けものがれ、俺らの猿と(映画)

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&font(#6495ED){登録日}:2017/11/11 Sat 23:30:52 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- &bold(){『けものがれ、俺らの猿と(英:Getting wild with our monkey.)』}は、パンクロック出身の純文学作家[[町田康]]による小説作品。及び同作を原作とする映画作品。 第119回芥川賞候補。 主人公となる、ある脚本家の視点を通して、突如として彼の身の上に降りかかった不幸と不条理をテンポのいいリズムで描く。 原作小説は98年4月に『文學会』誌に発表。 単行本は文藝春秋より発刊された『屈辱ポンチ』に収録されている。 映画はミュージックビデオ(MV)出身の須永秀明が監督して01年7月に公開。 配給はメディア・スーツ。 映画は原作の不条理さを見事に再現したカオスさであり、細部に違いがあっても映像作品として洗練されただけ、とも取れる程に完成度が高い。 当時から何気に豪華キャストだが、松重豊の様に、その後の活躍により知名度を上げた俳優も出演している。 MV出身ならではのセンスのいい音楽と編集センスにより、独特のクセのあった原作を見事に昇華させているのにも注目。 また、本作の登場人物の中でも一際異彩を放つ異能芸人[[鳥肌実]]を脂の乗り切った時期に起用し、役者としての才能を見出ださたことも称賛したい所である。 *【物語】 15年前。町のチンピラ転じて、一念発起して書き上げた脚本が目に留まり映画やTVで活躍する脚本家となった佐志は突然の不幸のドン底に居た。 先ず、妻が『わたしはもっと有意義な人生を送りたい』と云う巫山戯た言葉を残し留学。それと時を同じくして身に覚えもないのに仲間内からハブられ仕事を無くし、行きつけの飲み屋へも行けなくなってしまったのだ。 仕方なしに近所の酒場へ行くがトラブルからそこでも邪魔者扱いされ、仕方なしに仕方なしに近所の酒屋へ行くと、今度は店の新婚ホヤホヤの若妻の巫山戯たレジ対応にキレてしまい、それが原因で酒屋の姑さんからある噂からあらぬ噂まで広められてしまい、御近所から白眼で見られるようにもなってしまったのだ。 更に、妻が出ていって以来の男寡婦で、蛆どころか正体不明の肉食虫が涌いて出るようになった住み家の持ち主であり、以前に手掛けたアイドル主演の下らないビデオ作品の悪役のモデルにしてしまって以来の関係の悪化が続く義父からは来月までの立ち退きを要求される始末……。 今や、ゴミ屋敷として噂が広まった住み家の敷地内には面白半分で近所の住民達が諸々のゴミを投げ込んで居たのを認識し、キレた佐志が放り込まれたばかりの三輪車を片手に外へ飛び出そうとしたタイミングで佐志を訪問したのが、(自称)往年の名映画プロデューサー楮山景範だった。 楮山の挙動に胡散臭さを感じつつも、楮山が懐から取り出した札束の山に心動かされた佐志は、楮山の語る超大作社会派サスペンス映画の脚本を引き受けるものの、執筆に与えられた猶予は僅かに二週間。 その上、楮山からシナリオハンティングの最重要ポイントとして提示された、ゴミ処分場等への近郊三ヵ所の取材に最低でも四日を有すると踏んだ佐志は、実質十日と云う執筆猶予を前に腹を括る覚悟を決めるのだった。 ……が、佐志が到着した街ではゴミ処分場の存在はタブー視され、外部の人間には場所を知られないように秘匿されているばかりか、陰では反対派と推進派の住民による直接、間接的な争いが起きている……と思わしき状況にあったのだ。 しかし、事情を知らない佐志は本屋で地図を購入する際にゴミ処分場の名を口にしたばかりかトラブルを起こしてしまい、通報を聞き付けてやって来た私設警察官とも呼ぶべき大男に半死半生の目に遭わされる。 何とか家に帰りついた佐志は楮山に連絡し、今度は二人でシナリオハンティングに出掛けることになったものの楮山の遅刻を原因とするトラブルにより、タイミング悪く訪問した義父と顔を合わせた挙げ句、自分が原因と逆恨みされるのも已む無い状況で義父が肉食虫の餌食となってしまう。 遅れてやって来た楮山により無事に義父を病院へと運ぶことは出来たものの、病室の窓から自分を見つめる義父の冷たい視線に言い様のない不安を覚える佐志。 出発したらしたで一般道でもお構い無しに無闇矢鱈と飛ばす楮山のBMWに身の危険を感じ縮こまる中で到着した町でも佐志は奇妙な出来事に巻き込まれる。 余りにおかしな状況が頻繁することから佐志は全てが楮山の差し金なのでは?と疑うが持病の発作により煙に巻かれる。 翌日。愈々と我慢の限界が近付いていた佐志は楮山が午御飯を食べる場所と提示した建造途中で放置された巨大大仏の下に居た。 建造途中なだけに午飯を食う場所もなく呆れ果てていた佐志だったが、余りに情けない大仏の姿に笑い出した楮山はそのまま発作を起こして気絶。 慌てた佐志は車を出そうとするがBMWはガス欠。外に飛び出すと今度は土砂降りの雨に見舞われる。 遭難状態に陥った佐志は、何とか山道を通りかかった田島なる男に助けられるが、その田島は偶然にも件の大仏を作った建設会社の社長の息子だと云う。 風邪を引いてしまい熱に魘される佐志だったが、予期せぬ来客に大喜びの田島の歓待と機嫌を損ねたことによる身の危険に苛まされる。 果たして、現実とも思えぬ悪夢の様な連鎖から佐志は抜け出すことが出来るのか……? *【スタッフ・キャスト】 監督 須永秀明 脚本 木田紀生、久保直樹 出演者 永瀬正敏、鳥肌実、降谷建志(友情出演)、車だん吉、ムッシュかまやつ、松重豊、小松方正、石堂夏央、手塚とおる、鮎貝健、中山マリ、山本ふじこ、立川志らく、奏谷ひろみ、濱本康輔、阿部能丸、IKKAN、森下能幸、仁科貴、蒲生純一、ゴリ 音楽 會田茂一 撮影 北信康 編集 須永秀明 製作会社 日本ビクター スペースシャワーネットワーク パノラマコミュニケーションズ 配給 メディア・スーツ *【サントラ】 同名の映画サントラは、邦楽ロック好きには堪らない名盤と呼ぶに相応しく必聴。 ゆらゆら帝国やナンバーガールといった当時の人気バンドから、通好みの伝説のグループまで、それぞれに印象的な楽曲が集められている。 アニメ『惡の華』のエンディングテーマとして使われたことで注目された『花』(ASA-CHANG&巡礼)を、同作に先駆けてエンディングテーマにした映画でもある。 追記修正は焼きそばを炒めながらお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() #comment #areaedit(end) }
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