The Spy

登録日:2017/09/06(水) 15:28:04
更新日:2024/11/05 Tue 21:21:24
所要時間:約 4 分で読めます




The Spyとは、Magic the Gatheringにおけるコンボデッキの一つで、リアニメイトを用いた瞬殺デッキである。

デッキの動き(エターナル)

まず、マナ加速カードを使い、黒マナを含む4マナを確保する。

その後、以下のクリーチャーを召喚する。

欄干のスパイ / Balustrade Spy (3)(黒)
クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ならず者(Rogue)
飛行
欄干のスパイが戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。
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このクリーチャーのcip能力で、対象にするのは「自分」である。
すると、自分のライブラリーが削られる。






どれだけだって?

ライブラリー全部である。

さて、このデッキの特徴をもう一つ説明しよう。

このデッキには土地が全く入っていない。

スパイの効果は「土地がめくれるまでライブラリーを全部落とす」というものなため、ライブラリーに土地が入っていないとライブラリーが全部吹き飛ぶのである。
とにかくライブラリーを空にしてからがスタートなので、類似能力の《地底街の密告人》も採用して早期着火を狙う。

地底街の密告人/Undercity Informer(2)(黒)
クリーチャー — 人間(Human) ならず者(Rogue)
(1),クリーチャーを1体生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。
2/3

というわけで無事にライブラリーがすべて墓地に行ったら、以下のカードが落ちていることを確認しよう。

ナルコメーバ/Narcomoeba(1)(青)
クリーチャー — イリュージョン
飛行
ナルコメーバがあなたのライブラリーからあなたの墓地に置かれたとき、あなたはそれを戦場に出してもよい。
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戦慄の復活/Dread Return(2)(黒)(黒)
ソーサリー
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。
フラッシュバック ― クリーチャーを3体生け贄に捧げる。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッ>シュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)

ナルコメーバが効果で戦場に出ているので、それらをコストに戦慄の復活を唱える。
このカードの効果で、特殊勝利できるクリーチャーをリアニメイトして勝つ、というのが大まかな流れである。

かつては《栄光の目覚めの天使》から《研究室の偏執狂》《巻物の君、あざみ》に繋げるパターンが一般的だったが、新たに登場した《タッサの神託者》は1枚で勝利を決められるため、現在のフィニッシャーは専らこちら。
既にデッキが0枚なので、場の青シンボルが《タッサの神託者》分しかなくとも勝ち確定である。

タッサの神託者/Thassa's Oracle(青)(青)
クリーチャー — マーフォーク(Merfolk) ウィザード(Wizard)
タッサの神託者が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上からX枚のカードを見る。Xは、あなたの青への信心に等しい。そのうち最大1枚をあなたのライブラリーの一番上に置き、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。Xの値があなたのライブラリーにあるカードの枚数以上であるなら、あなたはこのゲームに勝利する。(あなたの青への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(青)の総数である。)
1/3

デッキ構築

デッキ内には土地を入れられないため、かつては土地に頼らずともマナ基盤がしっかり構築できる、エターナル環境でのみ成立していた。
が、「ゼンディカーの夜明け」にて土地モードを持つ両面カードを手に入れたことで、一気に構築できる環境が広がることとなった。

アガディームの覚醒/Agadeem's Awakening(X)(黒)(黒)(黒)
ソーサリー
あなたの墓地から望む枚数のクリーチャー・カードを、それぞれの点数で見たマナ・コストがX以下かつ互いに異なるように対象とする。それらを戦場に戻す。

地下遺跡、アガディーム/Agadeem, the Undercrypt
土地
地下遺跡、アガディームが戦場に出るに際し、あなたは3点のライフを支払ってもよい。そうしないなら、これはタップ状態で戦場に出る。
(T):(黒)を加える。

「ゼンディカーの夜明け」の両面カードとは、プレイ時に呪文/土地のどちらかを自由に選択できるが、代わりに片面の効果は既存類似カードよりも劣る、というもの。
これは「戦場以外の領域では第1面のみを考慮する」というルールになっていて、つまりライブラリーの中ではこれらは全て呪文扱いになる。
これにより「土地を好きなだけ投入しながらも、スパイの効果ではこれまで通り土地0枚判定でライブラリーを全て吹き飛ばせる」というバグじみた動きが可能になった。

  • ヴィンテージ、レガシー
あらゆるマナ基盤を投入できるため、ストーム デッキ並にマナ加速手段が積まれる。

コンボを確実に通すためのカードとして0マナで使える「契約」サイクルを用いる事も多く、コンボが通れば勝ちなため除去などはほとんど投入されない。
同じ墓地利用デッキである【ドレッジ】、特に「Manaless Dredge」に構造が近いため、ハイブリッドすることもある。
「ゼンディカーの夜明け」の両面カードを少量採用するタイプも出現。中でも《アガディームの覚醒》は呪文面もリアニメイト効果であり相性が良い。

また、土地0枚というデッキ構成は【ベルチャー】と非常に近い構造なので、サイドボードに
ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》と《Taiga》、《土地譲渡/Land grant》等を仕込み、アグレッシブ・サイドボーディングによってベルチャーも変形することも多い。

  • モダン、パイオニア
前述の通り、両面カードを大量に採用してスパイのキャストを狙っていく。
《戦慄の復活》が使えないので、勝ち方は特殊勝利ではなく大量の墓地ソースを利用したアグロ戦術となる。
這い寄る恐怖/Creeping Chill(3)(黒)
ソーサリー
這い寄る恐怖は各対戦相手にそれぞれ3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
這い寄る恐怖があなたのライブラリーからあなたの墓地に置かれたとき、あなたはこれを追放してもよい。そうしたなら、這い寄る恐怖は各対戦相手にそれぞれ3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
墓地に落ちるだけでドレインが出来る《這い寄る恐怖》はどちらもフル投入。
殴り切るまでに複数ターン掛かる可能性があるので、ライブラリーアウト防止用に《世界棘のワーム》や《運命のきずな》など勝手にライブラリーに戻るカードも仕込んでおく。

弱者の剣/Sword of the Meek(2)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+1/+2の修整を受ける。
装備(2)
1/1のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはあなたの墓地から弱者の剣を戦場に戻し、その後それをそのクリーチャーにつけてもよい。
回収するタイタン/Salvage Titan(4)(黒)(黒)
アーティファクト クリーチャー — ゴーレム(Golem)
あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、アーティファクト3つを生け贄に捧げてもよい。
あなたの墓地にあるアーティファクト・カード3枚を追放する:あなたの墓地にある回収するタイタンをあなたの手札に戻す。
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復讐蔦/Vengevine(2)(緑)(緑)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
速攻
あなたが呪文を唱えるたび、それがこのターンにあなたが唱えた2つ目のクリーチャー呪文である場合、あなたはあなたの墓地にある復讐蔦を戦場に戻してもよい。
4/3
モダンは《ナルコメーバ》+《弱者の剣》が戦場に戻った後に《回収するタイタン》を手札に戻し、《弱者の剣》をコストに唱えて《復讐蔦》に繋げる。

銀打ちのグール/Silversmote Ghoul(2)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 吸血鬼(Vampire)
あなたの終了ステップの開始時に、このターンにあなたがライフを3点以上得ていた場合、あなたの墓地から銀打ちのグールをタップ状態で戦場に戻す。
(1)(黒),銀打ちのグールを生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
3/1
秘蔵の縫合体/Prized Amalgam(1)(青)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)
クリーチャーが1体戦場に出るたび、それがあなたの墓地から戦場に出たかあなたがそれをあなたの墓地から唱えていた場合、次の終了ステップの開始時に、あなたの墓地から秘蔵の縫合体をタップ状態で戦場に戻す。
3/3
悪戦/Driven(1)(緑)
ソーサリー
ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーはトランプルと「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引く。」を得る。

苦闘/Despair(1)(黒)
ソーサリー
余波(この呪文はあなたの墓地からのみ唱えられる。その後、これを追放する。)
ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは威迫と「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカード1枚を捨てる。」を得る。
パイオニアは《這い寄る恐怖》のライフゲインで《銀打ちのグール》が場に戻り、《銀打ちのグール》が復活することで《秘蔵の縫合体》も一緒に戻る。次のターンに《悪戦+苦闘》の《苦闘》を墓地から唱えてゲームセット。
ちなみにパイオニアは引いてはいけないカードが他のフォーマットよりも多いため、デッキを70枚~80枚に水増しして安定感を上げるリストが登場。さらに徹底したものだと《空を放浪するもの、ヨーリオン》を相棒にしてデッキタイプを偽装するケースも。
なお、勝率・使用率共に対策困難なコンボデッキを嫌うパイオニアの一定値を超えてしまったと判断され、2021年2月の改定により《欄干のスパイ》と《地底街の密告人》が禁止となってしまった。

  • パウパー
《欄干のスパイ》はコモンであるため、パウパーにも存在する。ハマったときの爆発力からか地雷デッキとして親しまれている。
証拠隠滅/Destroy the Evidence(4)(黒)
ソーサリー
土地1つを対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは自分のライブラリーの一番上のカードを、土地カードが公開されるまで公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。
5枚目以降のスパイとして、1マナ重いが《証拠隠滅》が用いられることが多い。*1
土地譲渡/Land Grant(1)(緑)
ソーサリー
あなたの手札に土地カードが1枚も無いなら、あなたは、この呪文のマナ・コストを支払うのではなく、あなたの手札を公開することを選んでもよい。
あなたのライブラリーから、森(Forest)カードを1枚探す。そのカードを公開し、あなたの手札に加える。その後あなたのライブラリーを切り直す。
豊穣な収穫/Abundant Harvest(緑)
ソーサリー
土地か土地でないかを選ぶ。選んだ種類のカードが公開されるまで、あなたのライブラリーの一番上からカードを1枚ずつ公開する。そのカードをあなたの手札に、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
気前のよいエント/Generous Ent(5)(緑)
ソーサリー
クリーチャー — ツリーフォーク(Treefolk)
到達
気前のよいエントが戦場に出たとき、食物(Food)トークン1つを生成する。(それは、「(2),(T),このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つアーティファクトである。)
森サイクリング(1)((1),このカードを捨てる:あなたのライブラリーから森(Forest)カード1枚を探し、公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。)
5/7
さすがにヴィンテージやレガシーほどマナ加速が充実しているわけでは無いので、パウパー版では少数の基本土地タイプを持つ土地を投入し、それを《土地譲渡》・《豊穣な収穫》などの土地サーチ手段や、《気前のよいエント》のなどの土地サイクリングが付いたクリーチャー*2によって持ってくることで、ライブラリーに土地0枚を擬似的に達成している。
森林の地割れ/Woodland Chasm
氷雪土地 — 沼(Swamp) 森(Forest)
((T):(黒)か(緑)を加える。)
森林の地割れはタップ状態で戦場に出る。
憑依されたぬかるみ/Haunted Mire
土地 — 沼(Swamp) 森(Forest)
((T):(黒)か(緑)を加える。)
森林の地割れはタップ状態で戦場に出る。
かつては1枚だけ《森》を投入する形だったが、カルドハイム・団結のドミナリアで基本土地タイプを持つタップインデュアルランドが登場したことで、土地から2色の色マナを出すことが可能になった。
無事土地を引き切り、《欄干のスパイ》のETBでライブラリーを墓地に落としたら準備完了で、フィニッシュへのルートは様々存在する。

+ 忌むべき者の歌ルート
パウパーのコンボでおなじみの《忌むべき者の歌》を絡めたルート。このデッキは墓地に大量のクリーチャーが落ちるデッキであり、《忌むべき者の歌》と非常に相性がいい。*3
忌むべき者の歌/Songs of the Damned(黒)
インスタント
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき(黒)を加える。
地下室からの這い上がり/Crawl from the Cellar(黒)
ソーサリー
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚とあなたがコントロールしているゾンビ(Zombie)最大1体を対象とする。その前者をあなたの手札に戻す。その後者の上に+1/+1カウンター1個を置く。
フラッシュバック(3)(黒)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
ライブラリーが墓地に落ちたら《忌むべき者の歌》で大量(20マナ以上)のマナを用意し、《地下室からの這い上がり》のフラッシュバックで《ディミーア家の護衛》を手札に回収しておく。
ディミーア家の護衛/Dimir House Guard(3)(黒)
クリーチャー — スケルトン(Skeleton)
畏怖(このクリーチャーは、黒でもアーティファクトでもないクリーチャーによってはブロックされない。)
クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:ディミーア家の護衛を再生する。
変成(1)(黒)(黒)((1)(黒)(黒),このカードを捨てる:あなたのライブラリーから、このカードと同じマナ総量を持つカード1枚を探し、それを公開し、あなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。変成はソーサリーとしてのみ行う。)
2/3
無残な収穫/Grim Harvest(1)(黒)
インスタント
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
復活(2)(黒)(他のクリーチャーが戦場からあなたの墓地に置かれたとき、あなたは(2)(黒)を支払ってもよい。そうした場合、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。そうでない場合、このカードを追放する。)
まず《ディミーア家の護衛》を唱え、《ディミーア家の護衛》の能力で《欄干のスパイ》を生け贄に捧げる。このとき《無残な収穫》の復活が誘発するので手札に回収する。
マイアの回収者/Myr Retriever(1)
アーティファクト クリーチャー — マイア(Myr)
マイアの回収者が死亡したとき、あなたの墓地にある他のアーティファクト・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
1/1
妖術師のガラクタ/Conjurer's Bauble(2)
アーティファクト
(T),妖術師のガラクタを生け贄に捧げる:あなたの墓地にあるカードを最大1枚まで対象とする。それをあなたのライブラリーの一番下に置く。カードを1枚引く。
《無残な収穫》を《マイアの回収者》を対象に唱え、回収した《マイアの回収者》を唱える。
《ディミーア家の護衛》の能力で、今度は《マイアの回収者》を生け贄に捧げ、PIGによって《妖術師のガラクタ》を回収する。また先程同様《無残な収穫》の復活が誘発するので回収する。
そして回収した《妖術師のガラクタ》を唱え、《忌むべき者の歌》を対象に能力を起動する。
再び《忌むべき者の歌》を唱え、《無残な収穫》を《マイアの回収者》を対象に唱えるところに戻ってループする。
このループ一周で9マナ消費するが、《忌むべき者の歌》で20マナ以上出ているので(墓地にいるクリーチャーの数は護衛とスパイが入れ替わっただけで同じ数)、黒マナが無限に出ることになる。
無事無限マナを達成したなら、《無残な収穫》で《欄干のスパイ》を回収して唱え、ETBの対象を対戦相手にする。
そして再び《ディミーア家の護衛》で《欄干のスパイ》を生け贄に捧げ、復活で回収した《無残な収穫》で《欄干のスパイ》を回収し唱える…というように《欄干のスパイ》を無限回唱えることで対戦相手のライブラリーを空にすることができる。

+ レンバスルート
指輪物語で《レンバス》が登場したことで開発されたルート。
レンバス/Lembas(2)
アーティファクト — 食物(Food)
レンバスが戦場に出たとき、占術1を行う。その後、カード1枚を引く。
(2),(T),レンバスを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。
レンバスが戦場から墓地に置かれたとき、オーナーはこれを自分のライブラリーに加えて切り直す。
アシュノッドの供犠台/Ashnod's Altar(3)
アーティファクト
クリーチャー1体を生け贄に捧げる:(◇)(◇)を加える。
《レンバス》を手札に用意し、また《欄干のスパイ》を唱える前に《アシュノッドの供犠台》を唱えて戦場に出しておく。
大釜の使い魔/Cauldron Familiar(黒)
クリーチャー — 猫(Cat)
大釜の使い魔が戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。
食物(Food)1つを生け贄に捧げる:あなたの墓地から大釜の使い魔を戦場に戻す。
1/1
ライブラリーが墓地に落ちたら、《アシュノッドの供犠台》から出た2マナで《レンバス》を唱える。
《レンバス》のETB誘発にスタックで(ここでETBを解決させてしまうとLO負け)、墓地にいる《大釜の使い魔》の効果を起動して《レンバス》を生け贄に捧げる。この時《レンバス》はPIGでライブラリーに戻る。
《大釜の使い魔》のETBで1点ドレインした後、《レンバス》のETBが解決して1ドローする。するとライブラリーには《レンバス》しかないので手札に《レンバス》が帰ってくる。
そして《アシュノッドの供犠台》で《大釜の使い魔》を生け贄に捧げ、出た2マナで《レンバス》を唱える…というように繰り返すと、《大釜の使い魔》を無限回戦場に出せるので無限ドレインとなる。
大祖始の遺産/Relic of Progenitus(1)
アーティファクト
(T):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の墓地にあるカード1枚を追放する。
(1),大祖始の遺産を追放する:すべての墓地にあるすべてのカードを追放する。カードを1枚引く。
《レンバス》のPIG解決前に《大祖始の遺産》のような墓地対策を重ねられ、《レンバス》を追放されてしまうとやはりLO負けになってしまう。
ここで別の《レンバス》(《レンバス》2と呼ぶ)が戦場に存在していた場合、墓地対策にスタックで《大釜の使い魔》が《レンバス》2を生け贄に捧げることで、墓地追放前に《レンバス》2がライブラリーに、《大釜の使い魔》が戦場に戻るので、無事にコンボを続けることができる。
このように、必要枚数こそ多くなるものの、相手の墓地対策の枚数分戦場に《レンバス》が存在した場合、墓地対策をかわすことができる。

+ ロッテスの巨人ルート
統率者マスターズでコモン落ちした《戦慄の復活》と《ロッテスの巨人》を軸にしたルートで、現在主流のフィニッシュ手段。
屑肉の地のゾンビ/Dregscape Zombie(1)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)
蘇生(黒)((黒):このカードを戦場に戻す。そのクリーチャーは速攻を得る。次の終了ステップの開始時かそれが戦場を離れる場合に、それを追放する。蘇生はソーサリーとしてのみ行う。)
2/1
ロッテスの巨人/Lotleth Giant(6)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 巨人(Giant)
宿根 ― ロッテスの巨人が戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。これはそのプレイヤーに、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき1点のダメージを与える。
6/5
ライブラリーが墓地に落ちたら《忌むべき者の歌》でマナを増やし、そのうち3マナを使って《屑肉の地のゾンビ》3体を蘇生で戦場に出す。これらをコストとして生け贄に捧げて《戦慄の復活》をフラッシュバックで唱え、墓地の《ロッテスの巨人》を戦場に出す。*4
そして《ロッテスの巨人》が戦場に出た際に墓地に20枚以上のクリーチャーがあれば、《ロッテスの巨人》のETBによって対戦相手に20点以上のダメージが飛び、勝利できる。


弱点

墓地を経由したコンボなため墓地対策が強烈に刺さる。またストームデッキと同じく1ターンに唱える呪文が多いため、ストーム対策もかなり刺さる。
また、ミラーマッチの場合はスパイを出して対戦相手を効果対象にするだけで勝てるため*5、完全な先攻ゲーになる。
これらへの対策としてもベルチャーへの変形が有効である。


余談

デッキの決め方が【セファリッド・ブレックファースト】に近いため、「Breakfast Burrito」と呼ばれることもある。




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最終更新:2024年11月05日 21:21

*1 《地底街の密告人》がアンコモンであり、パウパーには存在しないため

*2 自力で墓地に落ちることができるクリーチャーのため、《忌むべき者の歌》や《ロッテスの巨人》などとも相性がいい

*3 このため古くから開発されたルートであり、かつては《忌むべき者の歌》から《モルグの窃盗》のフラッシュバックで《無政府主義者》や《記憶の壁》などのパーツを回収して、最終的に《惨劇の記憶》などのX火力を回収して投げたり《アスフォデルの灰色商人》を複数回出し入れするなどの手段で勝利していた

*4 墓地に落ちていて欲しいコンボバーツが手札に来ている場合は、《忌むべき者の歌》で増やしたマナを使って適宜素唱えする

*5 相手のライブラリーが全て吹き飛んで、次のターンのドローが出来ずに勝利。