ソマリランド

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ソマリランド - (2014/03/29 (土) 16:13:29) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/12/03(金) 21:49:05
更新日:2023/09/09 Sat 14:55:42
所要時間:約 3 分で読めます




「幸せにしてくれるって言ったのに、あの人ったら暴力ばっかり…もう我慢出来ないわ!これからは別々に暮らします!」


これはDV夫婦の会話ではない。アフリカ東部に位置する国・ソマリアとソマリランドの話である。






もともとソマリアは、イギリス領ソマリランドにイタリア領ソマリアが合併して生まれた国。
ソマリランドはイタリア領ソマリアと合併するために5日間だけ独立していたのである。

その後ソマリアは70年代に社会主義政権になったものの、場当たり的政策が仇となりあっという間に最貧国に転落。
90年には社会主義政権が崩壊するが、すぐに無政府状態へと突入した。


流石にソマリランド側は危機感を抱き、
「ソマリアとの連邦は解消。再び独立する」との宣言を発表したが、国内に独立問題を抱えている事が多いアフリカ諸国は一切これを認めなかった。
(ただしエリトリアを独立させた実績のあるエチオピアは、正式な国交は持たないが連絡事務所を設立している)


現状ソマリランドを承認する国は存在せずソマリアの一部と見なされているため、ソマリランドという国家は国際的には存在しないということになる。
もちろん日本でも同様。



しかしソマリランドは諦めない。まずは地元の有力者達が協力し、国連の力を得て武装勢力の武器を回収。兵器は軍や警察、刑務所等一部の権力に限定された。

また初代大統領こそ暗殺に倒れたものの、二代目以降は民主的な選挙を実施。
他のアフリカ諸国のように大統領の得票率が90パーセントなんて馬鹿な事は無い。


ちなみに、2011年現在の大統領は
アフメッド・シランヨ

そういう名前なので、

「ソマリランドの大統領って何て名前?」
「シランヨ」
「知らないのか」
「だからシランヨって」

こんな会話になるかもしれない。


通貨ソマリランド・シリングはソマリア・シリングよりも安定している(というかソマリア・シリングがクズ過ぎる)。


近年ではその安全っぷりからツアーも組まれ、漫画家のやくみつるが旅行している。

てなわけで、いくら国際的にはソマリアだからと言って危険極まりないソマリアに行ってきたぜ武勇伝のようなことをしてはいけない。ソマリランドに失礼です。

某アグネスはしでかしましたがね!


そんな模範国家がどこからも認められず、崩壊国家のソマリアは国連に代表権を持ちオリンピックやワールドカップ等の国際大会に参加し、
非公式ながらも日本政府と会談を行っている






どうかしてるぜ!と思った方は追記、修正よろしくお願いします。

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