カスタムロボ

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カスタムロボ - (2022/08/09 (火) 23:50:08) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/08/23(日) 23:27:11
更新日:2024/01/05 Fri 23:15:09
所要時間:約 7 分で読めます





ダイブ!!


『カスタムロボ』とは、1999年に任天堂からニンテンドウ64ソフトとして発売された3DロボットアクションRPG、および同シリーズの総称。


【概要】

プレイヤーは「コマンダー」となり全長30cmほどの小型ロボット「カスタムロボ」に精神をダイブさせて戦わせるアクションゲーム。
カスタムの名の通り多種多彩なパーツを組み合わせる事が可能。これにより無限ともいえる数の戦闘スタイルが存在する。
分かりやすく言えば「低年齢向けアーマードコアもしくは「見下ろし視点になったバーチャロン
当然低年齢しか楽しめない訳では無く、大人でも充分ワイワイ楽しめる。

対戦可能も可能で初代は1vs1の対戦しかできなかったが後に交代制のタッグバトルと言う形で4人対戦も可能になった。
ゲームキューブで発売された『BR』ではハードの性能向上を活かし、バトルロイヤル方式での4人同時対戦も可能となった。

戦闘は至ってシンプルで「とにかく相手のHPを0にする」この一言。なお基本HPは1000だがロボごとに細かく防御力が違う。
しかし簡単そうに見えて双方のパーツの組み合わせ方による相性や地形による影響、細かい仕様の関係で戦闘は非常に奥深い。
例えば単独で武装を使うだけでは簡単にかわされてしまうため、他の武装で逃げ道を塞いでから当てる・ジャンプでの回避を強要してから着地の隙を突く等の駆け引きが存在する。
ロボは一定量のダメージ、または特定の攻撃が当たるとダウンしてしまい少しの間動けなくなる。
動けなくなるだけで無敵でもなんでも無い*1ので普通に殴られる、少し経つと復帰して一定時間無敵状態になる。
言い換えればダウンして無敵時間に入るまでは相手へ様々な攻撃を叩き込めるという事でもあり、連射の効くガンをダウンまで打ち込んだりする他、
「牽制のポッドが命中した所で、ガンを当ててダウンを奪い、ダウンへの追い打ちにはボムやアタックを用いる」と言ったコンビネーション(コンボ)を行うことも可能。
またガンでダウンさせられた場合のみ、ダウンさせられた側のガンが消滅してしまう「オーバーロード」が発生する。
さっさとダウンを取ってインファイトや、ひたすら遠くからダウンを取って被弾を抑えると言ったロボが生まれる。
それらの長所を伸ばすか短所を補うか、コマンダーの腕と知識の見せ所である。

【用語】

  • カスタムロボ
全長約30cmほどの小型の玩具。コマンダーとシンクロすることによって動く。

  • ダイブ
精神力を使用してロボを操縦する事。長時間のダイブは推奨されない。ダイブは一日1時間まで?
コマンダーとロボの(物理的な)距離が離れていると負担が増す。

  • アイ・コンタクト・レジスター
ロボが最初に目を合わせた以外の人物を受け付けなくするシステム。いわゆる網膜認証。

  • コマンダー
カスタムロボの操縦者。
転じてカスタムロボシリーズのプレイヤーのことを指してコマンダーと呼ぶことも。

  • ホロセウム
カスタムロボを戦わせる闘技場。ホログラムとコロセウムをあわせた造語。ホログラフィにより、様々な地形を作り出す。
基本的には備え付けのホロセウムデッキで作り出すが、『V2』からは携帯型が、更に『BR』ではロボ自体に内蔵されている他、一部のコマンダーが自力で作る事が出来る。
ステージの形状は基地のようなものから海底、回転寿司屋など色々。

現実空間でのバトルは危険なので禁止されているが、ストーリーの展開上行う事もある。
2D作品で上下左右を飛び回って移動するGXでは、ホロセウムは無重力と言う設定。
その割に重力のあるはずの現実空間で無重力のホロセウムと同じように戦う場面もあるが。

【ロボキューブ】

ロボキューブとはカスタムロボを格納する立方体のことを指す。

バトル開始時にキャノポッドと呼ばれる発射台にロボキューブを装填し、射出する。
射出方向は3カウントの間スティックで決められるので、開幕の位置取りという意味ではこの時点からバトルは始まっている。
ロボキューブが着地し、静止すると、キューブからヒト型への変形が始まる。
この時、頭が上になるように着地すると最も早く変形完了でき、ボディ・ポッド(腹・背中)の場合は頭に次いで隙が少ない。ガン・ボム(右腕・左腕)はそれより時間がかかり、最後にレッグは一番戦闘開始までに時間がかかり対戦に不利である。
レバガチャで変形時間を短縮できるが、乱暴に扱うとスティックの寿命を縮めかねないのでほどほどに
『V2』以降は、ボタン(A, B, R, Z)連打の効果が大きくなった。レバガチャとの併用が効果的。
しかし連打に夢中になり過ぎて、起き上がった直後にガンやボムが暴発すると、早く起きても開幕から隙を晒したり自爆したりする本末転倒な事態に陥ることも。
ちなみに立ち上がる最中にダメージを受けると必ずダウンする。如何にしてこの隙を減らすか、もしくは危険覚悟で接近するか…これも対戦の醍醐味である。
なおローカルルールによっては変形前の攻撃を禁止するというものもある。カスタマイズとキューブの出目によっては動ける前にHPの4分の1が簡単に消し飛んだりするのでやむなしである。

ちなみに『BR』ではキューブ各面の表記が部位ではなく数字になっており、1が最も早く、6が最も遅く戦闘開始。
また着地後の変形もなく、エネルギーのチャージ時間といった描写になっている。
なお射出前であれば、AまたはBボタンを押しっぱなしにしている間はキューブの回転速度を上げる事ができ、数字の切り替え速度をA>B>無操作の3段階で調節可能なので、1で着地するように狙う事も可能。
64版と同様、キューブが止まった後レバガチャとボタン連打によるチャージ時間短縮の仕様も残っている。

【カスタムロボ】

  • ボディ
  • ガン
  • ボム
  • ポッド
  • レッグ
の五種類のパーツによって構成され、組み合わせ方によって接近戦型や遠距離戦型など様々。
ただ強いパーツを選ぶのではなく、ガンとボムの相性やボディとレッグの相性など、この組み合わせはかなり頭を使う。
だがそれこそがこのゲーム最大の楽しみであり、最大の魅力でもある。

『GX』のみ、ポッドとの選択式パーツである「ガンナー」と、第六のパーツ「アクションチップ」も存在。

各パーツのバランス調整は新作の度に毎回行われており、それぞれの細かい性能は作品によって異なる。
そのため、同じパーツを用いたカスタマイズでも作品間で操作感や使い勝手はだいぶ変わってくる。

『初代(無印)』は、後年の作品に比べて全体的にロボの挙動が硬めで、いかに攻撃をかわすかよりもいかに攻撃を当てるか……というバランス。
そのせいもあってか、全体的にガンが強めのバランスになっている。一方ポッドのホーミング力は控えめ。
筆者の私見だが、ロボの機動力の違いはワイルドソルジャーのダッシュ速度を比較するとわかりやすい。(『V2』よりも明らかに遅い。)
他に、ポッド射出の仕様、爆風のヒット硬直、ダウン時間などシステム面の細かい違いも多い。

『V2』では、ロボの空中制動やダッシュ速度などがテコ入れされ全体の機動力が底上げされた一方、マグナムガンなど一部パーツが弱体化。
その結果、初代よりも回避寄りのバランスに変化していて、ガン単独での攻撃が当たりにくくなっている。
ただし、各種攻撃のヒット硬直は増加傾向で、単発火力ではなくコンボ火力を狙うゲーム性も生まれている。
加えてなぜか低性能だった違法ボムや違法レッグのダメージ量や付与効果の見直しが行われた。
さらにポッドの挙動が大幅に改善され、ニュートラル撃ちが仕様として追加されたことで、格段に扱いやすくなっている。

『BR』では、一部のロボがタイプごと廃止・整理されたほか、ガン全般の弾速およびホーミング力が強化され、各種攻撃の命中率が(相対的に)上がっている。
端的に言えば、前作『V2』よりも壁や地形(あるいはオーバーロード)を利用しないと攻撃を避けきれないケースが増えたということ。
『V2』の操作性・機動性はそのままに、武器のほうを調整して初代のダメージレース寄りのバランスに少し戻した(戻そうとした)ような印象。
さらに違法パーツが一新。性能が尖っている点も特徴。中には原型を留めていないような大胆な改造が施されたものも。


【各パーツについて】


ボディ

カスタムロボを作る上で最も重要なパーツ。
全てが平均的ボディもあれば、スピードを捨ててパワーに特化したタイプやその逆、空中行動に優れたタイプなど種類は様々。

またボディの性能と一口に言っても、
  • ガン攻撃の威力の底上げ
  • 相手の攻撃のダメージ減少
  • 地上での移動速度
  • 空中ダッシュの距離や小回り、回数
  • ダウンのしにくさ
  • アタックの種類
など様々であり、ガンとの相性もあるためボディ選びは極めて重要。
中でも「アタック」は隙こそ大きいが当たれば発動中は基本無敵状態な上に、命中すれば敵に大ダメージを与えられるまさにカスタムロボの必殺技と言える技である。RTAでも序盤の攻略の生命線となるメインウエポンと位置付けられる。序盤は対戦相手のAIが消極的なので、アタックのためにとにかく間合いを詰め続けるのが鉄則。
また、空中ダッシュは格闘ゲームで言う緊急回避に相当すると言えなくもない。なるべく小回りが利くものを選ぼう。

1つのタイプの中にも数種類のロボが存在し「ノーマルスタイル」「スピードスタイル」「アーマースタイル」などの細かい性能別けがされている。
例えばノーマルスタイルはそのタイプのロボの中で最も平均的な能力を持ち、スピードスタイルは移動力が上がった代わりに防御力が落ちたなど。
しかし連射系の武器を使う際に武器の攻撃力補正を大きく得られる「パワースタイル」以外は微々たる差で、アタックの軌道か見た目で選ぶことになる。

ガン

バトルの主役にして攻撃の主となる武器。
カスタマイズを考える際には、ロボかガンを最初に決めてそれを中心に組むことになる事が多い。
ゲーム内のパーツ説明では、大まかに中距離用、近距離用、遠距離用に分かれている。*2
もう少し細かくすると、近距離、近~中距離、中距離、中~遠距離、遠距離の5つ。
個別のガン毎に実際に使いやすい間合い(有効射程)は変わってくるため、これらの区分はあくまでも目安。
同じガンでもカスタマイズや立ち回り次第でメインの間合いは変わってくる。
また、相手も動いている以上、常に有利な間合いを保てるとは限らない。
不利な間合いをどうフォローするかも考える必要がある。間合いを選びやすいCPU戦はともかく対人戦では重要になってくる。
威力、飛距離、連射性、ホーミング(追尾性能)、弾速など選ぶ要素は様々であり、ボディやステージとの相性も重要になる。
私見になるが威力が高いほど飛距離、連射性が下がり、ホーミングが高いと弾速が遅くなる傾向がある(例外もある)。

またガンによって、
  • 途中で曲がる
  • 途中で分散、分裂
  • 被弾すると手前に引き寄せる
  • 途中から加速する
  • 少し経ってから飛んでいく
  • 近距離でヒットすると威力が低いが、中距離でヒットすると威力が上がる
などガン毎に効果も様々。
中には地上と空中で効果が若干違うものまで存在する*3

ただしガンを使って相手をダウンさせると、まだ着弾していない相手の弾丸が全消滅する「オーバーロード」という現象が発生する。
特に弾速の遅いガンを使っていると相手にインターセプトを受けてこの現象が起きやすい。
こうなると一気に隙を晒してしまうので、無防備に考えずに撃つのではなく、いかに攻撃されずに狙えるかが重要。
弾速の遅いガンや発射後の隙が大きいガンなどでは意識しないといけない要素。
相手をダウンさせやすいガンや近距離ガンでは積極的に狙っていきたいテクニック。

またガンにはスライドショットというテクニックがあり、地上を移動しながらガンを撃った場合、発射時の移動速度やガンの発射時間に応じて移動しながらガンを撃てる。
上手く使えば障害物に飛び込みながら攻撃という映画のような銃撃戦を思わせる動きも出来る。滑りすぎて障害物から飛び出した?よくある。

始めたては攻撃が使いやすいこればかりになりがちだが、CPUやプレイヤーのレベルが上がってくると、何も考えずに撃ったガンはまず当たらない。
それどころか敵に攻撃後の硬直を晒すだけという事態に陥りがち…されどこうなってからが真の意味でこのゲームのバトルが始まったとも言える。
他の武装で牽制してから主兵装であるガンを当てるという立ち回りが出来るようになれば全くの初心者からは卒業したと言っても良いだろう。

ボム

サブウェポン。
威力、弾速、弾数と、ガンよりは種類が少ないが、後述の爆風の種類によって効果が変わるため選ぶのはかなり難しい。
総じてガンよりも発射後の隙は小さく、放物線を描くなどで障害物を超えるボムも多い。
発射前にボタンを押しっぱなしにすることによって着弾位置を定める事が可能。
無暗に撃つと停止した時の隙を狙われたり自爆したりするのでタイミングが重要。

ガンと同じく地上と空中のどちらかで撃つかによって軌道が変わるものがある。

RTAでは主にアタックのためにプレイヤー側に引き付けるための手段として使われる。


ポッド

簡単に言うと近接信管付きのミサイルの類。入力と同時にスティックを倒しているとその方向に発射される。
スティックを倒さずに入力すると相手方向に飛ぶ。俗に「ニュートラル撃ち」と呼ばれるテクニック。
なお、この機能は初代(無印)では実装されておらず、常に手動での方向指定が必要*4*5ゆえに自爆しやすい。
また、相手に向けて飛ばす(相手方向にスティックを倒す)、つまり少なからず相手方向に移動しながら撃つことになるため、隙がほとんどないとはいえ攻撃に対する反撃には少々使いづらかった。
大半のポッドは空中で発射すると少しだけ射程が伸びるという小技がある。
ボムよりは少ないが、地上と空中で軌道が変化するものも存在する。
誘導する物は序ノ口、地雷やまきびしのようにその場に設置される物もある。役割は相手の行く手を阻んだり、ガン攻撃の補助がメイン。
威力は低いのだが重要な特長として発射時の硬直と発射後の隙がほぼゼロ*6であり、地上や空中を移動しながら発射しても機体の動作には影響しない。
隙らしい隙を全く見せず攻撃できるので先出し攻撃や牽制に向いており、弾が発射可能なら持て余す事なく積極的に使っていきたい武器。
初代のみ初心者用に用意されたポッドが3種類存在した*7が、「ハッキリ言って弱くてあまり使えなかった(原文ママ)」のでV2では3つともなくなった。*8

ポッドを送り込む→ボムで逃げ道を塞ぐ→逃げ場のない相手にガンでトドメというのがシナリオモード内でも度々言われるバトルの基本戦術。
ただしこれはあくまでも基本戦術に過ぎず、カスタマイズ次第で役割が入れ替わるという事は珍しい事ではない。

ポッドにもボム同様爆風の種類による違いが存在する。

  • 爆風(ボム・ポッド)
名前の最後につく英字一字によって効果が様々。
例えば「スタンダードボム」と「スタンダードボムF」では弾の軌道は同じでも爆風の大きさや当たった時の威力や吹き飛ばす方向が全然違う。
大まかに縦方向に飛ばすもの(G型、P型、C型)、横方向に飛ばすもの(F型、H型、B型)、それ以外に分類でき、立ち回りやコンボの組み立てを考える際に重要になってくる。
数多あるカスタマイズに例外はつきものではあるが、一つのセオリーとしては爆風のふっとび方向を縦か横かで統一しておくという手法がある。
なお、これらに該当しない固有の爆風を持つボム・ポッド*9も存在するが、それらのパーツも語尾に英字はつかない。
その一方で、英字なしのパーツでも、以下のいずれかの爆風と同じ性質を持つもの*10がある。
アルファベットこそついていないが、円柱状で触れた相手を一定時間動けなくするフリーズ型や、爆風を連続で発生させるウェーブ型と呼ばれるものも存在する。


ガンナー

カスタムロボGXのみに登場。
ポッドとの選択式でどちらかを装備することになる。
小さな機体が発射され一定時間援護射撃を自動で行い戻ってくる。
その場に置く設置型、相手を追いかける追尾型、自機の周りについてくる衛星型の3種類が存在する。使えばその後自動で攻撃してくれるのでポッドに比べてお手軽な分、攻撃力はポッドより低めに設定されている。
ポッドの扱いに慣れてるプレイヤーからは初見だとつい「これ使えるのか?」と思ってしまう装備だが、実際に使ってみると意外と起動時間が長めなのと、ポッドほど手元が忙しくならず比較的管理が楽なのもあり、なんだかんだ便利でそれなりに優秀な装備。ただ使えるものとそうでないものの格差が激しく、とりあえず使っとけば機能する追尾型、衛星型と比べて設置型は扱うのに結構頭を使う上、若干役割が一部ポッドと被りがち。あと違法ガンナーは全体的にものすごい地味。どこぞの脱法パーツフェイントガンナーが強すぎるとか言っちゃダメ。


レッグ

移動関係の強化をするパーツ。
移動速度やダッシュ性能を補助するため、ボディとの相性、また戦闘スタイルとも大きく関わる。

また、一長一短でデメリットが存在するものも多い。
(例1:地上での移動速度の強化→ブレーキ能力の低下)
(例2:ダッシュ距離の強化→着地後の硬直時間の増加)

スタンダードレッグは付属品のせいか強化される能力が一切なく、攻略や対戦ではハンデにしかならないが、機体の素の運動性能を調べる際に使える。
また、各種レッグパーツの性質や性能差を知るうえでの基準にもなる。
ただし作品によっては仮にも"スタンダード"と言っておきながら、低下する能力が設定されていることも。


アクションチップ

カスタムロボGXにのみ登場するパーツ。恐らくレッグの代わり。
ロボにアタックができるようにしたり、バリアを張れるようにしたりする。GXではこれがないとアタックが使えない。
このパーツの影響で本作のロボにはアタックによる性能差がなく、どのロボも自由に攻撃型か防御型の選択を取れる。



違法パーツ

通常のパーツとは一線を画した強さを誇るパーツ。
初代ではロボの違法はなかったが『V2』より定番化され、巨大ロボも出るようになった。
基本的に元になったパーツの能力を強化している。
ボディは全能力、ガンやボムは弾数と威力、ポッドはホーミングが重点的に強化される傾向がある。
レッグに関してはデメリットが消える。かと思いきや、実は初代と『V2』の大半は合法レッグを足して2で割っただけ。
所謂公式チートの様な存在で、対戦モードでは使用可能かどうかを設定できる。
入手すればシナリオでも使用可能だが、スコアアタックなどで使用すると減点などのペナルティを受ける。
(例1 オロチガン:ドラゴンガンの強化型。威力、弾速が増し一度に4発飛ぶ)

(例2 Xレーザーガン:Vレーザーガンの強化型。威力が格段に向上し、V字に発射後折れ曲がって相手に当たる。当たるとほぼ確実にダウン)


【ストーリー内容】(V2以降はいわゆる「旅立ち編」の内容)

ある日主人公がカスタムロボを始める

周りの助言を受けながら勝ちまくり

ある日謎のロボが出現

違法パーツという人体に影響を及ぼす危険物とそれを使う悪の組織の存在を知り、仲間と共に闘いを決意する

主人公の活躍により組織壊滅

ハッピーエンド

多少の違いはあるが、以上が大体の全シリーズ共通の大まかなストーリーの流れとなる。


【シリーズの歴史】

  • カスタムロボ(N64)
全ては此処から始まった。シリーズモノの例にそって初代や無印と呼ばれる場合が多い。
記念すべきカスタムロボシリーズの処女作…であるがシナリオと対戦しかないため少々物足りなさが否めない。
パーツの総数は『V2』の半分よりも少し多い程度。
操作感やカメラアングルなどゲームの心臓部ともいえる部分は、以降のシリーズ作品でもほとんど変更がない。
裏を返せば、対戦アクションゲームとしての土台・基礎はパーツ格差はともかく今作の時点で既にほぼ完成された仕上がりになっている。

またシナリオモードではボディパーツは変更できず、最後まで最初にもらうレイで通すことになる。
シナリオモードとは別に、フリーバトル、VSバトル、アーケードモードがあり、そちらではロボも含めて自由にカスタマイズ可能。

アーケードモードでは、「初級」~「伝説級」まで10バトルずつ計5段階50バトルが組まれており、『V2』以降の激闘編のようにスコアも集計される。
相手は基本的に本編で対戦したカスタマイズと同じものだが、「伝説級」ではキャラやロボにちなんだ独自の構成が組まれている。

バーチャルコンソールではV2のみ配信され、こちらは配信されなかった。後述されているようにV2が続編として完璧に近かったことの証左でもあるが。
後にswitchオンラインの追加パックでV2と一緒にプレイ可能になった。初代から通してストーリーをプレイしたかった人もこれで安心。
ちなみに唯一のシリーズ皆勤キャラフカシ様は本作では5つの大会の内4つで初戦で戦う。


  • カスタムロボV2(N64)
ストーリーは前作の数年後。*12
大幅なパーツ数の増加と一部のパーツの性能の調整、2VS2方式のタッグバトルが実装された。
1人用モードは2本立てでチュートリアルを兼ねたシナリオメインの「旅立ち編」終了後に、スコアアタック要素があり「使用可能パーツ限定勝負」などの試合が盛り込まれた「激闘編」の2つ。
ダッシュ中は相手のガンが当たらない「ステルスダッシュ」が一部のロボに追加。これにより戦略の幅が更に増えた。
違法パーツにロボが追加され、シナリオで違法パーツを入手して使う事が可能になった。
ただし入手できるのは激闘編のラスト近くである。前作ではシナリオをクリアすれば解禁されたが本作では入手しないと解禁できない。
また入手パーツの実に7割が激闘編に振り分けられているので、実際には激闘編をクリアしないとパーツはとにかく寂しいことになる。
とはいえ、旅立ち編の時点で各タイプのロボが1体ずつ揃うよう配慮されているうえ、中には対戦でも十分通用する優秀なパーツもあるため、パーツが少ないせいで攻略に支障が出るということはない。
違法ロボが新たに追加された一方で、逆に通常のパーツより弱い練習用ロボが隠しパーツとして登場している。

また、今作からラスボスとしてダウンしない巨大ロボが出現し、
多くのプレイヤーが初見で涙をのんだ。唯一入手不可能な機体とパーツでさらに涙をのんだ。*13
ホントのラスボスはメイジェルだが、インパクトで完全に食ってしまっている。

続編と言っても前作のプレイが必須という訳では無いのでV2から始めても充分楽しめる。
初代の不満点をほぼすべて解消したある意味決定版。初めてやってみたいという新規コマンダーにもおすすめ。
現在は初代共々switchオンラインの追加パックでプレイ可能なのでこの方法が手軽。
単純なベタ移植ではあるのだがswitchオンラインの機能でフレンドとのネット対戦が可能となっている。

ラスボス:(旅立ち編)ジェイムスンではなくメイジェル・(激闘編)レイⅡダーク
雑魚ロボ:ヒヨコシリーズ


  • カスタムロボGX(GBA)
従来とは違い2Dでのバトルのため、従来や次作以降のカスタムロボとは別物と考えた方が無難。
やや黒歴史、というかパラレルワールドとなった。
とはいえカスタマイズの組み合わせを考える面白さそのものは変わっていないし、
ポッドとボムで追い込んでガンを叩き込むという動きは2Dながら結構再現されている。
本作は各タイプ4種類のロボが登場する。
また前述の通り本作には「ガンナー」というポッド以外の装備も出来る。こちらは発射すると相手を追尾したりするなどして少量のダメージを与える弾を発射するというもの。ダメージ源としてはあまり期待できないが相手の動きをけん制するという意味ではポッドよりも有用。…一部ぶっ壊れがあるが。
ほかにもレッグの代わりに「チップ」という装備があり、これによって「アタック」が可能なほか、一定量まで相手のダメージを防いでくれる「プロテクター」を張ることを決めることが出来る。
また2Dなので空中撃ちが出来ないが、それを擬似的に再現する形で通常撃ちを「αショット」、別ボタンとの同時押しで「βショット」という形で再現されている。
βショットは空中撃ちを再現した扱いなので弾が壁を抜けることが多いが、スライドショットにならずに足が止まるという性質が多い。
他にも壁抜けという概念がある…等々、出来る限り2Dでカスタムロボを再現したというもので、人によっては従来作よりハマるシステム。

また本作ではパーツは相手を倒しても入手できず、大会に出場してお金を稼いでそれで購入するのが基本。一部は人がくれるが。
無印とV2のキャラがシナリオ上の対戦相手で成長した姿で何人か登場。成長したのと作品の違いで描きなおされているのでまさに「数年後」という感じることが出来る。

飛行機のような形態に変形し、長時間のダッシュを行うライトニングスカイヤー型が追加。
後に3D形式の本編にも輸入される。
ロボは各タイプ4種類。(GBAの容量の関係か各タイプひとつは色変えであり、違法ロボも基本は色変え仕様。ただし細部のパーツは異なるので色変えとは分かるもののそこまでコピペ感はない)



前回のラスボスが不評だったのか、今回の巨大ロボ戦では主人公も軍事用(違法)ロボで戦う。
この軍事用ロボセット、ガンよりボムのほうが明らかに強いのは内緒だ。
旅立ち編ラスボスは初代を踏襲してかチャンピオンと戦う。三本勝負。(要するに2回倒す必要がある。その関係でシリーズでも珍しい1戦のみだが敗北してもコンティニュー無しで話が進むという展開がある)

巨大ロボ:ダークキメラ。ラスボスはコウシロウ(クロスシザース装備)
雑魚ロボ:ガラクタシリーズ

ちなみにこのガラクタシリーズ、ロボは激闘編のミッションをクリアすれば入手できるのだが、ガン・ボム・ポッドは本作の激闘編の表の大会で最も難易度が高い大会をクリアした優勝賞品でしか入手できないので入手には結構苦労する。

シリーズ中でも特に知名度が低く、RTAでは走者に困るほどのマイナーソフト。

  • カスタムロボ バトルレボリューション(GC)
今までのデフォルメされたおもちゃチックなロボから、近未来的でメカニカルなロボにグラフィックが変更された。
1つのタイプに所属するロボがV2の5体から3体に減少、一部のタイプのロボが削除などロボの総数は減ったがその他のパーツ*14は基本的に増えている。
ただし世界観の関係で違法パーツは総入れ替えになっている。

ハードの性能向上に伴い、ついに4人同時対戦が実装された。(※64では画面内に2体までしかロボを出せなかった。)
対戦モードも「2on2」*15「バトルロイヤル」が新たに追加された。
ロボの頭上にプレイヤーカラーを示す矢印が表示され、ボタン操作でターゲットを変更するという方式。
つまり、誰が誰を狙っているかは(画面を見ている観戦者も含め)全員が把握できる仕様。
味方を狙う相手を攻撃して介護援護したり、自分だけが狙われている状況では逃げ回避に専念するなど、同時対戦ならではの駆け引きもある。
ターゲット変更以外の操作方法はこれまで通りだが、相当なハチャメチャ感があり、状況が目まぐるしく変化するため、慣れるまでは自機や相手を見失いかねないほど。
なお、味方のガンの弾やアタックには当たらない仕様になっているが、シングル同様、ボム、ポッドの爆風には当たる。

また、初代以来のアーケードモードが復活している。全8戦。
相手のカスタマイズはシナリオ中盤~終盤のCPUに準拠。後半のラウンドでは違法パーツも出てくる。
難易度は「ノーマル」「ハード」の2段階だけだが、「シングル戦」「タッグ戦」「2on2」「バトルロイヤル」全てのルールについてバトルセットが用意されている。
クリアすると最終戦で使用したカスタマイズの一枚絵(CG)が見られる。地味に左右のバーは負け回数によって短くなる。

シナリオモードは『V2』を踏襲し、チュートリアルを兼ねた「旅立ち編」、スコアアタックの「激闘編」の二本立て。
メインシナリオは「旅立ち編」のみで一応完結しており、二部構成とはいえ「激闘編」のストーリー色は薄めで、本編の後日談的な内容になっている。

「激闘編」のルールは「ノンリミットバトル」と「パーツとりあげバトル」の2種のみで、「パーツレンタルバトル」は不評だったのか廃止された。
その一方、「タッグ戦」「2on2」「バトルロイヤル」「ハンディマッチ」(1vs2のハンデ戦)など、別モードではなく「激闘編」内で従来の「シングル戦」以外のルールで戦う建物が新たに登場している。
スコアシステムは概ね『V2』同様だが、撃破数に10000点のボーナスがつくようになり、タイムアップ狙いでは高得点が出にくくなった。(KO勝ちを評価するための仕様。)
その一方、相手が複数いる「2on2」「ハンディマッチ」「バトルロイヤル」では、単にKO勝ちするだけで20000点以上の加点がもらえることも。
パーツは「激闘編」の全クリと同時に揃うわけではなく、いくつかの隠し要素が存在する。

シリーズの中でも一番ストーリー性が高い。また、ギャグやネタにも相当な力が入れられている。
主人公が唯一喋る作品で結構キャラ付けが大きくされており、よく喋る。
キャラの提案を聞き入れないと最終決戦前にアイテムを取りに行かされたり、GAME OVERになって世界が滅亡することも。

説明書には「地球とは少し異なる世界」となっているが、ストーリーを進めるとその真意にたどり着く。


尚、今回もラスボス戦ではハンデ(ラスボス一体に対し、こちらは三体)がある。
……が、それでもなおこちらを蹂躙してくるラスボスの強さにトラウマを植え付けられたコマンダーも多数。

シリーズで始めてラスボスのダウンしない*17ロボがプレイヤーにも使用可能となった。
違法パーツの高性能っぷりはシリーズ随一。
ラスボス:アール第三形態
雑魚ロボ:ドラム缶シリーズ

激闘編のあるステージでは懐かしのキャラ達と戦える。
登場するのはコマンダー三兄弟の長兄、レイフォールバカ、そしてグレートコマンダー……の枠を乗っ取ったお馴染みの愛すべきバカである。
またGXと連動することであちらの入手が困難な要素を解放することが出来る。

  • 激闘!カスタムロボ(DS)
ゴシゴシ……何この面倒な作業……。
基本はV2のシステムを継承している。
バトルはDSという携帯機の割に高いクオリティを持つのでそこそこの評価をされるが、キャラデザが古臭いのが酷評される。
過去作のロボが少しずつ登場している。…とはいえ、人気の差の関係かV2に登場したロボの再登場やレイシリーズがやたら再登場枠に多いが。ロボは基本的には各タイプ三種類のスタイルに特殊スタイル、そして違法ロボ。

DSのタッチパネルを活かした遊びとしてジオラマ遊びができ、動かし方にコツがいるが登場するロボをプラモの如く自由にグリグリ動かして好きなようにポージングできる。背景の種類も豊富で組み合わせも自由自在と、プラモ好きなプレイヤーなら結構ハマる。*18かつて行われていたWi-Fi対戦では、対戦開始前に互いのジオラマの見せ合いが行われ、非常に凝ったジオラマに見惚れたり、逆に完全にネタとしか思えないものに思わず笑わされたりと、対戦とはまた違ったひとつの楽しみだった。

だが本作で一番面倒なのは恐らくジオラマと同じくタッチパネルを活用するための要素と思われるこのロボ清掃作業だろう…本作のロボは戦ってくうちに汚れていき、磨かないと性能がダウンするというあんまりな仕様がある。しかも面倒だからと放っておくと汚れが悪化してどんどん性能が落ちていく……。割と頻繁に汚れるので磨き効率を上げる使い捨ての高級クロスはほぼ必需品。使い過ぎて汚れたクロスが溜まりまくるのもきっと誰もが通る道。意味もなく女性型ロボを磨きまくってた人は怒らないから手を上げろ

バトルでは「ソウルブースト」という一定時間全ての性能が上げれるが時間終了後には性能がダウンするというシステムが取り入れられた。
ぶっちゃけあんまり使わなくても問題ないが。(性能が上がるメリットより終了時に下がるデメリットがきついので)

ちなみにV2では実質シャイニングファイター型の上位互換だったストライクバニッシャー型だが、本作ではダッシュ回数減少(2回しか使えず、違法ロボすら従来の通常型の3回しかできない。BRではだいぶ弱体化したとはいえ3回は合法型でも行えた)など様々な恐ろしい弱体化を食らっており評価が逆転している。


時系列がGXと矛盾する箇所があるためGXはパラレルワールドとなった。
だがこちらはGX程繋がりがあるキャラは登場せず、カトレアとフカシ様が登場するのと一部のキャラが話題に出るぐらいである。
フカシ様はロボが汚れているというズボラ特別仕様。そしてやっぱり動物を連れている。


足りない所もあるかと思いますので、詳しい方がいましたら追記・編集お願いします

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