The Spy

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The Spy - (2017/09/07 (木) 15:44:39) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2017/09/06(水) 15:28:04
更新日:2021/02/20 Sat 18:40:24
所要時間:約 4 分で読めます




The Spyとは、エターナル環境のデッキの一つ。

リアニメイトを用いた瞬殺コンボデッキである。

デッキの動き

まず、マナ加速カードを使い、黒マナを含む4マナを確保する。

その後、以下のクリーチャーを召喚する。

欄干のスパイ / Balustrade Spy (3)(黒)
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ならず者(Rogue)
飛行
欄干のスパイが戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。
2/3

このクリーチャーのcip能力で、対象にするのは「自分」である。
すると、自分のライブラリーが削られる。






どれだけだって?

ライブラリー全部である。

さて、このデッキの特徴をもう一つ説明しよう。

このデッキには土地が全く入っていない。

スパイの効果は「土地がめくれるまでライブラリーを全部落とす」というものなため、ライブラリーに土地が入っていないとライブラリーが全部吹き飛ぶのである。


というわけで無事にライブラリーがすべて墓地に行ったら、以下のカードが落ちていることを確認しよう。


ナルコメーバ/Narcomoeba
(1)(青)
クリーチャー — イリュージョン
飛行
ナルコメーバがあなたのライブラリーからあなたの墓地に置かれたとき、あなたはそれを戦場に出してもよい。
1/1

戦慄の復活/Dread Return
(2)(黒)(黒)
ソーサリー
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。
フラッシュバック ― クリーチャーを3体生け贄に捧げる。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッ>シュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)

ナルコメーバが効果で戦場に出て、それらをコストに戦慄の復活を唱える。
リアニメイトするカードのパターンはいくつかあるが、最も一般的なのは以下のカード。

栄光の目覚めの天使 / Angel of Glory's Rise (5)(白)(白)
クリーチャー — 天使(Angel)
飛行
栄光の目覚めの天使が戦場に出たとき、すべてのゾンビ(Zombie)を追放し、その後あなたの墓地にあるすべての人間(Human)クリーチャー・カードを戦場に戻す。
4/6

このカードの効果で、さらに以下のカードをリアニメイト。

研究室の偏執狂 / Laboratory Maniac (2)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
あなたのライブラリーにカードが無いときにあなたがカードを引く場合、代わりにあなたはこのゲームに勝利する。
2/2

巻物の君、あざみ / Azami, Lady of Scrolls (2)(青)(青)(青)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
あなたがコントロールするアンタップ状態のウィザード(Wizard)を1体タップする:カードを1枚引く。
0/2


あとはあざみの効果で1枚ドローすれば、偏執狂の効果で勝利である。
対応して偏執狂を除去されそうになっても、偏執狂自体がウィザードなのでもう1回ドロー能力を起動できる。

デッキ構築

先述した通り、デッキ内には土地がないため、土地以外のマナ基盤が大事。

そのため、ストーム デッキ並にマナ加速手段が積まれる。

コンボを確実に通すためのカードとして0マナで使える「契約」サイクルを用いる事も多く、コンボが通れば勝ちなため除去などはほとんど投入されない。
同じ墓地利用デッキである【ドレッジ】、特に「Manaless Dredge」に構造が近いため、ハイブリッドすることもある。

また、土地0枚というデッキ構成は【ベルチャー】と非常に近い構造なので、サイドボードに
《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》と《Taiga》、《土地譲渡/Land grant》等を仕込み、アグレッシブ・サイドボーディングによってベルチャーも変形することも多い。


弱点

墓地を経由したコンボなため墓地対策が強烈に刺さる。またストームデッキと同じく1ターンに唱える呪文が多いため、ストーム対策もかなり刺さる。
また、ミラーマッチの場合はスパイを出して対戦相手を効果対象にするだけで勝てるため*1、完全な先行ゲーになる。
これらへの対策としてもベルチャーへの変形が有効である。


余談

デッキの決め方が【セファリッド・ブレックファースト(MtG)】に近いため、「Breakfast Burrito」と呼ばれることもある。

ちなみにPauperでも組まれる。
Pauper版では1枚だけ《森》を投入し、それを《土地譲渡/Land grant》で持ってくるのが基本。
そのため引き次第ではライブラリーをすべて落とせずコンボが成立しないこともあるが、やはりハマったときの爆発力はPauperの域を超えているため、地雷デッキとして親しまれている。


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