サイボーグクロちゃん

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サイボーグクロちゃん - (2020/02/26 (水) 23:22:17) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/12/26(日) 21:03:35
更新日:2024/04/23 Tue 02:16:19
所要時間:約 6 分で読めます





コミックボンボンに連載されていた横内なおき先生の漫画。全十一巻。ボンボンの隆盛期において最も人気を博した作品と言っても過言ではない。
現在単行本は絶版しているがなんとこの度異世界サバイバル編などを再録した“復活!サイボーグクロちゃん ガトリングセレクション”の発売が決定した。
2012年1月23日に発売、お値段は1200円である
人気のため増刷が決定し、さらに第二弾も登場した。一部のシーンが作者によって描き直されたり、描きおろし漫画があったりするので、コミックス全巻所持者も買って損はない。



世界征服をたくらむ悪の天才科学者・ドクター剛によりサイボーグに改造された主人公の黒猫・クロと、その仲間達が繰り広げるドタバタバトル人情コメディ。

ジャンルがよくわかりにくく思えるが、作者が多面性のある作風を得意とするため、実際にこの作品を一言で表すとそうなるのだ。

バトル要素もあるし、ギャグ要素もある。
人情話もあれば、終始シリアスに徹する回もある。

この、見ていて次の展開が予想できない、常にワクワクさせられる構成が、サイボーグクロちゃんの魅力の一つと筆者は思う。

児童虐待や動物虐待など社会問題に密接した話を描くこともあり、児童漫画としてはの一面も持っている。

五巻では異世界編。八巻ではクロの過去を丸々一冊使って描いている。


★登場人物紹介

●クロ
CV.坂本千夏
我らが主人公。史上最強のサイボーグキャット。『破壊のプリンス』の異名をもつ。
「クロ」の名はジーサン&バーサンに拾われてからのもので、野良時代の名前は「キッド」。またサイボーグ化時メタリックな外見になったため、いつもは黒猫着ぐるみスーツを毛皮代わりにしている。
トレードマークのガトリング砲は秒間600発。白兵戦では「何でも切れる剣」(とたまに爪)を振るう。
義理人情に厚く、男気に溢れる、俺たちの永遠の師匠
猫らしく気まぐれで面倒くさがりやな面も持つ。
けど、最終的には誰でも助ける、助けずにはいられない性格。人はそれをツンデレという。
ナナとはなんだかんだでラブラブでどう考えても相思相愛。

ミー
CV.手塚ちはる
クロちゃんの永遠のライバル兼ゴー君の嫁。特技は料理、剣技。トレードマークは何でも切れる剣。
真の獲物は包丁。何でも切れる剣に比べて明らかに戦闘力が増している。
好きなのは何でも切れる剣、得意なのは包丁と特殊な戦闘センスの持ち主。
詳しくはリンク先へ

ニャンニャンアーミー
大勢いるメカ猫(ただし顔は4種)
ミーがリーダーだが殆どクロに倒された。

剛万太郎
CV.古澤徹
通称ゴー、ゴー君、ゴー博士。毬のような体型の天才博士。
天才は自称だが開発力・知能自体は非常に高いので客観的に見ても天才といえることができる人物。
巻数が進みに連れヘタレ化・中年化・体型の毬化が進む。ミー君とは相思相愛の仲。
クロをサイボーグに改造した張本人。

●コタロー
CV.小松里歌
天才小学生。登場時「クロちゃんスーツ」(防弾仕様)な着ぐるみを着ながら原子力空母を占拠していた。目的は原子力空母を日本にぶつける事だったがクロの介入で和解。
メカを作るのが得意でナナやダンクを改造した。
上記の通り、剛くんより遥かに凶悪なマッドサイエンティスト。マッドな父が「世界を平和にする」と家を飛び出したことが内心傷となっている。

●マタタビ
CV.大本眞基子
クロちゃんの「キッド」時代からの旧友にしてライバル。サイボーグであるクロちゃんと生身で渡り合える。ちなみに日本語もしゃべれる(根性で覚えた)。一人称は拙者。
メインウェボンは「すてるすブーメラン」だが、彼の所持する武器の量は明らかに物理法則を度外視したものである。「質量保存の法則なんて飾りです」を地でいくチート猫。

●鈴木一郎
CV.森川智之
通称:ジム
小学校の教師。通称の「ジム」は生徒達から大して役に立たない大人としてつけられたものだが、本人は気に入っている。クロちゃんとは「地獄のハイウェイ」の話で知り合い、以後は師匠と呼んでいる。
特技は車の運転で、「史上最大の鬼ごっこ」ではその腕を存分に振る舞っている。終盤になると、対クロちゃん用に車を防弾仕様にし、540度回転→突撃という荒業まで取得。ある意味一番クロちゃんに影響された人。ガン〇ムヲタクで、休職処分を受けた時は家でガ〇プラを作っていた。実は金持ちのボンボン。後述のベビーを手なづけられるのは彼だけ。何故か彼の生徒は裸になる事が多い。

●めぐみ
消防士。初登場は「消して燃やして大騒動!」で、この時鈴木とNTのような何かで会話している。鈴木と同じくガン〇タなのだが、ガ〇ヲタ同士だとこういう芸当も可能なのだろうか。
愛車である消防車:めぐみカーには豚鼻が付いている。ちなみに一回だけ消防車がゲ〇ググになったことがある。
生身でクロちゃんに殴り掛かれる唯一の人間。
後にジムの嫁に。ジム爆発しろ。

ナナ
CV.綱掛裕美
クロちゃんの嫁。一人称はアタイ。
元々は電気スタンドだったが、それをコタローがお手伝いロボとして改造した。しかし家事はできない。
何気に姉御肌な面もある。クロちゃんとおそろいのガトリング砲を所持している。ちなみに冥殿ちゃんの嫁でもある。
家出した際寝床にした電車を持っている。

●ロミオ&ジュリエットwithベイビー
電信柱のような体を持つ宇宙人の召し使いロボット。
当初はロミオのみので鼻を回すと足が回る。
後に同じ召し使いロボットのジュリエットと結婚しベイビーが5匹産まれる(取り寄せる?)。
ベイビーは鼻から破壊光線を出す凶悪な子供。ゲハハと笑う。
後の完全版コミックスで彼らの種族の過去が明かされている。

●ダンク
コタローの友達のライオン
動物園を脱走し射殺されてしまうが、サイボーグ改造され復活。
コタローの父に改造され、カンペのようなもので意志疎通できるようになった。

●ジーサン&バーサン
名字はフジ井でクロの飼い主。
後にマタタビ(トラ)の飼い主にもなる。
どんな事がおきても全く動じない適応力を持っており、サイボーグ化したクロちゃんの毛皮がぬいぐるみ用スーツと化しても「ちょっと変わったなあ」で終わってしまった。。
おまけに潮干狩りに行くつもりがいつの間にか異国に流れ着いたりする。
ちなみに初期設定ではキャリーフレディという名前が付けられていたが、没になった。没になって本当によかった。

●岡田チエコ
超能力を使える少女
ジムの小学校に転校してきて一騒動おこした。ゴローとは友達。父親を毛嫌いしている。

●ゴロー
ロボットの少年でチエコの友達。
元々は生身だったが、瀕死に陥ったためバイオメタルボディに魂を移す。
しかし「ビガー」としか喋れなくなる。
ハンバーガーが大好き。彼には悲しい過去が…

●シスカ(フォックス)
異世界サバイバル編に登場する砂上海賊船の女船長。鉄くず集めで生計を立てている。女だてらに海賊をやっているせいか非常にシビアでたくましい性格をしているが、時折脇が甘く未熟で無鉄砲な一面も覗かせる。正体はこの世界をかつて統治していた王の娘で、民を救うための研究に一生をささげた父を尊敬している。父の死後覇権を争い人々を巻き込んだ壮大な『兄弟喧嘩』を繰り広げる将軍たちを軽蔑しており、その争いから距離を置くために孤独な海賊生活を送っていた。

バイス
異世界サバイバル編に出て来た、語尾が「~ズラ」の喋るロボット。異世界に存在する遺跡“タブー”を管理する存在。
しばらくの間クロちゃんと行動していたが、最後にタブーの管理を放棄する為に死に場所を求めナナを人質にしてクロちゃんと闘い、敗れた。
ギャグ抜きのガチバトルでクロちゃんを追い詰めた&クロちゃんの本名を知った数少ない人(ロボ)。

★テレビアニメ版
+ 長い+噂話レベルも多いので折りたたみ
1999年10月2日から2001年1月6日まで放送されていた、パブリック&ベーシック+テレビ愛知製作のアニメ。全66話。
放送時間は土曜の朝、しかも週休二日制でない頃の放送だったのにも関わらず、その時間帯としては予想外に高い視聴率を獲得。
その人気のために従来半年だった放送期間が1クールずつ延長され、同時間帯のアニメとしては比較的珍しく約2年間放送されていた。
人気は高かったのだが、制作会社がまさかの倒産。理由は判然としないが「出資方式で資金繰りに行き詰まったから」「元々計画倒産を考えていた」などの嫌な話題が聞かれる。
スタッフやキャストからすれば正しく青天の霹靂の事態だったといい、「ギャラも支払えないような状態」という噂まで当時は飛び交っていた。
ちなみに倒産しなければ、最低でも全78話までは予定されていたという。打ち切りとなった66話以降はサイボーグクロちゃんセレクションという名の再放送で埋められ、第1話からデビル・ミー回まで放送された。

朝アニメということもあり、過激なネタや描写、際どいパロディはカット・改変された。ただし「アムロ行きまーす!」だけは何故か採用された(ちなみにクロちゃんの音響監督はTV版機動戦士ガンダムの音響監督だった)。
キッド編に至っては元々「朝アニメでこの内容は無理だからやっちゃダメ」というお達しが出ていたのだが、「猫狩りを猫キャッチにしてトリモチに変えるならOK」ということでようやく実現した。
当時担当した演出家は最後まで「朝アニメとして出来る限りマイルドにするので原作通りにやらせて欲しい」と粘ったのだが、改変を条件にゴーサインが出たので思いは叶わなかった。
この回でアニメオリジナル展開で天童が登場するが、脚本の段階にはなかった。
これは演出家が「何故ネコを捕まえるのか?」という理由付けのためと、クロちゃんとミーくんの親の敵が同じという運命の皮肉をアニメなりに付けたかったからとのこと。
ゴローにまつわるエピソードは、児童虐待を受けた子供という設定上、改変出来ない(したら別人になってしまう)ことから既に制作サイドからはアニメ化を諦められていた。
その代わりに登場したのがヤーヤーヤー星人である。

映像ソフトはセル版が第27話までがリリースされた段階でストップ。レンタル版は54話までリリースされたものの、なぜか53話が歯抜けとなっていた。しかも後半分は制作会社の倒産により製造本数が非常に少ない。

再放送はアニマックスが実施したぐらいで、権利もどこが保持しているか不明となっていたが、2010年にテレビ愛知がローカル枠で49話まで再放送を実施したことにより、少なくともテレビ愛知は権利及び放送テープを有していることが明らかとなった。

DVDやBlue-rayはリリースされていないが、映像配信は様々なプラットフォームで実施されているので、視聴自体は比較的容易。

余談だが、サイボーグクロちゃんのアニメ化に名乗りを上げた会社はこれ以前にもいくつかあり、その一つとして 原作初期の絵柄を中心とした企画のアートが残っている。

追記・修正、お願いします。



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