&font(#6495ED){登録日}：2011/12/24 (土) 19:19:16 &font(#6495ED){更新日}：&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}：約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&font(#800080){すなわち時を超越した想像もおよばぬ無明の房室で、下劣な太鼓のくぐもった狂おしき連打と呪われたフルートのかぼそき単調な音色の只中、飢えて齧り続けるは}} #center(){&font(#800080){あえてその名を口にした者とておらぬ、果てなき魔王アザトース。}} #right(){――――――未知なるカダスに夢を求めて} アザトース（Azathoth）とは[[クトゥルフ神話>クトゥルー神話]]内で語られる神？の一柱である。 訳によってはアザトート、アザトホート等と訳され、主な二つ名として「万物の王」「盲目白痴の神」「沸騰する混沌の核」等がある。 クトゥルフ神話の創始者（体系化したのはダーレスだが）ラヴクラフトはこの存在については詳しい描写をしておらず、一部の作品にて語られるだけとなっている。 この存在は他神話でいう主神のポジションに当たる存在であり、クトゥルフ神話の世界を形作っているもの…だと思われるのだが実際の所「神」なのかどうかすらも定かではない。 これは上記の通りラヴクラフトが作中で詳しい描写をしていなかったためでもあるが、暗黒神話の&bold(){「宇宙的恐怖」}というテーマの謂わば根源であるため人間が描写できなかったり、詳細が不明なのは仕方の無い事だと言える。そのためその数少ない描写についても「よく分からないがとりあえず凄まじく強大で恐ろしい」と言った程度に抑えられている。この「Azathoth」という名前自体も「慈悲深く覆い隠されている」らしく、実際は違うらしい。 しかし、多くの作家が設定と世界観を共有し構築するシェアード・ワールドである現在のクトゥルフ神話ではこのアザトースに関する説や設定も多い。 一説によればこの存在は上記の通り凄まじい力を有してはいたものの生まれた時、もしくはある時を境に狂い知性を失ったらしく、通常の時空と物理の法則が働かない宇宙、もしくは混沌の中心にある自らの宮廷（ただし「膜」のような物で宇宙と宮廷は分けられているとか）で永遠に沸騰し続け身を捩らせているか、眠り続けているだけだという。 その眠りを妨げぬように彼の宮廷には盲目の楽器隊である従者たちがフルートと太鼓を吹き鳴らし彼を落ち着かせている。アザトースの子守唄という事だろうか。 このアザトースの正体や役割については諸説あり、一例を挙げると -万物、宇宙の創造者であるという説 -上から派生し、この宇宙そのものがアザトースの見ている夢ではないかという説 --同じく世界を夢として見ているペガーナ神話の神マアナ＝ユウド＝スウシャイの影響で付け足された設定だと思われる。 -ビッグバン、もしくは放射能の暗喩や擬神化 -実は更なる怪異への予兆 といったものがあるが真相は定かではない。 &bold(){■他の神々との関係} 神々達の系譜の始まりはこのアザトースにあり「闇」「無名の霧」をこの神が生み出した後にそこから[[shub-niggurath>シュブ＝ニグラス]]、[[yog-sothoth>ヨグ＝ソトース]]が誕生した。 どちらも神話内では大きな影響力を持つ重大な神であり、ここから多くの無秩序極まる邪神系図が展開されていく事になる。それら神々の魂であり、使者ともなる[[Nyarlathotep]]を生み出したのもアザトースである。 Nyarlathotepは神々の中で唯一の「人格と魂」を持っている存在であり、知性の無いアザトース等神々の願いを聞き、神々のために行動する正しく主従といった関係である。向こう側としては知性が無い主人の事を冷笑しながらもしっかりと仕えてはいる様子。 ちなみに彼の周囲にいる楽器隊だが全てが異型の怪物というわけではなく、時折Nyarlathotepやシャンタク鳥といった神話生物がアザトースのために地球の人間の中でも優れた技能と感受性を持つ芸術家や音楽家の魂を運んでくるらしい。そのような哀れな犠牲者はアザトースの宮廷で永遠に彼を楽しませ続ける事となる。 &bold(){■他種族からの信仰} 他の[[旧支配者>旧神と旧支配者]]や外なる神とは違い、この存在を信仰しようとする者は極めて少なく人類は皆無と言っても良い。そのような者がいるとするなら完全に精神構造が崩壊した狂人であろう。 信仰の見返りとして他の神々は気紛れに恩恵や贈物を授けてくれる事もあるのだが、アザトースには知性が無い為信仰の見返りどころか信仰を受けている事にも気付かないためである。正気や身の安全と引き換えに信仰を行ってもメリットが何も無いのだから当然と言えば当然。 魔道書にもこの神に関する記述は少なく、これに対する情報はまさに禁断の知識といっても過言ではない。一応地球上に召喚する事も可能らしいがどう考えても碌な事にならないのは想像に難しくない。 #center(){この神の正体を知る事は破滅と同義なのであり、決して人類如きが触れてはならない物なのである…} Q.で、一体こいつの正体は何なの？ A.&font(#ff0000){ぶっちゃけ宇宙規模のニート。} …そんなわけでこちらからちょっかいをかけなければ（出す手段も限られているが）寝ているだけなんで人畜無害である。起きたら滅茶苦茶寝相が悪いんでそっと寝かしておいてあげるのがお互いにとっても幸せだろう。 現在においては[[デモンベイン>斬魔大聖デモンベイン]]等に代表されるクトゥルフ神話を取り入れたバトル物も少なからず存在するが、そういった作品でもこのアザトースをどうこうするといった物はまず見受けられない。 そもそも元々クトゥルフ神話のジャンルはコズミック・ホラーでありバトル物等では無い。どうしようも無い宇宙の恐怖そのものを「強さで測ったり」「戦いの対象」にする事自体が愚かしい事なのかも知れない。 &bold(){と、思いきや日本の漫画内では擬人化されて可愛らしいお姫様になった事も。}%%あざとす%% エンジェルフォイゾンで検索検索！ 追記・修正はシャンタク鳥で宇宙の中心に出向いてからお願いします。 #include(テンプレ２) #right(){この項目が面白かったなら……＼ポチッと/ #vote3(time=600,16) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 喚ぶと周囲一帯が壊滅する 核爆発がおきるとかとにかくデカくなって押し潰すとかそんなん -- 名無しさん (2013-11-02 16:40:09) - インド神話の神でもなけりゃ倒せんだろうなあ -- 名無しさん (2013-12-30 00:01:59) - 課長 -- 名無しさん (2013-12-30 00:03:50) - あざとい -- 名無しさん (2013-12-30 00:15:13) - 日本神話で言う所の天中主かなぁ。 -- 名無しさん (2014-05-21 09:29:46) - 課長！有給は消さないでくださいよー！ -- 名無しさん (2014-05-24 17:44:13) - 実は「宇宙はアザトースの夢である」って設定は原典にはなかったりする、というか別の創作神話の主神の設定だったりする しかし、擬人化ネタだと白痴の幼女が多いっぽいがみんな一度は考えるのだろうか -- 名無しさん (2014-07-16 16:16:15) - アザトースの欠片が人間の瞳に宿るという一見トンデモ設定なスチパンシリーズ -- 名無しさん (2014-07-16 19:10:39) - ↑×3 とりあえずフルート演奏会のチケット買え。 -- 名無しさん (2014-07-16 20:27:23) - お姫様になった日本の漫画って「異形たちによると世界は」のことかな? -- 名無しさん (2014-09-06 19:34:43) - ↑×2それどころか「黄金の美姫と傅く漆黒の騎士」という宇宙観の世界だったことが判明…御伽話とそれっぽい一組が生まれてたし -- 名無しさん (2014-09-08 02:48:08) - ↑2 エンジェルフォイゾンという漫画がありまして…思えばあれが女体化のはしりだったのだろうか -- 名無しさん (2014-09-08 09:20:46) - 詳細な設定も存在しないのに最強議論に担ぎ出される苦労人 -- 名無しさん (2015-03-09 21:07:38) - 最近夢を見る島の「かぜのさかな」がコイツに思えてきてしょうがない -- 名無しさん (2015-03-11 12:50:20) - ヤク中仙王である可能性が微レ存・・・？ -- 名無しさん (2015-05-11 02:51:04) - ↑アザを中国と絡めてあそこまで練り上げたのはすごいと思うよ -- 名無しさん (2015-05-11 02:54:30) - ↑2 あれは面白い解釈だった。アザトースを中華風に解釈すると渾沌で、鴻鈞道人っていう。 -- 名無しさん (2015-10-02 22:06:28) - 擬人化された漫画、ってのが何かは知らないけど白痴のお姫様ってなんかロマンチックな設定だな -- 名無しさん (2016-01-01 14:14:15) - デモベだと、進化しまくったデモンベインが一撃で全ての邪神を滅ぼすが、それでアザトースが起きて何もかも消されて終わってたな。 -- 名無しさん (2016-01-06 16:08:10) - アザトースのことを完璧に知ってるやつなんて絶対いないよね 魔道書に書いてあるのも真実かはわからないし勝手に設定とか改変すればいいと思うよ 外見とか 能力とか 性別とか -- 名無しさん (2016-02-08 19:50:24) - しかし身もふたもない結論が出てるなｗ -- 名無しさん (2016-07-26 19:34:24) - アザトースを信仰する種族つったらシャンがいるんじゃ -- 名無しさん (2016-08-26 16:58:51) - ナイトウィザードの幻夢神的な存在だと思う。「世界は神様が見ている夢」って奴。 -- 名無しさん (2016-08-26 17:03:12) - 日本の漫画内では擬人化されて可愛らしいお姫様になった事も。←まさにあざとーす -- 名無しさん (2016-08-26 17:12:29) - 擬人化される場合、大体幼女なのはなぜだ -- 名無しさん (2016-08-26 17:33:31) - ↑それが人間の欲であり強だからさ -- 名無しさん (2016-08-27 13:30:14) - 幼女は最強の存在だからな -- 名無しさん (2016-11-06 04:34:06) - 小林泰三の「アリス殺し」にも出てきてたなー。明言されてないけど。 -- 名無しさん (2016-11-28 14:16:31) - ペルソナ２ではニャルの発言から人間そのものっぽい -- 名無しさん (2016-11-28 14:59:42) - 扱いとしては天之御中主みたいな感じか -- 名無しさん (2017-04-18 04:32:52) - 邪聖剣ネクロマンサーではラスボスだっけね -- 名無しさん (2017-04-18 05:20:30) - 意志はないが生命はある概念エネルギー体みたいなのがイメージに近そう -- 名無しさん (2017-05-31 14:48:52) - あざーっす -- 名無しさん (2018-11-13 13:12:36) - なぜかラスボスや元凶だと「都合の良い夢」を見せる役割であることが多い -- 名無しさん (2019-11-16 20:50:54) - デモンベインもアザトースと戦ったよ。というより……アザトースを超える最悪の破壊神となってあらゆる宇宙の可能性消し飛ばした結果、皮肉にもアザトースとナイアルラトホテプが人類を守ってるという状態になった -- 名無しさん (2019-11-16 21:03:24) - ペルソナ5でまさかのペルソナ化(使えるとは言っていない) -- 名無しさん (2019-12-17 12:24:19) - "あざとーと"だと博多弁っぽくてかわいい -- 名無しさん (2019-12-17 12:56:41) - ＞実は更なる怪異への予兆 エンサイクロペディア・クトゥルフの内容を流用してたまにこの設定が書かれるけど、当の出典作品がちゃんと邦訳されてるのにどういう意味なのか解説してる場所って皆無なのよね。 -- 名無しさん (2020-01-16 13:14:11) - Z/Xで剣臨に成功したら相手のカード文字通り全部吹き飛ばして特殊勝利するのまさにアザトースって感じで好き -- 名無しさん (2020-01-21 12:27:16) - ペルソナ5でペルソナとして登場したけど回想見てたら「こいつペルソナじゃなくね…？」てなったな…掘り下げられるのかな今後 -- 名無し (2020-11-20 01:26:44) #comment #areaedit(end) }
