登録日:2023/10/05 Thu 19:47:32
更新日:2023/10/05 Thu 19:47:32
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Death end re;Quest(デスエンドリクエスト)とは2018年4月12日発売のPS4ゲームである。発売元はコンパイルハート。
まず、先に言っておく。
魔壊神トリリオンでヒロインズの悲鳴を聞くに堪えず半数くらいスキップした奴はやめとけ。
◆ストーリー
大型MMORPG「ワールズ・オデッセイ」。エニグマゲームスの社運を賭けたというそのゲームは、1年前ディレクターの失踪で開発が凍結していた。
主人公「水梨新」はそのディレクターの教育係でもあったため、いまだにその所在を諦められずにいた。
ある時、自室のPCに届いた謎のメール。送り主は「ワールズ・オデッセイ運営」。
完成すらしていないゲームの運営、しかもアカウントは失踪したディレクター「二ノ宮しいな」のテストアカウント。
不審に思って凍結後にアーカイブされたワールズ・オデッセイにアクセスしてみると、なんと稼働中であった。
しかも、アーカイブ化されていたにもかかわらず、夥しいほどにバグが増加していた。
そんな中で、新は稼働中のプレイヤーがいることに気付く。それは、行方不明になったしいなであった
かくして、二人は怪奇と陰謀渦巻く非日常に身を投じることとなる。
◆概要
このゲームを一言で表現すると、「コンパイルハート渾身の開き直り」。
かねてよりコンパ製RPGは可愛いキャラ・気持ち悪いモンスター・鬱設定or鬱イベント・大雑把なゲームバランスといった特徴が多かったが、それらの自重を放棄したような内容となっている。
と言っても破綻してはおらず、意外にしっかりとした出来。
また、ストーリー構成としては、心霊現象・ドッペルゲンガー・ファフロッキーズ現象・憑依・宗教結社・フリーメーソン・ゾルタクスゼイアンといった、オカルト・超常現象・都市伝説を元ネタとして積極的に取り込んでいるのが特徴。
そして、細かい伏線回収は糸口だけ残してぶん投げているのも相変わらず。
◆バグったゲーム世界
まず舞台となるのは、ディレクター失踪で開発がα版で放棄されたMMORPG。
このゲームはそこかしこにバグが蔓延している状態となっており、表示はもちろんモンスターや入手アイテムなどが歪となっている。
以下、バグに塗れたこのゲームの惨状。
- 何でいきなりラストエーテル的なアイテムが売ってるの?→仕様です
- 体力回復薬・壊って…→仕様です
- モンスターが超キモイ→仕様です
- 全員のSPを50%回復するスキルとか阿呆すぎる→仕様です
- 何かボス戦がありそうだからセーブしに戻ろうとしたらゲームオーバーになったんだけど→仕様です
- 巨大モンスターよりその1割くらいのサイズのモンスターが固いってどういうこと?→仕様です
- ドラゴンがすっげぇ勢いでバウンドしまくった件→仕様です
- 方向変更のチュートリアルくらいわかりやすいところに書いとけ→仕様です
- ルーd→仕様です
そう、α版で放棄されたゲームだからバグ塗れなのは仕方ないのである。
もしかしたら素のバグがあるかもしれないけど、我々にはどうしようもない…!なぜなら……証拠がないからっ…!
◆デスエンド
そして、隙あらば放り込まれるデスイベント。
色々バグった状況故、本来あり得ないイベントが発生してゲームオーバーに突入してしまうのである。
直前まで自動で巻き戻るとかいう親切な機能はなく、セーブをできるだけしない人はストレスフルな仕様なので注意。
ただ、アドベンチャーパートではイベント戦直後でなければセーブができるので、限定セーブポイントとして利用できる。
多くは選択肢によるもので、ニーア・オートマタよろしく簡素なイベントとなっているのだが、特定の敵に敗北などの特殊条件のケースは多くがスチル付きの凝った内容になっている。
そのことごとくが陰惨な悲鳴や断末魔ばかりで、情景を想像なんてしたくもない惨劇ばかりであるが。
でもさ、まさか死ねるだけましと思う瞬間が来るとは思わなかったよ。
SAN値がピンチなのでできれば回避したいのであるが、一度デスエンドを見ると「エピソードチャート」というものに登録され、強力なアクセサリが入手できる。
仕方がないので、涙を呑んで地雷選択肢をチョイスしていこう(ゲス顔)。
◆ゲームシステム
詳細はウィキペディアにあるので(丸コピーする羽目になりそうなので)そちらを参照してもらうとして、ここでは特徴的なポイントをクローズアップしていく。
まず戦闘の要であるノックバグ。
ノックバグ特性を持った攻撃を当てることで、敵をすっ飛ばすことができるのである。
これが他のキャラや壁にヒットすると、専用属性のダメージが発生する。
物理攻撃も魔法攻撃も効きづらい相手の場合、これが効果的だったりする。特に大型モンスター。
飛距離は相手の重量によるのだが、バグの影響か重量設定がめちゃくちゃになっている。
加えて、バグによって変異が発生すると重量も変化するため、巨体に見合わない不自然なバウンドっぷりを見せてくれる。そして多大なHPが瞬く間に削れていって死亡する。
もういっそ可哀そうなレベル。
このゲームに慣れたプレイヤーからすれば大体の巨大モンスター=雑魚である。それよかサイや人型の方がよほどうざい。
お次にバトルジャックというチート介入。
主人公である水梨新は舞台となるゲームの開発者の一人で、コードを解析して本来あり得ない処理を引き起こすことができる。
戦場のバグ状態をいじったり撃破したボス敵を召喚したりゲームジャンルを一時的に変更したり、とそれはもう多彩な介入が可能。
仮にもバグったゲーム、正面から馬鹿正直に挑むのは無謀なので、状況を把握して有効に使っていこう。
そして、バグ汚染。
フィールドやモンスターはことごとくがバグで汚染されており、接触するとキャラも汚染されて行ってしまう。
そして、キャラの汚染度が100%になってしまうと、問答無用で即死。
耐性による回避?バグにそんなものあるか。一応汚染度が変化しないようにする状態異常はあるので、危険そうならそれに頼ろう。
しかし、何も危険なだけではない。80%以上であれば、痴女強化形態「グリッジスタイル」へと変身できるのだ。
敵にも汚染度が設定されており、これが100%に到達すると変異を起こしてしまう。
何やらメンバーは嫌そうな声を上げるのだが、実はそう悲嘆したものではない。
上記の通り、軽量化が起こる場合もある他、敵によっては目に見えて弱体化する場合もあり、これも有効に活用することでむしろ状況を好転させることも可能。
と、このようにそれぞれの要素が複雑に有利・不利に関わるようになっており、システムを把握して敵に合わせた戦い方をするか否かで難易度が劇的に変化する。
おかげさまでイージーですら難しいと嘆くプレイヤーもいる模様。
このゲームが、99%の絶望をすり抜けていくゲームであることをお忘れなく。
◆登場キャラ
声 - 徳武竜也
エニグマゲームスのプログラマー。
責任感が強い性格で、度々無理をしがち。しいなの失踪について、厳しすぎたかもしれないなど自責の念から率先してその所在を探し、今も諦めてはいない。
戦闘などをチートでサポートする一方、現実世界で謎を解くために街のあちこちを探索する。
その過程で怪奇現象や怪しい集団に巻き込まれ、度々死の危険にさらされているが、自分が傷つくことに関しては怯む気配がない。
声 - 東城日沙子
メインヒロイン。細かいことは伏せるが、結構なレベルで悲劇のヒロイン。環境適応プログラムってなんだ。
豊かな想像力を持っており、新入社員ながらディレクターに抜擢された。新になついている。
なぜか再稼働していたワールズ・オデッセイ内でプレイヤーとして発見され、エンディングでログアウトできるという機能を利用して現実世界への帰還を目指す。
なお、オデッセイは専用ヘッドセットを使うことで意識全てをゲーム内にダイブさせることができ、その機能を使っているためか五感などはすべて有効。
片手剣を使うが、物理アタッカーではなくむしろ魔法より。物理攻撃スキルは最強スキルのみという、異様に偏った構成。しかし、攻撃スキルは全体的に使いやすい。
声 - 桑原由気
ワールズ・オデッセイの登場人物で、ハーティス王国の王女。
穏やかなで優しい性格ながら、王族らしい毅然とした様子を見せる。ただし、どうも百合属性持ち。
直線上のキャラ全員を回復するスキルを使うなど、ヒーラータイプ。同じように直線上の敵をまとめてノックバグしたり毒を与えたりなど、トリッキーなところも。
声 - 田中美海
外見年齢10歳、実年齢15歳の猫獣人。
奔放かつ明るい性格で、両親が行方不明になっていても落ち込んだところを見せない。むしろ妙にドライともいえる。
与えるダメージを下げてでも回復・ダメージ軽減を行う盾役。範囲は狭いが360度に対してノックバグを行える珍しいスキルの持ち主。
声 - 高野麻里佳
オーガ族の行商人。着物っぽい恰好をしている。脇とか見えているけど。
金しか信じておらず、その態度からよく詐欺師か何かのように扱われるが、商人としてのプライドは持ち合わせている。
パーティで2,3番目に位置する魔法よりのステータスを持つ。ただし、プレイヤーからの認識はおそらく「最強の物理アタッカー」もしくは「永久機関」。
声 - 橋本ちなみ
意思を持った椅子に座ったハーフエルフ。よく見ると右足が鎖で椅子につながれている。たどたどしい喋りから幼げな印象を受けるが、意外と大きい。
エルフにとってハーフエルフは不浄の存在らしく、故郷では迫害を受けて育った。
完全なる魔法キャラ。HPが圧倒的に少ないが、実は成長すると物理・魔法防御力は相当堅牢になる。広範囲への魔法攻撃が得意だが、ノックバグスキルを持たない。
声 - 今村彩夏
伝説の冒険家として名をはせる人間。マントの裏地がすごいことになっている。あと、グリッジスタイルの目がやばい。
朗らかで元気な性格で、気取ったところがない。一方、重度のファンであるアルですら一瞬の躊躇もなく同意されるほど戦い方が適当且つ荒っぽい。
物理に偏ったステータスをしており、スキルも強力。また、魔法攻撃も決定的に苦手という訳でなく、広範囲にスタンを付与できる攻撃ができたりなど普通に便利。
追記・修正は99%の絶望を乗り越えてからお願いします。