遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant

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遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant - (2020/08/23 (日) 10:18:02) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/06/02(木) 12:44:27
更新日:2024/04/18 Thu 19:42:54
所要時間:約 2 分で読めます




Elspeth, Knight-Errant / 遍歴の騎士、エルズペス(2)(白)(白)
伝説のプレインズウォーカー エルズペス(Elspeth)
[+1]:白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
[+1]:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+3/+3の修整を受けるとともに飛行を得る。
[-8]:あなたは「あなたがコントロールするアーティファクトとクリーチャーとエンチャントと土地は破壊されない。」を持つ紋章を得る。
初期忠誠度:4

アラーラの断片で登場したプレインズウォーカーで、1枚目のエルズペス。レアリティは神話レア。
  1. 1でトークン生成又はクリーチャー1体にパンプ&飛行付与、-8で破壊不可効果。

2つの忠誠度プラスによる効果は優秀で、主にトークン生成が使われる。
トークン生成がこのカードのメインで、プレイヤーとエルズペスを守れる為、忠誠度を上げやすい上にアタック要員にもなれる。
コントロールデッキはもちろんの事、白ウィニーでも使える。この能力で地道に忠誠度を積み重ね、奥義に繋いでいくのが理想。

忠誠度-8で使える最大効果はプレインズウォーカー以外のパーマネントは破壊されない紋章を得るというもの。
紋章である。大事な事なので(ry
この紋章というものが曲者で、ごく一部のカード(例えばカーン)を除き、紋章を取り消す事は不可能である。つまり、この効果を使われたらほぼ負けに近いと言っても過言ではないだろう。全体火力も除去も効かず、増えていくクリーチャー…
そこに清浄の名誉等が張られていたら…
とはいえ、破壊されないだけでバウンスや追放は普通に受けるので注意。

アジャニとは違い、このカードは劣勢をやりすごす事の出来る可能性を秘めている。そのしぶとさがこのカードの魅力だろう。

◆ストーリー
エルズペスはアラーラの断片の一つ、バントに住むプレインズウォーカーである。
かつて彼女の故郷はファイレクシアによって侵略され、その時にプレインズウォーカーになった彼女はいくつかの次元を転々とした後、自身の理想郷であるバントに住むようになった。
彼女は自身がプレインズウォーカーであることを隠しており、あくまで一人の騎士として振舞っているが、その高潔な行いに魅せられるものは少なくない。
だが、ニコル・ボーラスによるアラーラの統合によってバントに迫る脅威に対し、やむを得ずプレインズウォーカーの力で対抗してしまう。
バントは守られたが、バントに住人たちが彼女を見る目は変わってしまう。
また、別の断片の侵略による傷跡、他の断片との統合によってエルズペスの理想であった高潔なバントは失われてしまった。
戦いが終わった後、エルズペスは部下に後の事を任せてバントを去った。



エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel (3)(白)(白)
伝説のプレインズウォーカー エルズペス(Elspeth)
[+2]:あなたはあなたがコントロールするクリーチャー1体につき1点のライフを得る。
[-2]:白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを3体生成する。
[-5]:土地とトークンを除く他のすべてのパーマネントを破壊する。
初期忠誠度:4

ミラディンの傷跡で登場した2枚目のエルズペス。レアリティは1枚目と同様。

1つ目の能力は自軍依存の回復能力。2つ目の能力とのかみ合わせが良い。忠誠度も一度に2上がるので、プレイヤーへの回復も含めて総ライフ量を引き上げてくれる。
2つ目の能力は1枚目と同様のトークン生成。忠誠度マイナス能力になってしまったが、出てくるトークンは3体となった。1枚目のようにポンポン使えるわけではないが、十分に強力な能力である。
3つ目の能力は白の古典的豪快リセット。いわゆる奥義枠ではあるが、出した次のターンには使えるようになる。自信とトークンは巻き込まれないので、盤面によっては一方的な場を作る事も出来る。

1枚目よりも重くなってしまい、粘り強さこそ失われたものの、トークンとの相性が抜群なため、隣接するイニストラードブロックのそれらとかみ合っている。

◆ストーリー
バントを去ってから、エルズペスはドミナリアの闘技場で戦いに明け暮れていた。
そんなある日、闘技場に現れたコスに誘われてヴェンセールを捕まえに行き、そのままミラディンへと赴く。
だが、かつて自分の故郷を侵略したファイレクシアの者たち*1と出会ってしまったことでメンヘラを発症し、武器を置いてしまう。
コスの仲間たちの下で何とか立ち直り、ヴェンセールの提言でカーンを救出するも時すでに遅し、ミラディンはファイレクシアの油によって「完成」し、新ファイレクシアとなってしまった。
カーンがどこかの次元へ去った後も、コスとエルズペスは新ファイレクシアへの抵抗を続けていたが、日に日に悪くなる戦況にコスが捨て身の作戦を決行、エルズペスも付き添おうとするが、コスに説得されて別の次元へとプレインズウォークする。



太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's Champion (4)(白)(白)
伝説のプレインズウォーカー — エルズペス(Elspeth)
[+1]:白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを3体生成する。
[-3]:パワーが4以上のクリーチャーをすべて破壊する。
[-7]:あなたは「あなたがコントロールするクリーチャーは+2/+2の修整を受けるとともに飛行を持つ。」を持つ紋章を得る。
初期忠誠度:4
テーロスで登場した3枚目のエルズペス。レアリティは例によって神話レア。

1つ目の能力は2枚目と同様のトークン3体生成。だが、+能力になったため気軽に使えるようになり、防御性能も過去最高である。
2つ目の能力はこれまた白の古典的破壊。自分も高パワーのクリーチャーを使いにくくなるが、自身で生み出したトークンが巻き込まれる事はまずないの能力のかみ合わせは良い。テーロスには大型のクリーチャーが多いのも追い風である。
3つ目の能力は全体強化の紋章を得る。ご丁寧に+2/+2修正なので、トークンが2つ目の能力に引っかかる事もない。

能力こそ強力になったが、点数で見たコストは3枚の中で最重の6となってしまった。
とはいえ、白絡みの遅めのデッキならば活躍できる性能は持っているため、トーナメントシーンでも活躍した。



◆ストーリー
新ファイレクシアから逃れたエルズペスは、かつて訪ねたことがある次元のテーロスへと向かった。
バント程ではないが、彼女にとって良い思い出のある次元であったため、ここでエルズペスは戦いの疲れを癒やそうとしたのだ。
かつて訪れた際に出会った青年ダクソスとも再会し、エルズペスのバカンスは順調……に思われたが、テーロスも彼女を休ませることは無かった。
怪物ポルクラノスを倒したエルズペスに、テーロスの神の一人ヘリオッドが目を付け彼女を太陽の勇者に任命し、自分の下で戦うよう命じる。
結局、ヘリオッドの下で戦い始めたエルズペスは、神になろうとするサテュロスのプレインズウォーカー、ゼナゴスの策略に嵌められてダクソスを殺めてしまい、ゼナゴスはテーロスの神の一人となってしまう。
ゼナゴスの件の責任としてヘリオッドによって荒野に追放されたエルズペスは、エルズペスを追ってきたアジャニやゼンディカー生まれPWのキオーラ、青の神タッサなど多くの仲間に支えられ、ゼナゴスを討とうと再起し、ゼナゴスの居る地に向けて進んでいった。
そうしてたどり着いた神々が住まう世界の入り口であるクルフィックス神殿で、手はず通りならタッサが彼女に力を貸すはずだったが、エルズペスは自らの意志で死の神エレボスの名を挙げ、エレボスの出す試練を乗り越え、アジャニや神ナイレアの力も借りてゼナゴスを打ち倒した。


これで終わりです。


一連の事件を片付けたエルズペスはアジャニに説得されるも、もはやその体、精神に力は残っておらず、テーロスから離れようとしなかった。
そして、助力を求めた神エレボスに対し、彼の出した試練を乗り越えた対価として、ダクソスの復活を求める。
エレボスはエルズペスの願いを聞き入れ、しかし神の助力を請うたからにはそれに対する対価も必要であり、エレボスの使者たちがエルズペスを死の国へと連れて行った。
エルズペスの波乱に満ちた人生は、ここで幕を閉じたのである。

一方、定命の世界――テーロスにおける生者たちの世界に、黄金の仮面を付けた一人の蘇りし者*2が姿を現していた。
それは、死の国から蘇ったダクソスの変わり果てた姿であった……



とまあ、エルズペスのストーリーはプレインズウォーカー史上でもかなりの鬱エンドとなっている(MTG的にはよくある事だが)
前後のラヴニカへの回帰/タルキールブロックが割とハッピーエンドで終わっているだけに、テーロスブロックのそれはひときわ目立つこととなってしまった。
なお、テーロスで出会ったダクソスとは男女の仲になっており、エルズペスに子供が出来ていたような描写もあったが、結局は死の国に囚われてしまった。
一応、死の国からの脱出は不可能ではないが、その場合はダクソスと同じく蘇りし者としての復活になってしまうため、何らかの外的要因が無い限りまともな復活はできないと思われていた。



太陽の宿敵、エルズペス/Elspeth, Sun's Nemesis (2)(白)(白)
伝説のプレインズウォーカー — エルズペス(Elspeth)
[-1]:あなたがコントロールしているクリーチャー最大2体を対象とする。ターン終了時まで、それらはそれぞれ+2/+1の修整を受ける。
[-2]:白の1/1の人間(Human)・兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを2体生成する。
[-3]:あなたは5点のライフを得る。
脱出 ― (4)(白)(白),あなたの墓地から他のカード4枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。)
初期忠誠度:5
テーロス還魂記で登場した4枚目のエルズペス。レアリティはお約束通り神話レア。

能力のすべてが忠誠度マイナスであり、自力では忠誠度を増やすことはできず、いずれは墓地に送られてしまう。
しかし、テーロス還魂記のキーワード能力「脱出」を持っており、墓地のカードを追放すれば何度でも戦場へ舞い戻ってくる。
起動型能力も-2能力のトークン生成や-1能力の全体強化は放置してよいものではなく、かといって除去してもまた帰ってくる、相手にとっては大変いやらしいプレインズウォーカー。



◆ストーリー
死の国のうち英雄たちの安息の地・イリーシアに送られたエルズペス。しかし悪夢を操るプレインズウォーカー・アショクの力が死の国にも及んできたことにより、エルズペスは過去の悪夢にうなされることになる。
しかし、アショクがエルズペスの悪夢の中で悪夢より恐ろしい存在、ファイレクシアの存在を知ったことによりテーロスを離れたことでエルズペスは悪夢より解放される。そして彼女の手には悪夢の中から持ち出したヘリオッドの槍クルソーによく似た黒い槍「影槍」が握られていた。

その頃、ヘリオッドは自らをテーロスの唯一絶対の神とするべく、ダクソスを亜神として蘇生させ、他の神々の神殿を破壊しようとしていた。当然他の神々は黙って見ているはずもなく、それぞれに勇者を亜神として対抗し、神々の戦争が勃発した。

この戦いの余波で死者の国と生者の世界の境界に裂け目が生じ、かつて死の国に封じられたタイタンやポルクラノスをはじめとする怪物たちが生者の世界にあふれ出すことになった。
エルズペスもまたこの機に乗じて死者の国からの脱出を目指すことになった。

死者の国の看守を務めていた運命の神クローティスは運命を変えることを良しとせず、運命の工作員と呼ばれる配下を送り込んで阻止しようとする。しかし対エルズペス用に特別に作られたケイリクスすらエルズペスには敵わなかった。そしてエルズペスは敵を打ち倒すたびに「この槍こそが本物のクルソーであり、ヘリオッドの持つ槍は偽物である」と宣言していた。

戦いの末にたどり着いた死の国の出口、そこには怒り狂ったヘリオッドが待ち構えていた。
ヘリオッドがクルソーを手にエルズペスを倒そうとしたその時、クルソーが砕け散る。先のエルズペスの宣言への信仰がヘリオッドへのそれを上回り、それが真実となったのだった。
ヘリオッドは降伏し、エレボスによって巨岩の下に封じられた。そして気を良くしたエレボスはエルズペスへの恩赦を認め、エルズペスは無事に蘇ることができた。
この一連の英雄譚は「エルズペス、死に打ち勝つ」としてテーロスで長く語り継がれることとなった。
そしてエルズペスはダクソスと再会した後、再び多元世界へと旅立っていくのであった。
一方その頃、エルズペスがテーロスからいなくなり追跡不可能となったことで自らの使命を果たせなくなったケイリクスは、苦悶の末にプレインズウォーカーとして覚醒、エルズペスの追跡を再開する。



テーロスブロックから打って変わってハッピーエンドとなったテーロス還魂記。しかし追跡者ケイリクスに新ファイレクシアに向かったアショクと、エルズペスの前途は多難である。

追記、修正は死の国から脱出してからお願いします。


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