SCP-161-JP

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&font(#6495ED){登録日}:2017/02/02 (木曜日) 11:39:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- SCP-161-JPとは、怪異創作コミュニティサイト「[[SCP Foundation]]」の日本支部によって生み出された[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]の一つである。 項目名は『伊れない病』。[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation) ]]は堂々の「Keter」。 *概要 SCP-161-JPは「&bold(){伊る}」を認識できなくなるミーム汚染だ。 コイツを一度発症してしまうと、「&bold(){伊る}」動作や、それに関係する認識が過去にさかのぼって失われてしまうのである。 例えば、はその殆どに「&bold(){伊る}」仕草が用いられている日本の伝統芸能『能』や『狂言』が、発症者には「&bold(){和装をしてお面を付けた人間が扇子を片手にウロウロと歩き回っているだけ}」の非常に残念なものに見えてしまう。 しかも、厄介なことに再び「&bold(){伊る}」という単語の読みを認識させると対象は漏れなく逆行性健忘を発症してしまう。 よくわからないだろうから、実験記録を見てみよう。 実験記録の抜粋 >【研究員は 『&bold(){子供が庭で伊りまわっている}』と書かれたホワイトボードを指し示した】 > >研究員「この文章を音読してみて下さい」 >被験者「子供が庭で……、い…イりまわっている…か? わかんねぇな」 >研究員「そこは『伊りまわっている』と読むのではありませんか?」 >被験者「ん? あっ、そうそう! 伊るだよ伊る! ド忘れしてたよ。かー…、アレ? か…か……」 > >【被験者は突然無表情となり、約5秒間にわたって眼球を左右に激しく痙攣したように動かした】 > >研究員「大丈夫ですか?」 >被験者「……ん? いや、ちょっと頭痛がしただけだよ。ところでさぁ、さっき言ってたテストっつーのは、まだ始まんないのか?」 この症状で失われる記憶は「&bold(){伊る}」の読み方を認知したりしてから過去数時間分。通常、記憶に干渉する類のSCiPは改めて覚え直すことである程度リカバリーできるが、その度に記憶が「&bold(){伊る}」を学習する前に巻き戻る。 残念ながら、我らが財団ですらこの元凶を突き止めることは出来なかった。 *類似するオブジェクト SCP-161-JPのように自覚させることすら不可能な異常をもたらすSCiPを財団はいくつも収容している。 ・&bold(){[[タブーなんてない>SCP-216-JP]]} 中身を読んでしまうと、自分が最も禁忌であると考えている物事を実行したくなってしまうミーム汚染を引き起こす本。 とあるTALEでは、ある要注意団体の元凶となってしまった事も…。 ・&bold(){[[@抜き言葉のすすめ>SCP-984-JP]]} 「らぬき言葉」のような&bold(){特定の文字を使わずに暮らしましょう}という啓発本…等に見せかけた認識災害を齎すオブジェクト。 本の内容を読んでしまうと、実際に半濁音や踊音、要は「  」等の文字を認識できなくなってしまう。 ・&bold(){[[暴君の託け>SCP-1561]]} 本来なら、言葉にすることすら憚られる美しい装飾の施された王冠でございます。少し頭に頂いてみれば、王冠の功徳により貴方は王になれるでしょう。 ---- また、関係者の過去の記憶を書き換え、時には現実改変まがいの異常を引き起こすSCiPも多数収容されている。 ・&bold(){[[鎮魂歌>SCP-968-JP]]} 今は亡き人気歌手███氏の「〈検閲済み〉」の特定バージョンを聞いた者を&bold(){消滅}させ、20世紀に起きたある航空機事故(貨物便が墜落した事故)の犠牲者に追加する。 報告書では「辻褄合わせのため、『公的には旅客便墜落事故と偽装する』というプロトコルを&bold(){実行済}」とある。つまり「あの事故」は…? ・&bold(){[[母犬のために>SCP-1082-JP]]} 紙を顔面に押し当てた相手の頭部に、描いてあるとおりのボールギャグを装着させ、犠牲者が第三者には犬に見えるようになる設計図。 しかも、関係者全員の記憶を書き換えて犠牲者が元々犬だったと誤認させてしまうおまけ付き。 …財団の明日はどっちだろう? *財団の懸念 SCP-161-JPの有効な治療法も、予防法も未だ未解明のまま。犠牲者は増加し続けると人類の文化が訳のわからない動作の連なりに変貌してしまいかねない。 幸い、「&bold(){伊る}」動作は日常生活とはあまり縁がない。 しかし、「&bold(){眠る}」「&bold(){食べる}」「&bold(){佐う}」のような概念が消滅すればその被害は甚大なものとなるであろう。 そんな最悪の事態に備え、財団はユネスコの全面協力のもと、伝統舞踊・武道・スポーツなど、「&bold(){伊る}」動作の関わる無形文化財超長期保存計画に着手している。 「追記・修正」が消滅してしまわない事を祈りつつ…… ---- &link_up(△)メニュー &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ) ---- #include(テンプレ3) *メタ視点からの余談 結論から言うと、 &color(#ff0000){&bold(){&sizex(5){「伊る」「佐う」という言葉はこの世に存在しない。}}} このオブジェクトのように、&bold(){財団の存在する世界にだけ通用している概念や用語}を登場させ、見た事も聞いたこともない言葉を目にした、 &bold(){第四の壁の向こう側に居る我々を混乱させる事を狙ったメタ的なオブジェクト}も少なからず存在している。 また、このようなケースとは反対に&bold(){オブジェクトの暴走などによって財団世界では既に手遅れな状態}となっており、 &bold(){第四の壁を超えた我々にのみ真相が見えている}オブジェクトも存在している。 &bold(){[[SCP-240-JP]](通称・0匹のイナゴ)} 農家さんへの嫌がらせか、自らが駆除されたという事実を過去改変によって「なかったこと」にしてしまうイナゴ。 &bold(){[[SCP-522-JP]](通称・空気中フランスパン濃度測定所)} 謎の概念を測定する装置…のように見えて、実は!?(続きは当該項目で) &bold(){[[SCP-411-JP]](通称・尊い犠牲)} 手を触れた相手に永続的な疼痛を発生させる…だけではなく、【死と苦痛が無常の喜びである】という恐るべきミーム災害をばらまく人型のオブジェクト。 財団は、ミーム災害にかかった犠牲者たちの行動を先読みする事でこの怪人を封印することに成功した…自らの存在そのものと引き換えに。 オブジェクトの考案者たちは、時に第四の壁すらネタとして利用してくるため油断は禁物である。 繰り返すが、「&bold(){伊る}」も「&bold(){佐う}」も、そして『@抜き言葉のすすめ』の項目でさり気なく触れられている&bold(){「 」}も、 第四の壁の向こう側にいる我々の世界には&bold(){初めから存在していない}のでどうか安心して頂きたい。 あと、&bold(){フランスパン濃度}もーー 追記・修正は、次はどんな『財団世界のみに存在する概念』が登場するのか予想しながらお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-161-JP – 伊れない病 by undercat http://ja.scp-wiki.net/scp-161-jp この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,25) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - コメントリセット予告後異論がなかったのでリセットしました -- 名無しさん (2017-03-16 00:19:54) - そんな言葉存在しないなんてそんなの分かってるよって思う人がいるかもしれないので先に書いておくと本当に存在するの?って言い出す人がいて追記修正された結果が上記 -- 名無しさん (2017-03-17 00:32:05) - 読者を混乱させるのが狙いなら本当に存在するのって思ってしまう人が出るのもある意味作者の狙い通りなんじゃないかと思うんだけどな -- 名無しさん (2017-03-17 01:31:30) - SCPの考察とか解説するページで存在しないって書かないってどうなの?って議論があったんだよ -- 名無しさん (2017-03-17 17:06:46) - 世の中には想像以上に理解力のない人がいるんだよ・・・というか支部や本家のディスカッションでも似たようなこと言ってる人いるくらいだしね -- 名無しさん (2017-04-16 00:00:18) - 「伊る」を別の言葉に置き換える処理をすればどうにかなるが、それは8900EXと同様のことになりそうだな。 -- 名無しさん (2017-04-25 05:10:01) - 「伊る」を「ナナホシ」に置き換えれば問題なくなるな!(ぐるぐる目 -- 名無しさん (2017-04-25 07:42:31) - 記事を始めて読んだ時「 佐う 」という文字列を5度見くらいして混乱し、実際にネットで調べた思い出。 -- 名無しさん (2017-06-16 18:12:36) - 最初に読んだ時は混乱してそこら中を伊り回ってしまった……周囲の目が痛かった。 -- 名無しさん (2017-06-16 18:28:53) - 一番怖いのは、「佐う」が「眠る」や「食べる」と同列レベルで重要な概念だったはずだということだよね -- 名無しさん (2017-08-25 08:58:30) - 何言ってんだ、フランスパン濃度は今朝のニュースでもやってたじゃないか。 -- 名無しさん (2017-10-28 21:13:54) - 読み進めてなんとなく理解しつつあるところに、最後の最後でしれっと佐うという言葉を何の説明もなしに出してくるのが本当に秀逸。読むたびに記憶を消して何度でもこのぞわっを味わいたい。 -- 名無しさん (2017-10-30 21:40:33) - 架空の単語なのがバレバレな書き方に違和感があったので修正したのだけど、元々最後の解説無かったからそういう文体だったのね。納得。 -- 名無しさん (2017-11-26 10:23:04) - 作者が能のことを「和装をしてお面を付けた人間が、扇子を片手に舞台上をウロウロと歩き回っているだけ」だと切り捨ててるの好き -- 名無しさん (2017-12-10 11:51:24) - 実は英語訳がある。 そこだと伊るはeyle(現在進行形でeyling)、佐うはhsautになっている -- 名無しさん (2018-05-14 22:47:31) - ↑英語圏だとまんま「いる」「さう」って読んでるわけか。 -- 名無しさん (2018-05-14 23:39:30) - このオブジェクトは佐うの存在のおかげで完成されているといっても過言ではない。伊るだけじゃ50%くらいの完成度 -- 名無しさん (2018-07-16 17:35:41) - なんか能の専門用語だと思ってユーザー辞書で調べたけど「いる」としか出てこなかった。佐うは「すけう」って出てきた -- 名無しさん (2018-10-24 16:50:59) - メタ視点を抜きにすると、この報告書を読んでるオマエはすでに「伊れない病」だけでなく(報告書内で危惧されている)「佐えない病」にも罹ってて、そしてその佐うはもう「三大欲求と同等程度に重要な行為」ぐらいしか分からないっていうね -- 名無しさん (2019-01-18 23:14:04) - 伊れないだけならまだしも佐うことすらできないなんて恐ろしい・・で、フランスパン濃度って何だっけ? -- 名無しさん (2019-02-27 13:21:36) - 佐うと並んでるのが三大欲求の二つ…つまり佐うとはそういう事なんですね(ニッコリ -- 名無しさん (2019-05-14 23:24:42) - イタ・る【伊る】①イタリア人のように振る舞う。「海だしちょっと伊ってみるか」「戦場でパスタとか伊ってんじゃねぇ」 -- 名無しさん (2019-08-11 01:10:31) - この報告書単体で見れば「佐う」が必要なのはわかるが、でもこの補記の仕方は報告書っぽくないよなあ 直接関係しない事物の具体例出すなんて -- 名無しさん (2020-02-05 10:45:06) - 博士が上層部に提出した文書みたいなのなら違和感なかったかもね -- 名無しさん (2020-04-26 12:56:07) - ↑3つまり能はイタリアの伝統舞踊だった可能性が...? -- 名無しさん (2020-05-14 09:29:54) - 「伊る」はまだ子供でも出来る何らかの連続した動作なんだな、ってイメージが付くが佐うはマジで何なのかわからんってのがいい感じにジャパニーズホラーしてると思う -- 名無しさん (2020-10-06 20:36:14) - 初見で読んだときへぇ~と思って最後に「佐う」がぶち込まれていた時の衝撃たるや・・・漢字の読みという文化を活かした秀逸な記事だと思う -- 名無しさん (2020-10-25 13:44:12) - 財団世界には実在しているので、我々の世界で死んで財団世界に転生する人いたら困るねw -- 名無しさん (2020-10-29 07:48:03) - ↑実は我々人類は本来佐うことが必須な生き物だったのが、現実改変がなされて不必要になったのかもしれないよ -- 名無しさん (2020-10-29 14:46:23) - どうやって訳したのかと本家に行った英語翻訳版見てきたら「Eyle(伊ール)」と「Hsaut(ッ佐ゥ)」になってて訳者は天才かと -- 名無しさん (2020-11-30 22:52:22) - チェンソーマンでも作中で既に無くなった概念としてナチスとかに混じってアーノロン症候群とか出てきたね -- 名無しさん (2021-01-01 14:38:25) - 錯うとか鳰照るとかもこれの類だったりするのだろうか。人間の動作じゃなさそうだけど -- 名無しさん (2021-05-05 17:28:12) - ↑3 とはいえ、「複数の読みが存在しうる表音表意文字」という日本語漢字だからこそ「読み方がわからない」というこのSCPのキモの部分が成立するわけで、ディスカッションで解説されている -- 名無しさん (2021-06-16 08:54:19) - フレイヤ 「この付近にSCPオブジェクトは伊る?」 イズン 「伊ませんよ」 SCP-███「カサカサ」 フレイヤ「伊るじゃない!」 -- 名無しさん (2021-07-13 21:41:46) - 財団世界で考えると異常性の伴う文化的喪失。現実での盆踊りとかの手の動きに名前がついてる感 -- 名無しさん (2021-07-13 21:51:01) - 昔読み取れていたニュアンスをすっかり忘れてしまうことってありそうだよね -- 佐(たすけ)う心を忘れた (2021-08-20 01:08:58) - ↑3 クソトカゲかな? -- 名無しさん (2021-11-19 18:35:51) - ズンドコベロンチョみたいな感じだと思ってる -- 名無しさん (2022-09-07 22:10:14) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2017/02/02 (木曜日) 11:39:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- SCP-161-JPとは、怪異創作コミュニティサイト「[[SCP Foundation]]」の日本支部によって生み出された[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]の一つである。 項目名は『伊れない病』。[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation) ]]は堂々の「Keter」。 *概要 SCP-161-JPは「&bold(){伊る}」を認識できなくなるミーム汚染だ。 コイツを一度発症してしまうと、「&bold(){伊る}」動作や、それに関係する認識が過去にさかのぼって失われてしまうのである。 例えば、はその殆どに「&bold(){伊る}」仕草が用いられている日本の伝統芸能『能』や『狂言』が、発症者には「&bold(){和装をしてお面を付けた人間が扇子を片手にウロウロと歩き回っているだけ}」の非常に残念なものに見えてしまう。 しかも、厄介なことに再び「&bold(){伊る}」という単語の読みを認識させると対象は漏れなく逆行性健忘を発症してしまう。 よくわからないだろうから、実験記録を見てみよう。 実験記録の抜粋 >【研究員は 『&bold(){子供が庭で伊りまわっている}』と書かれたホワイトボードを指し示した】 > >研究員「この文章を音読してみて下さい」 >被験者「子供が庭で……、い…イりまわっている…か? わかんねぇな」 >研究員「そこは『伊りまわっている』と読むのではありませんか?」 >被験者「ん? あっ、そうそう! 伊るだよ伊る! ド忘れしてたよ。かー…、アレ? か…か……」 > >【被験者は突然無表情となり、約5秒間にわたって眼球を左右に激しく痙攣したように動かした】 > >研究員「大丈夫ですか?」 >被験者「……ん? いや、ちょっと頭痛がしただけだよ。ところでさぁ、さっき言ってたテストっつーのは、まだ始まんないのか?」 この症状で失われる記憶は「&bold(){伊る}」の読み方を認知したりしてから過去数時間分。通常、記憶に干渉する類のSCiPは改めて覚え直すことである程度リカバリーできるが、その度に記憶が「&bold(){伊る}」を学習する前に巻き戻る。 残念ながら、我らが財団ですらこの元凶を突き止めることは出来なかった。 *類似するオブジェクト SCP-161-JPのように自覚させることすら不可能な異常をもたらすSCiPを財団はいくつも収容している。 ・&bold(){[[タブーなんてない>SCP-216-JP]]} 中身を読んでしまうと、自分が最も禁忌であると考えている物事を実行したくなってしまうミーム汚染を引き起こす本。 とあるTALEでは、ある要注意団体の元凶となってしまった事も…。 ・&bold(){[[@抜き言葉のすすめ>SCP-984-JP]]} 「らぬき言葉」のような&bold(){特定の文字を使わずに暮らしましょう}という啓発本…等に見せかけた認識災害を齎すオブジェクト。 本の内容を読んでしまうと、実際に半濁音や踊音、要は「  」等の文字を認識できなくなってしまう。 ・&bold(){[[暴君の託け>SCP-1561]]} 本来なら、言葉にすることすら憚られる美しい装飾の施された王冠でございます。少し頭に頂いてみれば、王冠の功徳により貴方は王になれるでしょう。 ---- また、関係者の過去の記憶を書き換え、時には現実改変まがいの異常を引き起こすSCiPも多数収容されている。 ・&bold(){[[鎮魂歌>SCP-968-JP]]} 今は亡き人気歌手███氏の「〈検閲済み〉」の特定バージョンを聞いた者を&bold(){消滅}させ、20世紀に起きたある航空機事故(貨物便が墜落した事故)の犠牲者に追加する。 報告書では「辻褄合わせのため、『公的には旅客便墜落事故と偽装する』というプロトコルを&bold(){実行済}」とある。つまり「あの事故」は…? ・&bold(){[[母犬のために>SCP-1082-JP]]} 紙を顔面に押し当てた相手の頭部に、描いてあるとおりのボールギャグを装着させ、犠牲者が第三者には犬に見えるようになる設計図。 しかも、関係者全員の記憶を書き換えて犠牲者が元々犬だったと誤認させてしまうおまけ付き。 …財団の明日はどっちだろう? *財団の懸念 SCP-161-JPの有効な治療法も、予防法も未だ未解明のまま。犠牲者は増加し続けると人類の文化が訳のわからない動作の連なりに変貌してしまいかねない。 幸い、「&bold(){伊る}」動作は日常生活とはあまり縁がない。 しかし、「&bold(){眠る}」「&bold(){食べる}」「&bold(){佐う}」のような概念が消滅すればその被害は甚大なものとなるであろう。 そんな最悪の事態に備え、財団はユネスコの全面協力のもと、伝統舞踊・武道・スポーツなど、「&bold(){伊る}」動作の関わる無形文化財超長期保存計画に着手している。 「追記・修正」が消滅してしまわない事を祈りつつ…… ---- &link_up(△)メニュー &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ) ---- #include(テンプレ3) *メタ視点からの余談 結論から言うと、 &color(#ff0000){&bold(){&sizex(5){「伊る」「佐う」という言葉はこの世に存在しない。}}} このオブジェクトのように、&bold(){財団の存在する世界にだけ通用している概念や用語}を登場させ、見た事も聞いたこともない言葉を目にした、 &bold(){第四の壁の向こう側に居る我々を混乱させる事を狙ったメタ的なオブジェクト}も少なからず存在している。 また、このようなケースとは反対に&bold(){オブジェクトの暴走などによって財団世界では既に手遅れな状態}となっており、 &bold(){第四の壁を超えた我々にのみ真相が見えている}オブジェクトも存在している。 &bold(){[[SCP-240-JP]](通称・0匹のイナゴ)} 農家さんへの嫌がらせか、自らが駆除されたという事実を過去改変によって「なかったこと」にしてしまうイナゴ。 &bold(){[[SCP-522-JP]](通称・空気中フランスパン濃度測定所)} 謎の概念を測定する装置…のように見えて、実は!?(続きは当該項目で) &bold(){[[SCP-411-JP]](通称・尊い犠牲)} 手を触れた相手に永続的な疼痛を発生させる…だけではなく、【死と苦痛が無常の喜びである】という恐るべきミーム災害をばらまく人型のオブジェクト。 財団は、ミーム災害にかかった犠牲者たちの行動を先読みする事でこの怪人を封印することに成功した…自らの存在そのものと引き換えに。 オブジェクトの考案者たちは、時に第四の壁すらネタとして利用してくるため油断は禁物である。 繰り返すが、「&bold(){伊る}」も「&bold(){佐う}」も、そして『@抜き言葉のすすめ』の項目でさり気なく触れられている&bold(){「 」}も、 第四の壁の向こう側にいる我々の世界には&bold(){初めから存在していない}のでどうか安心して頂きたい。 あと、&bold(){フランスパン濃度}もーー 追記・修正は、次はどんな『財団世界のみに存在する概念』が登場するのか予想しながらお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-161-JP – 伊れない病 by undercat http://ja.scp-wiki.net/scp-161-jp この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,26) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - コメントリセット予告後異論がなかったのでリセットしました -- 名無しさん (2017-03-16 00:19:54) - そんな言葉存在しないなんてそんなの分かってるよって思う人がいるかもしれないので先に書いておくと本当に存在するの?って言い出す人がいて追記修正された結果が上記 -- 名無しさん (2017-03-17 00:32:05) - 読者を混乱させるのが狙いなら本当に存在するのって思ってしまう人が出るのもある意味作者の狙い通りなんじゃないかと思うんだけどな -- 名無しさん (2017-03-17 01:31:30) - SCPの考察とか解説するページで存在しないって書かないってどうなの?って議論があったんだよ -- 名無しさん (2017-03-17 17:06:46) - 世の中には想像以上に理解力のない人がいるんだよ・・・というか支部や本家のディスカッションでも似たようなこと言ってる人いるくらいだしね -- 名無しさん (2017-04-16 00:00:18) - 「伊る」を別の言葉に置き換える処理をすればどうにかなるが、それは8900EXと同様のことになりそうだな。 -- 名無しさん (2017-04-25 05:10:01) - 「伊る」を「ナナホシ」に置き換えれば問題なくなるな!(ぐるぐる目 -- 名無しさん (2017-04-25 07:42:31) - 記事を始めて読んだ時「 佐う 」という文字列を5度見くらいして混乱し、実際にネットで調べた思い出。 -- 名無しさん (2017-06-16 18:12:36) - 最初に読んだ時は混乱してそこら中を伊り回ってしまった……周囲の目が痛かった。 -- 名無しさん (2017-06-16 18:28:53) - 一番怖いのは、「佐う」が「眠る」や「食べる」と同列レベルで重要な概念だったはずだということだよね -- 名無しさん (2017-08-25 08:58:30) - 何言ってんだ、フランスパン濃度は今朝のニュースでもやってたじゃないか。 -- 名無しさん (2017-10-28 21:13:54) - 読み進めてなんとなく理解しつつあるところに、最後の最後でしれっと佐うという言葉を何の説明もなしに出してくるのが本当に秀逸。読むたびに記憶を消して何度でもこのぞわっを味わいたい。 -- 名無しさん (2017-10-30 21:40:33) - 架空の単語なのがバレバレな書き方に違和感があったので修正したのだけど、元々最後の解説無かったからそういう文体だったのね。納得。 -- 名無しさん (2017-11-26 10:23:04) - 作者が能のことを「和装をしてお面を付けた人間が、扇子を片手に舞台上をウロウロと歩き回っているだけ」だと切り捨ててるの好き -- 名無しさん (2017-12-10 11:51:24) - 実は英語訳がある。 そこだと伊るはeyle(現在進行形でeyling)、佐うはhsautになっている -- 名無しさん (2018-05-14 22:47:31) - ↑英語圏だとまんま「いる」「さう」って読んでるわけか。 -- 名無しさん (2018-05-14 23:39:30) - このオブジェクトは佐うの存在のおかげで完成されているといっても過言ではない。伊るだけじゃ50%くらいの完成度 -- 名無しさん (2018-07-16 17:35:41) - なんか能の専門用語だと思ってユーザー辞書で調べたけど「いる」としか出てこなかった。佐うは「すけう」って出てきた -- 名無しさん (2018-10-24 16:50:59) - メタ視点を抜きにすると、この報告書を読んでるオマエはすでに「伊れない病」だけでなく(報告書内で危惧されている)「佐えない病」にも罹ってて、そしてその佐うはもう「三大欲求と同等程度に重要な行為」ぐらいしか分からないっていうね -- 名無しさん (2019-01-18 23:14:04) - 伊れないだけならまだしも佐うことすらできないなんて恐ろしい・・で、フランスパン濃度って何だっけ? -- 名無しさん (2019-02-27 13:21:36) - 佐うと並んでるのが三大欲求の二つ…つまり佐うとはそういう事なんですね(ニッコリ -- 名無しさん (2019-05-14 23:24:42) - イタ・る【伊る】①イタリア人のように振る舞う。「海だしちょっと伊ってみるか」「戦場でパスタとか伊ってんじゃねぇ」 -- 名無しさん (2019-08-11 01:10:31) - この報告書単体で見れば「佐う」が必要なのはわかるが、でもこの補記の仕方は報告書っぽくないよなあ 直接関係しない事物の具体例出すなんて -- 名無しさん (2020-02-05 10:45:06) - 博士が上層部に提出した文書みたいなのなら違和感なかったかもね -- 名無しさん (2020-04-26 12:56:07) - ↑3つまり能はイタリアの伝統舞踊だった可能性が...? -- 名無しさん (2020-05-14 09:29:54) - 「伊る」はまだ子供でも出来る何らかの連続した動作なんだな、ってイメージが付くが佐うはマジで何なのかわからんってのがいい感じにジャパニーズホラーしてると思う -- 名無しさん (2020-10-06 20:36:14) - 初見で読んだときへぇ~と思って最後に「佐う」がぶち込まれていた時の衝撃たるや・・・漢字の読みという文化を活かした秀逸な記事だと思う -- 名無しさん (2020-10-25 13:44:12) - 財団世界には実在しているので、我々の世界で死んで財団世界に転生する人いたら困るねw -- 名無しさん (2020-10-29 07:48:03) - ↑実は我々人類は本来佐うことが必須な生き物だったのが、現実改変がなされて不必要になったのかもしれないよ -- 名無しさん (2020-10-29 14:46:23) - どうやって訳したのかと本家に行った英語翻訳版見てきたら「Eyle(伊ール)」と「Hsaut(ッ佐ゥ)」になってて訳者は天才かと -- 名無しさん (2020-11-30 22:52:22) - チェンソーマンでも作中で既に無くなった概念としてナチスとかに混じってアーノロン症候群とか出てきたね -- 名無しさん (2021-01-01 14:38:25) - 錯うとか鳰照るとかもこれの類だったりするのだろうか。人間の動作じゃなさそうだけど -- 名無しさん (2021-05-05 17:28:12) - ↑3 とはいえ、「複数の読みが存在しうる表音表意文字」という日本語漢字だからこそ「読み方がわからない」というこのSCPのキモの部分が成立するわけで、ディスカッションで解説されている -- 名無しさん (2021-06-16 08:54:19) - フレイヤ 「この付近にSCPオブジェクトは伊る?」 イズン 「伊ませんよ」 SCP-███「カサカサ」 フレイヤ「伊るじゃない!」 -- 名無しさん (2021-07-13 21:41:46) - 財団世界で考えると異常性の伴う文化的喪失。現実での盆踊りとかの手の動きに名前がついてる感 -- 名無しさん (2021-07-13 21:51:01) - 昔読み取れていたニュアンスをすっかり忘れてしまうことってありそうだよね -- 佐(たすけ)う心を忘れた (2021-08-20 01:08:58) - ↑3 クソトカゲかな? -- 名無しさん (2021-11-19 18:35:51) - ズンドコベロンチョみたいな感じだと思ってる -- 名無しさん (2022-09-07 22:10:14) #comment #areaedit(end) }

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