&font(#6495ED){登録日}:2010/06/06 Sun 16:45:49 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- *概要 1962年から始まった勝新太郎主演の時代劇映画シリーズ。 及びそれをリメイクした映画、舞台。 盲目の侠客である座頭の市が、諸国を旅しながら仕込み杖から繰り出す抜刀術で悪人と戦う、バイオレンスアクション時代劇である。 神速の居合い斬りで、一瞬にして複数の敵を葬るアクションが特徴。 黒澤明の時代劇と並ぶほど評価が高く、暴力描写と精神性はハリウッドの戦争映画や中国の武侠映画に影響を与えた。 座頭とは盲人の一階級。 市とは按摩師が使う仕事用の名前。 本来は○○の市(山の市、鈴木の市)というふうに名前をつけるのだが、本作の主人公は○○の部分に当たる名前を持たない。 その為「座頭市」「座頭の市」「市」「按摩」「ただの市」等と呼ばれる。 映像化権所有者が座頭市 THE LASTを最後にし、これ以上座頭市映画は作らせないと宣言した。 しかし座頭市関連の権利は2017年に失効する為、それ以降は座頭市が乱発されるのではないかと言われている。 ひょっとしたらハリウッド版が作られるかも(え?ブラインド・フューリーがあるって?何それ?)。 *歴代座頭市 **勝新太郎 最も有名な座頭市。 そして、&bold(){歴代最強の座頭市}。 鉄砲で撃たれても、両手の平を銛で貫かれても負ける事無し。 常人離れした聴覚と反射神経の持ち主であり、音を頼りに斬ったり避けたりする。 音以外にも第六感的な力でいわゆる殺気を感じ取っている描写もある。 基本的に平和主義者だが、自分を殺そうと[[刀]]を抜いてかかってきた者は容赦なく斬る。 一緒に戦った仲間や恩師でも斬りかかってきた瞬間に斬る。 斬ったあとに気付いて∑(ノ∀`*)アチャーすることもある。 上記のネタは何度か使われているが、勝版最終作のラストシーンでの無名の剣豪(緒形拳)との最初で最後の切り結びでもセルフオマージュされて大きな余韻を残した。 自分を仇と狙う者には刀を抜かずにわざと切られようとしたり、女や子供のような命の危険が無い相手には無抵抗、もしくは逃げる。 太刀筋はほぼ視認不可能で秒速2.5人ぐらいのアホほどの速さで人を斬っていく。 殺陣に至っても華麗だったり泥臭かったりたまにミュージカルスターの様なステップで敵の攻撃を回避したりと、見る者を魅了するその豊富なバリエーションはまさしく&bold(){勝新劇場}。 多勢に囲まれた斬り合いシーンで「今後ろから斬れたじゃん!」的な時代劇あるあるも見られるが、今作では「市の刀があまりにも速すぎてチンピラが恐怖で斬りかかれない」という解釈もできる。 殺陣ばかりが注目されがちだが、盲目の演技も素晴らしい。 顔が映っているシーンは白眼でいる必要があるせいか、たまに本当によろけたり物を掴み損ねたりする。 音を頼りにしているため、雑音を立てられると動きが鈍ることもあるがなんだかんだで文字通り切り抜ける。 腰が低く、陽気で飄々とした性格。 座頭市の中では最も社交的。 また、世話焼きで困ってる人や子供を見かけると手助けしたがり、台所を手伝うと高確率で大根を薪と間違えてカマドにくべる。 頼まれごともすぐ引き受けてしまうが、大抵はそれがきっかけで何らかの事件に巻き込まれる。 事なかれ主義な一面もあり、見るからにめんどくさそうな案件は見て見ぬふりでスルーを決めることもあるが、結局はブツクサ言いながら首を突っ込んでしまう。 義理人情に厚く、受けた恩義は決して忘れない主義。 恩人の窮地や仇討ちなどには命をかけて飛び込んでいく。 無類の博打好きで、サイコロの転がる音で出る目を聞き当てられる。(その際は耳がクイクイ動く) それを利用してイカサマ紛いのことをする時もある。 「[[犬]]嫌い」「泳げないので水が怖い」という設定も存在するが、たまに犬を可愛がっていたり水中でチャンバラしたり一人で船をこいでたりする。 **[[ビートたけし]] 世界的に有名な座頭市。 金髪碧眼が特徴。&font(l){生粋のエイリアン(異邦人)であり、外国人(ハーフ)とも宇宙人(!)とも解釈出来る“異物”というのがコンセプト。}オマケに、気づかれ難いがジーンズまで履いている。 勝新の座頭市と比べると内向的で積極的には人に関わらず、少々直情傾向。 たけしの演技と相まって、口調は丁寧だかわヤクザっぽくアウトローでアウトレイジ。 勝版と同様に博打はそこそこ好きのようだが、自分でもイカサマをやることがあった勝版とは違いイカサマは嫌いで、サイコロが変えられたのを見破ってから即惨殺パーティーを始めており、やくざ者が幅を利かせているという伏線は張られていたが、実は闘いを開始したのはたけしの座頭市からだったり。 勝版とは対象的と思える位にスローモーションを多用したり、丁寧に血飛沫をCGで加える等して殺陣を「丁寧に見せる」ことに腐心していた印象だが、これは勝と同じ早業を「(出来ない&同じことを)やっても意味がない」ことと「早業だけの殺陣だと“今のは斬れていない”等と言われるから」とのこと。 現場のノリで石灯籠まで切ったが、流石に「やり過ぎた」と思ったらしい。(鞘に刀を投げて収めるのもね) **綾瀬はるか 女性座頭市。 前述の2人と比べて、陰の部分が強い印象を与える。 着物はボロボロなのに首から上が美しすぎる。 殺陣も基本的に立っているだけで敵が刀に当たりに来ている様にも見える。 こちらもサイコロの目を聞き当てる特技を持つ。 評価は若干低め。 **香取慎吾 最後の座頭市。 評価は底が見える程低い。 時代劇に英字表記は駄作になりやすい法則。 座頭市の最期を描いた為か、歴代の座頭市の中でも“最弱”。 *代表的な座頭市映画 座頭市物語(1962年) 監督:三隅研次 出演:勝新太郎、天知茂 記念すべき第1作、クライマックスまでの展開が秀逸。 続・座頭市物語(1962年) 監督:森一生 出演:勝新太郎、若山富十郎 勝新太郎の実兄・若山富十郎が劇中でも市の兄を演じ、兄弟対決を繰り広げる。 座頭市地獄旅(1965年) 監督:三隅研次 出演:勝新太郎、成田三樹夫 ストーリーの評価が高い。 座頭市牢破り(1967年) 監督:山本薩夫 出演:勝新太郎、三國連太郎 勝プロ製作作品第1作目。 これまでになく、バイオレンスで[[グロテスク]]な表現が多い。 座頭市血煙り街道(1967年) 監督:三隅研次 出演:勝新太郎、近衛十四郎 勝新太郎が尊敬する役者・近衛十四郎との共演。 近衛十四郎の殺陣は随一と言われ、今もって超える者はいない。 座頭市と用心棒(1970年) 監督:岡本喜八 出演:勝新太郎、三船敏郎 勝新太郎と三船敏郎の夢の共演。 勝新座頭市では興業収入No.1。 新座頭市・破れ!唐人剣(1971年) 監督:安田公義 出演:勝新太郎、ジミー・ウォング 日本剣術とカンフーの対決がテーマ。 座頭市(1989年) 監督:勝新太郎 出演:勝新太郎、緒形拳 勝新版最終作。クライマックスの100人斬りは圧巻。 一部では、座頭市シリーズはこの作品までとの声も。 座頭市(2003年) 監督:北野武 出演:ビートたけし、他 海外(欧米)で座頭市と言ったらコレ。 北野武のスタイリッシュなグロテスク表現とビートたけしのコミカルな表現が合わさっている。 終盤の和服に下駄でタップダンスを踊るシーンが有名。 [[ICHI>ICHI-市-]](2008年) 監督:曽利文彦 出演:綾瀬はるか、他 女性が主人公の為か、性差別の側面が大きく見られ、「めくら」と蔑称で市が呼ばれる描写がない。 座頭市 THE LAST(2010年) 監督:阪本順治 出演:香取慎吾、他 勝新座頭市でも何度か描かれた座頭市の恋愛をより重点的に描いた作品…のはずなのだが… そして、座頭市の[[死]]を描いた作品。 「坊や、おてんとさんの下で胸張って追記出来るような男になるんだぞ」 「修正ならこっちのもんだ。見当つけて、斬ってきな!」 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,9) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - クラスメイトに「座高一」と呼ばれたやつがいたな。 -- 名無しさん (2013-12-10 17:18:05) - 勝新太郎版見たいんだけど、どれを見たらいいんだ.... -- 名無しさん (2014-03-26 19:10:07) - ↑テレビシリーズ見れ -- 名無しさん (2014-04-06 13:38:00) - 多分、ゴールデン洋画劇場か何かで見たんだろうけど、勝新版はホントに殺陣が凄かった。北野版は、タップダンスの意味がよく解らなかった。でも全体的には好き。 -- 名無しさん (2014-08-30 09:29:43) - 香取版の殺陣は好き。逃げながら切られながら間合い測っていく感じが -- 名無しさん (2014-12-18 17:48:53) - たけしさんが好き 小学生の頃地上波で見ていた。 -- ビート (2015-03-31 21:22:12) - 盲目の戦士=強キャラという、マンガやアニメでも見られるキャラ設定を生んだ作品だと思う。ONE PIECEの藤虎やジョジョのンドゥールも、彼のイメージをモデルにしたというし。 -- 名無しさん (2015-03-31 21:27:01) - 座頭市のタップとBASARAの足軽ダンス以外で踊りあったっけ -- 名無しさん (2015-06-23 00:15:35) - たけしの座頭市の刀は斬鉄剣並の切れ味あるよな。石灯籠を真っ二つにするし -- (2015-10-11 23:04:57) - 今でも見れるのかな?何か差別用語があるから変な修正とかあったり絶版になってそう -- 名無しさん (2016-01-13 23:49:13) - ↑コンビニでつい3日程前に宝島から出てたDVDブック買った。ドラマの傑作選で内容も表現もそのまま。初めて見たけど震える位によかった。興味持ってAmazon見たら普通に売ってたよ。 -- 名無しさん (2016-01-14 00:02:49) - 100人切りは幼少期、ゴールデン洋画劇場で見て以降、脳裏に焼き付いて離れない。 -- 名無しさん (2016-01-14 08:43:32) - そう言えばパチンコ版で泉谷しげるが座頭市に扮した物があった気が。何かストーリーがちゃんとあるヤツだったらしかったが。 -- 名無しさん (2016-01-14 08:44:55) - 北野武の座頭市は「正統な時代劇はもはや受けない」という残酷な現実を業界に訴えた映画。 -- 名無しさん (2016-06-15 14:57:15) - 勝新太郎版見たけど居合い本当に速くてビビった -- 名無しさん (2016-06-19 12:40:55) - ↑↑というか、正統派時代劇は先人の作品が強すぎるからなぁ たけし版は先人との競合を避けて独自の色を強くしてる印象ある -- 名無しさん (2016-07-04 22:59:47) - たけし版の殺陣もメイキング見ると中々に速いけど、加工つけて別の見せ方してるよね。リアリティー出す為に血しぶき付け足したりしないといけないとか言ってたし、ドラマの中での殺陣の比率も変えてる。結局、勝さんの後追いじゃなくて最初から別物として作ってみせたってだけだろうね。たけし版なら本家とは別に好きって言える内容だし、脚本に限ればずっといい内容だっとと思う。 -- 名無しさん (2016-07-05 02:19:41) - 勝新太郎 -- 名無しさん (2016-07-08 23:13:00) - 勝新太郎版がやっぱり一番好きだけど、アウトローっぽいたけし版も結構好き 香取慎吾はまずあんまり強くないのが寂しい -- 名無しさん (2016-07-08 23:15:21) - 香取慎吾は勝新の真似だけどそこそこ良いと思う、ただ脚本が酷すぎる。 -- 名無しさん (2017-01-05 14:20:30) - タグにザトー1があると思ったら真っ先にあった -- 名無しさん (2020-10-09 02:46:42) - 映画でジョー山中が出てるけどドレッドにカツラは無理ってなった時に髪を切るのは嫌だから当時もこんな髪型の奴がいたかもしれないって言ったらそれが通ったっていう -- 名無しさん (2024-01-03 21:54:59) - 伝説になってる勝さんの座頭市だけど、その上を行く若山富三郎の拝一刀……何、この人達まったく世代じゃないから今更に見てるけどすこ過ぎるんですけど……。 -- 名無しさん (2024-03-12 04:10:03) #comment #areaedit(end) }