ABC(未確認生物)

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ABC(未確認生物) - (2016/02/02 (火) 17:46:18) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2015/02/17 (火) 00:36:59
更新日:2024/02/08 Thu 15:33:24
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※引用 monstropedia

概要

イギリス全土で数多くの目撃報告が寄せられているUMA(未確認生物)の一種。
その歴史は古く、確かな記録だけでも18世紀まで遡ることができる。
しかし1963年以降、目撃情報が多発しており、瞬く間にイギリスを代表するUMAとして研究者たちの間で話題となった。
ABCを撮影したとされる映像や写真は数多く、中には死体を発見したという報告もある。

ABCというのはエイリアン・ビッグ・キャット( A lien B ig Cat )の略。
ここでの「エイリアン」とは宇宙からやってきたものを指すわけでは無く、
「外来種の」「よそから来た」「そこには居ないはずの」という意味である。
ABCというのは総称であり、厳密には「モギィ」、「ビッグ・キャット」、「ファントム・キャット」などのタイプ毎に分かれた名称が存在するという。

名前が示す通り、その姿はヒョウやピューマを彷彿させるネコ科の大形動物の姿をしている。
しかし、イギリスには大型のネコ科の猛獣は 生息していない。
本来居るはずの無いものがそこに存在する という王道ながらもミステリアスな様相。
これがABCの神秘性を高める要因になっている。


形態

ざっくり言ってしまえばその姿はピューマや黒ヒョウを思い浮かべて貰えればだいたい当たっている。
体高は50~80cm、全長は1.2m~1.8mほどで、体の割りに尻尾が長いとされる。
色は漆黒、茶色、グレーが主流。縞模様が確認されたという報告もごく稀にある。

この手の猛獣にもれず性格は極めて獰猛。
家畜やペットのみならず、人間にも平然と襲い掛かり、実際に負傷者も確認されている。
ABCに襲われた家畜はいずれもズタズタに引き裂かれ、肉が骨の周囲まで綺麗に食べられていることが多い。
獲物の首に小さな穴を開けて血液を吸い尽くし、他には一切外傷を残さないチュパカブラとはまた違った不気味さがある。

そしてABCを未確認生物たらしめているのが


消える。


消えるのだ。

大事なことなので二回(ry

このABC、目撃情報によれば 消える という報告が相次いでいる。
物凄く速く走り回るとか、誰にも分からないくらい上手く擬態するなどではない。
テレポーテーションでもするかのように、その場から忽然と居なくなってしまうのである。

2002年1月9日、イギリス南東部のケント州グラべストンに住むミック・コールは、
自宅の前で車を降りた時、家の脇から黒ヒョウのような猛獣が現れるのを見た。
野獣は彼がペットで飼っていたウサギを口にくわえていた。
そしてコールの姿を見ると、咥えていたウサギを放して彼に跳びかかってきたのである。
野獣はその鋭い爪でコールを引っかき、腕に傷を負いながらも家の中に逃げ込んだ。
ところが、家越しに野獣の様子を伺おうとしたコールは目を疑った。
自宅と隣接する農場付近にいた野獣の姿が突如、大気に溶け込むように消えてしまったのである。

およそ一週間後の1月14日、今度はスコットランドにABCが出現した。
午後7時過ぎ、スコットランドのグランピアンに住むコリン・エリザベスが外出のために車に乗ろうとした時、
全身真っ黒のヒョウのような野獣がいきなり襲い掛かってきた。
野獣は鋭い爪で彼女のズボンを切り裂き、足に噛みついた。
仰天したエリザベスはパニック状態に陥り、叫びながら持っていた車のキーであたりかまわず突きまくった。
そのひと突きが急所にでも命中したのか、野獣は彼女から飛び退いた。
エリザベスの悲鳴を聞いた隣人、ウィルフレッド・シンプソンが駆けつけた時、奇妙な光景を目にした。
彼女の体から離れていく野獣の姿が突如、大気に溶け込むように消えてしまったのである。
エリザベスは後に「自分を襲った野獣は突然、見えない空間から降って沸いたように目の前に出現した」と語っている。

2006年9月、リーンカーンシャー州ホーンキャッスルに住むムリエル・ブルックスが体長1.2m、体高60㎝ほどのABCを自宅の庭先で目撃。
ちょうど彼と朝食を食べていた友人がそれを撮影すべく、ビデオカメラを持って外に出た。
野獣はまだ徘徊していたが、友人の気配に気づいた途端、
まるで空間に溶け込んだようにぶれて移動し、そのまま視界から消えてしまったのである。
残されたビデオカメラには、その一部始終が記録されていた。
↑2006年9月、イギリスのリーンカーンシャー州の民家に迷い込んだABC。
姿を消す直前、このように白く輝く姿を一瞬だけ残していた。


当然ながら、現在の地球上で、煙のように消えてしまう能力を持った動物なんて存在しない。
これは、ABCを研究する上で避けて通ることのできない大きな謎となっている。
ABCの正体を考察するときに既知の動物を当てはめる場合、このテレポーテーション染みた能力が大きな壁となって立ちはだかるのだ。

目撃記録はイギリス全土へ…

未確認生物の目撃報告と言えば、年代によって頻繁に発生したり全く聞かれなかったりなど、不安定でバラつきがあることが多い。
しかし、ABCはあらゆる年代を通じて目撃報告の数は安定しており、情報量も極めて多数にのぼる。
例えば、サリー州のゴッダルミンでは、 1962年9月から1964年8月 にかけて、実に 362件 の目撃報告が警察署に寄せられた。

1994年8月にはついに、政府によって 野獣対策会議 なるものが開かれた。
会議中には幾多の目撃報告が出されたが、
その多くは幻覚や嘘として片付けるにはあまりにも具体的で生々しく、真実としか思えないものばかりだったという。
結論として、出席者たちは「イギリスに未知の大型ネコが存在する」という結論を出すに至ったのである。

因みに1994年はABCの目撃がイギリス全土に広まる起点となった年でもある。
この謎の猛獣の情報を報道する地方新聞は100を超え、最終的には1年の間に157件の目撃報告が寄せられた。

1998年には全国規模で調査が実施され、350種類を超える新聞がこれに関心を示し、調査に集まった。
調査の結果、イギリス国内の32の州で、 少なくとも1度は大型ネコじみた野獣が目撃されていた ことが判明した。

挙句の果てに イギリス・ビッグキャット協会 なる団体まで発足し、未知なるABCの謎を解き明かそうと日々情報を集めている。
同協会によれば、 2004年4月から2005年7月 の間には、実に 2123件 の目撃報告があったという。
…ここまで多いともはや未確認生物と呼べるかどうかも疑わしくなるレベルである。

しかし、ここまで大量のデータが存在するにもかかわらず、ABCの正体はいまだ特定されていない。

主な目撃・遭遇の歴史


  • 1963年7月18日
ロンドン郊外の田舎道で、パトカーのボンネットをヒョウのような動物が飛び越えてった。
以後、数日にわたって野獣の目撃が相次いだ。

  • 1964年8月
ハンプシャー州のファンファムの農場で、家畜がピューマに似た野獣に惨殺される事件が発生。
現場には直径18cmほどの足跡が残っていた。
↑ABCのものとされる足跡

  • 1983年5月4日
デボン州エクスムアで、海兵隊員が謎の野獣を目撃。
ライフルに装着したスコープで観察したところ、イヌより大きなネコだった。
海兵隊員がライフルの引き金を引こうとした瞬間、身を翻して走り去った。

  • 1985年10月14日
スコットランドのダラスでネコに似た謎の猛獣が射殺されるという事件が発生。
猛獣の体長は80㎝とやや小さいが、通常のネコに比べると手足や尻尾が長く強靭だった。
ABCの幼体であると推測されている。

  • 1992年5月
自然学者のニック・モリスがワーセスターシャー州で10mと言う至近距離からABCの撮影に成功。
写真を見た専門家は「アフリカン・ゴールデン・キャットではないか」という見解を出しているが、
イギリスにはこのような動物は生息していない。

  • 1998年7月
コーンウォール州ボドミンムーアにあるモーテルの近くで2頭のABCが撮影された。
体長約1m、体高約50cmで、目は黄金色、尾の先は丸かった。

  • 2005年7月
デボン州で、大型のネコ科動物のものと思われる巨大な牙の生えた謎の頭蓋骨が地元の農民によって発見された。
調査の結果ピューマのものと特定されたが、イギリスにはピューマは生息しておらず、分析は未だに続いているという。

  • 2005年9月
クンブランで撮影された巨大なクロヒョウ。
この直後に、撮影者が銃撃しようとしたところ、空気に溶け込むようにフッと姿を消したという。

  • 2008年2月
↑スノッドランド湖で釣りをしていた男性によって撮影されたABC。

正体の考察について

神出鬼没であるABCは、その姿かたちだけに注目すれば、黒ヒョウやピューマなどの大型のネコ科動物そのものである。
ゆえに最初は「サーカスや動物園から逃げ出した猛獣」「捨てられたペットの野生化」などの説が挙げられていた。
また、かつてイギリスには1870年までヤマネコが生息していたという事例があり、この生き残りが生息しているという可能性も一応否定できない。

そして動物学者らが映像や痕跡を分析した結果、やはり(イエネコを含む)既知のネコ科動物であることが示された。
また、実際にペットとして飼われていて逃げ出した大型ネコ科動物が捕獲された例もある。
UMAとしては例外的に、その正体の生物はほぼ特定できているといってもいい。

問題は「大気に溶け込むように消失する」というABC最大の特徴である。
だが、そもそもネコ科動物というのは姿を隠したり、人前から素早く姿や気配を消すことができる動物だということを忘れてはいけない。
柔軟に姿勢を変えることができる上、ほとんどの種の体色は保護色をしており、素早く逃げることもできる。
そもそもネコ科動物とは「姿を消して待ち伏せする・逃げる」ことに特化した動物なのである。
植生などの条件が良ければ、ライオンやトラのような大型のネコ科動物でさえ、ちょっと身をかがめたりするだけで肉眼では見つけるのは困難になる。
その様子を間近で見た人が、「突如消えた」と思い込んでも何の不思議もない。





一方そのような現実的な説明に納得できず、地球外、もしくは異次元からやってきた生命体説や、軍の作りだしたミュータント説を唱える研究者もいる。


追記・修正はテレポーテーション能力を身に着けてからお願いします。


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