人類諸国は総力を結集し、怒涛の最終決戦になだれ込んでいく――。 この魔王が真に有名なところは絶望的な実力もさることながら、やはり&bold(){&font(#ff0000){冷酷非情にしてこの上なく腐り切った人間性}}だろう。 性格は狡猾にして残虐非道、冷酷無比。そして究極なまでに卑劣で傲岸不遜、自己中心的な暴君。 そして絶望的な強さを持ちながら、魔王系のボスによくありがちな&bold(){崇高で立派な信念や哲学、悪の美学とは全く無縁の、ただ「クズ」としか言いようのない最低最悪のエゴイスト}である。 信念や美学などを持ち合わせてない一方で、真に己の思うがままに在るがままに在る存在であり、天上天下唯我独尊を体現した姿は大魔王その物と言っても過言ではない。 逆に言えば信念や美学を考えるほどの難事すらこの大魔王には無かったのかもしれないが。 漫画やラノベ界隈には数多くいる魔王でもここまで何のしがらみもなく自由かつ感情の赴くままに大魔王を満喫しているのは彼くらいだろう。 人間の存在を&color(#bf9000){&bold(){「自身に利用されるための道具」「人間に生きる目的など必要ない」}}ど豪語し、 人間の情を理解した上で他者を身も心も徹底的に弄んで踏み躙るのを好む生粋のサディスト。 加えて仲間や友情、助け合いといった人間的に美徳とされる行為を只管唾棄し忌み嫌っている。 自分以外の魔族や、その魔族に蹂躙される人間をただの道具や餌としか見ておらず、 気分で配下である魔族数百人の命を吸い殺しておきながら、&font(#bf9000){&bold(){「マズい」}}と吐き捨てた事もある。 ……というか、配下の魔族も彼にとっては暇潰しの道具の延長線上のような存在でしかなく、&color(#bf9000){&bold(){「この世には大魔王ケストラーだけおればいいのだ!!このオレがなーー!!」}}と言い放つなど、魔族の王として振る舞っていながら配下である筈の魔族に価値を全く見出していない。 なおそんな扱いの魔族は基本的にケストラーから魔力の供給を受けており、ケストラーに逆らうと魔力の供給を止められ寿命が来て死亡するので逆らえないという、文字通り生殺与奪を握られている状態にある。 …まぁ逆らって勝てるかどうかは兎も角として。 そのため統治の手法としては、カリスマによる統率ではなく絶対的な力による典型的な恐怖政治により魔族を率いている。 最悪なことに、妻のパンドラや自分の子供達に対する認識ですら&font(#ff0000){&bold(){餌}}なのだから始末に負えない。 ハーメルとサイザーの母親のパンドラは、&bold(){ケストラーにとっての「極上の血を持つ聖杯(餌)」を作らせるために、(仮復活して人間として近づいてきた)ケストラーに騙され恋に落ち、孕まされ子を産んだことになる。} なおこの事実をパンドラに明かした上で、更に爽やかな笑顔で「パンドラの血も飲みたい」とパンドラの前で語っている。 その後は聖杯を極上の味にするために、封印される際に外に出ていた配下達に天使の特徴を持つサイザーを拉致させ魔族側に置き、 逆に魔族の特徴を持つハーメルをパンドラの下に残す事で、2人の人生にあえて苦難が降りかかるように仕向け、 2人の悲劇と成長を演出する非道な真似も行っており、これらの行為を&bold(){「親心」}と嘯き、悪びれもせず平然と笑っていたりする。 しかしその後地球全土を無差別爆撃して人類を虐殺した後、 #center(){&color(#bf9000){&bold(){死んだ人間は、オレの魔力を上げる生贄となる!!聖杯になぁー!!大した量じゃないか!!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){この世のすべての&ruby(モノ){人間}がオレの道具だ!!ハーメル、御苦労だったなおまえも}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){おまえの存在、生き方自体が&ruby(どうぐ){生け贄}だった}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){魔でありながら人の中で、生き苦しみ、身をこがし…もがき…}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){様々な抵抗と苦悩があったろう!それはな、おまえ自身の&ruby(あじ){魂}を高めるためなのさ}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){オレの欲しかった血のサイザーやオーボウも届けてくれた}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){おまえの元でみんな苦しみ、憎み、いい&ruby(あじ){魂}になってくれた!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){おまえもパンドラに似てお人良しの愚か者だな!みんな美味しかったぞハーメル!}}} とすぐさま裏の本音を吐き出しハーメルを激昂させた。 当初の親心という話も単なるハーメル達の心を弄ぶ為の嘘。実際は&bold(){二人をより良い餌にする為のだけに行われた物}であった。 このようなあまりにも腐り切った冷酷で悪辣極まる下衆な性格と後述の理不尽すぎる強さから、&bold(){&font(#ff0000){少年漫画史上最悪のラスボス}}の1人として名が挙げられることも。 *【戦闘力】 ファンタジー系作品のラスボスでは珍しく、なんと特筆すべき戦闘に使用する固有の特殊能力や必殺技は&bold(){一切ない。} 技らしき技を強いて言うならば、刃のように鋭利な爪を伸縮させての斬撃や刺突くらい。 しかしその分、基礎的なスペックが常軌を逸した怪物レベルであり、その気になれば人類を一晩で滅ぼせる絶望的な力の持ち主。 因みに人類を滅ぼそうとしない理由は&color(#bf9000){&bold(){「自分にとって利用価値のある“道具”だから生かしてやっている」}}という傲慢な理由。 また自身は永遠の命の持ち主でもある。 復活直後の身体が左半身の上半身くらいしかない殆ど不完全な状態でさえ、人類屈指の法力使いクラーリィにやや勝ると評されたハープ=シコードを&bold(){瞬き一つで消滅せしめ}、城外に展開された数万の兵の命に至っては手を下すまでもなく奪っている。 また、主人公一行は遥か遠方に飛ばした思念体に触れることすらできなかった。 脚を取り戻した際には、鼻歌混じりに思いっきり地面を踏み付けただけで天変地異も言わんばかりの大地震を全世界に引き起こしている。 要するに[[一挙手一投足はおろか何気ない仕草ですら必殺どころか天変地異クラスに匹敵する破壊力を誇る。>第六天波旬]] 近接戦においては[[隔絶した身体能力が生む怪力で「小細工など無用」とばかりに正面から叩き潰すバトルスタイル>範馬勇次郎]]を取るが、 その単純な身体スペックだけで、魔族の血を極限まで引き出しパワーアップしたハーメルやサイザー、 更には(ケストラーを除けば)魔族最強の実力を誇るオーボウをも軽々と捻じ伏せ蹂躙する戦闘力は最早理不尽の域。 当然ながら魔術の破壊力も桁外れを超え規格外なレベルで、冥法王ベースのような魔法技能など使わずとも、 北の都の自身の城から一歩も離れる事なく、単純な魔力弾の連射によって世界各国を爆撃し、国々を壊滅或いは消滅に追い込む大惨事を巻き起こしている。 戦闘面以外の能力で代表的なのが、&bold(){死した人間や魔族の血肉や魂を、自らの生贄である「聖杯」として吸収する能力}((ただしこれは魔族に古くから伝わる魔力回復方法であり、厳密にはケストラーの固有能力という訳ではない。やろうと思えば他の魔族達も行うことが可能))。 これは簡単に言えば&font(#ff0000){&bold(){他者を殺せば殺すほど、他者の血肉や魂を喰らえば喰らう程ケストラーの魔力が高まりケストラーが強化されていく}}という特性。 遠くの相手に対しては死者から魂を吸収したり魔法陣から力を奪ったりするが、直近の相手に対しては''圧力で押し潰して凝縮し、肉塊に変えて血を搾り取る''という残虐極まりない手法で奪う。 この特性を生かして、不完全であった復活直後の肉体の再生を図っており、 終盤ヒロインである聖女フルートの血を飲み完全体に至った際は、溢れんばかりの魔力がアメーバめいた悍ましい異形の怪物へと変貌。(あるいは魔族の原初の姿がこれなのかもしれない) 怪物は無尽蔵に城から湧き出して人類軍に襲い掛かり彼らを蹂躙している。 総じてその力は最早魔族と分類していいのかさえ分からないレベル。 正しく作中最強最悪の敵だが、何が酷いってこんな規格外のスペック持ちでラスボスなのに、 &font(#ff0000){&bold(){「死んだフリをして背後からの騙し討ち」といった三下の悪党がするような下衆い戦法も平然で行って来る}}ところだろう。 ケストラーの性格上、相手に希望を与えた上で無慈悲に叩き潰し絶望させるのを好んでいるので、むしろこの手の戦法や演出を好んでいる節まである。 というかこの魔王、最終回でフルートが覚醒するまでの間、 &bold(){本気になったり普段の憎たらしい余裕ぶった態度が崩れることが微塵も無ければ、戦闘でもダメージを受けているような描写が全く無かったりする。} 余裕な態度が崩れた瞬間は、最終回以外だとせいぜいパンドラに再封印された時ぐらいだろうか。 仮に(数も稀でしかないが)苦戦しているかのような素振りを見せる事があっても、&bold(){実際はケストラーの迫真の演技だったというオチ}が待ち受ける。 もうやだコイツ。 **【ストーリー上の展開】 復活後は本格的に主人公一派に干渉を開始。 いらん茶目っ気を出して息子ハーメルや娘サイザーをいたぶる一方、合間に桁の違う力を振るって絶望を植え付ける。 随所に出てきてトラウマを抉る罵詈雑言をぶつけてハーメルやサイザーの精神を追い詰めていた。 最終決戦では、ハーメルが人間を辞めて((補足をすると、魔王の血を極限まで引き出して魔王化したハーメルは、中盤での宿敵ヴォーカルをも凌駕する圧倒的戦闘力と魔力を得ていた))更に寿命間近という満身創痍になりながらやっと倒したと思ったら&bold(){わざとやられただけでピンピンしていた。} そのまま騙し討ちめいた背後からの奇襲でオーボウを殺害することでハーメル親子感動の再会を一瞬にしてぶち壊し、 そのまま娘サイザーの前で母=自分の妻を笑いながら頭を踏み潰して殺害。 激昂し魔族化したサイザーの攻撃を瀕死だったサイザーの恋人ライエルを盾にすることで、 サイザーの攻撃を防ぎながらもライエルをサイザーに殺させ、ショックで崩れ落ちたサイザーも殺害するなど、 もののついでで旅の仲間を片付けていき、それまでのハーメルの苦難も何もかも嘲笑った。 最終的には&bold(){主人公一行はハーメルとフルートを残し全員殺され死亡。} そのままフルートの生き血を喰らい完全復活を果たしたことで溢れ出した魔力は、 魔族を強化すると同時に魔力そのものが異形の怪物となって最後に残された人類軍を襲い、人類が守りたかった全ては終わってしまうかに思われた。 しかしその時、ヒロインフルートが目覚める。 ケストラーを一喝するその姿は人類を守護するスフォルツェンドの女王に相応しいものであった。 幾多の聖人に見守られたフルートは奇跡を起こし、蘇る主人公一行。 そして、連載中盤から長く取っていなかった母のバイオリンを手に取ったハーメルは、同じくピアノを取ったライエルと共に最後の魔曲を奏でる。 #center(){&color(#f1c232){&bold(){いくぜケストラー!!貴様には……地獄の交響曲を聴かせてやる!!}}} #center(){&color(#f1c232){&bold(){ベートーヴェン交響曲第九番……『第九』だあ!!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){ぬうっ、おのれェ、雑魚どもがああ!!小賢しいわああ!!}}} &bold(){交響曲九番「歓喜の歌」}。 それは音楽家でありながら難聴に苦しんだ大作曲家が最後に遺した交響曲である。 それは苦難に打ち克つための喜びの歌。 希望を象徴するかのようなこの曲は聖女二人の歌声に乗せられて大魔王にも届いた。 それまで何をしても傷一つ付かなかったケストラーを確かに揺さぶっていく。 #center(){&color(#bf9000){&bold(){かっ……体が……弱って……いく……}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){再生……できない!!人間……めェ……}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){このケストラーに利用されるだけ……の……存在のくせに……!道具の……くせに……!仲間?くだら……ん!!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){その歌を、やめろおーーその曲をーー!!}}} 「憎しみ」ではケストラーに勝てないと聖母は言った。ケストラーを打倒する力は「信じる力」のみであるという。 憎しみを乗せた一人の拳には無敵を誇っていたとしても、「人々が繋がり信じる力」には勝てなかったのか。 魔曲の後押しを受け、最後に北の都に残った兵たちの攻撃と時を合わせるかのように五つの希望の戦いは始まり、ケストラーを確実に弱めていった。 今までの終始余裕ぶった態度から一転。 これまで「ただの餌」としか見ていなかった存在達に追い詰められていく事への困惑を見せると同時に余裕な態度をかなぐり捨て、 初めて勇者たちの前で真に怒り狂った憎悪と憤怒の形相を見せるケストラー。 #center(){&color(#f1c232){&bold(){ケストラああ……}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){この……人間めェェェ}}} 最後は魔族も人間でもなく彼に流れる最後の血、天使の力を発現させたハーメルの一撃の前に敗北。 比類無き絶望的な力で人間にも魔族にも恐怖と絶望を齎し続けた大魔王の肉体は、 勇者一行との死闘の果てに、死に際の魔族のようにひび割れ砕けた満身創痍の姿と化す。 #center(){&color(#bf9000){&bold(){ぐ……う……、おのれ……、にっ……人間……どもめェェェ!!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){こ……ざ……か……し……}}} そしてハーメルを「人間」と忌々しくも認め、弱り切りながらも憎悪の感情を乗せた怨み節を残し、 遂にケストラーは聖女フルートの手でオリンが造った新しい「箱」へと永久に封印された。 *■ シェルクンチク 続編『ハーメルンのバイオリン弾き 〜シェルクンチク〜』では、自らの因子を色濃く受け継ぐ孫であるグレートの前に幻聴・幻影の形で現れ、グレートの父であるハーメルにしたように魔族の血の暴走を働きかける。 しかしグレート自身が魔王の血の克服を誓ってからは扱いが小さくなった。 トドメにグレートが弁当を横取りされてキレた場面で魔族の血に働きかけて彼の学友に「出てくんな」とツッ込まれる出オチのネタキャラに成り下がっている。 *■アニメのケストラー アニメでは&bold(){原作と180度違う別キャラ}となっている。 普段は極めて穏やかで優しい青年で、妻を真剣に愛している 行き倒れたパンドラを助けたことがきっかけで結婚し、二人で村はずれの小屋で農業を続けていた。だがある日パンドラが土の中から見つけた箱を見つけてから態度は一変。 日に日に痩せ衰え性格も険しくなり、夫婦の家以外の土地で異常気象が発生するように。 そしてある晩、村人が彼らが異常気象の原因だと暴徒となり押しかける、その時ケストラーはパンドラに「この箱を開けてくれ」と頼む。愛する夫の言う通り、箱を開くパンドラ。 すると中から軍王をはじめとする魔族が解放されてしまう。 やがてハーメルとサイザーを出産し育てるも、周りに魔族が控え日毎に魔族に近づく夫に恐れをなしたパンドラは双子を連れ家を飛び出す。 しかし理性が失われつつあるケストラーは彼女に自分を封印するように頼んだ。 自分が自分でなくなり、愛する妻を殺してしまう前に… 完全に異形の姿となった夫の姿に恐怖したパンドラは箱を閉じてしまい、大魔王ケストラーは箱に封印された。 実は「パンドラの箱」は大魔王の血を半分引く天使(パンドラは一般人)と大魔王を愛した女しか開けない仕組みとなっており、この時すでにパンドラは箱を開けなくなっていた。そこで魔族側は新たに箱を開く者としてサイザーを誘拐し洗脳することにしたのだ アニメにおける大魔王とは、神と悪魔のハーフであり魔族に魔力を与え続ける因子的存在でしかなく、原作とは真逆に魔族に利用され生きていくしかなかった。オーボウら妖鳳族は魔族にその力を悪用されないよう監視をするのが役割。 そして最終回。 娘サイザーによって箱は開けられる。が、何十年も箱に封印されたケストラーは「鳥になれなかった鳥」の化石となっていた。 だが、箱の開放をもって大魔王の力がすべて後継者ハーメルに継承され、文字通りの復活はなってしまう… *【ケストラー語録】 ・フッ、“完璧”…では…ない…私も“完璧”ではないのだよ… ・人間を“生かしてやっている”のも恐怖で苦しむのが楽しいからだ。魔族らも私の“手足”として便利だからな。ハハハ ・価値のないモノに期待などせん。ポーンがクイーンに敵うわけないだろ ・どんなに小賢しい“野望”を抱いていようとも所詮は私の手のひらの上で遊んでいるにすぎんのだよ ・待てェー!!……聖女の“血”も飲みたいな。ハハハ ・くだらぬ“想い”のために…私に逆らった。この全てを支配する魔王にな…“想い”とやらのためになー。ハハハハーくだらんなーまったく。小賢しいー!! ・父さんから最愛の息子への…プレゼント。&ruby(・・・・・・){にせパンドラ}。&br()ハハハ楽しかったろう?何せおまえの大好きな母さんだからなーー!偽物とはいえ死ぬところが見れたんだからなーー……&br()人殺しが好きなんだろ?&ruby(オレ){大魔王}の血が流れてるんだからなあ。&ruby(オレ){大魔王}の。ハハハハハハ! ・おまえは変わった奴だ…魔王の子なのに人間なんぞを“仲間”にしてなぁ。殺すための&ruby(モノ){連中}だぞ?あれは……&br()いつ殺すんだ?後継者として私の後を継いでからか?喰うのか?それとも私にくれるのか?最愛の父へのプレゼントとして……。&br()そいつはいい……おまえは、いいこだね ・魔の視点で…考えてみろ。魔族側からのな……。&br()こんなに嬉しいことはない……魔力は上がったし、人はいっぱい殺せたしなあ!!よかったじゃないか!! ・これが“限界”だ…人間のな… ・生命力の強い血は格別だな…いい血があるぞ…&ruby(や){飲}ってみるか?パンドラの血だ&br()美味いぞおー最高の美酒だ…… ・だが…ようやくこれで…久しぶりの大地だ… ・仲間?人間?あんなものは&ruby(オレ){魔族}たちの…エサだろ!?エサ!! ・ハーメル…おまえはパンを食べるのに麦の数をいちいち数えて食べるのか?そんなこと知るか!まざっていたかもしれんなあ。あの中に ・さあおいでハーメル…パンドラ…父さんと一緒になろう。父さんを“完全体”にする…"餌”になるんだよ ・おまえが魔王の血をーー!強く受け継いでよかったぞ!!&br()人間界において…よかった…苦しんで苦しみ抜いてあがき…母親と別れ……数々の孤独を経験して…仲間を得たり……数々の生死を分けた戦いをし…上等な“聖杯”となった!!ハハハ……! ・歓迎するよ主賓として…この私の…復活祭のなー!! ・完璧な魔族である貴様だが、まだ…“愛”だの“情”だのにほだされている。仕方がない…このオレがそれを…断ってやろう ・パンドラ…おまえは…なんて…いい女なんだ…そしてね…、&br()どこまでもオレに…利用される…馬鹿で…愚かで…可愛い…女…なんだろうねェェ…!! ・どうしたんだい?サイザー?私の…愛しい娘よ。なんで悲しむんだい?&br()おまえの母親は…死んで骸と化した。まるで水晶のように冷たくなったぞ&br()おまえのよく知った…母親の姿に戻っただけだろうがっーー!なあ、赤い羽根の魔女ちゃんよ!! ・たいしたお人好しぶりだな。オレはそういう奴が、一番むかつく…! ・人間などはな。この大魔王に利用されるための道具だ。生きるのに目的など…ないのだ! ・この世には大魔王ケストラーだけおればよいのだ!!このオレがなー!&br()ハーメル、おまえを“魔王”にとか我が息子にとか挑発していたのも、おまえの魂を熟成させるためだよ!上等のーー聖杯としてな!! ・脆弱な人類どもよー!!支配してやるぞぉー!!この大魔王ケストラーがなあああ!! ・人間どもめ、苦しめ…悲しめ!!もがき絶望に堕ちるのだ!このケストラーが恐怖を与えてやる!苦痛を…怨みを、狂じる憎悪を、闇を、混沌を!!死をな、ハハハ! **【余談】 作中における魔族達は多かれ少なかれ「絶対悪」と言っていいほどの下衆な連中((それこそ作者がギャグを入れないと執筆どころではなかったレベル))ばかりなのだが、 このケストラーはほぼラストに登場しながら主人公との距離の近さと悪辣な行動によって、 ((アニメでの描写を受けて、作品を文句なしのハッピーエンドで終わらせるためにあらかじめ覚悟を決めてから外道として))描いていた作者ですら、連載終了後に&bold(){「作品が終わったのは寂しいけど、ケストラーをこれ以上描かないで済む点にはホッとしている」}といった旨のコメントを残す程にコイツが憎かったという凄まじいまでの印象の悪さを残している。 #center(){&color(#bf9000){&bold(){そうだあァ、wiki籠もりを喰えぇ……追記なんか編集のエサなんだからなぁ……!}}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,4) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - (∴)と似ているよなこいつ、ただ最期まで他者を認めなかったが -- 名無しさん (2013-06-02 12:32:09) - 今読み返しても絶望感とゲスさが半端ない。ハーメルンの欝要素のほとんど全部の元凶なあたりも相当ヤバい。おまけに実力もなんかもうイかれた強さとしか。なんだこれ -- 名無しさん (2013-08-03 00:48:19) - (∴)も認めてはいないだろ -- 名無しさん (2013-08-03 01:10:21) - ↑(∴)って何だ? -- 名無し (2013-11-06 21:45:26) - ↑ググれ -- 名無しさん (2013-11-06 21:58:13) - 最悪の性格と作中ぶっちぎり最強の実力が今思い返しても凄い。軍団長だけでも相当なのにケストラーはどんなになるかと思ったら、もう笑うしかなかった -- 名無しさん (2013-11-06 23:25:47) - 烈火の森、ネウロのシックスと並んで少年漫画の外道ラスボスだと思う -- 名無しさん (2014-04-19 20:40:40) - 身も蓋もなく存在がチートだからな・・・。慢心の精霊が付いてなかったら勝ち目がなかった -- 名無しさん (2014-06-26 08:31:18) - 気になれば開放直後の不完全な状態でも全人類を食って完全復活できたんだよね……本当に魔王らしい魔王だ。 -- 名無しさん (2014-07-04 03:00:14) - アニメ版の最終回で既に大魔王としての力しか残っていなく、「鳥になれなかった鳥」の化石となっていたケストラー、その場にいた誰もがただ唖然とするしかなかった。その中で箱の中身に愕然としたフルートは「こんなもののために私たち!」と怒りに嘆きながらハーメルや自分達の運命をも狂わせた元凶であった箱の中身を叩き割った。 -- 名無しさん (2014-08-13 17:23:07) - オルゴールの化けた奴をベースがすぐに偽物と気付かなかった辺り、中盤辺りではまだちょっとノリの軽いキャラにする予定だったのかも -- 名無しさん (2014-08-29 09:50:02) - ここまで外道だともういっそ清々しい。まさに大魔王様。 -- 名無しさん (2014-11-07 21:25:09) - バーン様とか白面の者とかもそうだけど、あの時代のファンタジー物って「人間の軍隊が手も足も出ない魔族を蹴散らす超強い勇者」とその勇者が仲間達と力を合わせて人類軍も及ばずながら手助けしてそれでも苦戦する狂ったような強さ&安易なヒューマニズムの通じない絶対悪のラスボスって構図が多かった -- 名無しさん (2014-12-01 14:41:17) - 結局、ヴォーカルがケストラーを憎んでた理由は何だったんだろうな。多分、「ハーメル達を食いかねない」って作者のコメントからしてヴォーカルもケストラーの息子なんだと思うけど -- 名無しさん (2015-02-01 19:57:10) - ↑オルゴールが「この男は魔族も人も関係なく、気に入らない相手は全て殺す快楽殺人者。」って評してた通り、ケストラーに牙をむいたのも単に「気に入らない」って思ったからじゃないかなあ。 -- 名無しさん (2015-04-10 21:30:25) - ヴォーカルがケストラーへの愚痴を言うシーンでの表情をみたらかなりいろんな感情を持っていると思われる。やはりヴォーカルは息子だったのではないか。 -- 名無しさん (2015-04-19 18:09:30) - ↑ 特に明言はされてなくても、ド外道でサディストで唯我独尊な性格は瓜二つだよな -- 名無しさん (2015-11-01 11:52:39) - 本編最後が封印で済ませたのが生ぬるい。こういう奴こそゴールデン・エクスペリエンス・レクイエムで無限に死亡ループさせるべきなのに。 -- 名無しさん (2016-05-16 23:54:07) - ↑こいつそもそも殺せないからな -- 名無しさん (2016-08-09 15:49:54) - まさに大魔王の中の大魔王。腐った根性とか不動の最強っぷりとか -- 名無しさん (2016-08-09 16:59:47) - 性格が悪い上に超強く他社は信じない(利用はする)、白面の者みたいだな -- 名無しさん (2016-08-10 10:39:31) - 見上げている白面と、見下しているケストラーでは正反対でもあるな -- 名無しさん (2016-08-10 11:42:10) - 圧倒的な超越者のくせに精神性は驚くほど人間臭いんだよな…かなり性質が悪い方向にだが -- 名無しさん (2016-08-10 11:53:30) - リアルタイムじゃなくて終わってから読み返したからかもしれないんだけど、やられ方がご都合主義に感じて -- 名無しさん (2016-08-10 15:31:09) - ↑誤爆 感じたんだけど、割と納得してる人多いの? -- 名無しさん (2016-08-10 15:32:11) - ↑ああでもしないと倒せそうにない(物語が終わらせれない)しなw無理やり感はあるけど仕方ね~かと思ったわ -- 名無しさん (2016-08-10 19:24:39) - 同時期に同雑誌で始まったロト紋の異魔神は完全版では改心したのに対し、ケストラーは改心することなく悪を貫いた。 -- 名無しさん (2016-08-10 19:54:16) - バーンや白面と違って一切人間味じみたものを持たない絶対悪という実はレアなラスボス -- 名無しさん (2016-08-10 20:13:01) - ↑あの悪辣さは実に人間臭くね?幼児の残酷さと強者の冷酷さを感じたわ -- 名無しさん (2016-08-10 20:22:16) - と言うより、神がモチーフなんだと思う、角取ったら普通に天使系として通用しそうな外見してるし。ギリシャ神話辺りのろくでもない神に悪意を足した感じ。だからこそメタ抜きに見たら封印してないと無理ゲーって感じなんだと思う -- 名無しさん (2016-08-10 21:04:28) - ↑6 散々、やったか!?→やれてねえ(恐怖)を繰り返されたのでアレくらい分かりやすい形でやってくれないとダメだったと思う -- 名無しさん (2016-08-10 23:22:05) - ↑×7 ケストラーはどうやって産まれたのかが分からない「悪の心の化身」みたいな存在だから、希望を捨てないフルートの心に負けたって展開はむしろ好き。 -- 名無しさん (2016-08-17 01:21:18) - ↑×3 魔族を創造したっぽいし、魔王と言う名の神って言った方が納得いくなー。 -- 名無しさん (2016-08-19 08:37:50) - この世界の魔族って『自分を食い物としか思っていない大魔王』の魔力が無いと滅ぶという、ある意味最初から『つんでいる』としかいいようがない設定だよなぁ -- 名無しさん (2016-08-31 22:23:18) - 主人公の父で一片の情も見せずに悪を貫いたのはある意味凄いキャラ。こういう絶対悪ラスボス自体が減ってるのは残念だわ。倒した時のカタルシスを作る方も考えて欲しい。変に同情設定はいらない。 -- 名無しさん (2016-09-16 10:26:40) - 因みに孫の一人は魔力が使え容姿もそっくりだが飼ってたハムスターの死に号泣する、夜中に独りでトイレに行けないなど中身は全くの別物である -- 名無しさん (2016-09-17 13:29:55) - 最後のセリフについても誰か書いて欲しいな。最後の最後にハーメルを人間だと認めてるんだよね。 -- 名無しさん (2016-09-17 13:47:48) - 白面やシックスすらドン引きするレベルの悪じゃなかろうか。 -- 名無しさん (2016-10-08 23:56:11) - こいつだけは、吐き気を催す邪悪の一覧にすら加えたくない。 -- 名無しさん (2016-10-09 02:30:18) - 生けとし生ける物の天敵って意味じゃまさに大魔王に相応しいな -- 名無しさん (2016-10-11 15:33:22) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2011/04/29(金) 20:46:29 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &color(#bf9000){&bold(){なぁギータよ…}} &color(#bf9000){&bold(){―生きる資格―について…どう思うかね…?}} &color(#bf9000){&bold(){“生きる資格”だよ…ほら…}} &color(#bf9000){&bold(){万物すべてが持ち得ている、人間にも…}} &color(#bf9000){&bold(){そして、魔族にもな…}} &color(#bf9000){&bold(){―生きる資格―}} &color(#bf9000){&bold(){生物には皆共通して存在している}} &color(#bf9000){&bold(){我が娘サイザーもそんなことをほざいていたな…}} &color(#bf9000){&bold(){己の存在を確認するための理由みたいなものだろうが…}} &color(#bf9000){&bold(){何でお前らがそんな資格を持つことができた思う?わかるか?}} &color(#bf9000){&bold(){それはな…}} &color(#bf9000){&bold(){&size(25px){私が“与えて”やっているからだ}}} &color(#bf9000){&bold(){&size(25px){私が“殺さない”から…生きていけるという…}}} &color(#bf9000){&bold(){&size(25px){資格をな…}}} } 大魔王ケストラーとは『[[ハーメルンのバイオリン弾き]]』の登場人物にして[[ラスボス]]である。 CV:上田祐司(現:うえだゆうじ) *【概要】 “北の都”魔都ハーメルンに本拠を構える全ての魔族の王であり、魔族に永遠の魔力と命を与える存在。 主人公ハーメルとその妹サイザーの父にして、物語における全ての元凶である。 口癖は&color(#bf9000){&bold(){「小賢しい」}} 名前の由来はオーケストラの捩り(王(おう)+ケストラー)。 太古の昔に神から命を受けた天使によって「箱」に封印されてきたが、ある一時に復活を果たす。 そして今。配下である魔族が完全な帰還を果たさんと暗躍している。 作中では序盤からその存在を語られていたが、本人は「箱」の中に封じられ、眠っている状態のため如何せん露出度は皆無である。 この時点のビジュアルイメージでは天使と悪魔の翼を背負い、二本の巨大な角を持った堂々たる姿で描かれた。 また、本編と結構関係のあるギャグ短編ではシルエットの姿で、本編とは違いおとぎ話の魔王のような役回りであった。 実際の本編でのビジュアルは、ハーメルを大人化したようなボリュームのある金色の長髪と大きな2本角を持つイケメン。 その他、金色の装束や肩や胸を覆う金色の鎧、刃物のように長く鋭利な両手の黒い爪が特徴的。 とにかく、前述の理由(彼を早く解放しないと魔族の生命線である魔力が補給できず、遅かれ早かれ魔族は滅ぶ)もあり、部下である魔界軍王達は奔走する。 その一環として主人公ハーメルの持つ魔王の血を呼び覚まし、共鳴させてその目覚めを早めさせようなどとしている。 ということで物語序盤〜中盤の暗鬱とした展開の元凶もコイツということになる。 そして紆余曲折あった末、遂に復活を果たす。 しかし、やはりその復活は不完全なもので身体の大部分が“欠けて”いる。 具体的には左半身の上半身を残した状態である。 ここから魔族はケストラーの完全復活のための聖杯=生贄の収集を開始。 それを危ぶんだ人類諸国は総力を結集し、怒涛の最終決戦になだれ込んでいく――。 この魔王が真に有名なところは絶望的な実力もさることながら、やはり&bold(){&font(#ff0000){冷酷非情にしてこの上なく腐り切った人間性}}だろう。 性格は狡猾にして残虐非道、冷酷無比。そして究極なまでに卑劣で傲岸不遜、自己中心的な暴君。 そして絶望的な強さを持ちながら、魔王系のボスによくありがちな&bold(){崇高で立派な信念や哲学、悪の美学とは全く無縁の、ただ「クズ」としか言いようのない最低最悪のエゴイスト}である。 信念や美学などを持ち合わせてない一方で、真に己の思うがままに在るがままに在る存在であり、天上天下唯我独尊を体現した姿は大魔王その物と言っても過言ではない。 逆に言えば信念や美学を考えるほどの難事すらこの大魔王には無かったのかもしれないが。 漫画やラノベ界隈には数多くいる魔王でもここまで何のしがらみもなく自由かつ感情の赴くままに大魔王を満喫しているのは彼くらいだろう。 人間の存在を&color(#bf9000){&bold(){「自身に利用されるための道具」「人間に生きる目的など必要ない」}}ど豪語し、 人間の情を理解した上で他者を身も心も徹底的に弄んで踏み躙るのを好む生粋のサディスト。 加えて仲間や友情、助け合いといった人間的に美徳とされる行為を只管唾棄し忌み嫌っている。 自分以外の魔族や、その魔族に蹂躙される人間をただの道具や餌としか見ておらず、 気分で配下である魔族数百人の命を吸い殺しておきながら、&font(#bf9000){&bold(){「マズい」}}と吐き捨てた事もある。 ……というか、配下の魔族も彼にとっては暇潰しの道具の延長線上のような存在でしかなく、&color(#bf9000){&bold(){「この世には大魔王ケストラーだけおればいいのだ!!このオレがなーー!!」}}と言い放つなど、魔族の王として振る舞っていながら配下である筈の魔族に価値を全く見出していない。 なおそんな扱いの魔族は基本的にケストラーから魔力の供給を受けており、ケストラーに逆らうと魔力の供給を止められ寿命が来て死亡するので逆らえないという、文字通り生殺与奪を握られている状態にある。 …まぁ逆らって勝てるかどうかは兎も角として。 そのため統治の手法としては、カリスマによる統率ではなく絶対的な力による典型的な恐怖政治により魔族を率いている。 最悪なことに、妻のパンドラや自分の子供達に対する認識ですら&font(#ff0000){&bold(){餌}}なのだから始末に負えない。 ハーメルとサイザーの母親のパンドラは、&bold(){ケストラーにとっての「極上の血を持つ聖杯(餌)」を作らせるために、(仮復活して人間として近づいてきた)ケストラーに騙され恋に落ち、孕まされ子を産んだことになる。} なおこの事実をパンドラに明かした上で、更に爽やかな笑顔で「パンドラの血も飲みたい」とパンドラの前で語っている。 その後は聖杯を極上の味にするために、封印される際に外に出ていた配下達に天使の特徴を持つサイザーを拉致させ魔族側に置き、 逆に魔族の特徴を持つハーメルをパンドラの下に残す事で、2人の人生にあえて苦難が降りかかるように仕向け、 2人の悲劇と成長を演出する非道な真似も行っており、これらの行為を&bold(){「親心」}と嘯き、悪びれもせず平然と笑っていたりする。 しかしその後地球全土を無差別爆撃して人類を虐殺した後、 #center(){&color(#bf9000){&bold(){死んだ人間は、オレの魔力を上げる生贄となる!!聖杯になぁー!!大した量じゃないか!!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){この世のすべての&ruby(モノ){人間}がオレの道具だ!!ハーメル、御苦労だったなおまえも}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){おまえの存在、生き方自体が&ruby(どうぐ){生け贄}だった}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){魔でありながら人の中で、生き苦しみ、身をこがし…もがき…}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){様々な抵抗と苦悩があったろう!それはな、おまえ自身の&ruby(あじ){魂}を高めるためなのさ}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){オレの欲しかった血のサイザーやオーボウも届けてくれた}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){おまえの元でみんな苦しみ、憎み、いい&ruby(あじ){魂}になってくれた!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){おまえもパンドラに似てお人良しの愚か者だな!みんな美味しかったぞハーメル!}}} とすぐさま裏の本音を吐き出しハーメルを激昂させた。 当初の親心という話も単なるハーメル達の心を弄ぶ為の嘘。実際は&bold(){二人をより良い餌にする為のだけに行われた物}であった。 このようなあまりにも腐り切った冷酷で悪辣極まる下衆な性格と後述の理不尽すぎる強さから、&bold(){&font(#ff0000){少年漫画史上最悪のラスボス}}の1人として名が挙げられることも。 *【戦闘力】 ファンタジー系作品のラスボスでは珍しく、なんと特筆すべき戦闘に使用する固有の特殊能力や必殺技は&bold(){一切ない。} 技らしき技を強いて言うならば、刃のように鋭利な爪を伸縮させての斬撃や刺突くらい。 しかしその分、基礎的なスペックが常軌を逸した怪物レベルであり、その気になれば&bold(){数億}の人間を片手間感覚で瞬時に虐殺できたり、人類を一晩で滅ぼせる絶望的な力の持ち主。 因みに人類を滅ぼそうとしない理由は&color(#bf9000){&bold(){「自分にとって利用価値のある“道具”だから生かしてやっている」}}という傲慢なもの。 また自身は永遠の命の持ち主でもある。 復活直後の身体が左半身の上半身くらいしかない殆ど不完全な状態でさえ、人類屈指の法力使いクラーリィにやや勝ると評されたハープ=シコードを&bold(){瞬き一つで消滅せしめ}、城外に展開された数万の兵の命に至っては手を下すまでもなく奪っている。 また、主人公一行は遥か遠方に飛ばした思念体に触れることすらできなかった。 脚を取り戻した際には、鼻歌混じりに思いっきり地面を踏み付けただけで天変地異も言わんばかりの大地震を引き起こしている。 要するに[[一挙手一投足はおろか何気ない仕草ですら必殺どころか天変地異クラスに匹敵する破壊力を誇る。>第六天波旬]] 近接戦においては[[隔絶した身体能力が生む怪力で「小細工など無用」とばかりに正面から叩き潰すバトルスタイル>範馬勇次郎]]を取るが、 その単純な身体スペックだけで、魔族の血を極限まで引き出しパワーアップしたハーメルやサイザー、 更には(ケストラーを除けば)魔族最強の実力を誇るオーボウをも軽々と捻じ伏せ蹂躙する戦闘力は最早理不尽の域。 当然ながら魔術の破壊力も桁外れを超え規格外なレベルで、冥法王ベースのような魔法技能など使わずとも、 北の都の自身の城から一歩も離れる事なく、単純な魔力弾の連射によって世界各国を爆撃し、国々を壊滅或いは消滅に追い込む大惨事を巻き起こしている。 戦闘面以外の能力で代表的なのが、&bold(){死した人間や魔族の血肉や魂を、自らの生贄である「聖杯」として吸収する能力}((ただしこれは魔族に古くから伝わる魔力回復方法であり、厳密にはケストラーの固有能力という訳ではない。やろうと思えば他の魔族達も行うことが可能))。 これは簡単に言えば&font(#ff0000){&bold(){他者を殺せば殺すほど、他者の血肉や魂を喰らえば喰らう程ケストラーの魔力が高まりケストラーが強化されていく}}という特性。 遠くの相手に対しては死者から魂を吸収したり魔法陣から力を奪ったりするが、直近の相手に対しては''圧力で押し潰して凝縮し、肉塊に変えて血を搾り取る''という残虐極まりない手法で奪う。 この特性を生かして、不完全であった復活直後の肉体の再生を図っており、 終盤ヒロインである聖女フルートの血を飲み完全体に至った際は、溢れんばかりの魔力がアメーバめいた悍ましい異形の怪物へと変貌。(あるいは魔族の原初の姿がこれなのかもしれない) 怪物は無尽蔵に城から湧き出して人類軍に襲い掛かり彼らを蹂躙している。 総じてその力は最早魔族と分類していいのかさえ分からないレベル。 正しく作中最強最悪の敵だが、何が酷いってこんな規格外のスペック持ちでラスボスなのに、 &font(#ff0000){&bold(){「死んだフリをして背後からの騙し討ち」といった三下の悪党がするような下衆い戦法も平然で行って来る}}ところだろう。 ケストラーの性格上、相手に希望を与えた上で無慈悲に叩き潰し絶望させるのを好んでいるので、むしろこの手の戦法や演出を好んでいる節まである。 というかこの魔王、最終回でフルートが覚醒するまでの間、 &bold(){本気になったり普段の憎たらしい余裕ぶった態度が崩れることが微塵も無ければ、戦闘でもダメージを受けているような描写が全く無かったりする。} 余裕な態度が崩れた瞬間は、最終回以外だとせいぜいパンドラに再封印された時ぐらいだろうか。 仮に(数も稀でしかないが)苦戦しているかのような素振りを見せる事があっても、&bold(){実際はケストラーの迫真の演技だったというオチ}が待ち受ける。 もうやだコイツ。 **【ストーリー上の展開】 復活後は本格的に主人公一派に干渉を開始。 いらん茶目っ気を出して息子ハーメルや娘サイザーをいたぶる一方、合間に桁の違う力を振るって絶望を植え付ける。 随所に出てきてトラウマを抉る罵詈雑言をぶつけてハーメルやサイザーの精神を追い詰めていた。 最終決戦では、ハーメルが人間を辞めて((補足をすると、魔王の血を極限まで引き出して魔王化したハーメルは、中盤での宿敵ヴォーカルをも凌駕する圧倒的戦闘力と魔力を得ていた))更に寿命間近という満身創痍になりながらやっと倒したと思ったら&bold(){わざとやられただけでピンピンしていた。} そのまま騙し討ちめいた背後からの奇襲でオーボウを殺害することでハーメル親子感動の再会を一瞬にしてぶち壊し、 そのまま娘サイザーの前で母=自分の妻を笑いながら頭を踏み潰して殺害。 激昂し魔族化したサイザーの攻撃を瀕死だったサイザーの恋人ライエルを盾にすることで、 サイザーの攻撃を防ぎながらもライエルをサイザーに殺させ、ショックで崩れ落ちたサイザーも殺害するなど、 もののついでで旅の仲間を片付けていき、それまでのハーメルの苦難も何もかも嘲笑った。 最終的には&bold(){主人公一行はハーメルとフルートを残し全員殺され死亡。} そのままフルートの生き血を喰らい完全復活を果たしたことで溢れ出した魔力は、 魔族を強化すると同時に魔力そのものが異形の怪物となって最後に残された人類軍を襲い、人類が守りたかった全ては終わってしまうかに思われた。 しかしその時、ヒロインフルートが目覚める。 ケストラーを一喝するその姿は人類を守護するスフォルツェンドの女王に相応しいものであった。 幾多の聖人に見守られたフルートは奇跡を起こし、蘇る主人公一行。 そして、連載中盤から長く取っていなかった母のバイオリンを手に取ったハーメルは、同じくピアノを取ったライエルと共に最後の魔曲を奏でる。 #center(){&color(#f1c232){&bold(){いくぜケストラー!!貴様には……地獄の交響曲を聴かせてやる!!}}} #center(){&color(#f1c232){&bold(){ベートーヴェン交響曲第九番……『第九』だあ!!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){ぬうっ、おのれェ、雑魚どもがああ!!小賢しいわああ!!}}} &bold(){交響曲九番「歓喜の歌」}。 それは音楽家でありながら難聴に苦しんだ大作曲家が最後に遺した交響曲である。 それは苦難に打ち克つための喜びの歌。 希望を象徴するかのようなこの曲は聖女二人の歌声に乗せられて大魔王にも届いた。 それまで何をしても傷一つ付かなかったケストラーを確かに揺さぶっていく。 #center(){&color(#bf9000){&bold(){かっ……体が……弱って……いく……}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){再生……できない!!人間……めェ……}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){このケストラーに利用されるだけ……の……存在のくせに……!道具の……くせに……!仲間?くだら……ん!!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){その歌を、やめろおーーその曲をーー!!}}} 「憎しみ」ではケストラーに勝てないと聖母は言った。ケストラーを打倒する力は「信じる力」のみであるという。 憎しみを乗せた一人の拳には無敵を誇っていたとしても、「人々が繋がり信じる力」には勝てなかったのか。 魔曲の後押しを受け、最後に北の都に残った兵たちの攻撃と時を合わせるかのように五つの希望の戦いは始まり、ケストラーを確実に弱めていった。 今までの終始余裕ぶった態度から一転。 これまで「ただの餌」としか見ていなかった存在達に追い詰められていく事への困惑を見せると同時に余裕な態度をかなぐり捨て、 初めて勇者たちの前で真に怒り狂った憎悪と憤怒の形相を見せるケストラー。 #center(){&color(#f1c232){&bold(){ケストラああ……}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){この……人間めェェェ}}} 最後は魔族も人間でもなく彼に流れる最後の血、天使の力を発現させたハーメルの一撃の前に敗北。 比類無き絶望的な力で人間にも魔族にも恐怖と絶望を齎し続けた大魔王の肉体は、 勇者一行との死闘の果てに、死に際の魔族のようにひび割れ砕けた満身創痍の姿と化す。 #center(){&color(#bf9000){&bold(){ぐ……う……、おのれ……、にっ……人間……どもめェェェ!!}}} #center(){&color(#bf9000){&bold(){こ……ざ……か……し……}}} そしてハーメルを「人間」と忌々しくも認め、弱り切りながらも憎悪の感情を乗せた怨み節を残し、 遂にケストラーは聖女フルートの手でオリンが造った新しい「箱」へと永久に封印された。 *■ シェルクンチク 続編『ハーメルンのバイオリン弾き 〜シェルクンチク〜』では、自らの因子を色濃く受け継ぐ孫であるグレートの前に幻聴・幻影の形で現れ、グレートの父であるハーメルにしたように魔族の血の暴走を働きかける。 しかしグレート自身が魔王の血の克服を誓ってからは扱いが小さくなった。 トドメにグレートが弁当を横取りされてキレた場面で魔族の血に働きかけて彼の学友に「出てくんな」とツッ込まれる出オチのネタキャラに成り下がっている。 *■アニメのケストラー アニメでは&bold(){原作と180度違う別キャラ}となっている。 普段は極めて穏やかで優しい青年で、妻を真剣に愛している 行き倒れたパンドラを助けたことがきっかけで結婚し、二人で村はずれの小屋で農業を続けていた。だがある日パンドラが土の中から見つけた箱を見つけてから態度は一変。 日に日に痩せ衰え性格も険しくなり、夫婦の家以外の土地で異常気象が発生するように。 そしてある晩、村人が彼らが異常気象の原因だと暴徒となり押しかける、その時ケストラーはパンドラに「この箱を開けてくれ」と頼む。愛する夫の言う通り、箱を開くパンドラ。 すると中から軍王をはじめとする魔族が解放されてしまう。 やがてハーメルとサイザーを出産し育てるも、周りに魔族が控え日毎に魔族に近づく夫に恐れをなしたパンドラは双子を連れ家を飛び出す。 しかし理性が失われつつあるケストラーは彼女に自分を封印するように頼んだ。 自分が自分でなくなり、愛する妻を殺してしまう前に… 完全に異形の姿となった夫の姿に恐怖したパンドラは箱を閉じてしまい、大魔王ケストラーは箱に封印された。 実は「パンドラの箱」は大魔王の血を半分引く天使(パンドラは一般人)と大魔王を愛した女しか開けない仕組みとなっており、この時すでにパンドラは箱を開けなくなっていた。そこで魔族側は新たに箱を開く者としてサイザーを誘拐し洗脳することにしたのだ アニメにおける大魔王とは、神と悪魔のハーフであり魔族に魔力を与え続ける因子的存在でしかなく、原作とは真逆に魔族に利用され生きていくしかなかった。オーボウら妖鳳族は魔族にその力を悪用されないよう監視をするのが役割。 そして最終回。 娘サイザーによって箱は開けられる。が、何十年も箱に封印されたケストラーは「鳥になれなかった鳥」の化石となっていた。 だが、箱の開放をもって大魔王の力がすべて後継者ハーメルに継承され、文字通りの復活はなってしまう… *【ケストラー語録】 ・フッ、“完璧”…では…ない…私も“完璧”ではないのだよ… ・人間を“生かしてやっている”のも恐怖で苦しむのが楽しいからだ。魔族らも私の“手足”として便利だからな。ハハハ ・価値のないモノに期待などせん。ポーンがクイーンに敵うわけないだろ ・どんなに小賢しい“野望”を抱いていようとも所詮は私の手のひらの上で遊んでいるにすぎんのだよ ・待てェー!!……聖女の“血”も飲みたいな。ハハハ ・くだらぬ“想い”のために…私に逆らった。この全てを支配する魔王にな…“想い”とやらのためになー。ハハハハーくだらんなーまったく。小賢しいー!! ・父さんから最愛の息子への…プレゼント。&ruby(・・・・・・){にせパンドラ}。&br()ハハハ楽しかったろう?何せおまえの大好きな母さんだからなーー!偽物とはいえ死ぬところが見れたんだからなーー……&br()人殺しが好きなんだろ?&ruby(オレ){大魔王}の血が流れてるんだからなあ。&ruby(オレ){大魔王}の。ハハハハハハ! ・おまえは変わった奴だ…魔王の子なのに人間なんぞを“仲間”にしてなぁ。殺すための&ruby(モノ){連中}だぞ?あれは……&br()いつ殺すんだ?後継者として私の後を継いでからか?喰うのか?それとも私にくれるのか?最愛の父へのプレゼントとして……。&br()そいつはいい……おまえは、いいこだね ・魔の視点で…考えてみろ。魔族側からのな……。&br()こんなに嬉しいことはない……魔力は上がったし、人はいっぱい殺せたしなあ!!よかったじゃないか!! ・これが“限界”だ…人間のな… ・生命力の強い血は格別だな…いい血があるぞ…&ruby(や){飲}ってみるか?パンドラの血だ&br()美味いぞおー最高の美酒だ…… ・だが…ようやくこれで…久しぶりの大地だ… ・仲間?人間?あんなものは&ruby(オレ){魔族}たちの…エサだろ!?エサ!! ・ハーメル…おまえはパンを食べるのに麦の数をいちいち数えて食べるのか?そんなこと知るか!まざっていたかもしれんなあ。あの中に ・さあおいでハーメル…パンドラ…父さんと一緒になろう。父さんを“完全体”にする…"餌”になるんだよ ・おまえが魔王の血をーー!強く受け継いでよかったぞ!!&br()人間界において…よかった…苦しんで苦しみ抜いてあがき…母親と別れ……数々の孤独を経験して…仲間を得たり……数々の生死を分けた戦いをし…上等な“聖杯”となった!!ハハハ……! ・歓迎するよ主賓として…この私の…復活祭のなー!! ・完璧な魔族である貴様だが、まだ…“愛”だの“情”だのにほだされている。仕方がない…このオレがそれを…断ってやろう ・パンドラ…おまえは…なんて…いい女なんだ…そしてね…、&br()どこまでもオレに…利用される…馬鹿で…愚かで…可愛い…女…なんだろうねェェ…!! ・どうしたんだい?サイザー?私の…愛しい娘よ。なんで悲しむんだい?&br()おまえの母親は…死んで骸と化した。まるで水晶のように冷たくなったぞ&br()おまえのよく知った…母親の姿に戻っただけだろうがっーー!なあ、赤い羽根の魔女ちゃんよ!! ・たいしたお人好しぶりだな。オレはそういう奴が、一番むかつく…! ・人間などはな。この大魔王に利用されるための道具だ。生きるのに目的など…ないのだ! ・この世には大魔王ケストラーだけおればよいのだ!!このオレがなー!&br()ハーメル、おまえを“魔王”にとか我が息子にとか挑発していたのも、おまえの魂を熟成させるためだよ!上等のーー聖杯としてな!! ・脆弱な人類どもよー!!支配してやるぞぉー!!この大魔王ケストラーがなあああ!! ・人間どもめ、苦しめ…悲しめ!!もがき絶望に堕ちるのだ!このケストラーが恐怖を与えてやる!苦痛を…怨みを、狂じる憎悪を、闇を、混沌を!!死をな、ハハハ! **【余談】 作中における魔族達は多かれ少なかれ「絶対悪」と言っていいほどの下衆な連中((それこそ作者がギャグを入れないと執筆どころではなかったレベル))ばかりなのだが、 このケストラーはほぼラストに登場しながら主人公との距離の近さと悪辣な行動によって、 ((アニメでの描写を受けて、作品を文句なしのハッピーエンドで終わらせるためにあらかじめ覚悟を決めてから外道として))描いていた作者ですら、連載終了後に&bold(){「作品が終わったのは寂しいけど、ケストラーをこれ以上描かないで済む点にはホッとしている」}といった旨のコメントを残す程にコイツが憎かったという凄まじいまでの印象の悪さを残している。 #center(){&color(#bf9000){&bold(){そうだあァ、wiki籠もりを喰えぇ……追記なんか編集のエサなんだからなぁ……!}}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,4) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - (∴)と似ているよなこいつ、ただ最期まで他者を認めなかったが -- 名無しさん (2013-06-02 12:32:09) - 今読み返しても絶望感とゲスさが半端ない。ハーメルンの欝要素のほとんど全部の元凶なあたりも相当ヤバい。おまけに実力もなんかもうイかれた強さとしか。なんだこれ -- 名無しさん (2013-08-03 00:48:19) - (∴)も認めてはいないだろ -- 名無しさん (2013-08-03 01:10:21) - ↑(∴)って何だ? -- 名無し (2013-11-06 21:45:26) - ↑ググれ -- 名無しさん (2013-11-06 21:58:13) - 最悪の性格と作中ぶっちぎり最強の実力が今思い返しても凄い。軍団長だけでも相当なのにケストラーはどんなになるかと思ったら、もう笑うしかなかった -- 名無しさん (2013-11-06 23:25:47) - 烈火の森、ネウロのシックスと並んで少年漫画の外道ラスボスだと思う -- 名無しさん (2014-04-19 20:40:40) - 身も蓋もなく存在がチートだからな・・・。慢心の精霊が付いてなかったら勝ち目がなかった -- 名無しさん (2014-06-26 08:31:18) - 気になれば開放直後の不完全な状態でも全人類を食って完全復活できたんだよね……本当に魔王らしい魔王だ。 -- 名無しさん (2014-07-04 03:00:14) - アニメ版の最終回で既に大魔王としての力しか残っていなく、「鳥になれなかった鳥」の化石となっていたケストラー、その場にいた誰もがただ唖然とするしかなかった。その中で箱の中身に愕然としたフルートは「こんなもののために私たち!」と怒りに嘆きながらハーメルや自分達の運命をも狂わせた元凶であった箱の中身を叩き割った。 -- 名無しさん (2014-08-13 17:23:07) - オルゴールの化けた奴をベースがすぐに偽物と気付かなかった辺り、中盤辺りではまだちょっとノリの軽いキャラにする予定だったのかも -- 名無しさん (2014-08-29 09:50:02) - ここまで外道だともういっそ清々しい。まさに大魔王様。 -- 名無しさん (2014-11-07 21:25:09) - バーン様とか白面の者とかもそうだけど、あの時代のファンタジー物って「人間の軍隊が手も足も出ない魔族を蹴散らす超強い勇者」とその勇者が仲間達と力を合わせて人類軍も及ばずながら手助けしてそれでも苦戦する狂ったような強さ&安易なヒューマニズムの通じない絶対悪のラスボスって構図が多かった -- 名無しさん (2014-12-01 14:41:17) - 結局、ヴォーカルがケストラーを憎んでた理由は何だったんだろうな。多分、「ハーメル達を食いかねない」って作者のコメントからしてヴォーカルもケストラーの息子なんだと思うけど -- 名無しさん (2015-02-01 19:57:10) - ↑オルゴールが「この男は魔族も人も関係なく、気に入らない相手は全て殺す快楽殺人者。」って評してた通り、ケストラーに牙をむいたのも単に「気に入らない」って思ったからじゃないかなあ。 -- 名無しさん (2015-04-10 21:30:25) - ヴォーカルがケストラーへの愚痴を言うシーンでの表情をみたらかなりいろんな感情を持っていると思われる。やはりヴォーカルは息子だったのではないか。 -- 名無しさん (2015-04-19 18:09:30) - ↑ 特に明言はされてなくても、ド外道でサディストで唯我独尊な性格は瓜二つだよな -- 名無しさん (2015-11-01 11:52:39) - 本編最後が封印で済ませたのが生ぬるい。こういう奴こそゴールデン・エクスペリエンス・レクイエムで無限に死亡ループさせるべきなのに。 -- 名無しさん (2016-05-16 23:54:07) - ↑こいつそもそも殺せないからな -- 名無しさん (2016-08-09 15:49:54) - まさに大魔王の中の大魔王。腐った根性とか不動の最強っぷりとか -- 名無しさん (2016-08-09 16:59:47) - 性格が悪い上に超強く他社は信じない(利用はする)、白面の者みたいだな -- 名無しさん (2016-08-10 10:39:31) - 見上げている白面と、見下しているケストラーでは正反対でもあるな -- 名無しさん (2016-08-10 11:42:10) - 圧倒的な超越者のくせに精神性は驚くほど人間臭いんだよな…かなり性質が悪い方向にだが -- 名無しさん (2016-08-10 11:53:30) - リアルタイムじゃなくて終わってから読み返したからかもしれないんだけど、やられ方がご都合主義に感じて -- 名無しさん (2016-08-10 15:31:09) - ↑誤爆 感じたんだけど、割と納得してる人多いの? -- 名無しさん (2016-08-10 15:32:11) - ↑ああでもしないと倒せそうにない(物語が終わらせれない)しなw無理やり感はあるけど仕方ね~かと思ったわ -- 名無しさん (2016-08-10 19:24:39) - 同時期に同雑誌で始まったロト紋の異魔神は完全版では改心したのに対し、ケストラーは改心することなく悪を貫いた。 -- 名無しさん (2016-08-10 19:54:16) - バーンや白面と違って一切人間味じみたものを持たない絶対悪という実はレアなラスボス -- 名無しさん (2016-08-10 20:13:01) - ↑あの悪辣さは実に人間臭くね?幼児の残酷さと強者の冷酷さを感じたわ -- 名無しさん (2016-08-10 20:22:16) - と言うより、神がモチーフなんだと思う、角取ったら普通に天使系として通用しそうな外見してるし。ギリシャ神話辺りのろくでもない神に悪意を足した感じ。だからこそメタ抜きに見たら封印してないと無理ゲーって感じなんだと思う -- 名無しさん (2016-08-10 21:04:28) - ↑6 散々、やったか!?→やれてねえ(恐怖)を繰り返されたのでアレくらい分かりやすい形でやってくれないとダメだったと思う -- 名無しさん (2016-08-10 23:22:05) - ↑×7 ケストラーはどうやって産まれたのかが分からない「悪の心の化身」みたいな存在だから、希望を捨てないフルートの心に負けたって展開はむしろ好き。 -- 名無しさん (2016-08-17 01:21:18) - ↑×3 魔族を創造したっぽいし、魔王と言う名の神って言った方が納得いくなー。 -- 名無しさん (2016-08-19 08:37:50) - この世界の魔族って『自分を食い物としか思っていない大魔王』の魔力が無いと滅ぶという、ある意味最初から『つんでいる』としかいいようがない設定だよなぁ -- 名無しさん (2016-08-31 22:23:18) - 主人公の父で一片の情も見せずに悪を貫いたのはある意味凄いキャラ。こういう絶対悪ラスボス自体が減ってるのは残念だわ。倒した時のカタルシスを作る方も考えて欲しい。変に同情設定はいらない。 -- 名無しさん (2016-09-16 10:26:40) - 因みに孫の一人は魔力が使え容姿もそっくりだが飼ってたハムスターの死に号泣する、夜中に独りでトイレに行けないなど中身は全くの別物である -- 名無しさん (2016-09-17 13:29:55) - 最後のセリフについても誰か書いて欲しいな。最後の最後にハーメルを人間だと認めてるんだよね。 -- 名無しさん (2016-09-17 13:47:48) - 白面やシックスすらドン引きするレベルの悪じゃなかろうか。 -- 名無しさん (2016-10-08 23:56:11) - こいつだけは、吐き気を催す邪悪の一覧にすら加えたくない。 -- 名無しさん (2016-10-09 02:30:18) - 生けとし生ける物の天敵って意味じゃまさに大魔王に相応しいな -- 名無しさん (2016-10-11 15:33:22) #comment #areaedit(end) }

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