ファイナル・デッドブリッジ

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ファイナル・デッドブリッジ - (2015/10/23 (金) 00:10:53) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/03/05(月) 21:10:36
更新日:2024/04/05 Fri 22:44:03
所要時間:約 5 分で読めます




おまえは、渡り切れるか。








ホラー映画『ファイナル・デスティネーション』の第5弾。
監督はジェームズ・キャメロンの元で助監督経験のあるスティーヴ・クォーレ。
前作に引き続き3D映画として製作された。

OP映像は画面に向かって4までに登場した凶器が画面に突っ込んでくる映像。
かなり迫力がある。

今回はシリーズのファンに通じるネタが豊富。詳しくはネタバレ欄を参照。




≪あらすじ≫

ある日、シェフ志望のサムは会社の研修旅行のために貸し切りバスに乗っていた。
しかし、その道中で橋に差し掛かった時に、強風で橋げたが割れ、ワイヤーが外れ橋が倒壊し、大多数の死者が出るという予知夢を見る。
その騒ぎでサムを含めた同じ会社のメンバーたちがバスを降りるが、予知夢の通り橋が倒壊しバスに残っていた社員を含む大勢の死者が出た。
その現実に狼狽するサムだったが、数日後バスを降りた生存者の一人が事故で死亡する。
愕然とする一同の元に現れる謎の葬儀屋。サムは橋で死ぬという死の運命を歪めたと言う。
彼は「違う人間の命を捧げばその死の筋書きを歩める」とも告げた。
サムは死の運命を変える方法を見出せるのか。それとも他人を犠牲にするのか…



≪登場人物≫
  • サム・ロートン(演:ニコラス・ダゴスト 吹替:杉山紀彰
主人公。
現在の本業はセールスマンだが、シェフになるという目標を持ちフランス料理店でのアルバイトもしている。
パリの料理店で修行するチャンスを掴むなど料理の腕は確かだが、一方でセールスマンとしては不振に陥っており、ピーターからは「リストラの必要性が出た場合に真っ先に対象になる」と言われている。
セールスマンを辞めてパリへ行くのか、行くのならモリーに同行を求めるのかを迷っていた中で彼女に別れを切り出されるが、それでもなお彼女を想い続けている。
作中ではあまり死の運命を変えるために躍起になってはいなかった。

  • モリー・ハーパー(演:エマ・ベル 吹替:三ツ木勇気
ヒロイン。
サムの恋人だったが、彼がパリで修行に集中できるようにとあえて別れを切り出していた。
事故以来真摯に接するサムとよりを戻す。
予知夢では橋の事故で唯一事故を逃れていたが…

  • ピーター・フリードキン(演:マイルズ・フィッシャー 吹替:近藤隆
サムの同僚のエリート社員。
サムに「セールスの仕事とシェフ修行のどちらかに集中するべき」と苦言を呈したり、モリーに別れを切り出されて混乱する彼に「とにかく謝るべき」とアドバイスしたりと、何かと気に掛けている。
エリートらしく仕事に対しては基本的に真面目だが、恋人・キャンディスに「研修中はあくまで見習社員として扱う」と言いつつ、こっそり外出禁止令を無視した「裸のミーティング」に誘うといった俗物な面もある。
聡明で優しい男だったが、恋人の無残な死を目の当たりにして以来常軌を逸脱していく。

  • キャンディス・フーパー(演:エレン・ロー 吹替:新井里美
ピーターの恋人の見習社員。大学卒業後に正式に社員になる予定であり、大学体操部の体操選手も兼任している。

  • ネイサン・シアーズ(演:アーレン・エスカーペタ 吹替:佐藤せつじ
会社が運営している工場の副工場長。
まだ若くて経験浅いために古株の従業員たちにナメられており、中間管理職的な立場に悩んでいる。

  • デニス・ラップマン(演:デヴィッド・ケックナー 吹替:後藤哲夫
サムたちの上司(部長)。
威張りくさった、部下の名前はいちいち覚えてない、容疑のかかった部下を庇うこともせず警察に密告する典型的なクズ上司。
だが言動が理不尽を通り越してギャグの領域に片足を突っ込んでいるので、人によっては「不思議と憎めないおっさん」と感じるかもしれない。

  • オリヴィア・キャッスル(演:ジャクリーン・マッキネス・ウッド 吹替:木下紗華
ファッションや振る舞いはどこからどう見てもビッチだが、おしゃれのためというより酷い近視だからメガネをかけているという生粋のメガネっ娘。
ある意味斬新な属性持ちである。

  • アイザック・パーマー(演:P・J・バーン 吹替:丸山壮史
卑屈でセコいキモデブ。そのくせ女遊びが激しい。
頻繁に誰かから連絡がかかってくるため携帯が手放せない。

  • ジム・ブロック(演:コートニー・B・ヴァンス 吹替:水野龍司
FBI捜査官。
橋倒壊事故から始まった連続する変死事件に疑問を抱き、独自で捜査する。

  • ロイ(演:ブレント・ステイト)
工場の作業員。ネイサンのことが気に入らず、なにかにつけてはいびっている。

  • ウィリアム・ブラッドワース(演:トニー・トッド 吹替:土師孝也
ご存じ謎の黒人葬儀屋(検死官)。
今回は新たなルールを付け加え、死の筋書きを混迷化させる。











以下、死に様のネタバレ










  • キャンディス
器械体操中、エアコンから平均台上に落下したネジと水による扇風機の漏電をことごとくスルーして平行棒へ。
が、後続の選手が平均台のネジを踏んで倒れた拍子に滑り止め用の石灰をブチ撒け、それが扇風機に舞って大車輪中のキャンディスの視界を塞いでしまい、棒を放して着地失敗。
胴体と首がありえない方向にサバ折りになった。

  • アイザック
中国マッサージでマッサージ師が席を外した時に火災発生。
さらにベッドから転げ落ちて鍼治療の針が深く刺さった上に、携帯の振動で落ちた蝋燭が床のこぼれたアルコールに燃え広がり焼死しかかるもスルー。
と思いきや頭上の棚にあった置物(アイザックは「ブッダ」と呼んでいたが形状的には布袋に近い)が落下し頭を潰した。

  • オリヴィア
レーシック治療で医者が席を外した時に水の漏電が原因で機械が故障し、勝手にレーザーを高出力で照射。
片目と手を焼かれ抜け出したものの、その際に外した目の固定用金具を踏んでしまい、転倒した拍子に窓にぶつかってそのまま突き破り、転落死。
さらに無事なもう一方の目も衝撃で転げ落ち車に潰された。

  • ロイ(本来はネイサン)
工場内でネイサンに文句を付けている最中、頭上クレーンの異変に気付いたネイサンの忠告を聞かずに揉み合いとなり、落ちてきたクレーンが足場に直撃したことで転落し、その拍子にクレーンのフックが首から頭に貫通して吊られる形となった。
結果的にネイサンの身代わりとなった。

  • デニス
工場のローラーがレンチを弾き飛ばし頭にめり込んだ。

  • ブロック捜査官
ピーターを怪しんでつけていたところ銃声を聞きつけレストランに入ったが、
そこではピーターがモリーだけが予知で事故を免れたことに逆上し、彼女の命を捧げて助かろうとしている最中。
巻き添えを食らう形でピーターに射殺された。

  • ピーター
モリーを殺そうとしたところ、後ろから生肉用の銛でサムに刺殺される。
これでサムはブロックの死の筋書きを生きることになったが…








≪死のルール≫

今回の順番は
  • キャンディス
  • アイザック
  • オリヴィア
  • ネイサン
  • デニス
  • ピーター
  • サム
主要人物だが、モリーだけは橋の事故を逃れている。

○新ルール
「誰か代わりの命を差し出せばその人間の寿命を生きられる」。
毎度ブラッドワースが示す推論だが、本作では2度実行される。
これにより後半はこれまでのシリーズとは異なる流れとなった。



















  • 2週間後…
全てを終え、シェフの修業のためにパリに行くことになったサムとそれに付き添うモリー。
パリ行きの飛行機に意気揚々と乗り込む彼らだが、出発直前に妙な言い争いを目にする。
アレックス」という学生が暴れているらしいが…
そして離陸後、嫌な予感が彼の頭をよぎる。
CA曰く、さっきの学生が嫌な夢を見たという。まさか…!
その飛行機はJFK空港発、180便
次の瞬間、機体が激しく揺れ、エンジンが火を噴く…!
モリーは機外へ投げ出され翼で真っ二つに割られ、絶望と共にサムは爆発の炎に焼かれた…


  • ネイサン(2周目)
バーでロイの友人から、ロイが脳に巨大な動脈瘤を抱えており余命わずかだったと判明したことを知らされるネイサン。
「いつ死んでもおかしくなかった?」
次の瞬間、180便の残骸が彼の頭上に…




≪備考≫

上記のように、本作は実は時間軸的には1作目よりも前に位置する。
バスの車内で流れていた研修用ビデオがVHSであったり、アイザックが頻繁に使用している携帯電話の着メロが1和音のかなり古い形式のものであったりと、その伏線はかなり早い段階から張られている。
ちなみに、サムがアルバイトをしていたフランス料理店は『1』のラストでカーターを押し潰した看板の店と同じ店名(恐らく支店)である。



追記・修正はパリへ無事着いてからお願いします。

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