パワー9(MtG)

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パワー9(MtG) - (2015/03/20 (金) 10:29:36) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/05/27 (水) 21:37:35
更新日:2023/08/16 Wed 15:29:51
所要時間:約 2 分で読めます




パワー9(パワーナイン、Power 9)は、Magic the Gatheringの黎明期とも言える、
アルファ・ベータ・アンリミテッド環境当時に存在した、あまりに強大な力をもった9枚のカードの総称。


概要

  • Black Lotus
  • Time Walk
  • Timetwister
  • Ancestral Recall
  • Mox Pearl
  • Mox Sapphire
  • Mox Jet
  • Mox Ruby
  • Mox Emerald

以上の9枚がパワー9と呼ばれるカードである。

9枚のうち6枚が0マナのマナ・アーティファクトであり、3枚がの呪文である。

どのカードも派手な効果を持たないものの、異常に軽く、それゆえに非常に強力。

カードゲームにおいて存在するべきではない「どんなデッキにも投入可能」な壊れカードたちなのである。



その次元の違うぶっ飛んだ強さゆえ、誰もが当たり前のようにデッキに投入し、
終いには「デッキに投入しないと勝てない・入れなければならない」という誤った(とは言えあながち間違いではないというのが恐ろしい)認識さえ生まれるほど。

また、取引価格も、ニアミントであればどれも数万円を下回らず、プアのものですら取引対象となる。まさしく、マジック創世記の混沌の象徴たるカード群であると言えるだろう。

TBSの番組『東京フレンドパーク』のダーツの景品として、格闘家の佐竹雅昭(MtGフリーク)氏が
「アルファのジェムミントのパワー9全種」(つまり「初期ロットの最高品質」=最も価値の高いカード)を要求した。
だが番組が調べた結果、その合計金額はパジェロより高くなることが判明し、
結果、《Black Lotus》《Ancestral Recall》の二枚(総額10万円。二枚で)で妥協した。
なお佐竹氏はこの放送でダーツを外し、結局後日コレクターから買ったとのこと。

これらは後のマジック界にも影響を与えており、多くのカード・デザインの基礎(と言っても、反面教師的な立場ではあるが)となり、また数多くの調整版・リメイク版の亜種も生まれた。

TCGの歴史はぶっ壊れカードの歴史と言っても過言ではないが、ある意味このパワー9こそがTCG史上初のぶっ壊れカードであるといえるだろう。



なおこの言葉は「高いパワーを持つカード上位9枚」の事では無く、マジック史においても重要な意味を持つ上記9枚に対する尊畏である。

出現から長い月日が経ち、カード・プールの拡大に従って、これらよりも高いパワーを持つカードも生まれつつある。

例えばヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willなどがそうであるが、それらが上記9枚に取って代わったり、数が加わって新しく「パワー10」「パワー11」を名乗ったりする事は無い。


追記をよろしく。

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