&font(#6495ED){登録日}:2009/05/31(日) 15:31:52 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_down(▽)タグ一覧 &tags() ---- ここでは中世ヨーロッパの騎士物語のエクスカリバーを記述する。 『私の伝説は12世紀から始まった』 円卓の騎士物語で知られるアーサー王が使ったと言われる、王権を象徴する剣であり、また妖精の加護によって王を守る力をもった神秘の剣である。 その鞘には宝石の飾りがほどこされ、柄には顎から炎を吹きだす二匹のヘビが彫られていた。 この剣が鞘走る(刀身が鞘から自然に抜け出る)とき、燃え上がるようであったという。そしてアーサー王は、この剣で九百六十人もの敵を斬り倒したとされる。 《二つの剣を持っていたアーサー王》 アーサー王は、ゲルマン人がブリテン島に侵攻した五〜六世紀の人物とされる。 当時イギリスという統一国家はまだなく、そこは、西ローマ帝国の崩壊以来、ケルト族、ゲルマン人が入り乱れて争うヨーロッパの辺境だった。 そんな戦国の群雄のひとり、アーサー王はイングランドを治めるケルト族のウーサー・ペンドラゴン王の王子として生まれる。 数奇な運命より、王の側近であった魔術師マーリンによって城外に連れ出され、勇敢な少年として育った。 アーサーが成長したある日、教会に「選定の剣」なるものが置かれる。 岩に突き刺さったこの剣を抜けるものは、ブリテンの王になるというが、誰も引き抜くことができない。ところがこれをたやすく引き抜き、王の継承者となる。 アーサー王の伝承には異説が数多くあるが、このとき彼が岩から引き抜いた剣がエクスカリバーなのかといえば、そうともいえるし、またそうでないともいえる。 この選定の剣は、『カルブリヌス』と呼ばれる。アーサー王は戦いのなかで一度この剣を破損してしまう。 だが、マーリンの助言に従って剣の破片を湖に投げ入れると、「湖の乙女」と呼ばれる妖精が現れ、エクスカリバーを授けたという。 エクスカリバーという名は、「カルブリヌスから作られた物」を意味するという。 また、叙事詩『アーサー王の死』では、アーサー王が持つふた振りの剣は、それぞれクラレント(戦争)とクラリス(平和)と呼ばれる。 エクスカリバーは、強力な武器であるだけでなく、その鞘には妖精の加護によってあらゆる傷を癒す力があった。 アーサー王の剣は国と民をおびやかす敵を討つことと、平和的な統治、という王が為すべき二重の象徴を背負った剣だった 。 ちなみにアーサー王の物語が現在のように確立したのは、十一世紀ごろとされる。 だが岩(あるいは鉄床)に刺さった剣や妖精の加護といったモチーフは、キリスト教普及以前の、古代ケルトや古代ゲルマン神話の多くにも登場している。 《授かった剣を返した王》 アーサー王は、盟約を結んだ円卓の騎士たちと共に、祖国イングランドの安定を目指した。 また、彼らは敬虔な信仰心と正しい騎士道精神を手に入れるため、神託によって課せられた聖杯の探求など、 数々の試練に挑んだ。 だが、義姉モルガンとの確執、親友ランスロットの裏切りなどより、アーサー王は志半ばで世を去ることになった。 最後の戦いののち、死を悟ったアーサー王はその忠実な従者サー・ペディウィアに、エクスカリバーを妖精の湖へと返すよう命じた。 しかしペディウィアは、この剣を捨てるに忍びず、木陰に隠したまま王のもとへ戻ってしまう。 だがアーサー王はペディウィアが剣を捨てなかったことを見抜き、再び同じことを命じるが、ペディウィアは再び剣を捨てないまま帰ってきてしまう。 王の怒りによって、ペディウィアはようやく湖に投げ入れると、水面から手が現れ、剣を受けとり三回振りそのまま湖水へ消えたという。 その後、英国ではケルト族の文化が次第に衰退していく。だがアーサー王と、王者の剣エクスカリバーの伝承だけは、今なお長く愛されている。 言うまでもなく現在でもエクスカリバーは、最強の剣と位置付けられている。 尚、エクスカリバーと聞くと両刃剣を想像する人が多いと思うが、当時はスクラマサクス(片刃剣)が主流だったので、エクスカリバーも一概に両刃とは言えない。 (片刃のエクスカリバーを持ったアーサー王の古い絵も存在している。) 《エクスカリバーが登場する作品》 ・Fate(stay night/Zero) ・ソウルイーター ・LORD of VERMIRIONU ・東京魔人学園シリーズ ・FFシリーズ ・ドルアーガの塔 尚、上記の東京魔人学園シリーズには、『エクス力リバー』と書いて[えくすちからりばー] と読む武器が存在している。 追記・編集どうぞよろしくお願いします。 ---- &link_up(△)メニュー &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー)&font(#0000ff){&u(){消去} &u(){項目ロック} &u(){ロック解除}} ---- #right(){この項目が面白かったなら……[ポチッと]} #center(){&link_toppage(-アニヲタWiki-)} - >最強の剣と位置付けられている 某RPGの影響でしか最強扱いは知らんけどそうなの? -- 名無しさん (2013-07-25 20:24:56) - 誰もが知っている伝説のアイテム。 -- 名無しさん (2013-07-25 20:32:17) #comment