三井寿

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三井寿」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2009/07/29 Wed 23:50:11
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 8 分で読めます

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#center(){
静かにしろい……



この音が、俺を蘇らせる……



何度でもよ……

 



パスッ
}



『[[SLAM DUNK>SLAM DUNK(スラムダンク)]]』の登場人物。
CV:[[置鮎龍太郎]](TV版)/笠間淳([[THE FIRST SLAM DUNK]])

誕生日:5月22日
身長:184cm
体重:70kg
ポジション:SG(シューティングガード)
背番号:14
バスケットシューズ:アシックス ジャパンL
桜木命名のあだ名:女男(不良時)→ミッチー
堀田からのあだ名:&ruby(み){三}っちゃん


スラムダンクの登場人物で作中もっとも人間くさく描かれており、ファンはおろか作者さえ一番好きなキャラと語る。

身長184センチと、一般的な高校生のシューティングガードとしては大型の部類に入る。


初登場時、コイツがメインキャラになると誰が予想しただろうか。
作者の井上雄彦も、

「当初はバスケ部との対立を描いた後にフェードアウトする予定だった」

と語る通り、実はあのエピソード中に方向修正がかけられ、メインキャラに昇格した。何でも三井の過去のエピソードを書いてるうちに情が湧いたらしい((途中まで不自然なほどに木暮のセリフがない(三井と縁遠い)ことなんかにその片鱗が見える。))。

しかしその結果、メインキャラの中でも特に過去のエピソードが掘り下げられ、多くのファンから人気を博した。

名前は井上雄彦お気に入りの日本酒「三井の寿(みいのことぶき)」から取ったとのこと。ゼッケン番号の14も同酒のアルコール度数からとられている。


初登場時は湘北バスケ部を敵視する不良少年であり、バスケ部が積み上げてきたものを台無しにしていくというヒールとして登場した。
前述のとおり当初はそのままフェードアウトする悪役だったようで、部員の安田にも「&bold(){お願いです帰って下さい お願いします}」とはっきり拒まれたほど。
しかし話が進むごとにその過去のエピソードが描かれるようになる。

中学時代は真面目なバスケットボール選手だった。
チームでキャプテンを務めており、木暮曰く「オレたちの学年でバスケットをしていて武石中の三井寿を知らない奴はいなかった」ほどの有名選手。
3年次には県大会を制してMVPを取り、全国経験もある名選手であった。
その全国行きを賭けた試合、残り時間わずかで2点リードされた状態であった。
三井はキャプテンとしてチームを鼓舞するため、「自分がいる限り、必ず勝つ!」と豪語していたが、内心では諦めかけていた。
しかし、観戦していた[[安西先生]]の

「最後まで…希望を捨てちゃいかん」「あきらめたらそこで試合終了だよ」

という言葉を受けて発奮。試合終了ギリギリで3Pシュートを決めて逆転勝利を収めた。これをきっかけとして、三井は湘北への進学を決意する。
入部当初は赤木と犬猿の仲だった(三井は規格外のサイズにより注目を浴びる赤木をライバル視、赤木は県内屈指の実力者である三井をライバル視した)。

そんな二人を見ながら、木暮はこの二人がいれば全国にいけるかもしれないという淡い期待を抱く。
しかし、三井が膝を怪我し、さらにそれを押して出場したことでさらに怪我を悪化させてしまい予選に出場できなくなる。
そしてぐんぐん伸びて注目を集めた赤木を見て挫折し、バスケ部からフェードアウトした。

その後何を思ったか、まさかの&font(#ff0000){高校デビュー}。
高校三年生になる頃にはすっかり不良が板につき、湘北高校の番長にまでなっていたが、
バスケ部で生意気な[[宮城リョータ]]に目をつけ、リンチを計画するも宮城の集中攻撃をくらい、宮城共々病院送りになってしまう。
この時に前歯二本を失い、若干ひょうきんな顔になる。
また、あまり目立たないが顎に傷跡がある。

退院後は他校の生徒や、&font(#ff0000){謎の17歳 鉄男}を召喚してリョータへのお礼参りを兼ねてバスケ部を強襲するも、
花道のビンタ一発でダウンし、その後も水戸洋平にフルボッコにされる、もうリョータにはヤキを入れたから帰ろうと諭す仲間を殴るなど小物感はピークに。
そして、メガネ君が三井との馴れ初めをバスケ部の皆に語って説得するも、三井はかたくなに拒否。

しかし、この後赤木と安西が登場。
過去のエピソードが判明し、バスケへの断ち切れぬ想いが溢れ出した事で、スラムダンクを知らない人でも知っているあの名言が放たれた。


#center(){&font(#ff0000,b,16){「バスケがしたいです……」}}((よく「安西先生、バスケがしたいです……」と表記されるが、実際のシーンは「バスケがしたいです……」の前に三井の感極まった泣き顔でのタメが入る。))


その後、桜木軍団の4人や堀田が喧嘩の責任をすべてかぶってくれたこともあって処分を免れてバスケ部に復帰。
同時にロン毛をばっさり切って短髪にし、前歯二本も入れ歯にして復活。不良クサいビジュアルから一転してスポーツマンらしくなった。
また不良仲間である堀田徳男は三井のバスケ部襲撃の罪をかぶるだけでなく、&bold(){その後の湘北の試合にも三井の応援に駆けつけてきた}。
不良仲間のリーダー格だった鉄男も「そっちの方が似合ってる」と笑いながらスパッと手を引いて、三井のバスケ復帰を応援している。&s(){なおその後のアニオリエピソードは……}
なんだかんだいって不良時代でもけっこう仲間から慕われていたようであり、特に堀田は「三っちゃん」とあだ名で呼び、バスケ部に戻りたいという三井の気持ちを最初に看破するほど仲が良かったようである。


この三井加入のエピソードは、スラムダンクという作品をどの方向から語るにしても超重要な回でもある。
湘北メンバーの中でもっとも過去を掘り下げられた三井の他にも、その後に豊玉戦で重要な役割を担うことになる安田や、ここからコミカルで憎めない男になる堀田などの掘り下げにつながり、
憎たらしいヒールでしかなかった上に出番がたったこれだけだった鉄男に爽やかな余韻を与えてくれている。&s(){人によってはその後の対戦相手の名前や顔は忘れていても、鉄男は覚えているかもしれない}
「夢見させるようなことを言うな!」「お願いです帰って下さい」「モップはてめーが―――」「あきらめたらそこで試合終了だよ」などネタ要素のある名台詞も多く、特に90年代の読者には「ここからスラムダンクにハマった」という人も&bold(){&u(){非常に}}多い。
さらにこのエピソードが当時本誌で大ウケしたことで本格的にバスケ漫画に舵を切り始めた((当時バスケ漫画はコケると考えられており、井上先生は不良漫画としても舵を切れるように描いていた。三井加入のエピソードの前後で作風がガラッと違って見えるあたりにその片鱗が見える。))という、漫画としての、ひいては日本のバスケ漫画史のターニングポイントでもあったのだ。
また、井上雄彦の「三井に情が移ってバスケ部員にした」という話は、ドカベンの水島新司の「バッティングがうまく描けたので話の流れを変えてホームランにした」という話などとともに作家のまねごとを趣味にする人なんかに人気のあるネタだったりする。


花道からはミッチーというあだ名をつけられ、&bold(){あれだけの事をしたのに}すぐチームに馴染む。
というか、あれだけぶつかり合った(桜木と安田と木暮は殴られ、リョータに至ってはボコボコにされた上、赤木には往復ビンタを食らっている)のにあっさりレギュラーとして認めた部活メンバーが聖人すぎる。安西先生が監督だったからだろうか?
その後はたまに安西先生に蒸し返されたりしながら、スターティングファイブの一人として常に活躍している。
過去編では「実力の伴っている桜木」のようなビッグマウスだったが、現在では癖の強い湘北の中でも屈指の常識人ポジションであり、
桜木のポカミスをなじったり、ワンマンプレーに走りがちな流川や赤木にもっとパスを出せとアドバイスしたり、ふがいない赤木の胸倉をつかんで叱咤したりという「いかにも運動部員」のような細やかな描写も光る。

安西先生への思慕はもはや畏敬の念にまで到達している。その安西先生が倒れてしまって試合に出られなくなったときは、
自分を奮い立たせるためにも「どうも先生が見てないと…」と監督席に写真を置いたり、インターハイ出場をお土産にすると決意して祈ったりするのだが、
亡くなった人の遺影を置くようにしか見えないせいで赤木どころか&bold(){あの桜木にすら}「やめろ縁起でもねぇ!」とツッコまれるというシーンがある。


翔陽戦ではブランクによるガス欠や相手の実力に一度は心が折れかけたが、

「俺はこういう展開こそ燃える」

と逆境をはねのけ復活。
以降は度々ガス欠になりながらも、安西先生が「とっておきの飛び道具」と褒めるほど精度の高い3Pシュートを武器に、
三井は幾度となく湘北高校のピンチを救っていく。

海南の神いわく、自分と同じで一度入ると止まらなくなるタイプだという。
どの試合でもここぞというところで貴重な3Pを決めており、活躍描写は流川や赤木に比べて少ないが、一本一本のシュートがとても印象に残る。
それらのプレイングは仲間を全力で信頼しきったことに裏打ちされており、
スタミナの限界を超えた山王戦では、海南の高頭監督に「奴は今 赤んぼのように味方を信頼しきる事でなんとか支えられている……」と考察されている。

そして華々しい3Pばかりに目が行きがちだが、バスケセンス全般が高く、何でも器用にこなす万能型。また自分でファウルをもらうようなずる賢さももっている。
部内での紅白試合ではセンターとして花道を完全に抑え、彼の弱点の「シュートエリアが狭い」を浮き彫りにして自覚させる((このシーンのポイントは浮き彫りにするのではなく「自覚させる」点で、安西先生も『下手糞の上級者への道のりは己が下手さを知りて一歩目』と言っている。そしてその自覚がさらなる名シーン「2万で足りるのか?」「明日オヤジに聞いてみるか」などにつながって、山王戦で最高の形で結実するのだ。ちなみによく混同される「左手は添えるだけ」「シュートの練習は楽しかった」は別のシーン。))など、選手としても指導者としても優れた手腕を見せた。

ブランクがあっても上記のような活躍ができるあたり、湘北バスケ部の中でもその素質は随一。復帰直後はブランクを感じさせないシュートを平然と放ち、あの木暮に「同情した自分がバカだった」と言わしめた。
しかし二年間の非行により体力には不安があり、大抵の試合で湘北メンバーの中で一番初めにへばる。
しかもへばり方が「汗だくに吐き気に生気のない目」と妙にリアルであり、白黒漫画なのに顔色の悪さが伝わってくるほど。
よく煽り用のレス画像なんかに使われる「なぜオレはあんなムダな時間を……」は、インターハイ出場をかけた陵南戦で体力のなさからヘバってしまい退場したときの自責のシーン。

本人曰く&font(#ff0000){「タバコは吸わなかったんだけどな…一度も…」}との事。(しかしアニメでは煙草の吸い殻を捨てるシーンが有る)
そうした状況では、過去を悔いるあまり、「中学の頃はこんなものではなかった」「バスケから離れていなければもっとチームに貢献できたのに」と自責の念に苛まれる。
しかし、そこからが彼の真骨頂である。死に体ながらそこからゾンビの様に復活し、そのビッグプレーは相手を戦慄させる。
「中学の頃はこんなものではなかった」という思いも、自責の念から過去を過剰に美化しているだけであり、安西先生の見立てではとっくに中学時代を超えている。
山王戦では3Pシュートを3連発で成功させ、安西先生に無言で褒められたことで完全に自信を取り戻した。

「バスケがしたいです」以外のハイライトはやはり山王戦の後半だろう。一ノ倉のスッポンDFによって試合後半は体力がほぼ無くなり立ってるだけがやっとの状態となる。
しかしその状態から赤木とのコンビプレイを発動。赤木にスクリーンをかけてもらい、フリーになった三井は3Pシュートを連発する。
その姿は三年間バスケ部員を務めてきた木暮をして「……2年間も待たせやがって……」と感慨にふけらせた。
限界以上に体力を削りながらも、

「もうリングしか見えねぇ」

と驚異的な精神力で3Pを決める三井の姿に感動した人も多いはず。




#center(){「俺は三井、諦めの悪い男だ!!」}




なお、最終回の十日後を描いたアフターストーリーでは、全国大会後も引退せずバスケ部に残り、冬の選抜試合で活躍して、スポーツ推薦での大学進学を画策していた。
「赤木と違って学力ではノーチャンス」と「そんなバカじゃなかったのに」と嘯いていたことから、もともとの学力はそれなりに高かったようだが、
グレている間に勉強もサボっていたせいで落ちこぼれてしまったらしい。
すっぱり引退して学業に専念している赤木や木暮と違ってまだ残る3年生。次期キャプテンである2年生のリョータからは煙たがられているようである。



なぜオレはこんなムダな追記・修正を……。


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