相楽左之助

「相楽左之助」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
相楽左之助」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2011/04/01 Fri 19:48:10
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 13 分で読めます

----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----

#center(){
&sizex(5){&font(#ff0000){&bold(){背中の惡一文字にかけて}}}

&sizex(6){&font(#ff0000){&bold(){俺は絶対に負けられねぇ!!}}}
}


[[漫画]]「[[るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-]]」の登場人物。

目次
#contents

*【プロフィール】
生年月日:万延元年((西暦1860年))2月
出身:信州((現在の長野県。))
年齢:19歳((剣心とは10歳近く歳が離れている。))→24歳((北海道編。))
身長:179cm
体重:71kg
星座:魚座
血液型:B型
特技:長距離走
趣味:昼寝
好きな食べ物:焼き魚
CV:[[うえだゆうじ]](幼少期:渕崎ゆり子)・[[関智一]](集英社CDブック、幼少期:結城比呂)・八代拓(令和版アニメ、幼少期:藤原夏海)
演:青木崇高

*【概要】
背中に「&font(#ff0000){惡}」と描かれた白い上着に赤い鉢巻き、くわえた魚(アジ?)の骨がトレードマークの豪快な青年。
ツンツンと逆立った頭髪から&bold(){&color(red){「トリ頭」}}と呼ばれることもあり年齢・外見合わせて、剣心よりよほど&bold(){&color(red){「少年バトル漫画の主人公」}}っぽい雰囲気の持ち主。((キャラデザのモチーフは作者の師匠にあたる小畑健氏の作品「魔神冒険譚ランプ・ランプ」の主人公を和式にアレンジしたラクガキとのこと。))

長身痩躯で筋肉質ではあるが非常に細身な体格。
荒事上等の職業柄着物は素肌の上から直にひっかけているだけで前を閉じておらず、下はズボンのような構造という、
作務衣と甚平と道着を混ぜ合わせたような妙な作りをしており、手足と胴にはサラシを巻き、カンフーシューズのような靴を履いている。

かなりの大食いで東京のある貧乏長屋に住んでいるが、よく神谷道場にたかりにくる。
牛鍋屋「赤べこ」にもたかっている為ツケはかなり溜まっており、
初登場時に至ってはツケどころか&bold(){&color(red){どさくさに紛れてしれっと食い逃げをかましていた。}}((ちなみに、赤べこのツケは『人誅編』にて全部返したらしい。が、5年以上たった北海道編でも食い逃げとツケの踏み倒しの常習犯としてブラックリスト扱いになったままの様子。))

元は後述の&bold(){「喧嘩屋」}で生計を立てていたが、廃業してからは名実共にプー太郎であり、これは作中地の文によるシリアスなキャラ紹介でも
はっきりと言われている。&bold(){いわば公式ニート。}
…ちなみにキネマ版では喧嘩屋は廃業しておらず、&font(#ff0000){オチで[[武田観柳]]が持っていた大金を強奪した}。
銀幕草紙変に至っては&font(#ff0000){赤べこの用心棒に雇われる}。
結果、&bold(){劇中の時間軸はたった半年とは言え&color(red){原作の左之助が一番生活力がないという事になってしまっている。}}
//ただし、終盤にて密航の為の資金繰りも出来てることから、喧嘩屋の際にはそれなりにギャラを貰っていた模様。
//貧乏と言うよりは、典型的な江戸っ子の「宵越しの金は持たない」気質で金の使い方と管理がルーズなだけなのかもしれない。
//……&bold(){京都編で京都への旅費を津南に借りて、「必ず返すからよ。返すアテはねーけど」と言い切っている}ので、津南が密航の金を立て替えてくれた可能性が高いが。

*【人物】
地方の出身ではあるが、語尾に&bold(){「~でぇ」}をつけたり、若い女性を&bold(){「嬢ちゃん」}と呼ぶなど性格や口調は典型的な&bold(){「いなせな江戸っ子」}風の人物。
基本誰に対しても粗野で礼儀に欠けた言動を取り、デリカシーには無縁だが、その一方で弱者の心を酌んで動ける義侠心や優しさを持っているため、彼を慕う舎弟も多い。

過去の経験から説教や高説などを嫌っている。まして自由民権などの大義名分を楯に実際はただ暴れるだけのチンピラのような口先だけの「[[偽善者]]」を人一倍嫌悪しており、そういった連中の横暴を見ると自分から喧嘩を売る程である。
権力者やインテリに対する心のバリアは厚く、相手が警視総監だろうが日本の頂点に限りなく近い内務卿の大久保だろうと不敬罪で逮捕されてもおかしくない暴言を容赦なく吐き、悪徳政治家の谷に至っては悪事の報いにフルボッコにしている。

京都編からはやたらと馬鹿呼ばわりされているが、これは[[斎藤>斎藤一(るろうに剣心)]]など冷静な知性派である他のキャラを立てる為、集団の中で若く血気盛んな左之助がピエロ役を振られるというメタ的な都合による部分が大きく、頭は普通に切れる。
喧嘩屋時代は戦う相手の事を調べつくした上で戦い方を考察していたりと用意周到な一面もあり、
決して教養があるわけでは無いが地頭が高いところを要所要所で見せている。((斎藤が初登場した回では薬売りに化けていた彼の竹刀ダコを見て薬売りではないと一目で看破しており、当の斎藤からも「なかなか鋭い男」と評されている。))

月岡津南にテロ活動の同志として誘われた時も、&bold(){&color(red){「東京でテロを起こせば各地の不平士族も立ち上がって明治政府は潰れる」}}という考えを&bold(){「その程度じゃ明治政府は揺るがない」}と否定し、後に過去の類似したいくつかの反乱を持ち出した上でそれらの二の舞にしかならないという結論を出している等、大局的な視点も備えている。
弥彦への台詞から新聞なんかも読んでおり、世情に関しても人並みの知識は最低でも持ち合わせている。

[[石動雷十太]]の真古流の理論についても、頭から否定する[[神谷薫]]とは違い、&bold(){&color(red){「無茶苦茶な事を言っているが、一理はある」}}と
能や歌舞伎の例と比較する事である程度の理解は示している。((これもメタ的な事情だが、東京編では剣心組でそうした薀蓄を述べることのできる人物が彼しかいない、というのも大きい。))

しかしその一方で細かいことですったもんだするのが嫌いな若者なので
&bold(){&color(red){★故郷の信州(長野)から東京まで走って戻る}}
&bold(){&color(red){★京都に向かう際適当な打算で近道しようとして山中深くに迷い込む}}
&bold(){&color(red){★自分の体力などを顧みない行動をしてブッ倒れる}}
…など、無鉄砲というか考えが浅い所も確かにある。
気付かうべき他の対象がいない独りの時は無茶な近道に踏み切る傾向が強い。

情には篤いが、それに絆されて道を誤ることはなく、
[[剣心>緋村剣心]]が戦意喪失し、いくら殴って訴えかけても全く反応しない廃人同然になってしまった時はきっぱりと縁を切って違う道に進んでいるほか、
旧友の津南のテロ活動にも途中までは手を貸したが&bold(){「あいつは現実が見えていない」}という理由から溜まったものを吐き出させたところでその凶行を止めている。((アニメ版では大きく展開が変わり、剣心と直接対決に至っている。))

アニメ版では「ひらがな」しか書けなかったが、原作でどうだったのかは不明。
少なくとも、剣心の悪筆を指摘する程度には書道の心得はあったと思われる。
キネマ版では主に剣心との対決時にアホの子発言しまくっていたが、洞察力の深さもちゃんと描写されていた。

なお、[[旧アニメのオリジナル回>アニメオリジナルエピソード]]では剣心組が陸蒸気(蒸気機関車)に乗るに際し、汽車の走る原理を理解できずに&bold(){&color(red){「蒸気っつったら湯気じゃねェか!!」}}と目ん玉をひん剥いた迫真の主張で薫を圧倒したり、写真を&bold(){&color(red){「魂を抜く悪魔の機械」}}と拒絶しまくり記念撮影の時に&bold(){&color(red){ガチガチに固まる}}など科学文明の利器に対する抵抗がかなり強い人物に描かれていた。
好奇心が強く新しい物好きな側面のある薫や、維新志士側で割とそういった舶来の技術知識には理解のある剣心とは対照的である。
&font(l){しかしそのアニメシリーズにおいても、劇場版では陸蒸気にはしゃぎまくっており、設定が一定していない。}
&font(l){更に原作漫画版の続編「北海道編」では、「魂を抜かれる」という迷信があることを理解したうえで写真に写るのを避けようとする剣心に対して、「意外と昔の人だねぇ」と内心でツッコんでいる。}


*【戦闘能力】
自身の身長を軽く越す超重武器である&bold(){「斬馬刀」}を軽々と振り回し、デコピン一発で大の男を後方に吹っ飛ばすほどの異常な怪力と、
眉間に寸鉄((先の尖った鉄製の暗器))を喰らっても微動だにしないどころか''寸鉄を握っている相手の指が折れる''ほどの打たれ強さを誇る。
精神力もかなりのもので、[[鵜堂刃衛]]に不意打ちで「心の一方」という一種の催眠術をかけられた際にも、身体をかなり重く感じてはいたものの、歩きながら刃衛に悪態をついており、直後に剣心と同じく術自体も自力で解いて反撃している。
これには刃衛も「(抜刀斎以外で)動ける奴がいるとは」と感心したような言葉を残している。

生命力は負傷の治療を担当した[[高荷恵]]曰く&bold(){「&ruby(ゴキブリ){油虫}並み」。}
ただし、刃物に対する耐久力は常人と大きく変わる物ではなく、刃傷を受けて戦線を離脱せざるを得ない事態にも度々遭っている。
幕末の修羅場を知る[[斎藤>斎藤一(るろうに剣心)]]の目利きでは東京にいた段階では明らかに&bold(){&color(INDIGO){「弱い」}}と断じられており、((それでも初戦では「(幕末の京都では到底通用しないが)いい腕をしている」と評価している。))
事実確たる必殺技の&bold(){&color(red){「二重の極み」}}を会得するまでは、剣心組では間違いなくNo.2の頼れる戦力ではあるが、
&bold(){No.1の剣心とは大きく実力に隔たりがある}…という少々もどかしい力関係にあった。

作中の描写を見る限り、本編登場時の能力は天性の物を喧嘩屋稼業に明け暮れる中である程度伸ばしたものでしかなく、明確な指導者もいなかったため全体的に粗削りであったのは確かである。
鍛錬を思い立った際も独りで「そもそもどうすれば自分の実力を伸ばせるのか」という点が分からず意味もなく森の木々を薙ぎ倒すだけになってしまっていた。

メタ的にも派手な武器である斬馬刀がロストしてしまい、((式尉からは「斬馬刀のない左之助はたかが知れてる」と言われたことも。))
これといった名前付きの大技が無い東京編の左之助はゲーム等のメディア展開では少し扱いが難しく、
RPGなどでは修得するスキルにオリジナル技名が冠せられている。((尤も、RPGについては薫や弥彦も殆どの技がオリジナル技なので左之助だけオリジナル技ばかりというわけではないのだが。))

なお、怪力を誇る割に外見上は筋肉が付いてなさすぎである事から、この力は鍛え上げたものではなく天性のものである事がわかる。((事実、左之助の父は彼と似たような体格でありながらも規格外の怪力を持っている。))


**◆武器
・&bold(){斬馬刀}
左之助の愛用していた、巨大な刀剣。
敵将を馬ごと斬る目的で作られた剣で、彼曰く&bold(){&color(red){「応仁の乱」(室町時代)の頃の骨董品。}}
ただし骨董品かつ手入れをしてない故に切れ味は最悪で、左之助はその重さとリーチを生かした打撃武器として使用していた。&font(l){加減なんか無理だろ…絶対死人出してる}
しかしアニメ版初代OPでは、周囲の木を斬り倒す切れ味の良さを披露している。
左之助の怪力あってこその芸当だろう。

作中では刀というより長い柄を持った両刃の[[大剣]]染みた代物で、
[[「ベルセルク」>ベルセルク]]の&bold(){ドラゴンころし}や[[「FFⅦ」>FINAL FANTASY Ⅶ]]の&bold(){バスターソード}に近いビジュアル。
左之助以前にも持ち主がいたと思われるが、その人物はどういう心境でこの刀をオーダーしたのだろうか…?
もしかしたら、室町時代にも[[新井赤空]]みたいな風変わりな刀鍛冶がいて、その人物が戯れに造り上げた殺人奇剣のようなものだったのかもしれない。
なお、現実の斬馬刀は&bold(){無駄に刀身が長いだけ}で、基本的には日本刀と形態は一緒である。

重量を活かした破壊力は確かに凄いものがあり、刀で受けたりすることは基本的に不可能なのだが、
その巨体と超重量から左之助の怪力を持ってしても、どうしても&bold(){攻撃の軌道が限られる}のが最大の弱点。密着するほど懐に入られた時も巨大さ故に対処が一瞬遅れがちになってしまう。
逆に言うとこんな武器を持っても百戦錬磨だったわけで、左之助の喧嘩屋としての戦闘スタイルは相手を研究した上で斬馬刀での初見殺しだったと思われる。あんまりにも相手が弱いと素手で終わらせてたようだが。
実は剣心との戦いで斬馬刀を数年振りに持ち出したと言っているので、むしろ斬馬刀を使う戦いの方が少なかった可能性も高い。
しかし剣心との闘いでは事前に京都まで行って調べたにもかかわらず剣心の戦闘スタイルはほぼ研究できず、ぶっつけ本番に近い形で使用する事になってしまう。
しかも剣心は先読みを得意とする[[飛天御剣流]]の使い手である事から斬馬刀との相性は最悪だったと言えるだろう。
結果、「打ち下ろすか薙ぎ払うしかない、故に(剣筋が)至極読みやすい」と&bold(){一撃も当てられずに}短所を見抜かれ折られてしまい、以降左之助の闘いのスタイルはほぼ素手での徒手格闘オンリーとなった。

その後は折られた方の刀身も含めて左之助は大切に保管していたらしく、「人誅編」で神谷道場での[[六人の同志]]との闘いに、二重の極みの代打として無理矢理&ruby(かすがい){鎹}を打ち込んで修復された状態で再登場。
[[鯨波兵庫]]のアームストロング砲の弾を鎹で撃ち込んだ繋目の部分で受け止めて打ち返すというムチャをしたせいで一発でへし折れ、((ただこれにより刀身は短くなったので弱点であった小回りは効くようになった。活かす機会はなかったが。))直後に[[戌亥番神]]の手甲を破壊する為に叩きつけた衝撃で完全に粉砕された。
自身の通称にもなっていたこの剣に左之助はかなり愛着を持っていたらしく、破壊された際には心中で斬馬刀に詫びて今生の別れを告げ、番神の無敵鉄甲こそ砕いたもののその下に新・無敵鉄甲を装着していて屁理屈じみた物言いを受けた際には&bold(){&color(red){「(斬馬刀を)無駄死にさせてしまった」}}と激昂している。

京都輪廻で葛藤モードでいきなり取り出すだけならまだしも、再閃ではデフォが斬左だった事にはプレイヤー一同絶句した。

後、実写映画では登場できたものの、キネマ版でも銀幕草紙変でもリストラを喰らっている。

実写版では、原作を尊重しつつも割と現実に近いデザインとなっている。
…が、やはり重すぎる上にアクションが単調になりやすい事情からか、割と早い段階で手放す事が多い。

・&bold(){[[炸裂弾>炸裂弾(るろうに剣心)]]}
友人である月岡津南お手製の手榴弾。
小型ながら[[志々雄真実]]の大型鋼鉄艦「[[煉獄>大型甲鉄艦煉獄]]」を&font(#ff0000,b){僅か3発で撃沈させる}という凄まじい威力を誇る。

**◆技
・&bold(){[[二重の極み]]}
彼の代名詞でもある必殺技。
刹那の瞬間(1/75秒)に打撃を二回連続で打ち込むことで
二撃目の衝撃が物質の硬度に関わらず完全に伝わり、あらゆる物質を粉砕するという技。左之助は短期間での修得であったため、安慈からは基礎中の基礎しか教わってないため、右手の正拳でしか使えない。
幼き日にマネしてやってみた人も多いのでは?衝撃うんぬんの理屈が分からないのは仕様です。
詳細は空想科学読本7を読んでね!
 
尚あくまで物質に100%の衝撃を伝達させるための技術であるため大前提として
&bold(){・100%伝わることで物質を破壊しうるだけの威力}
&bold(){・それだけの威力を出す際にかかる負荷を耐えるだけの強固な肉体}
の二つを満たしていなければろくに有効活用できず、身体を壊すだけである。
ゆえに痩せすぎ+筋肉無さすぎの左之助にとってはかなり肉体にも負担がかかる技だったと言える。
尤も一撃必殺の二重の極みを一度の戦闘で連発する機会など普通はありえないため、本来は深刻な問題にはならなかったと思われるが、
あろう事か安慈戦では精神が肉体を凌駕した安慈に対して二重の極みを撃ちまくる事になってしまい((ついでに左之助自身も精神が肉体を凌駕しているので二重の極みをバカスカ喰らう羽目に))、
後述の三重の極みでさらに右手に負担を懸けてしまったところに志々雄に放った二重の極みがトドメになって完全に右手を砕けてしまい故障。
その後は医者である恵からもドクターストップをかけられていた。((一撃必殺の手段ゆえ制限をかけなければならないという都合もあり、このことからも二重の極み習得後の左之助は剣心と並んでバトル漫画のコマとしてはかなり扱いづらい部類に入るという分析もある。))
『人誅編』ではまだ右手が完治していない状態であったが、左之助は戦闘で二重の極みを使わざるを得ない状況に幾度も追い込まれ、その度に何の躊躇いも無く二重の極みを使っていたので、使うたびに負荷で右手を痛め、治療をする恵には呆れられていた。

キネマ版ではなんと剣心との初対決でいきなり使用。それどころか左手でも出せる((連ね撃ちの際に左手だけで使っている描写がある))。
明らかに原作より強くなってねーか…

・&bold(){極み外し}
打ち込まれた二重の極みに対し、その真裏から正拳を自ら打ち込む事で衝撃の伝道の拍子を崩して二重の極みをただの2連撃に緩和する防御法。
衝撃を完全にゼロには出来ないが、これを使用することで本来受けるダメージを大幅に減少させることが出来る。

・&bold(){三重の極み}
志々雄のアジトで安慈と戦った際に即興で生み出した、二重の極みの発展技。
拳を握った状態から、さらに一気に五指を開くことにより、三度目の衝撃を与える。
この技により安慈を倒した後の、左之助のかっこよさは異常。

&bold(){&color(red){「和尚さんの血に濡れて…痛い痛いって泣いてるじゃねえか…」}}

・&bold(){二重の極み 改}
右手への負荷を抑えるために右手に左手を添えて使う新たな型。
『人誅編』にて、左之助が独自の発想によって即興で編み出した。
片手で放つ通常の型と違い、両手を使うために通常の型とは違って乱発はできず戦力的には通常の型に劣るものの、技による衝撃の反動を右手だけで無く左手にも振り分ける事で、右手に掛かる負荷を半分以下に抑えることが可能になった。
これによって完治していない状態の右手でも二重の極みを使えるようになった。
即興で編み出して初めて使用した際には、大岩の裏に隠れていた大男に向けて使い、岩ごと大男を吹き飛ばした。
使った感想は本人曰く「即興の割には上等」。
その後の戦いでも使用しており、右手が完治してない状態であったが、更に洗練された技となっていた。

・&bold(){二重の極み 連ね撃ち}
キネマ版でのみ使用した…というより左之助が左手でも二重の極みが使えるキネマ版でしか使えない技。
右手の二重の極み→真反対から左手の二重の極みをひたすら連打する応用技。
これにより、強制的に二重の極みの拍子が崩されて極み外しが発動する特性を持っているキネマ版無敵鉄甲を強引に突破した。
当然ながら&bold(){本来ならオーバーキルも良いところ}なので、番神もこんなの生身の箇所に喰らったらヤバいとドン引きし&font(l){て全身無敵鉄甲した結果動けなくなって自滅し}た。


*【劇中の活躍】
**◆過去
元は苗字を名乗る事も許されない貧農の生まれ。少年時、新政府により結成された&bold(){&color(red){「赤報隊」}}に憧れ、家出して入隊、親友の月岡克浩(後の津南)と共に、準隊士となる。
&bold(){&color(red){「相楽」}}姓はこの時、尊敬する赤報隊隊長の&bold(){&color(red){「相楽」}}&bold(){総三}にあやかったもの。
総三からは&bold(){「変な名前になるから止せ」}と苦笑半分で窘められていた。

…しかし、赤報隊は政府の掌返しにより&bold(){&color(BLACK,red){「偽官軍」}}の汚名を着せられ&footnote(史実では相楽が「年貢半減」等「民衆にとってはうれしいが、戦争で財政難な新政府としてはやりたくない事」を勝手に触れ回って民の支援を受けようとしたことが原因とされる。)、敬愛していた総三は斬首刑にされて、左之助は彼の晒し首を目の当たりにする。((旧アニメ版では左之助の目の前で部下共々政府軍に銃殺される形になっている。))
この事件を機に、左之助は身勝手な大義の為に自分たちを切り捨てた明治政府と維新志士を激しく憎悪するようになる。

剣心と会うまでは、巨大な斬馬刀を手に&bold(){「斬馬刀の左之助」}通称&bold(){&color(red){「&ruby(ざんざ){斬左}」}}として、裏社会における暴力沙汰の助っ人=&bold(){&color(red){「喧嘩屋」}}をしていた。((基本依頼を受けて相手を潰す、という形式を取っており、左之助はこれを「買い」と呼んでいた。))
現在は陽気で鷹揚な雰囲気の彼も過去を引きずっていた「斬左」時代は常にギラギラした雰囲気でチンピラたちの間では一目置かれてはいたが同時に恐れられてもいた。

**◆東京編
神谷道場を巡る争いで剣心を逆恨みする小悪党・[[比留間兄弟]]に伝説の剣客「[[人斬り抜刀斎]]」こと剣心との喧嘩を依頼される。
維新志士を憎む左之助は比留間の都合はさておき、一身上の怨みから&bold(){&color(red){「最強と謳われた維新志士をこの手でブッ倒してえ」}}という欲求に駆られ、剣心に挑戦する。((過去に直に会ったことはなく、剣心も赤報隊の一件には無関係なのでこれは八つ当たりに過ぎないということはもとより双方が理解していた。しかし、左之助の中の蟠りを祓う意味で剣心はあえて彼の挑戦を受けて立った。))
しかし、その実力差は圧倒的であり((真剣勝負なら打たれ強さで粘るまでもなく左之助は剣心に何度も斬殺されていた。))、加えて剣心の信念を戦いを通して知ったことで彼と和解した。

#center(){
&font(#ff0000){同じじゃねェかよ}
&font(#ff0000){本当の新時代を夢に描いて戦った相楽隊長とこいつは同じじゃねェかよ}

&font(#ff0000){そして今なお戦い続けている}
&font(#ff0000){俺は絶望しあきらめちまって喧嘩に興じるコトで忘れようとばかりしていたってのに…}

&font(#ff0000){すんません相楽隊長}
&font(#ff0000){俺はこの男に完全に負けちまいました…}
}

戦いの後は&bold(){&color(red){「(剣心が)口先だけの連中と違うかじっくり確かめる」}}為付き合いをはじめ、剣心の最も信頼する&bold(){&color(red){「友人」}}となる。
この戦いで斬馬刀は真っ二つにされ、喧嘩屋も廃業した。
ちなみにこの喧嘩の際、事前調査で京都まで2週間かけて行って戻って来ている。%%2週間でよくそこまでできたな…%%


その後は剣心と共に&bold(){兇賊「黒傘」}こと[[鵜堂刃衛]]や、&ruby(アヘン){阿片}商人の[[武田観柳]]に雇われていた&bold(){隠密御庭番衆}と戦う。
御庭番衆との戦いでは、舎弟の一人の宵太が[[高荷恵]]の製造した新型&ruby(アヘン){阿片}による中毒で死亡していた事もあり、当初は乗り気では無かったものの、恵が捕らえられた際は、恵の奪還の為に剣心と[[弥彦>明神弥彦]]と共に観柳邸に乗り込み、御庭番衆の式尉と戦いこれを撃破した。

旧友である月岡克浩と再会した際は、(失敗するとわかっていて尚)昔のよしみで月岡のテロ計画に協力した。

改名後の「藤田五郎」を名乗り、斎藤が神谷道場に薬売りの行商を装い訪れた際は、剣心達が出稽古で留守にしていたこともあり、応対する。
当初は斎藤としては飽くまでも偵察の心算だった様だが、左之助が掌の竹刀ダコを指摘すると態度を一変。
斎藤と交戦するも牙突で肩に重傷を負い敗北。これにより斎藤との間に因縁が生まれる。

**◆京都編
京都編では剣心が自分を置いて一人で京都に向かった事に激怒。
自分も京都に向かおうとするが、斎藤に止められ再戦。自らの土俵である素手での戦いにも関わらず圧倒されるも、最終的に覚悟を認められ見逃される。
この際に斎藤からは&bold(){「ただ打たれ強さにかまけるのではなく防御という技術のいろはを学べ(意訳)」}と珍しく親切心からの的確な忠告を送られたが、当の左之助は&bold(){大嫌いな斎藤の言葉に従うのが気に入らず結局防御面の鍛錬は全くしなかった}。
これを知った際には斎藤も半ギレしていた。

京都への道中で道に迷い((読者から作者宛に「東京編で一度東京と京都を往復してるのに何故道に迷うのか?」とのツッコミの手紙が複数届いたそうだが、東京編では比較的行き来し易い東海道を使用したが、京都編では修行の為に往来の多い東海道を避け中山道を使用した為道に迷ったらしい。))、下諏訪の森の中で偶然出会った[[安慈和尚>悠久山安慈(るろうに剣心)]]に後に自身の代名詞となる『二重の極み』を教わる。
安慈はこの技を教える際の条件として、&bold(){「一月で身に付けねば死んでもらう」}と言ったが、左之助は&bold(){&color(red){「いいぜ命懸けてやらぁ。どの道チンタラ修行する時間はねェんだ。ひと月なんざいらねェ!一週間でこの“二重の極み”極めてやらぁ」}}と宣言。
苦戦したものの、最終夜に会った相楽隊長の霊に助けられ、見事に身に付けてみせた。
#center(){
&font(#ff0000){俺はもうあの十年前の悔しい想いを繰り返したくない}
&font(#ff0000){そして誰にも二度と繰り返させはしない}
&font(#ff0000){だから俺は今こそ強くならなきゃならねェ}
&font(#ff0000){すべての理不尽な暴力を打ち叩ける力をこの手にして…!}

&font(#ff0000){夢でも幻でも亡霊でも…一目会えて…嬉しかったです}
}


これには安慈も驚き、&bold(){「大した男だ」「最初はただのヒヨッ子だったのが今では巣立つ若鳥のようだ」}と褒めた。

京都での志々雄一派との戦いでは、炸裂弾を用いて[[志々雄真実]]の大型鋼鉄艦「[[煉獄>大型甲鉄艦煉獄]]」を撃沈するという大金星を上げ、志々雄の計画を頓挫させる。
全財産の五分の三を注ぎ込んで購入した戦艦を撃沈されたのは、志々雄も流石に堪えたのか、そのせいで志々雄からは&bold(){殺しても飽き足らない}というほど憎悪されることとなった。

その後は剣心と斎藤と共に比叡山にある志々雄一派のアジトに向かい、十本刀だった安慈と対戦。
詳しい解説は[[安慈>悠久山安慈(るろうに剣心)]]の項目に譲るが、数ある『るろうに剣心』のバトルの中でも屈指のベストバウトの末勝利を収める。
しかし、この戦いで『二重の極み』を連発した事で右拳が潰れ、ほぼ戦闘不能状態に陥る。

安慈との戦いの後は、剣心と[[四乃森蒼紫]]、[[瀬田宗次郎]]、[[志々雄真実]]の戦いを傍らで見届けるも、最終決戦後に[[佐渡島方治]]が志々雄のアジトを自爆させ、その際にアジトの崩壊に巻き込まれ斎藤が行方不明に。
永遠に借りを返せなくなった事に意気消沈するも、苦悩の末に斎藤を「倒す」のでなく「超える」という答えを見出し東京へと帰還した。

**◆人誅編
人誅編では[[六人の同志]]の一人である[[戌亥番神]]と&s(){バカ対決}交戦。斬馬刀を失い、右手に更に再起不能寸前の重傷を負うが、苦戦の末勝利。
しかし、首謀者である[[雪代縁]]に薫が殺害され、剣心が廃人化した為に剣心に失望し故郷の信州に戻る。((本人曰く、宛もなくフラフラしてたら気が付いたら故郷に来ていたらしい。))
だが、そこで故郷と家族がヤクザに食い物にされるだけでなく、絹糸の件で重税に喘いでいる事実を知る。
#center(){
&font(#ff0000){帰る場所のある奴が帰る覚悟なしに闘うんじゃねえ!}
&font(#ff0000){守るなら最後まで守り通す覚悟で闘え!!}
&font(#ff0000){自分がブチ壊れるまで「守って闘え」よ!}
&font(#ff0000){そしたらそン時 後のコトは俺が引き受けてやる!!}
}

故郷と家族を救う為%%そして自身の憂さ晴らしの為%%に悪徳政治家の&ruby(ブタまんじゅう){谷十三郎卿}と甥で侠客の&ruby(Mッパゲ){不動沢}、その手下200人%%あとついでにザコに落ちぶれた比留間兄弟%%を相手に大喧嘩。
無事故郷を救い、憂さ晴らしも出来たが…

その後やはり剣心を放っておけず、弥彦に無様な背中を見せてしまった事からUターンで東京に戻り、薫の無事を知ると、孤島のアジトへのカチコミに同行。
『[[四星>四星(るろうに剣心)]]』の一人である武術家・白虎を圧倒的な実力で&s(){時折恵との夫婦漫才を混じえつつ}撃破した。

そして、薫を救出し、剣心と縁との決着を見届けた左之助だったが…
&bold(){…そこに待っていたのは指名手配された自分の人相書きだった。}
鼻つまみ者だった不動沢はともかく、腐っても元維新志士で官僚である谷卿をボコボコに叩きのめした為、指名手配されてしまっていたのだ。
仲間に迷惑をかけまいと、また兼ねてより日本という国に「狭さ」を感じていた左之助は、剣心らと別れて遥か海の彼方へと旅立っていった。((なお、この直前に一週間ほど行方をくらましているが、この時に密航の手続きと、費用の金の工面をしていたものと思われる。))

#center(){
&bold(){&color(red){&sizex(5){「行くぜ!」}}}
&bold(){&color(orange){&sizex(5){「ああ!」}}}
}

後日談「春に桜」では、まず最初に[[アメリカ>アメリカ合衆国]]に渡り、それから世界各国を渡った後、モンゴルで馬賊をしている。
「もうすぐ日本に帰るから美味い飯を用意してくれ」と剣心らに手紙を出した。
この時の左之助はむさ…ワイルドな無精髭を生やしている。でも、トレードマークの魚の骨は相変わらずだった。


**◆北海道編
北海道編にて五年ぶりに日本に帰国。年齢は満25歳。
「春に桜」の時よりもさらに髭が伸びまくっており、剣心ですら当人が名乗るまで左之助だと気づかなかったが、後で髭を綺麗に剃り落としてかつての容姿に戻っている。
&font(l){まさか赤空も&bold(){逆刃刀を髭剃り代わりに使う}ヤツが現れるなど夢にも思わなかったに違いない}

なんと東京に戻るために横浜港へ上陸したはずが何故か函館港に到着。
横浜と思い込んだまま三日三晩彷徨い、一度港に戻って不貞寝していたところ、
偶然別件で函館を訪れていた剣心一行と[[闇乃武]]の残党との小競り合いに救援に入り、
そのまま剣心の要請に二つ返事で応えて一向に合流することになった。

その後は新たな強敵、[[劍客兵器]]との闘いに向け、斎藤が招集した十本刀の残党と再会。
安慈和尚とは互いの再会と息災を喜び合い、味方として絶大な信頼を寄せている。

 
*【主な人間関係】
・&bold(){相楽総三}
維新志士の一人で赤報隊の隊長。
戊辰戦争の際に故郷を訪れた相楽に憧れ家出して赤報隊に見習いとして入隊した。
しかし、上述のように赤報隊は明治政府から偽官軍の汚名を着せられ壊滅。相楽も他の隊士と共に処刑された。
この件で左之助は維新志士や明治政府を憎むようになった。

・&bold(){月岡克浩}
左之助の旧友で赤報隊の元見習い隊士。
明治十一年の時点では「月岡津南」のペンネームで浮世絵師を営んでいた。
相楽が「偽官軍」の汚名を着せられ処刑された恨みを忘れておらず、明治政府への[[復讐]]の機会を窺っていたが剣心に阻止された。
その後は左之助に諭されたこともあって、絵師を辞め、新聞屋として絵筆と文字の力で政府と戦う道を選んだ。
左之助とはその後も付き合いが続いており、左之助が京都へ向かう際は旅費を工面し、着火作業が不要の新型の炸裂弾を護身用として託している。

・&bold(){[[緋村剣心]]}
親友。
後に剣心は、かつて幕末で「抜刀斎」として死線を共にした戦友や同志は数多くあれど、純然と「剣心」として気兼ねない友情を結んだ相手は左之助がはじめてと語っており、
北海道編では&bold(){&color(red){唯一人「友」と呼べる男である}}とも言っている。&font(l){なので蒼紫とかは仲間ではあっても友人ではないらしい。}
剣心からは&bold(){「左之」}の愛称で呼ばれることが多い。

・&bold(){[[神谷薫]]}
&font(l){ヒモ}妹分。
作中では一貫して「嬢ちゃん」呼び。
先述の通り喧嘩屋廃業後はよく彼女の道場にたかりに来ている。&font(l){そして彼女の料理の腕について度々迷言を残している。}
彼女と剣心の関係はなんだかんだ気にかけており、海外に逃亡する際は「剣心と子供の一匹二匹作って次に会う機会に見せてくんな」と別れ際に茶化していた。

・&bold(){[[明神弥彦]]}
弟分。
剣心を慕う弥彦の姿が昔の自分と重なるのか、何かと気にかけている。
海外に逃亡する際は、剣心と薫の新婚生活の邪魔をしないよう弥彦に空いた自分の長屋に住むように告げ、背中の「惡一文字」を託した。

・&bold(){[[高荷恵]]}
&font(l){女狐。}
当初は舎弟の宵太が彼女の作った&ruby(アヘン){阿片}が原因で亡くなったため「&ruby(アヘン){阿片}女」と罵って一方的に憎んでいたが、彼女の素顔を知ってからは考えを改める。
なお、アニメではこの辺りの左之助の心情が補完されており、恵の境遇を理解して本心では許したいと思いつつも生前の宵太の姿を思い返して葛藤してしまうという非常に分かりやすい形で描かれていた。((この結果、原作では剣心に諭されるまで恵を助けに行く気もなかったのが、アニメ版では真っ先に恵が観柳に脅されている事に気付いて剣心達よりも先に恵を引き止めに駆け付けている。))
その後は主治医と患者の間柄となったが、息の合った%%夫婦%%漫才をする事もあり、終盤では互いに結構いい雰囲気になっていた。
二人が将来結ばれたのかどうかは明言はされておらず、劇中では恋人未満的な関係で落ち着いたが、アニメ版では二人の交流が増やされた他、作者の和月氏も「(性質的には)お似合い」と発言しており、可能性はゼロではないだろう。
もし結ばれたなら、左之助は将来的には恵にかなり尻に敷かれそうである…。
人誅編ではうっかり剣心と薫が所帯染みてきたと恵に喋ってしまい、直後に「お前に喜々として語っていい話題じゃなかった」と真顔で謝るなど剣心に好意を寄せる恵を気遣う発言をしていたりもする。
ちなみに、恵が大人びてるので意外かもしれないが、1860年生まれの左之助に対し、恵は1857年生まれなので、&bold(){&color(red){二人の年齢は三つしか離れていない。}}

・&bold(){[[斎藤一>斎藤一(るろうに剣心)]]}
天敵。
京都へ行く前に二度交戦した事もあり一方的にライバル視していたが、京都編での終盤に彼が炎の中に姿を消してからは「倒す」のでなく「超える」対象となった。
嫌ってはいるものの、斎藤の事はなんだかんだ言って認めており、斎藤と[[八ツ目無名異]]の戦いの際は&font(#ff0000){「アイツが剣心以外に負ける気がしねぇ」}と発言している。
なお、&bold(){斎藤の恵や操に対する印象は左之助の二人に見せるそれと完全に一致しており}、案外思考回路が似ている可能性も。

・&bold(){&ruby(ゆうきゅうざん){悠久山}&ruby(あんじ){安慈}}
左之助にとっては相楽総三に次ぐ第二の師匠とも言える人物。
[[志々雄真実]]が率いる「[[十本刀]]」の一人で、京都へ向かう途中で修行中の安慈と出会い&b(){「[[二重の極み]]」}を教わった。

・&bold(){東谷&ruby(かみしもえもん){上下ェ門}}
父親。故郷の信州で大根農家を営んでいる。((ただし、左之助が帰郷した際はヤクザ達からの嫌がらせで畑を荒らされており、内職の編笠作りで生計を立てていた。))
左之助は父親に似たらしく、外見・性格共に左之助がそのまま年を取ったような感じの人物で、魚の骨の代わりに煙管を咥えている。
喧嘩も強く、規格外の怪力の持ち主。この事から左之助の怪力は父親譲りであることが分かる。
他の家族は「相楽」ではなく、明治以降得た「東谷」姓。((と言っても、左之助の「相楽」姓もあくまで自称なので、本来の本名は「東谷左之助」となる。))
なお、谷卿との喧嘩を機に、&bold(){左之助は家族と正式に絶縁した。}((左之助自身も元々東谷家に戻る気がなかったというのもあるが、このまま東谷家に戻っていたら維新志士の谷卿をボッコボコにした件で家族どころか故郷の人々もまとめて罪に問われる状況だった。))
家族の名前はそれぞれ&bold(){方向}に関するものになっている。

・&bold(){東谷&ruby(ななめ){菜々芽}}
母親。作中の時点では既に故人。
左之助の弟の央太が生まれた際に身体を悪くし、二年前に他界した。
夫とは亡くなる直前までラブラブだった(上下ェ門談)とか。
左之助も母親が亡くなっていた事には内心ショックだったようで、神妙な面持ちでおりんを鳴らしていた。

・&bold(){東谷&ruby(うき){右喜}}
妹。&s(){半デコ}
幼い頃はお兄ちゃん子だったが、左之が家出した寂しさから新しい兄弟の央太に依存するようになる。
央太への依存は、ある種の虐待(過保護・過干渉)に近い危険なレベルに達しつつあったが、空白の5年の間に結婚。どうやら5年の間に色々あったようで、互いに依存を克服できた模様。
なお、お互いに印象が大きく変わった為、右喜は久々の再会にも最後まで左之助が兄と気付かなかった。
ちなみに、&bold(){弟に依存しすぎる姉}というのは、『人誅編』における巴・縁姉弟の逆版(&bold(){姉に依存しすぎる弟})と言える。
名も知らぬ恩人(正体は兄の左之助だが)のおかげで依存から脱却出来た右喜・央太姉弟は、最後まで姉(巴)への依存から脱却出来なかった縁とは、まさに真逆の結末を迎える事が出来たと言えるだろう。

・&bold(){東谷&ruby(おうた){央太}}
弟(次男)。&s(){丸ほっぺ}
極端なまでの無口で、&bold(){劇中では二言しかセリフがない。}
まだ小さいが、いざとなったら一人で家族を守ろうとするぐらいの男気はある。やはり左之助の弟と言ったところか。
左之助が家出してから生まれたため、兄の左之助とは面識さえ無かったが、その強さに憧れ、「惡」一文字を背負うようになった。
左之助に憧れてからは自立心も芽生えたようで、後に5年の間に親元を離れて上京し、神谷活心流に入門した。

・&bold(){&ruby(ブタまんじゅう){谷十三郎}}
元維新志士で現在は陸軍省で高官の座に就いている悪徳政治家。
&bold(){兇賊「黒傘」}こと[[鵜堂刃衛]]に命を狙われ剣心と共に左之助を護衛として雇った。
その後は音沙汰が無かったものの、『人誅編』にて再登場。
甥でヤクザの&ruby(Mッパゲ){不動沢}と手を組み、左之助の故郷の宿場町を支配しようと画策するも、&ruby(Mッパゲ){不動沢}は左之助に敗れ、自身も序にボコボコにされた。

・&bold(){&ruby(Mッパゲ){不動沢}}
ヤクザの組長。
元は力士だったらしく、部屋の親方を半殺しにして破門に成り、ヤクザに転職した。
後ろ盾である叔父の&ruby(ブタまんじゅう){谷十三郎卿}と手を組み左之助の故郷の宿場町を自身の縄張りにしようと画策していたが、左之助との喧嘩に敗れ組を壊滅されられた。

*【実写版】
実写版キャストは『龍馬伝』で後藤象二郎役を演じた青木崇高氏。
基本シリアス一辺倒な映画における、数少ない癒し要員として存在感を見せる。
トレードマークの魚の骨はないが、代わりに生卵を飲む。
斬馬刀は実写版では折れておらず、剣心との対決以降も武田邸殴り込みの際にこれでもかと振り回しまくった。
敵と一緒に蹴り飛ばされて途中でフェードアウトするけど。
そして邸内では戌亥番神と喧嘩対決をするが、途中でのやり取りは必見。

#openclose(show=その内容){
左之「ちょっと待った!!待て!待て!」
戌亥「何待つんだ?」

左之「おめーも(ローストチキン)食うか?うめーぞ」
戌亥「俺は菜食主義者だ。可哀想に……」

左之「コレ(ワイン)はどーだ?」凸⊂(´・ω・` )
戌亥「……くれ」( ´・ω・`)つ凸

&bold(){…戦闘中である。}

なおこのやりとりはテレビ放映版では大抵カットされてしまっているので、円盤、あるいはデジタル配信をどうぞ。%%しかしテレビ版ではカットの影響で終始割と真剣でカッコいい勝負と化しているのでこれはこれてアリかも...。%%
}

続編である『京都大火編』でももちろん登場。
剣心に置いていかれて苛立っていた所、入れ違いで現れた蒼紫に喧嘩を吹っ掛けるも逆に手酷くボッコボコにされる。
しかしすぐに復活、その足で京都へ向かい京都大火の真っ最中到着、志々雄一派相手に派手な喧嘩を繰り広げる。
なお斬馬刀はまたしても敵ごと殴り飛ばされ、今度は京都の川底に沈められる。

続く『伝説の最期編』では十本刀の一人安慈と対戦、とある奇策によって勝利する。
その後は志々雄と戦う剣心に合流、映像表現と尺の都合二重の極みこそ使わなかったが、その無尽蔵の体力で何度も立ち上がり志々雄を的確に妨害し続けた。
ちなみに斬馬刀はいつの間にやら回収され処刑場まで担いでいったが、使う前にその辺にぶん投げられた。((まぁ、煉獄まで斬馬刀を持って行ったら、下手したら煉獄と共に海の底に沈んでたかもしれないので、妥当ではある。))


*【余談】
名前の由来及びモデルは新選組十番隊組長・原田左之助であり、
作中の新撰組イメージ図の原田は兄弟じゃないかってくらい左之に似ている。
ただしこの作品で新撰組がモデルになっているキャラは他にも多数おり、
どれもお遊びの域を出ないネタであるため斎藤など当人との面識のある人物がそうしたキャラクター(左之以外なら瀬田宗次郎とか)と顔を合わせても似てる云々と言った方向の話はしない。
ちなみにファンから名前をよく間違えられており佐之助や左ノ助、果ては「佐助」等と呼ばれ、作者が「忍者じゃないんだから」とツッコミを入れるほどである。

本編のその後で左之が大陸に渡って馬賊になったのはまんま原田左之助の伝承から来ている。

ニコニコ動画等に於いて「フタエノキワミ、アッー!!」「うんっ♪ゴブリンバット!ふぁ~w」等の空耳で知られる。
 
「キワミ検証シリーズ」では''主役''として多くの人間の心を鷲掴みにしたが、原作ファン等、好まない方もいらっしゃいます。
あまり関係ない場所でその手の発言等を多用すると、キワミ厨と呼ばれ、嫌悪される原因となります。気をつけましょう。
&s(){なお、当の和月氏本人は爆笑していた模様。}

ちなみに「赤報隊」の悲劇は当時の研究に基づく史実を基にしているが、最近の研究では討たれた理由として
「相楽総三は幕府を戦わせるために江戸でテロ行為を行うように新政府勢に利用されていた(ゆえにその裏工作を消す口封じとして討伐された)」((実際に相楽が関東一体でテロ行為や強盗を行ったという記録は残っている))
「『年貢半減令』を触れ回ったのが赤報隊壊滅の原因ではなく、正式に官軍(薩摩藩兵)に編入される予定だった後も相楽が相変わらず新政府軍の命令を無視して独断専行と独自行動を繰り返し、赤報隊が行く先々で『官軍』を名乗って略奪行為を働いたので、周辺住民の抗議によって新政府が討伐命令を出した」
というあんまりな仮説もある。
この場合相楽総三の行動は、皮肉な事に左之助の嫌う「偽善者」や「身勝手な大義を掲げる維新志士」と然程変わらなかった可能性がある(明治政府を恨む理由は増したろうが)。

なお、作者の次回作である『[[GUN BLAZE WEST]]』にも当初登場予定があり、北海道編ではイギリスにも行ったことがあると語っているなど、下手をしたら『[[エンバーミング>エンバーミング(漫画)]]』のフランケンシュタイン騒ぎも目撃していた可能性がある。((『るろ剣』『GBW』『エンバ』の三作品はシェアードワールドとして世界観に繋がりがあるという裏設定がコミックスおまけページなどで語られている。))


冥殿の*が血に濡れて…痛い痛い…追記・修正しろって泣いてるじゃねえか…

#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,31)
}

#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#lsd()
#comment_num2(num=30)
}

復元してよろしいですか?