あかつき号事件(仮面ライダーアギト)

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あかつき号事件(仮面ライダーアギト) - (2021/01/30 (土) 17:34:24) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2011/08/08(月) 03:27:43
更新日:2023/08/28 Mon 13:48:16
所要時間:約 7 分で読めます





お前達も悪しき光を浴びた
あの男同様やがて人ではなくなる

……それまでは生きられるだろう


●あかつき号事件●



「あかつき号事件」は『仮面ライダーアギト』の根幹にある、謂わば『アギト』と云う物語の基盤として置かれた元凶、もう一つの物語。

主人公・津上翔一が「アギト」となる契機となった事件であり、他の関係者もまた、物語の節目節目に於ける重要な登場人物として、視聴者に「謎」を投げ掛けたり、或いは 「謎」を解き明かす役目を負っていた。

津上翔一が海岸に流れ着いた原因となった事件でもあり、そう云う意味では物語の開始された時点(Vol.1)から、その「謎」が提示されていたと言っても良いであろう。

また、間接的ではあるが、残る2人の主人公である氷川誠葦原涼の運命を変えた事件であるとも云える。

……その全容が明かされたのは実にVol.42の事であり、その意味からも全編に渡り、正に『アギト』の核となったエピソードであった。



【概要】

『アギト』の物語が開始される一年半前、香川県行きのフェリー「あかつき号」が、穏やかな天候であったにも関わらず、突然、超局地的な嵐に見舞われ、身動きが取れなくなった事件

瀬戸内海で起きた「特殊な海難事故」。
劇中で語られる「あかつき号事件」とは、実はそうした意味でしか無いのである。
事件の真実の関係者……「あかつき号」の乗客達を除いては。

その日。思い思いの目的を持って「あかつき号」に乗り込み、穏やかな時間を過ごしていた彼ら。
しかし、乗客の1人である榊亜紀が踊場で倒れている「白い青年」の死体を発見。悲鳴を挙げた事から、全ての運命は狂い始める……。



そして……




{※以降は、他の『アギト』関連の項目も参照。

【事件の関係者】

  • 沢木哲也(津上翔一)
自殺した姉・雪菜の恋人であった「津上翔一」を訪ね、彼が教鞭を取る四国の大学へ向かうべく「あかつき号」に乗り込む。
「アギト」に目覚め乍らも、自ら望んだ死を迎えた雪菜の血縁者であり、その「力」に目覚めつつあった筈だが、本人には全く自覚が無かった。
「白い青年」の死を確認すべく出現した「水のエル」の標的でもあったが、消え行く「白い青年」の最後の力により「アギト」として覚醒する。

その後「水のエル」に敗れ、荒れた海に投げ出されてから2週間後に、記憶を喪った状態で発見。
所持していた手紙の宛先から「津上翔一」を仮の名前として、新たなる生活を始める事になる。


  • 榊亜紀
看護婦になる夢を叶えられずに、故郷へと帰る途上であった。
「白い青年」の第一発見者であり、殺人犯と疑われたのを翔一に助けられた事から彼と接近するが……

後に、智子の目撃から居場所を知った翔一を監視すべく美杉家に入り込み、更に葦原涼と邂逅を果たす。
しかし、運命の悪戯から殺人者となった挙句、アンノウンに殺害される。


  • 相良克彦
元はカメラマンを目指していた事もあると語る、快活な旅の男。
軽い印象だが実は愛妻家で、旅の目的も病弱な妻に多くの風景を見せたいが為である。

事件後、以前とは打って変わった様に臆病となった自分を心配する妻にも真実を話せず一方的に捨てられる。
「あかつき号事件」の仲間達を守るべく行動していたが、ある事を契機に「力」に覚醒。
木野に唆された事もあり、「あかつき号事件」を探る葦原涼を殺害してしまう。

最後はやはりアンノウンに襲われ、自らの失った物に想いを馳せつつ死んでいった。


  • 葦原和雄
仕事で四国へと向かう為に「あかつき号」に乗り込んだ、豪快且つ面倒見も良いおじさん。
葦原涼の父親であり、やんちゃ坊主の扱いには慣れているとの事で、真島浩二に絡まれていた翔一を助けたりしていた。

事件後は人が変わった様になってしまい、全てから逃げ出すべく失踪。
後に、山間部のひっそりとした無人駅で衰弱死しているのを発見される事になる。
……涼が「ギルス」となった要因とも考えられるが、詳細は不明のまま。


  • 関谷真澄
当時は大学生。
友人の純と共に旅行の途中。
当時から極度の人間嫌いであり排他的な性格。

絶望の中で「水のエル」の依代とされてしまい、自らの意識の無いままに親友であった純と、高島を殺害する。
「あかつき号事件」を探る涼をガスで殺害しようとした事もある等、元々が不安定で攻撃的な面があった。


  • 橘純
高校時代からの真澄の唯一の友達。
排他的な真澄とは違い、明るい性格。

後に「水のエル」に憑依された真澄に殺害される。


  • 三浦智子
友人で同僚の篠原佐恵子と旅行中のOL。
仕事を辞めようとしている佐恵子を引き留めていた。

事件後、初めて翔一の生存を確認、仲間に知らせた。
彼に接触を図ろうとするも、畏れる「黒い青年」に殺害される。


  • 篠原佐恵子
智子の同僚。
OLを辞めて、雑貨屋を開く夢に進もうとしていた。

事件後、全てから目を背け、妄想の中に生きて「アギト」の存在すらもその中に含もうとしていた。
涼や翔一らが接触を図るも、アンノウンに襲われる衝撃の中で命を落とす。


  • 真島浩二
医者の家系に生まれるも勉強が苦手で、全てを投げ出そうとしていた。
ちょっとぶつかっただけの翔一に絡む等、自分の弱さから攻撃的になっていたが、和雄や木野といった大人達に諭され落ち着きを取り戻していた。
その後、翔一の変身を目撃し矢張り自分の弱さ故にその「力」を求めてもいたが、涼との出逢いや尊敬する木野の変貌を目にする中で考えを改めていく。
アナザーアギトに覚醒した木野の攻撃により致命傷を負った涼を救うべく自らの「アギト」の力を涼に託し、涼がエクシードギルスに進化するキッカケを与える。
「力」は失ったが、この時には後悔する素振りも見せずに尊敬する木野と涼、翔一らの戦いを見届けた後に木野の志を引き継ぐべく医者を目指す事を決意。

翔一を除いては唯一の生存者となった。


  • 高島雅英
「あかつき号」船長。 船員では唯一の関係者で、事件後は恐怖から住居を転々としていた。

後に水のエルに憑依された真澄の訪問を受け、彼女の手で殺害される。


職業は医師……であったが、弟を喪った雪山での遭難事故で本来の右腕を失い、医師免許を剥奪されていた。
当時は内面に自らの無力さへの憤りを抱えつつも、表面的には全てを達観したかの様な心境にあった。
医者への道から逃げていた浩二に「自分の人生を狭くするのは他人じゃない、自分自身なんだ」と語り優しく諭す等、本来の人間性が垣間見えていた。
しかし、異常事態の中で翔一の変身と自らの中にも「アギト」の力が宿った事を知ると、嘗て喪失した「弟(雅人)」を取り戻したいと云う願望=心の闇に捉われ、自らが望んだ苦痛を乗り越えた末にアナザーアギトとして覚醒する。
自らの覚醒までの間に「あかつき号事件」の関係者のリーダーとして、彼らを「利用」した他、覚醒後も同じ力を持つ涼や翔一を狙うも、自らを慕っていた筈の浩二の助けもあり、復活した涼に敗れる事で漸く「アギト」の呪縛から解かれる。

……最後は「アギト」の力を齎した運命を見据えつつも贖罪を果たし、全てを若者達に託して自らの役目を終えた。


  • 白い青年(光の力)
神代の世界より時空を越えて「あかつき号」に落ちて来た、人類の進化を願う存在。
消えゆく運命の中、翔一の中の自分=「アギト」を目覚めさせる。
その際、力の覚醒の光が船全体を包んでしまい、図らずも他の乗客に対しても影響が出てしまう結果となった。
 

「白い青年」を追って降臨した、超常の存在。
彼の者の最後を見届けた後、進化の萌芽を摘み取るべく翔一の抹殺を図る。

この際の「あかつき号事件」の関係者に絶望的な死刑宣告を与える場面は視聴者に多大なトラウマを与えた。
以降は現世での依代として関谷真澄に憑依。
主の降臨を待つ。


当時は香川県警の一巡査。
警邏中に異常な気象現象に見舞われる「あかつき号」を発見。命懸けの救助に当たる。

この功績から警視庁に迎え入れられ、後にG3ユニットの中核となって行く。




「お前達もアニヲタに触れた……いずれ、閲覧するだけでは我慢出来なくなり、追記修正し、新たな項目を立てる様になる……覚えておけ、お前達の現実(三次元)に生きる時間はもう長くはないのだ!」

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